262 / 660
ダンジョンスタンピード第二波 装甲
しおりを挟む
仁菜さんが捲ったシート。その下から姿を現したのは、なんと真っ赤な蟲王スーツだった。
(し、真紅の蟲王スーツだと!?バカな…完成していたのかッ!?)
て、いや…。実際にはバラバラで、ぜんぜん完成してないんだけど。でもなんかそれくらいのインパクトで衝撃を受けた。
「こ、これを全て仁菜さんが…?」
「せや、ふたりで魔力合わせてなぁ~。なぁ瑠羽ちゃん!」
「はい!がんばりました!」
「そうか、瑠羽とふたりでか。おお、これはスゴイ」
確かにバトルスーツの応急修理が出来るよう魔力を用いた素材加工の方法はレクチャーしていたが、初めてでこれほどのモノを仕上げてしまうとは…。
ん、でもコレ、仁菜さん達が着るにはかなり大きすぎない?なんならオレでも大きいと思うけど??
「ふふっ…コレはな~、ウチと瑠羽ちゃんからコォチへのプレゼントや」
(え、なんですとッ!?)
「コーチはいつも前に出て私たちを守ってくれるから『怪我をしませんように…』って頑張って作りました!」
「ほら、こうやってスーツの上から付けたり着られるようにしたんよ。男の子って、こういうの好きやろ?」
(えぇッ!コレってもしかしなくても、増加装甲ってヤツじゃないディスか!!マジで!?う…うおぉぉぉぉぉ!男の子っていうか、オタはこういうの大好きでアリマスッ!!)
「い…今まで貰ったプレゼントの中でも、最高に嬉しいよ!ありがとうッ!!」
そう感謝を伝えると、ふたりは手を取り合って喜んでくれている。
「ほらなぁ~。コレなら絶対コォチが喜んでくれるって、ウチ言うたやろぉ?」
「うん!静ちゃんありがとう!!」
そうか…仁菜さんは小学生の弟がふたりもいるお姉さんだもんな。それに男心にもめっぽう鋭い。それによりオレの好みもまるっとお見通しという訳か!
「ん?とすると瑠羽がオレに何かプレゼントをしようと考えてくれたの?」
「あ、あの…はい。コーチはいつも私たちの事を守ってくれるから…」
「そうか…ありがとう瑠羽」
「あ…えと、つ、付けてみてくださいッ!」
恥ずかしいのか真っ赤に照れている瑠羽から真紅のパーツを受け取ると、装着してみる。
「あ、ありがとう。有難く身に着けさせてもらうよ」
『(ス…ふきゅん!)』
すると蟲王スーツの金地に鮮やかな真紅が映えて、実に見事な色合いに。
「う、美しい…。それに見事な造形美だ」
「わたしが素材を柔らかくして、静ちゃんが綺麗に形を整えてくれたんです」
なるほど、仁菜さんは器用だし美的センスも抜群だもんな。しかしボス級モンスターの素材を加工できるまでとは思わなかった。
「ふふ、けっこう苦労したんよ。せやからいっぱい感謝してな」
「それで昨日は疲れた顔をしてたのか…。ありがとう、仁菜さん」
『(がぽっ…カシン)』
背中にまわった仁菜さんが、胸部の増加装甲をつけてくれる。
こうして瑠羽と仁菜さんの説明を受けながら『ガシンッ!&ブッピガン!』して、巨大赤蠍の外殻を用いた真紅の増加装甲を装着し終えた。
その重厚かつ洗練されたデザインは、なんだかネトゲで課金した外装を思わせるほどのゴージャス感…て、くそう…説明下手クソかオレ!
