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ダンジョントレーニング
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色々と大変な事になってしまっているが、それでも世界は回っている。
ダンジョンからモンスターが溢れ出てきたり、中国軍が日本に押し寄せてきたりとたいへん物騒な世の中だ。が、それでも一般人なオレ達は今を生きてゆかねばならない。
そこでまず、相談して今日のスケジュールを立てた。
瀬来さんと仁菜さんには買い物と昼食の準備を担当してもらい、オレはその間にダンジョン前室の掃除を行なう。午後はみんなで仲良く、トレーニングだ。
「じゃ、いってくるね!」
「うん、よろしく」
「ほななぁ~」
と、買い物にでかけるふたりを見送ると、早速ダンジョン冷蔵庫へと潜る。
「さて…、まずは早急にオタグッズを片付けるか」
ダンジョン前室を開放すれば、どうしたって秘蔵のオタグッズが彼女らに見つかってしまう。そこで、オレは一計を案じて秘密の宝箱を作ることを思いついた。
「(ふよよよ…)コレをこうして、箱状に組み上げてと…よし、こんなもんだろう」
スキル【図工】と魔力を駆使し、ダンジョン前室に山と積まれていた巨大カメムシの外殻を加工していく。そうして造り出したのは、ベランダコンテナのような宝箱。仕上げにファイヤーワンドで軽く炙り、カメムシ臭さを飛ばして完成だ。
すると、エメラルドグリーンに輝く見事な宝箱が出来上がった。
「ウンウン、良い出来だ。よし、ふたりが戻ってくる前に全てのオタグッズをこれらにしまってしまおう」
オタの心得として、フィギュアの空箱なんかもキチンと保管してある。なので飾っていたフィギュアは綺麗に箱に梱包し直して、宝箱のなかに収めていく。壁に貼っていたポスターが傷まぬよう剥がすのに多少神経を遣ったが、薄い本などはダンボールのまま保管してあったので手早く片付けることが出来た。
こうしてテキパキと作業を進め全てのオタグッズをカメムシ宝箱に収めると、最後は壁際に並べて置き、そのうえにカメムシ外殻を山と載せてカムフラージュ。うむ、彼女たちならカメムシ臭い外殻など、臭いと嫌がって近づきはしないはず。うん、完璧だ。
宝箱に収める時にも新聞やビニールでしっかりと養生もしたし、なかに収めたオタグッズにカメムシ臭さが匂い移りしてしまう事も無いだろう。
「さて、お次はコイツだな…」
ダンジョン前室に入って右手側には、ダンジョンで手に入れた収集品がまとめて置かれている。青いポリバケツには魔石が、市販のゴミ袋にはドロップ品が分類して入れてあるので、パッと見にはまんまゴミ置き場にしか見えないが。
ともかくそんなゴミ置き場、…いやドロップ品保管場所からスライムのモノを探す。するとすぐに目当ての60リットルのゴミ袋を発見した。
「うん、これだな。高く売れると良いが…」
スライムのドロップ品。それは消費期限の過ぎた生八つ橋みたいな謎の物体。たぶんだが、きっとこれはスライムの核が干からびたモノなのだろう。
それをダンジョンの床にあけて山にすると、写真をパシャリ。それはなぜかというと、今回オレは製薬会社に売り込みをかけるつもりだからだ。
調べたところ、どうもネット上に存在するダンジョン産アイテムの買取業者は、どこも胡散臭い。
まずアイテムは物品を送った後での査定になるので、買取は相手の言い値になってしまう。さらには『ちゃんと送ったのに届いていないと言われた』とか、『金額の折り合いがつかずに返品を求めたのに、いくら待っても返品されてこない』などといった苦情が多く見受けられた為。
それにオレは、フリマサイトでもファイヤーワンドを売ろうとしてアカウント削除されるなどの失敗もしているので、『それならいっそ自分で交渉してみよう』と考えた次第だ。
うん、これなら失敗しても別に痛手はない。
ダメでも『あ~ダメだったなぁ』で済む話。ならばやってみた方が得。上手く行ったらめっけもの的思考でいこう。というわけででネットで日本の各製薬会社のホームページを調べ、お問合せフォームから売り込みのメッセージを送ってみた。画像を添付できるところは、しっかりと先ほど撮った画像も添付して。
*
貴社におかれましては益々ご盛業のこととお慶び申し上げます。
さて、様々な困難が巻き起こる非常に厳しい昨今でございますが、先日には『世界初であると思われる傷の回復薬の開発に成功した』とのたいへん喜ばしいニュースを拝見いたしました。
