転生しちゃったよ(いや、ごめん)

ヘッドホン侍

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1巻

1-1




  1


 その日は、梅雨の時期だというのに見事な快晴で、朝から気分がよかった。
 俺の通う高校は都会から少し離れた場所にあり、ややすたれた最寄り駅には、朝と夕方だけは人がわんさかいる。
 通学ラッシュというやつだ。
 田舎の高校は駅から数十分歩いたり、バスを乗り継いだりすることが多いが、幸いなことに、俺の学校はそこまで遠くない。
 朝から数十分歩くとか、そんな運動をさせられたら俺は切れる。
 ていうか、そんな高校選ばないだろうな。うん。
 それにしても、今日はすこぶる天気がいい。スキップしたくなるくらい。
 歩くとちょっと汗ばんでしまうのが夏の知らせのようでまた、嬉しくなってしまう。
 そんなことをぼんやり考えながら歩いていると、不意に肩を叩かれた。

「おはよー、しょう!」
「ん、ああ、おはよーさん、てら

 なんだ、クラスの女子とかだったらよかったのに……いや、別にそんなことは思っていない。思っていないぞっ! これっぽっちも。
 寺尾。
 親友だと俺は思っている。高校に入ってからの付き合いだが、趣味や性格などが俺とすごく似ているから、すぐに仲良くなった。ある一点だけ、決定的な違いがあるが。

「なんだ、その顔は。どうせ、なんだ寺尾か、なんて失礼なことを考えてんだろ」
「あ、バレた?」

 はは、と笑って冗談っぽくしてみたが、図星である。
 俺と寺尾の決定的な違い。
 奴は、モテる。
 所謂いわゆるイケメンという奴なのだ、奴は。
 奴、奴ってうるさいって? 仕方ないだろ、「奴」ってけなして呼ばないとやってられない気持ちなんだ。

「はぁ……俺はお前のその顔がうらやましい」

 イケメン度の違いという悲しい現実を突きつけられ、快晴の空に反してぬかあめになった俺の心。

「なんだ、それ。全く……いっっっつーも言ってるけど、嫌みだぞそれ。お前が言うなよ」

 真面目な顔して言う寺尾。
 日常のテンプレート的なやりとりである。
 もはや、ここまでの一連の流れが挨拶と言ってもいい。
 しかし……うぅ。
 いつもこう言ってくれる寺尾は優しいんだな、だからモテるんだ、余計。
 教室でも楽しそうに女子と話してるし、ほら、今も女子に挨拶されてたし。
 誰にでも分け隔てなくフレンドリーで、それでいてチャラくなくて優しいなんて、どこのどいつだ。……いや、寺尾だったな。
 対して、俺は。
 認めたくはないが、女子の皆さんに嫌われてる。
 俺から挨拶しようものなら、大抵の子は顔を真っ赤にしながら小声でぼそぼそと言って逃げちゃうし、教室でも、俺に話しかけられた子はなぜか皆、一分と経たずに他の女の子にどこかへ連行されていってしまうのだ。
 たまに遠くから「ズルイ」とか「抜け駆け」とか聞こえるんだが……俺は卑怯な人間として認識されているのか……?
 ただ普通の高校生活を送っているだけなのに。
 俺と寺尾の何が違うんだよー!!
 ……世の中は不平等である。
 おっと、あれこれ考えていたら寺尾に不思議そうな目で見られてしまった。

「な、なんでもない」

 とっに言ってしまったが、これじゃ「何かあります」と言っているようなものである。
 しかし、寺尾は笑顔で「そうか」とだけ呟いた。
 この対応こそが紳士なのだな。見習おう。
 お手本になる人物を友達に持てたと思うことにしよう、と一人勝手に納得して頷いていると……。
 花瓶が降ってきました。
 ……え? アレ?



