23 / 24
23
しおりを挟む
時刻は12:17。
「なんだ、まだ深山は無言電話にやられてんの?ウケるね」
「このどクズが、なんでうちの部にいるんだ。ウケるだけなら今すぐ自分の巣に帰れ!!」
「そんな…自分の巣なんて言われたらずっとここに居ちゃうよ?」
「はーはっは!なんだなんだ?自分の部署も分からなくなったのか?迷子かこの野郎」
「僕が帰るところは穂ちゃんがいるところしかないからね」
「だあああああ!きえろ!あたしの前からきえうせろおおおおお!!」
「またそんなに怒って、ビタミン足りてる?」
「誰のせいだ!!誰の!!!」
「うるせー!あんたら!仕事しろ!!!」
先週も事件続きでドタバタとしていたように思うが、事件は概ね解決したし、金曜の夜から行ったシステム更新もうまくいったし、土日は久々に克己さんと過ごせたし、彼じゃないけど私も充分満ち足りている…なんて気持ちを今の楓先輩に知られようもんなら追い出されかねない。それに蒼汰くんも荒れているようだし、もうここは気配を消して静かにしているしかないようだ。私はいそいそと、例の無言電話対策を講じている。
「ねぇ、穂ちゃん。ちょっと横山くんの相談乗ってあげてくれない?」
「蒼汰くんの?」
「できるできるって言うから提案したんだけど、なかなか仕上がってこないんだよね」
「それはあんたが無茶振りするからだ!時間がかかるって言っただろ!」
蒼汰くんが手こずっているのは知っているが、彼も優秀なエンジニアなので特に心配はしていなかった。ただ私も同じ部署の仲間だ。できることは何でもしたいと思っているのだが…
「一体何を要求されてるの?」
「うーん、やっぱり難しいのかな。その辺のことは専門外だから、無理なら無理って言ってほしいんだけど」
「いや…正直な話、イケると思ってるから断ってないんすよ…ただ俺の専門からちょっと外れるんで、今電子系を勉強しながらやってるんです」
「なるほどね………んー……」
克己さんに見せてもらった企画書を見て、私も頭を働かせる。私も蒼汰くんもいわゆるシステムエンジニアだが、この会社に来てから産業用機器のソフトウェアの組み込み等もちらほら担当していて、若干系統が違うだけに毎日が勉強の日々だ。IT関連は日々進歩するので付いていくのに必死なのである。
「穂ちゃんが唸るってことは、やっぱり難しいのかな」
「それみたことか。だから時間をくださいって言ってるんですよ。そしたら必ず組みますから!」
「…この企画書だけじゃ何がしたいのか大まかにしか分からないんだけど、パターンの移し替えなら、ここを組み替えてみるといけるかも」
「……え?」
「あれ、違った?」
「……目からウロコ過ぎて脳内情報処理が追い付いてないですね?」
「いや聞かれても?」
「…え?なんで?なんでこうなるんですか?」
「この間たまたま情報工学専攻の学生と話す機会があって、ロボット製作のこと色々教えてもらったの。それを応用してみた?」
「なんで二人して疑問系で話してんのよウケる」
