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ダンジョンスタンピード第二波 浄化
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日が暮れ空がすっかり暗くなったころ、ようやくオレと瀬来さんは糧品宅のあるマンションに辿り着いた。
「ん…なぁにアレ?」
「ふぅむ、どうやらマンションの入り口にバリケードを築いたようだな」
視えてきたマンションの入り口にはベットや廃材、それに自転車などが組まれて山のようになっている。
「へぇ~、ルウたちがやったのかな?」
「さぁ、どうだろう?でもまぁ、面白そうだから入ってみようか」
パッと見には廃材の山。
しかし人の眼から見ればそれはトンネル状になっていて、入り口と思しき『自販機の横なんかに置かれている大きな缶用のゴミ箱』をずらせば、中に入れると容易に推察できた。
うん、ここまで来る途中には防備を固めた民家というのも幾つも見かけた。スゴイところになると土嚢や鉄条網で完全に要塞化している民家なんかもあった程だ。
「でもこんな事してもデカバッタみたいなのが飛んできたら、カンタンに侵入されちゃうけどね~」
「ははは、まぁそれでも無いよりはマシだろう。お、けっこう上手い事組んであるな」
侵入され難いように小さく設けられた入り口を抜けると、廃材を巧いこと組み合わせてマンションの入り口を覆っている。バリケードと一体化した外扉。それを抜けると風除室の先に自動ドアがあるのだが、今は電気が止まっているためにちょうど手を掛けられる程度に開いている。なるほど、ここは手動で開け閉めしているらしい。
で、そんな自動じゃない自動ドアを開けて中へと入ると、おかしなモノを発見した。
「あら…、お鍋?」
エントランスに入ると小さなカウンターテーブルが置かれていて、その上になぜか大きな鍋が置いてあったのだ。
「ふむ、でも中は空のようだが?」
「でも何か入ってたみたいよ。ほら…」
瀬来さんがお鍋を持って傾けてみると、ほんのわずかだが底に汁が残っていた。
「ん~と、お粥か何かみたいね」
「ほぉ、とすると誰かがここに設置した訳か。お…『ご自由にお食べください』?ああ、この紙が剥がれてたから解らなかったんだな」
足元に落ちていた紙を拾い上げてみると、裏になっていた面には『ご自由にお食べください』と書かれていた。
「へぇ~。こんな時に随分と優しい人がいたものね」
「だな。水もガスも止まってるっていうのに」
…。
「「ぴぴぴぃ~~ッ!」」
「おかえりなさいコーチ!万智ちゃん!」
603号室の扉をノックして名を告げると、すぐに瑠羽とピクシー達が迎えてくれた。
「ただいま。お~、ははは!おまえたちもよくやってくれたな。そうかそうか、ウンウンありがとな」
久しぶりにオレの顔を見たピクシー達がじゃれついてきて髪の毛を引っ張るので、労いの声をかけ魔力を注いでやる。
「万智ちゃんもコーチも、どこにも怪我してないですか??」
「ええ、大丈夫よルウ。心配させちゃった?」
「ううん、万智ちゃんコーチなら絶対平気だって信じてました!」
「ああ、ありがとう。こうして無事に戻って来たよ」
無事の再会を喜び合う。…が、なにやらおかしな気配のようなモノもまた感じる。
『(ゥォォオオオォォンン…)』
「ゲッ!?なにアレ江月さん!」
「むっ!こ、これは…!?」
玄関に置かれた傘立て。
そこにはエクスカリバールやカツオくんバットが収められていたのだが、なにやら赤みを帯びたカツオくんバットから異様な気配が漂っていた。
「ちょっとルウ、何よアレ!」
「え…カツオくんのバット?うん、最近ニスが剥がれてだんだん汚れてきちゃったの」
『(ゥォォ…ォォンン…)』
いやそうじゃなくて。瑠羽…、カツオくんバットから何やらどす黒いオーラが立ち昇ってますよ…?
「…そうですか?ちょっと色が変わっちゃったけど、他は変わりないですよ?」
ふぅむ…明らかに状態がおかしいのだが、使用している瑠羽にはその変化が解らないのか??