  2


 ――ここは、どこだ。
 狭いということくらいしか分からない。視界は暗く、身を包むような、浮遊しているような感覚しかない。
 俺は今、俺の知っている世界ではないところにきてしまった……はずなのだが。
 要するに異世界。要すらなくても異世界。
 何だそれって? ……はぁ。
 単刀直入に言おう。
 ――神様の奴に言われた。
 つまり、俺はよくある『異世界に転生』という道を歩んでしまったわけだ。


  ◆  ◆


 花瓶が脳天に直撃した。
 世界が妙にスローモーションになって。
 頭のてっぺんに陶器のそれが触れて、徐々に重圧を増しながら、がいこつきしませていくような感覚。
 死んだ……!
 と思ったんだが、気がつけば真っ白な空間に一面のお花畑。
 天国か? と思ったが、それにしてはりんてんせいの輪とかえん様とか最後の審判とか、そういうイベントが何一つ起こらなかった気がする。
 意外と味気ないな……。
 しかし花瓶当たって死んで、さらにお花畑って何の嫌がらせだ。花だらけじゃないか。
 もしかして、俺のことをしてるとか?
 俺の頭の中はそんなお花畑じゃねぇぞ!
 と意味のないツッコミを一人でしていると、花畑が消えた。
 視界には真っ白な空間だけが残る。

「誠に申し訳ありませんでしたー!」

 ジャンピング土下座をしながら目の前にいきなり現れた……老人。
 えーと……何なんだろう、この状況。

「え、ちょっと、どうしたんですか、顔あげてくださいって」

 今の事態が呑み込めない。とりあえず説明が欲しいのです。

「許してくださるのかー?」

 俺の言葉に、ばっと顔をあげた老人がキラキラした目ですがりついてきた。
 ……。
 ……嬉しくない。
 ここは天国のはずなのに嬉しくないぞ。
 花畑と言い、目の前で土下座している老人と言い、嫌がらせか? おちょくっているのか?
 地味に嫌なことばかり続く。
 そこで、俺はある可能性に思い当たって顔が青くなった。
 もしかして、ここは地獄だったり……。

「ここは天国でも地獄でもないですぞ」

 地面にいつくばっていた老人が立ち上がってそう言った。
 もう謝るのは止めたのか。
 謝られている理由は分からないが、あの必死な様子から見るに相当なことをしでかしたんじゃなかろうか。
 切り替え早くないか?
 そこで、ハッとして老人の顔を見つめる。
 俺、何も言ってないよな……?
 指で唇を触れて確かめてみるも、口が勝手に開いて何かを言った様子もない。
 ってことは、今この人、俺の心読んだ?

わしは人ではない、神じゃ」

 ……まじか。
 俺はパカンと口を開けた。
 そして、周りを見回して遠い目になる。
 視界に入るのは、白、白、白。白一面の空間。
 たとえ、雪国で吹雪に襲われたところで、ここまで白一色に染まるようなことはないだろう。
 あぁ、マジなんだろうな……。
 そう確信させられる風景に、溜息をついてしまった。

「もしかして俺ー……アナタのミスで死んだ、とか……言いませんよね?」

 最近、ハマって読み漁っていたネット小説では、こんな状況の場合、大体そういう展開になっていた。
 そんなはずはないよな、と苦笑交じりにそう言ってみると。

「その通りじゃ」

 胸をはる老人。
 ……コイツ……絶対反省してねえ……。

「(言い)訳を聞きましょうか」

 心の中で付け足した言葉は伝わっているのだろうが、あえて口には出さない。俺の溜息がさらに深くなる。

「えー……まぁ、ちょっと知らぬ間に、花瓶に生けてあった植物がわしひげに引っかかってな」

 ……ひげ
 俺の死因はひげか、ひげなのか。
 ちょっとうなだれてしまう。

「……で、俺はどうなるんでしょう」

 俺は、頭を抱えながらうなる。

「……ずいぶんあっさりしとるんじゃな」

 驚いたように、神は長い眉毛から目をのぞかせた。

「ん、まぁ……ここでウダウダ言ってても。俺は殺されても笑顔でゆるすようなことはできないし、怒ってはいるんですけどねぇ。……ここでわめき散らしたら、元に戻してくれるわけですか?」