そして、これには何かダンジョンに纏わる物品が関係しているのではと拝察し、突然でたいへん失礼ではありますが、ご連絡を取らせて頂きました。
と申しますのも、当方にはダンジョンに纏わる物品を収集する伝手があり、ご希望があった際にはそれらをいち早く融通することが可能だからです。
もし本件にご興味を持たれましたら、お話だけでもさせて頂けたら幸いです。ご連絡をお待ちしております。
*
「うん、文としてはこんなもんか。あとは、細工は流々仕上げを御覧じろ』だな」
…。
そして昼食を終えた後は、ダンジョンでトレーニング。
ちなみに昼食はサバの焼き魚定食だったので、オレがダンジョン地下1層で焼いてきた。いやほら、魚って焼くと匂いがこびりつくじゃん。ウチのキッチンにはお魚グリルもないし。なのでダンジョンに潜りファイヤーワンドでこんがりと焼いた次第。ダンジョンならスライムが勝手に掃除してくれるから匂いや油跳ねも気にしなくていいしね。あ、良く焼けてて美味かったよ。
「ねぇ江月さん…」
「うん?」
「私たちが身体を鍛えるのに、なんで水着にならなくちゃいけなかったの?それにスイムキャップまで…」
「せやなぁ、ちょっと寒いしなぁ~。ホンマに水着でないとアカンの?ダンジョンにプールがあるわけでもないんやろ?」
うん、彼女たちは今、ダンジョン前室で水着姿である。
仁菜さんは眩しい白、瀬来さんは紺のスポーティなスイムウェアだが、ふたりとも実にセクシー。さらに密閉された空間であるダンジョンの中で水着姿というシチュエーションが、これまたなんともそそるね。ぐふふ…。
「いやいや、『どうせやるならオレと同じトレーニング法が良い』と言ったのはふたりだろう?なら、水着推奨だ。でないと恥ずかしい事になるから」
「「恥ずかしいこと…??」」
「まぁ、それは見てもらえばわかるよ。じゃあ少し離れてて…(ぬぎぬぎ)」
上半身に着ていたシャツを脱ぐと、彼女らに相対してオレは立つ。
普段ひとりでトレーニングを行う時は誰も視ていないのでまっ裸で行なうのだが、今日はふたりがいるのでトレーニングウェアを着ている。
といっても男用のトレーニングウェアでは胸が納まりきらずに着れないので、上半身は胸を晒すことになるが、まぁ今更だし別にいいだろう。
「エッ!江月さんなにするつもり!?」
「それ!ミューカスロープッ!(きゅばば!)」
脚を開き、両腕を突き上げた四肢から粘液が迸る。するとオレは四肢を粘液のロープで天井と床に縛られた、まるで捕われ拷問にかけられる者のような格好になった。
「え、なんなんソレ…??」
「これもオレの能力のひとつ、【粘液】だよ。コレを使ってチューブトレーニングを行うのが、オレのトレーニング法だ(グニュッ!グニュッ!)」
ほら、こうして右足と左腕、左足と右腕を交互に屈伸させれば、腕も脚も腹部もとほぼ全身を同時に鍛えられる。部位集中のサーキットトレーニングとはまた違うが、トレーニングの時間が取れずに時短をしたい人にはお勧めのトレーニング法だぞ。
「ミューカスって…要するに粘液のコトでしょ、そんなのだいじょうぶなの…?あ、ホラ。やっぱりなんかベタベタするし…」
瀬来さんは初めて見る粘液のスキルに、あまりいい感想は持たなかったようだ。うん、まぁそうだよね。
「だがこの粘りが、筋肉を鍛えるのには実に良いんだ。鍛えるのに重量物を用いると、けっこう怪我の原因になることも多いからね」
「こないに火でも粘液でも自分の思い通りに出来たら、もう超人やないの。なんやカッコええなぁ」
うんうん、さすが仁菜さんは目の付けどころが違うね。スキルというのはやはりその性能だけではなく、如何にその能力を活かすかにあると思うよ。だから【粘液】だって、その使い方次第だ。
「それにだ。力が増すほどに負荷もより必要になるから、カラダを鍛えるのだってどんどんと難しくなってくる。でもこの粘液であれば自身の成長と共に威力も増してくれる。だからその心配もないんだよ」
「解った、じゃあ私たちもソレでチューブトレーニングをすればいい訳ね!」
「まぁ…すこし驚いたけど、思ってたよりかは普通やったなぁ」
「だよね。チューブトレーニングなんて、普通に女性誌にも載ってるし」
ふむふむ、なるほど。ふたりはもっと毛色の違ったトレーニング法をご希望と。よろしい、ならばそういった方向のトレーニング法もあるのだよ。ふふふ…。
「はい、じゃあふたりとも。あそこの壁に背中をつけて立って」
「「はぁ~い」」
ふたりは何の疑問を持たずダンジョンの壁を背にして立つ。ふははは!これぞ好機!
