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ダンジョンスタンピード第二波 発生
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『『『ギュウゥギュウゥギュウゥ!ギュウゥギュウゥギュウゥ!』』』
月曜午前9時半。
布団の中でイチャつきながら『そろそろ起きてなにか食べようか』などと話していると、突如鳴り響く非常警報。充電器に繋がれた4つの通信端末が、けたたましく一斉に鳴りだした。
それにまず動いたのは仁菜さん。素早く通信端末に手を伸ばすと、険しい顔で情報に目を通す。
「またスタンピードやて!それもおっきいのッ!!」
「えぇ!またぁ!?」
次いで瀬来さんがリモコンを探してテレビを点ける。その間にも仁菜さんはポチポチと通信端末を操作…、おそらく保有資産の状況を確認しているのだろう。
「コーチ…」
「大丈夫だよ瑠羽。またこういう事が起きた時の為に、しっかりと話し合ったろ。その通りにやろう。さ、起きて」
不安な表情を浮かべる瑠羽を励ますと、起き上がるよう促す。彼女たちがどかない事には、オレも起き上がれない。
(う~む、しかし遂に来たか…)
予測はしていた。ある意味で確信にも似たモノを感じて。
だって相手はあのダンジョンだ。『浅い層のモンスターがちょろっと出てきてハイお終い』なんて程度で、済む訳はないとずっと思っていた。
だが前に起きたスタンピードが予想されていたものより軽度で済んだことで、世界の意見は大きく割れていた。
直後こそスタンピードはまた起きるモノとして各国は非常に警戒していたが、何も起きぬまま時間が経過するにつれ、『あれ、これあと二~三年は大丈夫なんじゃね?』的に次第に警戒レベルは下げられていき、ダンジョンを埋め立てる国まで現れ出す始末。日本でも試験的に埋め立てられたダンジョンが幾つもある。
だがそうやって埋め立てられたダンジョンは時間が経つとさらに新しい出入り口を生み出してしまい、封じることは困難だと結論付けられた。それ以降はどの国も、ダンジョンからモンスターが出て来ないよう間引きを行なうイタチごっこ。
そのうえさらにポロポロと新しいダンジョンが発見され、どこの国の軍隊もその処理に手一杯といった具合。駆除も可能と解ったが、増える数もまた多かったのだ。
「うわぁあぁ…」
テレビを観ていた瀬来さんが、とっても嫌そうな声を漏らす。
映し出されていたのはどこかのダンジョンの出入り口に据えられた防犯カメラの映像。その真っ黒からはまるで通勤ラッシュの電車から降りるかのようにして、モンスターがワラワラと溢れ出ている。
瀬来さんではないが、まさに『うわぁ…』な光景であり、『どうすんのこれ?』ってな状況。
「みんな、顔を洗って簡単な食事を済ませたら、すぐスーツを着ておこう。オレは冷蔵庫ダンジョンの様子を見てくるから」
ともかくウチにもダンジョンがあるので、うかうかとはしていられない。
日頃から間引きは行っているが、スタンピードの影響を受けてどうなるかは解らないのだから。そこで手早く蟲王スーツに着替えると、地下へと潜ってみる。
「冷蔵庫のほうは大丈夫そうだが…、ん!?カニが増えているな…!」
明らかに地下1層を徘徊するカニの数が多いし、気性も荒くなっている気配を感じる。
(不味いな、カニダンジョンの方はスタンピードの影響を受けてしまったらしい…)
「キャッ!」
「あ、すまない」
急いで報告しに戻ると、前室では瀬来さんがカットされたリンゴを口に咥えたままショーツを脱いでいる所だった。
「ううん。ね、慌ててるってことは何かあった?」
「ああ、カニダンジョンの方が不味そうだ。カニを捕るのに間引きを最低限にしてたからな。そのせいでスタンピードの影響を受けちゃったみたいだ」
「受けちゃったみたいって…、大丈夫??」
「うん、その為の準備もしておいたから。今から行って焼き払って来るよ」