もちろんこれだけではうまくいくものでもないので、もう少しちゃんと読み込んで、二人で当たった方がいいかなぁと頭の中でスケジュールを確認しながら蒼汰くんと話す。先輩としていいところを見せたい場でもあるし、蒼汰くんがこれ以上やつれないためにも、部長に少し相談しようということになった。それを聞いていた克己さんもその話に合意してくれたので、後は部長待ちということになる。私は引き続き、電話回線ハッキングの準備を行う。これは時間との勝負だから気が抜けない。
「にしても、穂ちゃんにもそういう繋がりがあるんだね」
「そういう繋がり?」
「情報工学部の学生と交流ってやつ」
「んー…」
「穂先輩、常に何かしら勉強してますもんね。そういうのって講演会とかに出かけるんですか?今度俺も連れてってくださいよ」
「あ、まぁ講演会は行くけど、あの子たちはほんとたまたま出会って…」
「たまたま?」
まさか克己さんも見ていたあのナンパしてきた子たちだなんて口が裂けても言えないので、濁しながら話題を変えようとした。
「そ、それより電話の、「あぁ、その子たちってあのナンパされて一緒にカラオケオールした子たちでしょ?」っ、ちょ!楓先輩!」
「は?」
突然の楓先輩の乱入に場の空気が冷える。隣で固まる克己さんをチラ見するも、未だかつて見たことのない顔をしているので全力で目を逸らす。
「結局そのお坊ちゃんたち食わなかったんだっけ?もったいないわよね」
「っもう!黙ってください!」
「は?食うって?なに?」
「え、いやあの、克己さん、」
「なに?いいじゃない別に。その子たちのおかげで"トヨケン"にたどり着いたって言ってたでしょ?我社の救世主よ!」
「そ、それはそうだけど」
「へーえー、私大の外部講師って、その子たちからの情報だったんですね。なるほど」
「い、いやまぁその通りなんだけど!」
結果的に褒められてるんだからいいのかと納得しかけるも、ふいに握られた手がとても冷たくてびくりとする。まずい、めちゃめちゃ怒ってる。
「まぁほら、穂先輩立ってるだけだったらマジ振り返る美女ですから」
「ナンパしたくもなるわよね~喋らなかったら」
「ちょっと失礼ですよそれ!そもそも二人だってモテるくせに、喋らなかったら!」
握られた手に一層力が籠もるので思わず彼を見上げると、見開いた目には困惑が感じられて、私の中に罪悪感が膨れ上がった。
「え、だから、食うって、なに?」
「っ待って!ほんとに違うから!食ってないし、そんなんじゃないから!」
「そんなんってなに?食ってないってなに?ねぇ、穂ちゃん」
「だーもー!楓先輩!責任とってください!」
「なんのことかなぁ~」
楓先輩がわざとらしく吹けもしない口笛をふーふーしていて思わず舌打ちが漏れる。この人は全くいつも、すごくいい人なのに時限爆弾みたいなとこがあるんだから!こうしちゃいられないと、彼が握る手を振り払って、うんっと背伸びをして彼の頬を両手で挟む。怒る瞳の裏には寂しさが見えて、私の胸をずくりとさせた。
「違うから!」
「…穂ちゃん」
「ほんとに!違うから!…ちゃんと説明するから」
「……っ、穂ちゃ」
ピロン
その時小さく可愛らしい通知音が鳴り、緊張が走る。これはつい先程設定した数十秒後に内線が鳴る音だ。これが鳴るとコンマ秒単位を争う。時刻は12:54。やつが来る。
可愛らしい癖にえげつないことを知らせる通知音が鳴ったと同時に私は彼の頬を離し、デスクに向かって指を動かす。時間との勝負だ。気持ちを切り替えて。準備はできている。いざ、尋常に………!