「ゆけっ粘液牢獄ッ!!(きゅばばぁぁ!!)」
「「きゃああッ!?」」
ふははは!どうだ動けまい!これぞ地獄の粘液牢獄!粘着シートにかかってしまったゴキブリやネズミのような屈辱的な気分を、存分に味わうがいい!!
「や…ヤダ…!ぜんぜん…クッ!う…動けないッ!」
「う…ウソやん…!こ、こんなの…ウぅっ!」
「ふふふ、どうだいふたりとも?これが粘液の力、これを知ればもう『たかが粘液など』とは決して侮れないだろう。よし、そうだ。そのミューカスプリズンから抜け出すのを、今日のトレーニングメニューにしよう♪」
「「えぇぇ~~~ッ!!」」
「さぁてどうしよっかなぁ~♪早く抜け出せないグズな子には…、イタズラとかしちゃおうかなぁ~♪」
「ちょ、ちょっとシズぅ~!江月さんがなんかヘンなテンションになってるぅぅ~~!!」
「ウ、ウチにも解かっとるわ!ああいう眼をした時の男は…ヤバイってッ!」
うん、誰も助けに来れないダンジョンのなか、水着姿のまま粘液に緊縛され身悶える麗しき美貌のふたり。そしてその眼前では、マッチョなニューハーフが怪しい笑みを浮かべるのだった。ムフフ…♡
ダンジョンからモンスターが溢れ出てきたり、中国軍が日本に押し寄せてきたりとたいへん物騒な世の中だ。が、それでも一般人なオレ達は今を生きてゆかねばならない。
そこでまず、相談して今日のスケジュールを立てた。
瀬来さんと仁菜さんには買い物と昼食の準備を担当してもらい、オレはその間にダンジョン前室の掃除を行なう。午後はみんなで仲良く、トレーニングだ。
「じゃ、いってくるね!」
「うん、よろしく」
「ほななぁ~」
と、買い物にでかけるふたりを見送ると、早速ダンジョン冷蔵庫へと潜る。
「さて…、まずは早急にオタグッズを片付けるか」
ダンジョン前室を開放すれば、どうしたって秘蔵のオタグッズが彼女らに見つかってしまう。そこで、オレは一計を案じて秘密の宝箱を作ることを思いついた。
「(ふよよよ…)コレをこうして、箱状に組み上げてと…よし、こんなもんだろう」
スキル【図工】と魔力を駆使し、ダンジョン前室に山と積まれていた巨大カメムシの外殻を加工していく。そうして造り出したのは、ベランダコンテナのような宝箱。仕上げにファイヤーワンドで軽く炙り、カメムシ臭さを飛ばして完成だ。
すると、エメラルドグリーンに輝く見事な宝箱が出来上がった。
「ウンウン、良い出来だ。よし、ふたりが戻ってくる前に全てのオタグッズをこれらにしまってしまおう」
オタの心得として、フィギュアの空箱なんかもキチンと保管してある。なので飾っていたフィギュアは綺麗に箱に梱包し直して、宝箱のなかに収めていく。壁に貼っていたポスターが傷まぬよう剥がすのに多少神経を遣ったが、薄い本などはダンボールのまま保管してあったので手早く片付けることが出来た。
こうしてテキパキと作業を進め全てのオタグッズをカメムシ宝箱に収めると、最後は壁際に並べて置き、そのうえにカメムシ外殻を山と載せてカムフラージュ。うむ、彼女たちならカメムシ臭い外殻など、臭いと嫌がって近づきはしないはず。うん、完璧だ。
宝箱に収める時にも新聞やビニールでしっかりと養生もしたし、なかに収めたオタグッズにカメムシ臭さが匂い移りしてしまう事も無いだろう。
「さて、お次はコイツだな…」
ダンジョン前室に入って右手側には、ダンジョンで手に入れた収集品がまとめて置かれている。青いポリバケツには魔石が、市販のゴミ袋にはドロップ品が分類して入れてあるので、パッと見にはまんまゴミ置き場にしか見えないが。
ともかくそんなゴミ置き場、…いやドロップ品保管場所からスライムのモノを探す。するとすぐに目当ての60リットルのゴミ袋を発見した。
