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【女】
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オレは勝った。圧勝だ。あの蠅の女王に完全勝利。左足は失ってしまったが、キングゴキに続いて現れたこのダンジョンのボス級モンスター『蠅の女王』に勝利したのだ。
五体には女王のエナジーが満ち満ちて、身体が燃えているかのようだ。
だが、油断はできない。
『いくさ場では敵を倒し、手柄首を獲っているところが一番危険』という話をなにかで読んだ記憶がある。ここは早々に引き揚げたほうがいいだろう。
…。
『ギギィ…ガシャン!』
「ふぅ~~ッ。ただいま、オヤッさん!」
地下10層から1層までを一気に駆け抜け、オレの癒し空間ダンジョン前室に戻ってきた。戻ってこれた…。
オヤッさんと名付けた簡易拠点に敷いてあるダンボールも血で汚れ、床もだいぶ汚くなってしまった。が、壁に並んだいくつものアニメポスターや美少女フィギュアたちを見るとホッとする。
帰ってこれた。ああ、こんなに嬉しい事はない。
「さて…ステータスの確認は後のお愉しみにとっておいて、まずはシャワーを浴びてサッパリするかな」
ふふふ…、きっと能力値は凄い事になっているだろう。
帰路、五体に溢れかえっていたエナジーは、時間が経つにつれ馴染むように身体のなかに溶け込んでいった。すると身に溢れていたパワーが、今度は研ぎ澄まされたように馴染んでいくのが感じられるようになった。
今までよりも、より一段も二段も知覚も思考もシャープかつクリヤーになったとでもいえば良いだろうか。
『がちゃ…シャーッ…』
「ん…むおっ!?」
浴室に入りシャワーがお湯になるまで待っている間に何気なく覗いた鏡。そこには当然オレが映っている。だが別に片眉が無くて驚いたわけではない。あれは新陳代謝が向上しているせいか、三日ほどで元に戻ったから。
「オレ…なんかすごいイケメンになってないか??」
鏡に映るのは、間違いなくオレ。
何日も髭を剃っていないので、無精ひげだって伸びている。だというのに雰囲気が、『おまえ誰だよ!』っていうくらい匂いたつようなワイルドイケメンだったのだ。
「すごい…、これもレベルアップの恩恵なのか…!」
そうなるともう我慢できなくなって、ついお愉しみにととっておいたステータスの確認をシャワーを浴びながら視はじめてしまう。
現在 前回
レベル 40 38
種族:人間
職業:教師
能力値
筋力: 500 245
体力: 500 250
知力: 500 246
精神力: 500 271
敏捷性: 500 248
運: 486 166
やるせなさ:656 356
加護:
【塩の加護】
技能:
【強酸】2・【俊敏】・【病耐性】6・【簒奪】・【粘液】5・【空間】4・【強運】1.4・【足捌】・【瞑想】・【塩】5・【図工】・【蛆】・【女】
称号:
【蟲王】・【ソルトメイト】・【しょっぱい男】・【蟲女王】・【女殺し】
「ふぁッ…!?(ガタッ!)」
レ、レベル40で筋力から敏捷性がオール500だとッ??
『シャーーー…』
あ、あれか…。もしかしてキャップってこと?能力値は500までで、オレはその上限に到達したという事か…。
ん、運は486…か。
まぁ元々運は悪かった方だし、これでも劇的な上昇だ。他と比べるとすこし物足りなくも感じるが、今までより数倍幸運になったのは確か。
そしてやるせなさは656…って、おまえだけキャップ外れとるやんけ!
ん?でも前にステータスに出てきたエロさも1825だったから、『やるせなさ』とか『エロさ』は、キャップの対象外ということなのか?なんだそれ、むむむ…。
「しかしすごいな…、キングゴキの時はレベルが10上がって能力値は100の上昇だったはず。それが蠅の女王では2レベルアップで250近い上昇とは…1レベルあたりの上昇値がとんでもないぞ…」
あ…でもそういえば蠅の女王は地獄からやって来たような巨大蛆を、大量に召喚して津波を生み出していた。あの巨大蛆からも生命エナジーを吸収出来ていたとすると、この上昇幅も頷けるのか…。
『シャーーー…』
「まぁ、それは一旦おいておこう。で、スキルは【蛆】に…なッ!?お、あ、【女】だとッ!?(ガタタ!)」
スキル【蛆】は、恐らく蠅の女王がしていたように蛆が召喚できるのだろう。
(…ハッ!ということはスキル【女】は!?)
ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…。
………。
ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…。
『シャーーー…』
オレはシャワーを浴びたまま動けずに、硬直していた。
「(ごくり…ッ)」
そう…オレの推理が正しければ、全てはそういう事だ…。
つまり…、オレは女性が召喚できる!
ひ、独り暮らしを始めた頃は、出張してくれるエッチなお姉さんを頼もうかどうしようかと折に触れ思い悩んだ。なんかポストのなかにそういうチラシが、捨てても捨てても入っていたのだ。
まぁ結局そうして悩んでいる間に部屋が完全なるオタ部屋になってしまい、恥ずかしくて呼ぶに呼べなくなってしまったのだが。その後も風俗にはとても興味を惹かれつつも、未だに行った経験がない。
だが!今!そんなオレの手に遂にスキル【女】がッ!!
それはつまり、高額な金銭を対価として用意せずとも、魔力で女性が召喚できるという事ではないか!
「ムハッ!ならばこれを使わないという手はないッ!今のオレには、かつてないほどの魔力すら生み出せる力があるのだからなッ!(ダッ!)」
さっそく浴室から飛び出すと、冷蔵庫にダイブイン。
「そ…そうだ!は、初めて使うスキルだからなァ!何が起こるか解らん…。し、しっかりと防備も整えて…」
年甲斐もなく、またレベルが上がったことで強まった精神力も働かずに、沸き上がる興奮に手足が震えて止まらない。
でもだってそうだろう。
オレが召喚した女性は、オレだけのモノ。自身の溜めこんだリビドーの全てをぶつけられる相手と、もうすぐ出会える。イエス!ボクと握手!そう思えば、この興奮もやむを得ないのではないだろうか。
「瑠羽や瀬来さんなんてリアルの女性は、すぐに!簡単にオレから離れていく!こんなに悲しいならば、もはや愛などいらぬッ!ならば欲望を満たす相手を、自らの手で生み出すまでの事ッ!」
オレは両手を掲げ、ダンジョンの青白い天井を見上げた。
「エロイノキボンヌ…エロイノキボンヌ…我は求め訴えたりッ!さぁこい!今こそいでよ我が理想のマイハニーよッ!スキル【女】発動ッ!!(カッ!!)」
『ぴしゃーーッ!!』
「ぐわぁぁぁぁ~ッ!?(ビリビリビリ…ッ!)」
スキル【女】が発動した。
だがなぜかその瞬間、雷に打たれたような痛みが全身を駆け抜け、意識が遠のいていくのだった。
五体には女王のエナジーが満ち満ちて、身体が燃えているかのようだ。
だが、油断はできない。
『いくさ場では敵を倒し、手柄首を獲っているところが一番危険』という話をなにかで読んだ記憶がある。ここは早々に引き揚げたほうがいいだろう。
…。
『ギギィ…ガシャン!』
「ふぅ~~ッ。ただいま、オヤッさん!」
地下10層から1層までを一気に駆け抜け、オレの癒し空間ダンジョン前室に戻ってきた。戻ってこれた…。
オヤッさんと名付けた簡易拠点に敷いてあるダンボールも血で汚れ、床もだいぶ汚くなってしまった。が、壁に並んだいくつものアニメポスターや美少女フィギュアたちを見るとホッとする。
帰ってこれた。ああ、こんなに嬉しい事はない。
「さて…ステータスの確認は後のお愉しみにとっておいて、まずはシャワーを浴びてサッパリするかな」
ふふふ…、きっと能力値は凄い事になっているだろう。
帰路、五体に溢れかえっていたエナジーは、時間が経つにつれ馴染むように身体のなかに溶け込んでいった。すると身に溢れていたパワーが、今度は研ぎ澄まされたように馴染んでいくのが感じられるようになった。
今までよりも、より一段も二段も知覚も思考もシャープかつクリヤーになったとでもいえば良いだろうか。
『がちゃ…シャーッ…』
「ん…むおっ!?」
浴室に入りシャワーがお湯になるまで待っている間に何気なく覗いた鏡。そこには当然オレが映っている。だが別に片眉が無くて驚いたわけではない。あれは新陳代謝が向上しているせいか、三日ほどで元に戻ったから。
「オレ…なんかすごいイケメンになってないか??」
鏡に映るのは、間違いなくオレ。
何日も髭を剃っていないので、無精ひげだって伸びている。だというのに雰囲気が、『おまえ誰だよ!』っていうくらい匂いたつようなワイルドイケメンだったのだ。
「すごい…、これもレベルアップの恩恵なのか…!」
そうなるともう我慢できなくなって、ついお愉しみにととっておいたステータスの確認をシャワーを浴びながら視はじめてしまう。
現在 前回
レベル 40 38
種族:人間
職業:教師
能力値
筋力: 500 245
体力: 500 250
知力: 500 246
精神力: 500 271
敏捷性: 500 248
運: 486 166
やるせなさ:656 356
加護:
【塩の加護】
技能:
【強酸】2・【俊敏】・【病耐性】6・【簒奪】・【粘液】5・【空間】4・【強運】1.4・【足捌】・【瞑想】・【塩】5・【図工】・【蛆】・【女】
称号:
【蟲王】・【ソルトメイト】・【しょっぱい男】・【蟲女王】・【女殺し】
「ふぁッ…!?(ガタッ!)」
レ、レベル40で筋力から敏捷性がオール500だとッ??