「っ!分かった!6階総務部!東側の窓際から2つ目の島にある電話機!」
「蒼汰ぁ!走れ!」
「っす!」
蒼汰くんが走り出したのより数秒遅れて電話が鳴った。
prrrr…prrrr…
「で、出るわよ?」
「楓先輩、なるべく引き延ばして」
「え、えぇ」
ガチャッ…
「っ…ま、まって!切らないで!…っあたし!あたしね?あーっと実は…」
先輩が優しい声色で話し出すと、いつもならすぐに切れる電話が今は途切れることなく今もなお無言のまま通話中であった。スピーカーに切り替えた楓先輩は一つ息をついてから、意を決したように話し出すので私も思わずつばを飲み込む。
「………今日、パンツ履いてないの」
何言ってんだこの人。
『っ』
電話越しに息を呑む音が聞こえる。いやいやまてまてお前もそこで息を呑むな反応するな。どうするんだこの微妙な空気。
『……はぁー…何言ってんすか、楓先輩』
その直後に蒼汰くんの呆れた声が聞こえて、いつの間にか呼吸を忘れていたらしい私もようやく一息吐けた。なんだか大したことはしてないけれど、ものすごく疲れた気がする。
「っ!蒼汰!やったのね?!」
『ええ、ちゃんと捕まえましたよ。じゃあそっち、連れてくんで』
ガチャッ……ツー…ツー…
「やった、やったわ!穂!」
「えぇほんとに。よかったです」
「穂のおかげよ!本当にありがとう!」
「これでストレスから解放されるー!」と叫ぶ楓先輩に苦笑している間に、また握られた手が今度は暖かくて、そっと振り返る。寂しそうな目でこちらを見る彼の手を今度は私もぎゅっと握り返した。
後は、蒼汰くんの帰りを待つのみだ。
「なんだ、まだ深山は無言電話にやられてんの?ウケるね」
「このどクズが、なんでうちの部にいるんだ。ウケるだけなら今すぐ自分の巣に帰れ!!」
「そんな…自分の巣なんて言われたらずっとここに居ちゃうよ?」
「はーはっは!なんだなんだ?自分の部署も分からなくなったのか?迷子かこの野郎」
「僕が帰るところは穂ちゃんがいるところしかないからね」
「だあああああ!きえろ!あたしの前からきえうせろおおおおお!!」
「またそんなに怒って、ビタミン足りてる?」
「誰のせいだ!!誰の!!!」
「うるせー!あんたら!仕事しろ!!!」
先週も事件続きでドタバタとしていたように思うが、事件は概ね解決したし、金曜の夜から行ったシステム更新もうまくいったし、土日は久々に克己さんと過ごせたし、彼じゃないけど私も充分満ち足りている…なんて気持ちを今の楓先輩に知られようもんなら追い出されかねない。それに蒼汰くんも荒れているようだし、もうここは気配を消して静かにしているしかないようだ。私はいそいそと、例の無言電話対策を講じている。
「ねぇ、穂ちゃん。ちょっと横山くんの相談乗ってあげてくれない?」
「蒼汰くんの?」
「できるできるって言うから提案したんだけど、なかなか仕上がってこないんだよね」
「それはあんたが無茶振りするからだ!時間がかかるって言っただろ!」
蒼汰くんが手こずっているのは知っているが、彼も優秀なエンジニアなので特に心配はしていなかった。ただ私も同じ部署の仲間だ。できることは何でもしたいと思っているのだが…
「一体何を要求されてるの?」
「うーん、やっぱり難しいのかな。その辺のことは専門外だから、無理なら無理って言ってほしいんだけど」
「いや…正直な話、イケると思ってるから断ってないんすよ…ただ俺の専門からちょっと外れるんで、今電子系を勉強しながらやってるんです」
「なるほどね………んー……」
克己さんに見せてもらった企画書を見て、私も頭を働かせる。私も蒼汰くんもいわゆるシステムエンジニアだが、この会社に来てから産業用機器のソフトウェアの組み込み等もちらほら担当していて、若干系統が違うだけに毎日が勉強の日々だ。IT関連は日々進歩するので付いていくのに必死なのである。
「穂ちゃんが唸るってことは、やっぱり難しいのかな」
「それみたことか。だから時間をくださいって言ってるんですよ。そしたら必ず組みますから!」