そう説明しつつ、カメムシコンテナBOXから赤い塗装のジェリ缶を4つほど取り出すと、手と脇に携え地下1層へと戻る。
ジェリ缶てのは、金属製の燃料容器の事。
由来は第二次世界大戦中の北アフリカ戦線で、イギリス軍兵士がドイツ軍の20L燃料缶のことをドイツ兵の蔑称である『Jerry(ジェリィ)』と呼んだことが元らしい。
んで燃料容器のなかには、当然ガソリンが満タンで入っている。
これがスタンピード時における我が家の非常措置。『いざとなったらガソリン撒いてドカンと焼いちまえ!』というわけだ。勿論こんなことはせずに処理が出来ればいいのだが、これからすぐに出掛けなければならない。
というのもオレ達4人で『もしまたダンジョンスタンピードが起きたらどうするか?』については、何度も話し合いを行っていた。
それが、3つの約束だ。
第一に、『4人が合流することを最優先とする』。
第二に、『互いの友人や肉親の救助に協力する』。
第三に、『みんなで相談して決める』。
というシンプルなモノだが、これを4人で誓い合った。
なので現在でいえば、ウチに4人が揃っている時点で第一の約束はクリア。
『今日は午後の講義にだけ出ればいい』ということで、ゆっくりしていたのが幸いだった。すると次は第二の『互いの友人や肉親の救助に協力する』というのが優先事項となるので、これから瑠羽の両親やシャークを助けに行くことになる。無論、第三の『みんなで相談して決める』で合意が取れたうえでだが、こういった状況になった場合の行動パターンは予めまとめておいたのだ。
そうしてカニダンジョンの地下1層に入ると、またもや所狭しと剣山のように生えている巨大ムール貝の群れ。
「クソッ、少しほっといたらまたビッシリと生えてからに。この化学の炎に焼かれるがいいッ!喰らえッ!!」
そこにぽぽいとジェリ缶を投擲。すると『がしゃん!』とか『ばごん!』なんて感じで容器が破損する音が響くので、あたりをつけてファイヤーワンドの炎を見舞う。
『ごぉぉおおおおおおぉぉ…!!』
暗いダンジョンの景色が一瞬で赤く染め上げられ、メラメラとガソリンの炎が躍る。火に弱い巨大ムール貝では、この炎にはひとたまりもないだろう。
「おお…よく燃えておるわ。うん、他に可燃物はなし!ガソリンが燃え尽きれば火は消えるな。よし、では急いで戻るとするか」
…。
ダンジョン前室に戻ると、瑠羽たちはすっかりスーツに着替え終えた状態でオレを待っていた。
「ただいま、もう準備はできた?」
「あとはスーツに注入してもらうだけやね」
「そうか、資産のほうは?」
「危なそうなのはもう損切したし…、ホールドするんはダブルインバでリスクヘッジもしたから、ん~…何とかなるやろ」
以前のダンジョンスタンピードでは、大暴落で精神を極限まで追い詰められてしまった仁菜さん。心配でいの一番に話しかけたが、どうやら上手い事対策を講じたようだ。それでも株価は大きく下げて損失は出たのだろうけど、それも含めて冷静に受け答えをする仁菜さんに安心した。
「瑠羽、ウチからだと順番的には…まずシャークの通う学校に向う事になるけど、それでいいね?」
「はい、お父さんの仕事場に寄って欲しいなんて…わがまま言ってすみません」
「だいじょうぶだよ、ルートなんかもきちんと調べてあるし。ただ状況が状況だから、徒歩での移動になる。だから怪我のないよう、慎重に向かおう」
「おねがいします」
順にスーツに粘液を注入していきながら、それぞれのメンタルコンディションを確認していく。ダンジョンで鍛えているしスタンピードも二度目とあって、瑠羽も以前よりだいぶ落ち着いている様子だ。
「う~…ッ!地上で戦うって思うとなんか…、なんか変な気分になるね!えと…!なんか感覚が狂うっていうか…」
「ああ確かに…。でもスタンピードが起きれば日常が破壊されて、あっという間に非日常が世界を包む。普段従っているルールだって、ガラリと変わってることもあるだろう。でもみんな強くなってる。冷静に、落ち着いてやれば大丈夫だよ瀬来さん」