「うん、これだな。高く売れると良いが…」
スライムのドロップ品。それは消費期限の過ぎた生八つ橋みたいな謎の物体。たぶんだが、きっとこれはスライムの核が干からびたモノなのだろう。
それをダンジョンの床にあけて山にすると、写真をパシャリ。それはなぜかというと、今回オレは製薬会社に売り込みをかけるつもりだからだ。
調べたところ、どうもネット上に存在するダンジョン産アイテムの買取業者は、どこも胡散臭い。
まずアイテムは物品を送った後での査定になるので、買取は相手の言い値になってしまう。さらには『ちゃんと送ったのに届いていないと言われた』とか、『金額の折り合いがつかずに返品を求めたのに、いくら待っても返品されてこない』などといった苦情が多く見受けられた為。
それにオレは、フリマサイトでもファイヤーワンドを売ろうとしてアカウント削除されるなどの失敗もしているので、『それならいっそ自分で交渉してみよう』と考えた次第だ。
うん、これなら失敗しても別に痛手はない。
ダメでも『あ~ダメだったなぁ』で済む話。ならばやってみた方が得。上手く行ったらめっけもの的思考でいこう。というわけででネットで日本の各製薬会社のホームページを調べ、お問合せフォームから売り込みのメッセージを送ってみた。画像を添付できるところは、しっかりと先ほど撮った画像も添付して。
*
貴社におかれましては益々ご盛業のこととお慶び申し上げます。
さて、様々な困難が巻き起こる非常に厳しい昨今でございますが、先日には『世界初であると思われる傷の回復薬の開発に成功した』とのたいへん喜ばしいニュースを拝見いたしました。
そして、これには何かダンジョンに纏わる物品が関係しているのではと拝察し、突然でたいへん失礼ではありますが、ご連絡を取らせて頂きました。
と申しますのも、当方にはダンジョンに纏わる物品を収集する伝手があり、ご希望があった際にはそれらをいち早く融通することが可能だからです。
もし本件にご興味を持たれましたら、お話だけでもさせて頂けたら幸いです。ご連絡をお待ちしております。
*
「うん、文としてはこんなもんか。あとは、細工は流々仕上げを御覧じろ』だな」
…。
そして昼食を終えた後は、ダンジョンでトレーニング。
ちなみに昼食はサバの焼き魚定食だったので、オレがダンジョン地下1層で焼いてきた。いやほら、魚って焼くと匂いがこびりつくじゃん。ウチのキッチンにはお魚グリルもないし。なのでダンジョンに潜りファイヤーワンドでこんがりと焼いた次第。ダンジョンならスライムが勝手に掃除してくれるから匂いや油跳ねも気にしなくていいしね。あ、良く焼けてて美味かったよ。
「ねぇ江月さん…」
「うん?」
「私たちが身体を鍛えるのに、なんで水着にならなくちゃいけなかったの?それにスイムキャップまで…」
「せやなぁ、ちょっと寒いしなぁ~。ホンマに水着でないとアカンの?ダンジョンにプールがあるわけでもないんやろ?」
うん、彼女たちは今、ダンジョン前室で水着姿である。
仁菜さんは眩しい白、瀬来さんは紺のスポーティなスイムウェアだが、ふたりとも実にセクシー。さらに密閉された空間であるダンジョンの中で水着姿というシチュエーションが、これまたなんともそそるね。ぐふふ…。
「いやいや、『どうせやるならオレと同じトレーニング法が良い』と言ったのはふたりだろう?なら、水着推奨だ。でないと恥ずかしい事になるから」
「「恥ずかしいこと…??」」
「まぁ、それは見てもらえばわかるよ。じゃあ少し離れてて…(ぬぎぬぎ)」
上半身に着ていたシャツを脱ぐと、彼女らに相対してオレは立つ。
普段ひとりでトレーニングを行う時は誰も視ていないのでまっ裸で行なうのだが、今日はふたりがいるのでトレーニングウェアを着ている。