「…この企画書だけじゃ何がしたいのか大まかにしか分からないんだけど、パターンの移し替えなら、ここを組み替えてみるといけるかも」
「……え?」
「あれ、違った?」
「……目からウロコ過ぎて脳内情報処理が追い付いてないですね?」
「いや聞かれても?」
「…え?なんで?なんでこうなるんですか?」
「この間たまたま情報工学専攻の学生と話す機会があって、ロボット製作のこと色々教えてもらったの。それを応用してみた?」
「なんで二人して疑問系で話してんのよウケる」
もちろんこれだけではうまくいくものでもないので、もう少しちゃんと読み込んで、二人で当たった方がいいかなぁと頭の中でスケジュールを確認しながら蒼汰くんと話す。先輩としていいところを見せたい場でもあるし、蒼汰くんがこれ以上やつれないためにも、部長に少し相談しようということになった。それを聞いていた克己さんもその話に合意してくれたので、後は部長待ちということになる。私は引き続き、電話回線ハッキングの準備を行う。これは時間との勝負だから気が抜けない。
「にしても、穂ちゃんにもそういう繋がりがあるんだね」
「そういう繋がり?」
「情報工学部の学生と交流ってやつ」
「んー…」
「穂先輩、常に何かしら勉強してますもんね。そういうのって講演会とかに出かけるんですか?今度俺も連れてってくださいよ」
「あ、まぁ講演会は行くけど、あの子たちはほんとたまたま出会って…」
「たまたま?」
まさか克己さんも見ていたあのナンパしてきた子たちだなんて口が裂けても言えないので、濁しながら話題を変えようとした。
「そ、それより電話の、「あぁ、その子たちってあのナンパされて一緒にカラオケオールした子たちでしょ?」っ、ちょ!楓先輩!」
「は?」
突然の楓先輩の乱入に場の空気が冷える。隣で固まる克己さんをチラ見するも、未だかつて見たことのない顔をしているので全力で目を逸らす。
「結局そのお坊ちゃんたち食わなかったんだっけ?もったいないわよね」
「っもう!黙ってください!」
「は?食うって?なに?」
「え、いやあの、克己さん、」
「なに?いいじゃない別に。その子たちのおかげで"トヨケン"にたどり着いたって言ってたでしょ?我社の救世主よ!」
「そ、それはそうだけど」
「へーえー、私大の外部講師って、その子たちからの情報だったんですね。なるほど」
「い、いやまぁその通りなんだけど!」
結果的に褒められてるんだからいいのかと納得しかけるも、ふいに握られた手がとても冷たくてびくりとする。まずい、めちゃめちゃ怒ってる。
「まぁほら、穂先輩立ってるだけだったらマジ振り返る美女ですから」
「ナンパしたくもなるわよね~喋らなかったら」
「ちょっと失礼ですよそれ!そもそも二人だってモテるくせに、喋らなかったら!」
握られた手に一層力が籠もるので思わず彼を見上げると、見開いた目には困惑が感じられて、私の中に罪悪感が膨れ上がった。
「え、だから、食うって、なに?」
「っ待って!ほんとに違うから!食ってないし、そんなんじゃないから!」
「そんなんってなに?食ってないってなに?ねぇ、穂ちゃん」
「だーもー!楓先輩!責任とってください!」
「なんのことかなぁ~」
楓先輩がわざとらしく吹けもしない口笛をふーふーしていて思わず舌打ちが漏れる。この人は全くいつも、すごくいい人なのに時限爆弾みたいなとこがあるんだから!こうしちゃいられないと、彼が握る手を振り払って、うんっと背伸びをして彼の頬を両手で挟む。怒る瞳の裏には寂しさが見えて、私の胸をずくりとさせた。
「違うから!」
「…穂ちゃん」
「ほんとに!違うから!…ちゃんと説明するから」
「……っ、穂ちゃ」
ピロン
その時小さく可愛らしい通知音が鳴り、緊張が走る。これはつい先程設定した数十秒後に内線が鳴る音だ。これが鳴るとコンマ秒単位を争う。時刻は12:54。やつが来る。
可愛らしい癖にえげつないことを知らせる通知音が鳴ったと同時に私は彼の頬を離し、デスクに向かって指を動かす。時間との勝負だ。気持ちを切り替えて。準備はできている。いざ、尋常に………!