「う、うん!それは解ってる…!ただちょっと、震えが止まらなくて…おかしいな?む、武者震いかな…!?」
「落ち着いて呼吸しよう…。鼻から吸って…口で吐く…。そう…、なが~く、ほそ~く…。瞑想呼吸法だ、だいじょうぶだよ、心の安定した状態を思い出して…」
『ダンジョンスタンピードの起きた街に出る』という特殊な状況に、珍しく瀬来さんがアガってしまっていた。
『今度は守られるだけではなく、自分も戦うのだ』という緊張が、そうさせてしまっているようだ。これが新兵のよくかかる病気というヤツだろう。でも過呼吸とか精神錯乱の兆候まではみられないので、瞑想呼吸法で呼吸と精神を安定させれば落ち着くはず。
「すぅ~~ッ…はぁ~~…ッ!」
「みんなも少し瞑想呼吸法で気を静めようか。すぅ~~…はぁ~~…」
「「「すぅ~~…はぁ~~…」」」
特異な状況とはいえ、家族や友人を守るためにモンスターの溢れ出た地上を進むのだ。どんな危険なモンスターと出くわすかも知れない。それを思えば緊張をしない方がおかしい。
そして…超個人的な考えでいえば、ホントは危険のある外になど出ずに家でジッと身を潜めていてほしい。それでも彼女たちは外に出るという決断を下したのだ。家族や友人を守るために。ならばオレは、それを精一杯サポートするだけ。
「全員盾も持ったね。よし、じゃあ先、外に出てて。念の為、オレは地下1層に細工を施しておくよ」
「「「は~い」」」
瑠羽たちが前室を出ると、オレも地下1層へと向かい猿・カエル・ナメクジの3匹を召喚する。
『きゅわわ~ッ!』
「諸君…。諸君には、この地下1層の扉を守ってもらう。すでに処理は済んでるが、もしココを通り抜けようとするスタンピードのモンスターがいたら、協力して排除するように」
「ギキャ!」
「ゲコ!」
「(………)」
「よろしい!それ以外は好きにしてていいからな。じゃ留守番頼んだぞ」
こうしてオレ達はモンスターの跋扈する地獄へと変貌した街へ、出かけるのだった。
月曜午前9時半。
布団の中でイチャつきながら『そろそろ起きてなにか食べようか』などと話していると、突如鳴り響く非常警報。充電器に繋がれた4つの通信端末が、けたたましく一斉に鳴りだした。
それにまず動いたのは仁菜さん。素早く通信端末に手を伸ばすと、険しい顔で情報に目を通す。
「またスタンピードやて!それもおっきいのッ!!」
「えぇ!またぁ!?」
次いで瀬来さんがリモコンを探してテレビを点ける。その間にも仁菜さんはポチポチと通信端末を操作…、おそらく保有資産の状況を確認しているのだろう。
「コーチ…」
「大丈夫だよ瑠羽。またこういう事が起きた時の為に、しっかりと話し合ったろ。その通りにやろう。さ、起きて」
不安な表情を浮かべる瑠羽を励ますと、起き上がるよう促す。彼女たちがどかない事には、オレも起き上がれない。
(う~む、しかし遂に来たか…)
予測はしていた。ある意味で確信にも似たモノを感じて。
だって相手はあのダンジョンだ。『浅い層のモンスターがちょろっと出てきてハイお終い』なんて程度で、済む訳はないとずっと思っていた。
だが前に起きたスタンピードが予想されていたものより軽度で済んだことで、世界の意見は大きく割れていた。
直後こそスタンピードはまた起きるモノとして各国は非常に警戒していたが、何も起きぬまま時間が経過するにつれ、『あれ、これあと二~三年は大丈夫なんじゃね?』的に次第に警戒レベルは下げられていき、ダンジョンを埋め立てる国まで現れ出す始末。日本でも試験的に埋め立てられたダンジョンが幾つもある。
だがそうやって埋め立てられたダンジョンは時間が経つとさらに新しい出入り口を生み出してしまい、封じることは困難だと結論付けられた。それ以降はどの国も、ダンジョンからモンスターが出て来ないよう間引きを行なうイタチごっこ。