 一気に言うと、神はまた驚いた表情。神と名乗るような存在が土下座して謝っているのだ。
 元に戻すことができるのなら、最初から戻しているだろう。

「そうは言っても、普通の人間ならくものなんじゃが」

 ふーん、そうゆうもん?
 まぁ、あっさりしてるのは俺がてんがいどくの身ってのも理由なんだろうけどな……。
 ふーと息を吐いて神様を見た。

「で、どうなるんです? 俺」
「すまんが、転生か消滅かを選んでもらうことになる」

 消滅はないだろ! それはひどい!
 選択の余地はないも同然じゃないか。……仕方ない。

「……転生します」

 俺がそう言うと、神様は深く頷いて「この度はほんとに……」とか言い出した。
 ほとんど聞き流してしまったが、最後に「さすがにお詫びと言うか、何か願いを叶えさせてくれ」と結んだのが耳に入って俺はうなった。
 それは、つまりネットで流行はやっているところの『チート』とやらをくれるということだろう。
 魔力チート、体力チート、思い浮かぶチートはたくさんあるが、これだ、というのが見つからない。
 それに、小説の主人公たちは大抵がその能力に振り回されたり、それが原因で厄介事に巻き込まれたりしていた。
 それに何より、別に俺は無双がしたいわけじゃない。
 何がしたいかと問われたら、人に好かれたい。愛されたい。望みが高すぎるか……そうだなー……まぁ、今みたいに嫌われたくはないわな……。
 それに人生でやっちまったなって失敗は結構あったりする。経験を、生かすか。

「前世の記憶をすべてそのままにして欲しいです」
「それだけでよいのか?」
「まぁ、あんま高望みするとあとが怖いんで」

 苦笑しながら答えた。
 舌切り雀で欲張りなお婆さんが酷い目に遭った話は、幼児期の俺にとって衝撃的だったのだ。

「そうか」

 神様は優しそうに笑った。

「では、いってらっしゃいませ、じゃな」

 神様がそう言うと、俺の身体は温かい光に包まれた。


  ◆  ◆


 ……で、転生したはずなのだが、どういうわけか、俺は今狭い空間に漂っているようなのだ。
 あの神、またミスしたんじゃないだろうな。
 ――っ!?
 突如、世界が収縮し出す。
 ひどい頭痛がして、何かに引っ張られるような気がする。
 うへぇー、やべ苦し……死ぬ……っ。

「おぎゃあああああああぁっ(痛ぇえええええええぇっ)」

 急に、視界に光が溢れる。
 ……あ、もしかして今のが出産?



  3


 こうして見事なうぶごえをあげた俺だが。
 いや、マジで痛かった!
 だってさ、この赤ん坊の柔らかいがいこつがすごい勢いできしむんだぜ?
 一瞬、またお花畑が見えたわ。
 つーか、花瓶を思い出してうつな気分になった。
 久しぶりに空気と光に触れたように感じて、クラッとくる。
 右も左も分からないうちに――看護師だろうか? 助産師だろうか?――俺はぼんやりと視界に映るふくよかな影の手に包まれ、生ぬるい液体につけられた。
 おぉ、これがうぶか。ん……気持ちい。
 身体中にくっついてる血は母親の努力の証なんだろうが、正直早く落として欲しい。

「ゞ〆≧∞+±♂%£&#$」

 ふくよかな人が俺をのぞき込んで何やら言うが……うっわー。
 当然のごとく、分からなかった。
 あー、シクった。神様に言語の能力くらいつけてもらえばよかったかな……。
 まぁ……今更やんでも仕方ない。いきなりりゅうちょうにしゃべり出して気持ち悪がられるよりはマシだと思うことにしよう……。
 日本語覚えるのに苦労した覚えはないし、心配はないだろう。
 そうこう考えているうちに、身体に急な浮遊感を覚える。
 ふくよかな人に持ち上げられたようだ。背中に当たる柔らかい指の感触で納得した。

「※〒¢$¥#、#¢#゛゜〃ー」

 ……うん。嬉しそうなことだけは分かったよ。
 俺は母親であろう人に渡され、顔をのぞき込まれる。
 しかし、これだけ近距離なのに顔がはっきり見えん。生まれた瞬間は、光に慣れなくて見えないかと思ったが、どうやら違うらしい。
 そういえば赤ちゃんは視力めっちゃ悪いんだっけ? 聞いたことがある気がする。
 でも雰囲気からとにかく喜んでくれているのは分かった。優しく抱き締める腕から、大切にされているのも感じられた。
 それだけで、すごく嬉しくて、幸せいっぱいの気持ちになる。

「#◇◎£¢≧、ウィル、*◎#£%◇。&*@%£%、ウィリアムス」

 鈴を鳴らすような綺麗な声。
 何回も聞こえたから分かった。そうか、俺はウィル――名前はウィリアムスか。
 いくも大事そうに俺に話しかける声で実感した。
 これが親の愛情なのか、と。
 前世では得られなかったこの感情を認識できて、それだけで身体中が温かくなった。
 納得のいかない事故ではあったけど、結果的には神様にちょっと感謝しようかなと思えるくらいに。
 そう思うと、急に睡魔が襲ってきた。もう少し、この温もりを味わっていたいんだけどな……。
 俺は抵抗を試みたが、赤ん坊の生理現象にあえなく敗北したのであった。



  4


 はっ。
 と、目が覚めた。
 うん、腹減ったんだ。
 つまり、やばい、泣きそう。
 でも俺は泣かない!
 男は涙は見せないんだぜ!

「……ふぇっ」

 ……泣いてなんかいないさ。
 ちょっと目から汗は出ちゃったけど、俺はなんとかこらえる。
 そして、まだ思うように動かない手足をじたばたさせてみた。
 うーむ。柔らかい布団だ。いや、ベッドだろうか?
 視界がぼやけていてよく分からないが、床より高い位置にある気がするので布団ではないと思う。
 まだ首が据わっていないので、目だけをきょろきょろさせて周囲を見てみる。
 赤と茶色を基調にした家具があって、ボンヤリと見える壁は白。天井も白だ。
 あ、「知らない天井だ」っていうの忘れてた。
 俺の読んでいた数々の小説では、よく主人公が取ってつけたように言っていたから、俺も機会があればぜひ言おうと思っていたのに……残念。
 とか何とか考えて紛らわせようとしているうちにも、俺の身体は空腹を訴えている。

「……ぅえっ」

 ダメだ、耐えるんだ俺。大の大人が迷惑をかけてどうする!

「……ぇうっ」

 ――もうダメだ!

「うぎゃああああああ」

 すごい勢いで泣き出す俺。
 あーあ、泣いちゃったよ、と恥ずかしくなるが、よく考えてみれば俺赤ちゃんだったー。
 まぁいいか、と結構簡単に諦めた。
 うん、何事にも諦めは大事だと思うんだ。
 だって、これからあの時期が続くんだろ。
 男としては、何とも羞恥な時期が……。

「%£%@ゞ▲▽☆ー?」

 母親と思われる声が聞こえて、目の前にぼんやりと姿が見えた。
 優しく抱き上げられ、少し驚いているうちに口に何かが当たって反射的に吸い付いてしまう。
 おおうっ!
 ……あああ、いやあ、あの、本能ですから、他意はないですから、許してください!
 って誰に釈明してんだ俺。
 しかしそんなことを考えてる間も、俺は乳に吸い付いて飲みまくる。
 ぷはぁ、呑んだ呑んだ。
 え、字が違うって? 仕方ない、いま俺は混乱しているんだ。
 ただでさえ前世では女子に避けられていて、女性には免疫がないのに。
 俺、変な顔してないよな……?
 自分の子供が乳飲んでにやけてるとか、気持ちわ……。
 ……。
 うん、諦めは大事だよ……な! うん!
 飲み終わりましたよー、もう大丈夫ですー! 顔が大丈夫じゃなくなるんで、さっさと下ろしちゃってくださいませー!
 アピールをするため、ぼんやりと認識できる顔をじっと見つめてみた。
 うおっ。
 持ち上げられ身体が母親に寄りかかるように抱っこされた。ポンポンと優しく背中を叩かれる。
 おー、これでゲップをするのですね、お母様。

「……ゲプッ」

 ちょっと恥ずかしいです……。
 でも、ミルクを吐かないように頑張ったから、よしとする。
 そしてベッドに下ろされるかと思ったら、お母様の腕に抱かれてゆーらゆら。

「▽&ゞ″*&#%£¢¢」

 なんか分からんけど、たくさん語りかけてくれてます。
 ふぁ……眠っ……。

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