といっても男用のトレーニングウェアでは胸が納まりきらずに着れないので、上半身は胸を晒すことになるが、まぁ今更だし別にいいだろう。
「エッ!江月さんなにするつもり!?」
「それ!ミューカスロープッ!(きゅばば!)」
脚を開き、両腕を突き上げた四肢から粘液が迸る。するとオレは四肢を粘液のロープで天井と床に縛られた、まるで捕われ拷問にかけられる者のような格好になった。
「え、なんなんソレ…??」
「これもオレの能力のひとつ、【粘液】だよ。コレを使ってチューブトレーニングを行うのが、オレのトレーニング法だ(グニュッ!グニュッ!)」
ほら、こうして右足と左腕、左足と右腕を交互に屈伸させれば、腕も脚も腹部もとほぼ全身を同時に鍛えられる。部位集中のサーキットトレーニングとはまた違うが、トレーニングの時間が取れずに時短をしたい人にはお勧めのトレーニング法だぞ。
「ミューカスって…要するに粘液のコトでしょ、そんなのだいじょうぶなの…?あ、ホラ。やっぱりなんかベタベタするし…」
瀬来さんは初めて見る粘液のスキルに、あまりいい感想は持たなかったようだ。うん、まぁそうだよね。
「だがこの粘りが、筋肉を鍛えるのには実に良いんだ。鍛えるのに重量物を用いると、けっこう怪我の原因になることも多いからね」
「こないに火でも粘液でも自分の思い通りに出来たら、もう超人やないの。なんやカッコええなぁ」
うんうん、さすが仁菜さんは目の付けどころが違うね。スキルというのはやはりその性能だけではなく、如何にその能力を活かすかにあると思うよ。だから【粘液】だって、その使い方次第だ。
「それにだ。力が増すほどに負荷もより必要になるから、カラダを鍛えるのだってどんどんと難しくなってくる。でもこの粘液であれば自身の成長と共に威力も増してくれる。だからその心配もないんだよ」
「解った、じゃあ私たちもソレでチューブトレーニングをすればいい訳ね!」
「まぁ…すこし驚いたけど、思ってたよりかは普通やったなぁ」
「だよね。チューブトレーニングなんて、普通に女性誌にも載ってるし」
ふむふむ、なるほど。ふたりはもっと毛色の違ったトレーニング法をご希望と。よろしい、ならばそういった方向のトレーニング法もあるのだよ。ふふふ…。
「はい、じゃあふたりとも。あそこの壁に背中をつけて立って」
「「はぁ~い」」
ふたりは何の疑問を持たずダンジョンの壁を背にして立つ。ふははは!これぞ好機!
「ゆけっ粘液牢獄ッ!!(きゅばばぁぁ!!)」
「「きゃああッ!?」」
ふははは!どうだ動けまい!これぞ地獄の粘液牢獄!粘着シートにかかってしまったゴキブリやネズミのような屈辱的な気分を、存分に味わうがいい!!
「や…ヤダ…!ぜんぜん…クッ!う…動けないッ!」
「う…ウソやん…!こ、こんなの…ウぅっ!」
「ふふふ、どうだいふたりとも?これが粘液の力、これを知ればもう『たかが粘液など』とは決して侮れないだろう。よし、そうだ。そのミューカスプリズンから抜け出すのを、今日のトレーニングメニューにしよう♪」
「「えぇぇ~~~ッ!!」」
「さぁてどうしよっかなぁ~♪早く抜け出せないグズな子には…、イタズラとかしちゃおうかなぁ~♪」
「ちょ、ちょっとシズぅ~!江月さんがなんかヘンなテンションになってるぅぅ~~!!」
「ウ、ウチにも解かっとるわ!ああいう眼をした時の男は…ヤバイってッ!」
うん、誰も助けに来れないダンジョンのなか、水着姿のまま粘液に緊縛され身悶える麗しき美貌のふたり。そしてその眼前では、マッチョなニューハーフが怪しい笑みを浮かべるのだった。ムフフ…♡
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