「(ちょっと…江月さん!)」
「(うむ、心得た…)」
「ああ~疲れちゃったぁ!ねぇルウ、何かすぐに食べられるモノってあるぅ?」
「うん、ハンバーグならすぐに食べられるよ万智ちゃん」
「やったぁ!じゃあお願いしてもいい?」
「うん!まかせて万智ちゃん!」
巧いこと瑠羽を誘導した瀬来さんが、瑠羽の背を押しながらチラリと振り返りアイコンタクト。うむ、解ってる。あとは任せてくれたまえ。
『(しゅわわぁ)ゴッシゴッシゴッシ…!』
『(ゥオォォン…ぉ?…ウォぉぉ…??)』
オレは明らかにおかしな気配を漂わせているカツオくんバットを手に取ると、誰にも気づかれぬうちに聖なる塩でゴシゴシと塩揉みするのだった。
「ん…なぁにアレ?」
「ふぅむ、どうやらマンションの入り口にバリケードを築いたようだな」
視えてきたマンションの入り口にはベットや廃材、それに自転車などが組まれて山のようになっている。
「へぇ~、ルウたちがやったのかな?」
「さぁ、どうだろう?でもまぁ、面白そうだから入ってみようか」
パッと見には廃材の山。
しかし人の眼から見ればそれはトンネル状になっていて、入り口と思しき『自販機の横なんかに置かれている大きな缶用のゴミ箱』をずらせば、中に入れると容易に推察できた。
うん、ここまで来る途中には防備を固めた民家というのも幾つも見かけた。スゴイところになると土嚢や鉄条網で完全に要塞化している民家なんかもあった程だ。
「でもこんな事してもデカバッタみたいなのが飛んできたら、カンタンに侵入されちゃうけどね~」
「ははは、まぁそれでも無いよりはマシだろう。お、けっこう上手い事組んであるな」
侵入され難いように小さく設けられた入り口を抜けると、廃材を巧いこと組み合わせてマンションの入り口を覆っている。バリケードと一体化した外扉。それを抜けると風除室の先に自動ドアがあるのだが、今は電気が止まっているためにちょうど手を掛けられる程度に開いている。なるほど、ここは手動で開け閉めしているらしい。
で、そんな自動じゃない自動ドアを開けて中へと入ると、おかしなモノを発見した。
「あら…、お鍋?」
エントランスに入ると小さなカウンターテーブルが置かれていて、その上になぜか大きな鍋が置いてあったのだ。
「ふむ、でも中は空のようだが?」
「でも何か入ってたみたいよ。ほら…」
瀬来さんがお鍋を持って傾けてみると、ほんのわずかだが底に汁が残っていた。
「ん~と、お粥か何かみたいね」
「ほぉ、とすると誰かがここに設置した訳か。お…『ご自由にお食べください』?ああ、この紙が剥がれてたから解らなかったんだな」
足元に落ちていた紙を拾い上げてみると、裏になっていた面には『ご自由にお食べください』と書かれていた。
「へぇ~。こんな時に随分と優しい人がいたものね」
「だな。水もガスも止まってるっていうのに」
…。
「「ぴぴぴぃ~~ッ!」」
「おかえりなさいコーチ!万智ちゃん!」
603号室の扉をノックして名を告げると、すぐに瑠羽とピクシー達が迎えてくれた。
「ただいま。お~、ははは!おまえたちもよくやってくれたな。そうかそうか、ウンウンありがとな」
久しぶりにオレの顔を見たピクシー達がじゃれついてきて髪の毛を引っ張るので、労いの声をかけ魔力を注いでやる。
「万智ちゃんもコーチも、どこにも怪我してないですか??」
「ええ、大丈夫よルウ。心配させちゃった?」
「ううん、万智ちゃんコーチなら絶対平気だって信じてました!」
「ああ、ありがとう。こうして無事に戻って来たよ」
無事の再会を喜び合う。…が、なにやらおかしな気配のようなモノもまた感じる。
『(ゥォォオオオォォンン…)』
「ゲッ!?なにアレ江月さん!」
「むっ!こ、これは…!?」
玄関に置かれた傘立て。
そこにはエクスカリバールやカツオくんバットが収められていたのだが、なにやら赤みを帯びたカツオくんバットから異様な気配が漂っていた。
「ちょっとルウ、何よアレ!」
「え…カツオくんのバット?うん、最近ニスが剥がれてだんだん汚れてきちゃったの」
『(ゥォォ…ォォンン…)』
いやそうじゃなくて。瑠羽…、カツオくんバットから何やらどす黒いオーラが立ち昇ってますよ…?
「…そうですか?ちょっと色が変わっちゃったけど、他は変わりないですよ?」
ふぅむ…明らかに状態がおかしいのだが、使用している瑠羽にはその変化が解らないのか??
「(ちょっと…江月さん!)」
「(うむ、心得た…)」
「ああ~疲れちゃったぁ!ねぇルウ、何かすぐに食べられるモノってあるぅ?」
「うん、ハンバーグならすぐに食べられるよ万智ちゃん」
「やったぁ!じゃあお願いしてもいい?」
「うん!まかせて万智ちゃん!」
巧いこと瑠羽を誘導した瀬来さんが、瑠羽の背を押しながらチラリと振り返りアイコンタクト。うむ、解ってる。あとは任せてくれたまえ。
『(しゅわわぁ)ゴッシゴッシゴッシ…!』
『(ゥオォォン…ぉ?…ウォぉぉ…??)』
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