「っ!分かった!6階総務部!東側の窓際から2つ目の島にある電話機!」
「蒼汰ぁ!走れ!」
「っす!」
蒼汰くんが走り出したのより数秒遅れて電話が鳴った。
prrrr…prrrr…
「で、出るわよ?」
「楓先輩、なるべく引き延ばして」
「え、えぇ」
ガチャッ…
「っ…ま、まって!切らないで!…っあたし!あたしね?あーっと実は…」
先輩が優しい声色で話し出すと、いつもならすぐに切れる電話が今は途切れることなく今もなお無言のまま通話中であった。スピーカーに切り替えた楓先輩は一つ息をついてから、意を決したように話し出すので私も思わずつばを飲み込む。
「………今日、パンツ履いてないの」
何言ってんだこの人。
『っ』
電話越しに息を呑む音が聞こえる。いやいやまてまてお前もそこで息を呑むな反応するな。どうするんだこの微妙な空気。
『……はぁー…何言ってんすか、楓先輩』
その直後に蒼汰くんの呆れた声が聞こえて、いつの間にか呼吸を忘れていたらしい私もようやく一息吐けた。なんだか大したことはしてないけれど、ものすごく疲れた気がする。
「っ!蒼汰!やったのね?!」
『ええ、ちゃんと捕まえましたよ。じゃあそっち、連れてくんで』
ガチャッ……ツー…ツー…
「やった、やったわ!穂!」
「えぇほんとに。よかったです」
「穂のおかげよ!本当にありがとう!」
「これでストレスから解放されるー!」と叫ぶ楓先輩に苦笑している間に、また握られた手が今度は暖かくて、そっと振り返る。寂しそうな目でこちらを見る彼の手を今度は私もぎゅっと握り返した。
後は、蒼汰くんの帰りを待つのみだ。
0
あなたにおすすめの小説
どなたか私の旦那様、貰って下さいませんか?
秘密 (秘翠ミツキ)
恋愛
私の旦那様は毎夜、私の部屋の前で見知らぬ女性と情事に勤しんでいる、だらしなく恥ずかしい人です。わざとしているのは分かってます。私への嫌がらせです……。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
政略結婚で、離縁出来ないけど離縁したい。
無類の女好きの従兄の侯爵令息フェルナンドと伯爵令嬢のロゼッタは、結婚をした。毎晩の様に違う女性を屋敷に連れ込む彼。政略結婚故、愛妾を作るなとは思わないが、せめて本邸に連れ込むのはやめて欲しい……気分が悪い。
彼は所謂美青年で、若くして騎士団副長であり兎に角モテる。結婚してもそれは変わらず……。
ロゼッタが夜会に出れば見知らぬ女から「今直ぐフェルナンド様と別れて‼︎」とワインをかけられ、ただ立っているだけなのに女性達からは終始凄い形相で睨まれる。
居た堪れなくなり、広間の外へ逃げれば元凶の彼が見知らぬ女とお楽しみ中……。
こんな旦那様、いりません!
誰か、私の旦那様を貰って下さい……。
愛されないと吹っ切れたら騎士の旦那様が豹変しました
蜂蜜あやね
恋愛
隣国オデッセアから嫁いできたマリーは次期公爵レオンの妻となる。初夜は真っ暗闇の中で。
そしてその初夜以降レオンはマリーを1年半もの長い間抱くこともしなかった。
どんなに求めても無視され続ける日々についにマリーの糸はプツリと切れる。
離縁するならレオンの方から、私の方からは離縁は絶対にしない。負けたくない!
夫を諦めて吹っ切れた妻と妻のもう一つの姿に惹かれていく夫の遠回り恋愛(結婚)ストーリー
※本作には、性的行為やそれに準ずる描写、ならびに一部に性加害的・非合意的と受け取れる表現が含まれます。苦手な方はご注意ください。
※ムーンライトノベルズでも投稿している同一作品です。
完結【強引な略奪婚】冷徹な次期帝は、婚姻間近の姫を夜ごと甘く溶かす
小木楓
恋愛
完結しました✨
タグ&あらすじ変更しました。
略奪された大納言家の香子を待っていたのは、冷徹な次期帝による「狂愛」という名の支配でした。
「泣け、香子。お前をこれほど乱せるのは、世界で私だけだ」
「お前はまだ誰のものでもないな? ならば、私のものだ」
大納言家の姫・香子には、心通わせる穏やかな婚約者がいた。
しかし、そのささやかな幸福は、冷徹と噂される次期帝・彰仁(あきひと)に見初められたことで一変する。
強引な勅命により略奪され、後宮という名の檻に閉じ込められた香子。
夜ごとの契りで身体を繋がれ、元婚約者への想いすら「不義」として塗り潰されていく。
恐怖に震える香子だったが、閉ざされた寝所で待っていたのは、想像を絶するほど重く、激しい寵愛で……?