『シャーーー…』
あ、あれか…。もしかしてキャップってこと?能力値は500までで、オレはその上限に到達したという事か…。
ん、運は486…か。
まぁ元々運は悪かった方だし、これでも劇的な上昇だ。他と比べるとすこし物足りなくも感じるが、今までより数倍幸運になったのは確か。
そしてやるせなさは656…って、おまえだけキャップ外れとるやんけ!
ん?でも前にステータスに出てきたエロさも1825だったから、『やるせなさ』とか『エロさ』は、キャップの対象外ということなのか?なんだそれ、むむむ…。
「しかしすごいな…、キングゴキの時はレベルが10上がって能力値は100の上昇だったはず。それが蠅の女王では2レベルアップで250近い上昇とは…1レベルあたりの上昇値がとんでもないぞ…」
あ…でもそういえば蠅の女王は地獄からやって来たような巨大蛆を、大量に召喚して津波を生み出していた。あの巨大蛆からも生命エナジーを吸収出来ていたとすると、この上昇幅も頷けるのか…。
『シャーーー…』
「まぁ、それは一旦おいておこう。で、スキルは【蛆】に…なッ!?お、あ、【女】だとッ!?(ガタタ!)」
スキル【蛆】は、恐らく蠅の女王がしていたように蛆が召喚できるのだろう。
(…ハッ!ということはスキル【女】は!?)
ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…。
………。
ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…。
『シャーーー…』
オレはシャワーを浴びたまま動けずに、硬直していた。
「(ごくり…ッ)」
そう…オレの推理が正しければ、全てはそういう事だ…。
つまり…、オレは女性が召喚できる!
ひ、独り暮らしを始めた頃は、出張してくれるエッチなお姉さんを頼もうかどうしようかと折に触れ思い悩んだ。なんかポストのなかにそういうチラシが、捨てても捨てても入っていたのだ。
まぁ結局そうして悩んでいる間に部屋が完全なるオタ部屋になってしまい、恥ずかしくて呼ぶに呼べなくなってしまったのだが。その後も風俗にはとても興味を惹かれつつも、未だに行った経験がない。
だが!今!そんなオレの手に遂にスキル【女】がッ!!
それはつまり、高額な金銭を対価として用意せずとも、魔力で女性が召喚できるという事ではないか!
「ムハッ!ならばこれを使わないという手はないッ!今のオレには、かつてないほどの魔力すら生み出せる力があるのだからなッ!(ダッ!)」
さっそく浴室から飛び出すと、冷蔵庫にダイブイン。
「そ…そうだ!は、初めて使うスキルだからなァ!何が起こるか解らん…。し、しっかりと防備も整えて…」
年甲斐もなく、またレベルが上がったことで強まった精神力も働かずに、沸き上がる興奮に手足が震えて止まらない。
でもだってそうだろう。
オレが召喚した女性は、オレだけのモノ。自身の溜めこんだリビドーの全てをぶつけられる相手と、もうすぐ出会える。イエス!ボクと握手!そう思えば、この興奮もやむを得ないのではないだろうか。
「瑠羽や瀬来さんなんてリアルの女性は、すぐに!簡単にオレから離れていく!こんなに悲しいならば、もはや愛などいらぬッ!ならば欲望を満たす相手を、自らの手で生み出すまでの事ッ!」
オレは両手を掲げ、ダンジョンの青白い天井を見上げた。
「エロイノキボンヌ…エロイノキボンヌ…我は求め訴えたりッ!さぁこい!今こそいでよ我が理想のマイハニーよッ!スキル【女】発動ッ!!(カッ!!)」
『ぴしゃーーッ!!』
「ぐわぁぁぁぁ~ッ!?(ビリビリビリ…ッ!)」
スキル【女】が発動した。
だがなぜかその瞬間、雷に打たれたような痛みが全身を駆け抜け、意識が遠のいていくのだった。
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