そのうえさらにポロポロと新しいダンジョンが発見され、どこの国の軍隊もその処理に手一杯といった具合。駆除も可能と解ったが、増える数もまた多かったのだ。
「うわぁあぁ…」
テレビを観ていた瀬来さんが、とっても嫌そうな声を漏らす。
映し出されていたのはどこかのダンジョンの出入り口に据えられた防犯カメラの映像。その真っ黒からはまるで通勤ラッシュの電車から降りるかのようにして、モンスターがワラワラと溢れ出ている。
瀬来さんではないが、まさに『うわぁ…』な光景であり、『どうすんのこれ?』ってな状況。
「みんな、顔を洗って簡単な食事を済ませたら、すぐスーツを着ておこう。オレは冷蔵庫ダンジョンの様子を見てくるから」
ともかくウチにもダンジョンがあるので、うかうかとはしていられない。
日頃から間引きは行っているが、スタンピードの影響を受けてどうなるかは解らないのだから。そこで手早く蟲王スーツに着替えると、地下へと潜ってみる。
「冷蔵庫のほうは大丈夫そうだが…、ん!?カニが増えているな…!」
明らかに地下1層を徘徊するカニの数が多いし、気性も荒くなっている気配を感じる。
(不味いな、カニダンジョンの方はスタンピードの影響を受けてしまったらしい…)
「キャッ!」
「あ、すまない」
急いで報告しに戻ると、前室では瀬来さんがカットされたリンゴを口に咥えたままショーツを脱いでいる所だった。
「ううん。ね、慌ててるってことは何かあった?」
「ああ、カニダンジョンの方が不味そうだ。カニを捕るのに間引きを最低限にしてたからな。そのせいでスタンピードの影響を受けちゃったみたいだ」
「受けちゃったみたいって…、大丈夫??」
「うん、その為の準備もしておいたから。今から行って焼き払って来るよ」
そう説明しつつ、カメムシコンテナBOXから赤い塗装のジェリ缶を4つほど取り出すと、手と脇に携え地下1層へと戻る。
ジェリ缶てのは、金属製の燃料容器の事。
由来は第二次世界大戦中の北アフリカ戦線で、イギリス軍兵士がドイツ軍の20L燃料缶のことをドイツ兵の蔑称である『Jerry(ジェリィ)』と呼んだことが元らしい。
んで燃料容器のなかには、当然ガソリンが満タンで入っている。
これがスタンピード時における我が家の非常措置。『いざとなったらガソリン撒いてドカンと焼いちまえ!』というわけだ。勿論こんなことはせずに処理が出来ればいいのだが、これからすぐに出掛けなければならない。
というのもオレ達4人で『もしまたダンジョンスタンピードが起きたらどうするか?』については、何度も話し合いを行っていた。
それが、3つの約束だ。
第一に、『4人が合流することを最優先とする』。
第二に、『互いの友人や肉親の救助に協力する』。
第三に、『みんなで相談して決める』。
というシンプルなモノだが、これを4人で誓い合った。
なので現在でいえば、ウチに4人が揃っている時点で第一の約束はクリア。
『今日は午後の講義にだけ出ればいい』ということで、ゆっくりしていたのが幸いだった。すると次は第二の『互いの友人や肉親の救助に協力する』というのが優先事項となるので、これから瑠羽の両親やシャークを助けに行くことになる。無論、第三の『みんなで相談して決める』で合意が取れたうえでだが、こういった状況になった場合の行動パターンは予めまとめておいたのだ。
そうしてカニダンジョンの地下1層に入ると、またもや所狭しと剣山のように生えている巨大ムール貝の群れ。
「クソッ、少しほっといたらまたビッシリと生えてからに。この化学の炎に焼かれるがいいッ!喰らえッ!!」
そこにぽぽいとジェリ缶を投擲。すると『がしゃん!』とか『ばごん!』なんて感じで容器が破損する音が響くので、あたりをつけてファイヤーワンドの炎を見舞う。
『ごぉぉおおおおおおぉぉ…!!』
暗いダンジョンの景色が一瞬で赤く染め上げられ、メラメラとガソリンの炎が躍る。火に弱い巨大ムール貝では、この炎にはひとたまりもないだろう。