「痛くはしない。……お前が私のことしか考えられなくなるまで、何度でも教え込もう」
逃げ場のない愛に心が絡め取られていく中、彰仁は香子を守るため、「ある残酷な嘘」を用いて彼女を試す。
それは、愛するがゆえに彼女を嫉妬と絶望で壊し、「帝なしでは息もできない」状態へ作り変えるための、狂気じみた遊戯だった。
「一生、私の腕の中で溺れていろ」
守るために壊し、愛するために縛る。
冷酷な仮面の下に隠された、
一途で異常な執着を知った時、香子の心もまた甘い猛毒に溶かされていく――。
★最後は極上のハッピーエンドです。
※AI画像を使用しています。
冷酷騎士様の「愛さない」は一分も持たなかった件
水月
恋愛
「君を愛するつもりはない」
結婚初夜、帝国最強の冷酷騎士ヴォルフラム・ツヴァルト公爵はそう言い放った。
出来損ないと蔑まれ、姉の代わりの生贄として政略結婚に差し出されたリーリア・ミラベルにとって、それはむしろ救いだった。
愛を期待されないのなら、失望させることもない。
契約妻として静かに役目を果たそうとしたリーリアは、緩んだ軍服のボタンを自らの銀髪と微弱な強化魔法で直す。
ただ「役に立ちたい」という一心だった。
――その瞬間。
冷酷騎士の情緒が崩壊した。
「君は、自分の価値を分かっていない」
開始一分で愛さない宣言は撤回。
無自覚に自己評価が低い妻に、激重独占欲を発症した最強騎士が爆誕する。
以後、
寝室は強制統合
常時抱っこ移動
一秒ごとに更新される溺愛
妻を傷つける者には容赦なし宣言
甘さ過多、独占欲過剰、愛情暴走中。
さらにはリーリアを取り戻そうとする実家の横槍まで入り――?
自己評価ゼロの健気令嬢と愛が一分も我慢できなかった最強騎士。
溺愛が止まらない、契約結婚から始まる甘すぎる逆転ラブコメ
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
各務課長が「君の時間を十分ください」と言った結果
汐埼ゆたか
恋愛
実花子はカフェで恋人と待ち合わせしているが、彼はなかなか来ない。
あと十分でカフェを出ようとしたところで偶然上司の各務と会う。
各務から出し抜けに「君の時間を十分ください」と言われ、反射的に「はい」と返事をしたら、なぜか恋人役をすることになり――。
*☼*――――――――――*☼*
佐伯 実花子(さえき みかこ) 27歳
文具メーカー『株式会社MAO』企画部勤務
仕事人間で料理は苦手
×
各務 尊(かがみ たける) 30歳
実花子の上司で新人研修時代の指導担当
海外勤務から本社の最年少課長になったエリート
*☼*――――――――――*☼*
『十分』が実花子の運命を思わぬ方向へ変えていく。
――――――――――
※他サイトからの転載
※※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
※無断転載禁止。
嫌われ令嬢ですが、最終的に溺愛される予定です
由香
恋愛
貴族令嬢エマは、自分が周囲から嫌われていると信じて疑わなかった。
婚約者である侯爵令息レオンからも距離を取られ、冷たい視線を向けられている――そう思っていたのに。
ある日、思いがけず聞いてしまった彼の本音。
「君を嫌ったことなど、一度もない」
それは誤解とすれ違いが重なっただけの、両片思いだった。
勘違いから始まる、甘くて優しい溺愛恋物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる