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【02】 地獄行きの切符
*012* 納戸の整頓
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小袖が絶望的な表情をすると、大河は嗜虐的な笑みを浮かべた。
そんな風に気持ちが落ち込んでいても、着々と時は刻まれて行く。
気持ちを立て直して、再び、納戸へと挑んだ。
見れば見る程、無秩序に高そうなものばかりが置かれている。
ここが納戸だと唯一解るのは、その高価なもの達にほんの少しだけ埃が被っている事だけだった。
普段、秘書として様々な整頓を行っているが、これだけ無秩序だと、まず、どのように整頓するか考えなければ、大きなこの部屋の整頓は一日では出来ないだろう。
捨てて良いとは言われていないので、あくまでも綺麗にして、整える事だけを考えなければならない。
暫し、顎に手をあて、考え込んでいた小袖だったが、まずはジャケットを脱ぎ、床掃除から始める事にした。
床を掃き、水拭きをする。
綺麗になったところから、ワックスがけも始めた。
少しずつ、復活した床の部分に、何を置くのかを考えながら作業をした。
始めた頃は、何を何処に置くのか悩んだが、部屋の奥に家具を配し、その上に絵画や小物等を拭きながらディスプレイした。
時を追う毎に、納戸は部屋のような見た目に変わっていった。
飾り切れない絵画の数々は家具と家具の隙間に同じサイズの額縁のものをしまう。
見た目が悪くならないように、明らかに古布と判る布地で絵画が痛まないように覆っておいた。
アンティークの箪笥の中に、埃を払ったスーツを入れたら、本当に住めそうな程に立派な部屋へと変化したのだった。
最後に無造作にスーツがかけられていたラックは、不要になった為、解体して片付けた。
トイレに行く以外は、全て整頓に費やした小袖は、大きく伸びをして、思わず声を上げた。
「よしッ!!」
そのタイミングで、納戸の扉が開く。
大河は小袖を睨みつけた。
「時間だ。終わったのか?」
「はい。」
小袖は、清々しい笑顔で答えた。
大河は、ツカツカと納戸の中を歩き回り、あちらこちらの手抜かりが無いかを確認している。
「まぁ…良いだろう。」
小袖にしてみれば、これ以上無い程にやりきった感があるのだが、大河にとっては取り敢えず合格レベルでしか無いようだった。
小袖の前に戻り、髪を鷲掴みにされて、上を向かされる。
「汚い!!」
たった一言だったが、小袖が生きてきた三十二年間で一度も言われた事の無い辛辣な言葉だった。
丸一日、トイレ以外は全く手を休める事無く、汗だくになって整頓した小袖には、辛過ぎる一言である。
結婚前の女性が言われる事の無い一言を浴びせられた瞬間だった。
そんな風に気持ちが落ち込んでいても、着々と時は刻まれて行く。
気持ちを立て直して、再び、納戸へと挑んだ。
見れば見る程、無秩序に高そうなものばかりが置かれている。
ここが納戸だと唯一解るのは、その高価なもの達にほんの少しだけ埃が被っている事だけだった。
普段、秘書として様々な整頓を行っているが、これだけ無秩序だと、まず、どのように整頓するか考えなければ、大きなこの部屋の整頓は一日では出来ないだろう。
捨てて良いとは言われていないので、あくまでも綺麗にして、整える事だけを考えなければならない。
暫し、顎に手をあて、考え込んでいた小袖だったが、まずはジャケットを脱ぎ、床掃除から始める事にした。
床を掃き、水拭きをする。
綺麗になったところから、ワックスがけも始めた。
少しずつ、復活した床の部分に、何を置くのかを考えながら作業をした。
始めた頃は、何を何処に置くのか悩んだが、部屋の奥に家具を配し、その上に絵画や小物等を拭きながらディスプレイした。
時を追う毎に、納戸は部屋のような見た目に変わっていった。
飾り切れない絵画の数々は家具と家具の隙間に同じサイズの額縁のものをしまう。
見た目が悪くならないように、明らかに古布と判る布地で絵画が痛まないように覆っておいた。
アンティークの箪笥の中に、埃を払ったスーツを入れたら、本当に住めそうな程に立派な部屋へと変化したのだった。
最後に無造作にスーツがかけられていたラックは、不要になった為、解体して片付けた。
トイレに行く以外は、全て整頓に費やした小袖は、大きく伸びをして、思わず声を上げた。
「よしッ!!」
そのタイミングで、納戸の扉が開く。
大河は小袖を睨みつけた。
「時間だ。終わったのか?」
「はい。」
小袖は、清々しい笑顔で答えた。
大河は、ツカツカと納戸の中を歩き回り、あちらこちらの手抜かりが無いかを確認している。
「まぁ…良いだろう。」
小袖にしてみれば、これ以上無い程にやりきった感があるのだが、大河にとっては取り敢えず合格レベルでしか無いようだった。
小袖の前に戻り、髪を鷲掴みにされて、上を向かされる。
「汚い!!」
たった一言だったが、小袖が生きてきた三十二年間で一度も言われた事の無い辛辣な言葉だった。
丸一日、トイレ以外は全く手を休める事無く、汗だくになって整頓した小袖には、辛過ぎる一言である。
結婚前の女性が言われる事の無い一言を浴びせられた瞬間だった。
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