ともかくそんな訳で、オレはメチャくそカッコ良く、かつド派手になった。
「うわ、江月さんソレちょっと派手過ぎじゃない?なんかお祭りの山車みたいよ??」
「むむむ…そんなに派手か?」
う~む、山車か。言われてみれば…、瀬来さんも上手い事言うな~。うん、赤金だもんな…そら目立つわ。
でもこれではオレが望んでいる職業【忍者】が、また遠のきそうである。うん、目立つばかりでどこにも潜んで忍ぼうとする要素が、まったくないもんな…。
だがそんな風にして見た目を気にしていたら、瑠羽の表情が曇ってしまった。
「あの、ダメ…ですか??」
「あ、いや瑠羽!全然だいじょうぶ!ダメな訳ないじゃないかッ!!うん、動きやすくて着心地も最高!とても気に入ったよ!!」
「そうですか!よかった~!!」
「良かったなぁ瑠羽ちゃん」
「ありがとうふたりとも、最高のプレゼントだよ」
「いいなぁ江月さんだけ…。ねぇねぇ、私には何かないの??」
するといつもの如く、自分も何か欲しいとおねだりを始める瀬来さん。
「もぉ、万智はミスリルの靴ベラを武器に持って、一番硬い女王のスーツ着とるやろぉ。どれだけ欲しがりやのぉ~?」
「そうだよ万智ちゃん。め!」
「てへ、そっか。私がみんなのなかで一番最強装備でした。ってキゃ!ごめ~ん、言ってみただけだから許してよぉ~!」
ははは。欲をかいた瀬来さんが、仁菜さんと瑠羽に左右から赤蠍のトゲでつつかれてる。ホント、この3人は仲が良いね。
(し、真紅の蟲王スーツだと!?バカな…完成していたのかッ!?)
て、いや…。実際にはバラバラで、ぜんぜん完成してないんだけど。でもなんかそれくらいのインパクトで衝撃を受けた。
「こ、これを全て仁菜さんが…?」
「せや、ふたりで魔力合わせてなぁ~。なぁ瑠羽ちゃん!」
「はい!がんばりました!」
「そうか、瑠羽とふたりでか。おお、これはスゴイ」
確かにバトルスーツの応急修理が出来るよう魔力を用いた素材加工の方法はレクチャーしていたが、初めてでこれほどのモノを仕上げてしまうとは…。
ん、でもコレ、仁菜さん達が着るにはかなり大きすぎない?なんならオレでも大きいと思うけど??
「ふふっ…コレはな~、ウチと瑠羽ちゃんからコォチへのプレゼントや」
(え、なんですとッ!?)
「コーチはいつも前に出て私たちを守ってくれるから『怪我をしませんように…』って頑張って作りました!」
「ほら、こうやってスーツの上から付けたり着られるようにしたんよ。男の子って、こういうの好きやろ?」
(えぇッ!コレってもしかしなくても、増加装甲ってヤツじゃないディスか!!マジで!?う…うおぉぉぉぉぉ!男の子っていうか、オタはこういうの大好きでアリマスッ!!)
「い…今まで貰ったプレゼントの中でも、最高に嬉しいよ!ありがとうッ!!」
そう感謝を伝えると、ふたりは手を取り合って喜んでくれている。
「ほらなぁ~。コレなら絶対コォチが喜んでくれるって、ウチ言うたやろぉ?」
「うん!静ちゃんありがとう!!」
そうか…仁菜さんは小学生の弟がふたりもいるお姉さんだもんな。それに男心にもめっぽう鋭い。それによりオレの好みもまるっとお見通しという訳か!