「おお…よく燃えておるわ。うん、他に可燃物はなし!ガソリンが燃え尽きれば火は消えるな。よし、では急いで戻るとするか」
…。
ダンジョン前室に戻ると、瑠羽たちはすっかりスーツに着替え終えた状態でオレを待っていた。
「ただいま、もう準備はできた?」
「あとはスーツに注入してもらうだけやね」
「そうか、資産のほうは?」
「危なそうなのはもう損切したし…、ホールドするんはダブルインバでリスクヘッジもしたから、ん~…何とかなるやろ」
以前のダンジョンスタンピードでは、大暴落で精神を極限まで追い詰められてしまった仁菜さん。心配でいの一番に話しかけたが、どうやら上手い事対策を講じたようだ。それでも株価は大きく下げて損失は出たのだろうけど、それも含めて冷静に受け答えをする仁菜さんに安心した。
「瑠羽、ウチからだと順番的には…まずシャークの通う学校に向う事になるけど、それでいいね?」
「はい、お父さんの仕事場に寄って欲しいなんて…わがまま言ってすみません」
「だいじょうぶだよ、ルートなんかもきちんと調べてあるし。ただ状況が状況だから、徒歩での移動になる。だから怪我のないよう、慎重に向かおう」
「おねがいします」
順にスーツに粘液を注入していきながら、それぞれのメンタルコンディションを確認していく。ダンジョンで鍛えているしスタンピードも二度目とあって、瑠羽も以前よりだいぶ落ち着いている様子だ。
「う~…ッ!地上で戦うって思うとなんか…、なんか変な気分になるね!えと…!なんか感覚が狂うっていうか…」
「ああ確かに…。でもスタンピードが起きれば日常が破壊されて、あっという間に非日常が世界を包む。普段従っているルールだって、ガラリと変わってることもあるだろう。でもみんな強くなってる。冷静に、落ち着いてやれば大丈夫だよ瀬来さん」
「う、うん!それは解ってる…!ただちょっと、震えが止まらなくて…おかしいな?む、武者震いかな…!?」
「落ち着いて呼吸しよう…。鼻から吸って…口で吐く…。そう…、なが~く、ほそ~く…。瞑想呼吸法だ、だいじょうぶだよ、心の安定した状態を思い出して…」
『ダンジョンスタンピードの起きた街に出る』という特殊な状況に、珍しく瀬来さんがアガってしまっていた。
『今度は守られるだけではなく、自分も戦うのだ』という緊張が、そうさせてしまっているようだ。これが新兵のよくかかる病気というヤツだろう。でも過呼吸とか精神錯乱の兆候まではみられないので、瞑想呼吸法で呼吸と精神を安定させれば落ち着くはず。
「すぅ~~ッ…はぁ~~…ッ!」
「みんなも少し瞑想呼吸法で気を静めようか。すぅ~~…はぁ~~…」
「「「すぅ~~…はぁ~~…」」」
特異な状況とはいえ、家族や友人を守るためにモンスターの溢れ出た地上を進むのだ。どんな危険なモンスターと出くわすかも知れない。それを思えば緊張をしない方がおかしい。
そして…超個人的な考えでいえば、ホントは危険のある外になど出ずに家でジッと身を潜めていてほしい。それでも彼女たちは外に出るという決断を下したのだ。家族や友人を守るために。ならばオレは、それを精一杯サポートするだけ。
「全員盾も持ったね。よし、じゃあ先、外に出てて。念の為、オレは地下1層に細工を施しておくよ」
「「「は~い」」」
瑠羽たちが前室を出ると、オレも地下1層へと向かい猿・カエル・ナメクジの3匹を召喚する。
『きゅわわ~ッ!』
「諸君…。諸君には、この地下1層の扉を守ってもらう。すでに処理は済んでるが、もしココを通り抜けようとするスタンピードのモンスターがいたら、協力して排除するように」
「ギキャ!」
「ゲコ!」
「(………)」
「よろしい!それ以外は好きにしてていいからな。じゃ留守番頼んだぞ」
こうしてオレ達はモンスターの跋扈する地獄へと変貌した街へ、出かけるのだった。
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