「ん?とすると瑠羽がオレに何かプレゼントをしようと考えてくれたの?」
「あ、あの…はい。コーチはいつも私たちの事を守ってくれるから…」
「そうか…ありがとう瑠羽」
「あ…えと、つ、付けてみてくださいッ!」
恥ずかしいのか真っ赤に照れている瑠羽から真紅のパーツを受け取ると、装着してみる。
「あ、ありがとう。有難く身に着けさせてもらうよ」
『(ス…ふきゅん!)』
すると蟲王スーツの金地に鮮やかな真紅が映えて、実に見事な色合いに。
「う、美しい…。それに見事な造形美だ」
「わたしが素材を柔らかくして、静ちゃんが綺麗に形を整えてくれたんです」
なるほど、仁菜さんは器用だし美的センスも抜群だもんな。しかしボス級モンスターの素材を加工できるまでとは思わなかった。
「ふふ、けっこう苦労したんよ。せやからいっぱい感謝してな」
「それで昨日は疲れた顔をしてたのか…。ありがとう、仁菜さん」
『(がぽっ…カシン)』
背中にまわった仁菜さんが、胸部の増加装甲をつけてくれる。
こうして瑠羽と仁菜さんの説明を受けながら『ガシンッ!&ブッピガン!』して、巨大赤蠍の外殻を用いた真紅の増加装甲を装着し終えた。
その重厚かつ洗練されたデザインは、なんだかネトゲで課金した外装を思わせるほどのゴージャス感…て、くそう…説明下手クソかオレ!
ともかくそんな訳で、オレはメチャくそカッコ良く、かつド派手になった。
「うわ、江月さんソレちょっと派手過ぎじゃない?なんかお祭りの山車みたいよ??」
「むむむ…そんなに派手か?」
う~む、山車か。言われてみれば…、瀬来さんも上手い事言うな~。うん、赤金だもんな…そら目立つわ。
でもこれではオレが望んでいる職業【忍者】が、また遠のきそうである。うん、目立つばかりでどこにも潜んで忍ぼうとする要素が、まったくないもんな…。
だがそんな風にして見た目を気にしていたら、瑠羽の表情が曇ってしまった。
「あの、ダメ…ですか??」
「あ、いや瑠羽!全然だいじょうぶ!ダメな訳ないじゃないかッ!!うん、動きやすくて着心地も最高!とても気に入ったよ!!」
「そうですか!よかった~!!」
「良かったなぁ瑠羽ちゃん」
「ありがとうふたりとも、最高のプレゼントだよ」
「いいなぁ江月さんだけ…。ねぇねぇ、私には何かないの??」
するといつもの如く、自分も何か欲しいとおねだりを始める瀬来さん。
「もぉ、万智はミスリルの靴ベラを武器に持って、一番硬い女王のスーツ着とるやろぉ。どれだけ欲しがりやのぉ~?」
「そうだよ万智ちゃん。め!」
「てへ、そっか。私がみんなのなかで一番最強装備でした。ってキゃ!ごめ~ん、言ってみただけだから許してよぉ~!」
ははは。欲をかいた瀬来さんが、仁菜さんと瑠羽に左右から赤蠍のトゲでつつかれてる。ホント、この3人は仲が良いね。
40
あなたにおすすめの小説
無能扱いされ会社を辞めさせられ、モフモフがさみしさで命の危機に陥るが懸命なナデナデ配信によりバズる~色々あって心と音速の壁を突破するまで~
ぐうのすけ
ファンタジー
大岩翔(オオイワ カケル・20才)は部長の悪知恵により会社を辞めて家に帰った。
玄関を開けるとモフモフ用座布団の上にペットが座って待っているのだが様子がおかしい。
「きゅう、痩せたか?それに元気もない」
ペットをさみしくさせていたと反省したカケルはペットを頭に乗せて大穴(ダンジョン)へと走った。
だが、大穴に向かう途中で小麦粉の大袋を担いだJKとぶつかりそうになる。
「パンを咥えて遅刻遅刻~ではなく原材料を担ぐJKだと!」
この奇妙な出会いによりカケルはヒロイン達と心を通わせ、心に抱えた闇を超え、心と音速の壁を突破する。
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
《ファンタジー小説大賞エントリー作品》五歳の時に両親を失い施設に預けられたスラゼは、十五歳の時に王国騎士団の魔導士によって、見えていた妖精の声が聞こえる様になった。
なんと十年間放置していたせいでSSSランクになった名をラスと言う妖精だった!
冒険者になったスラゼは、施設で一緒だった仲間レンカとサツナと共に冒険者協会で借りたミニリアカーを引いて旅立つ。
ラスは、リアカーやスラゼのナイフにも加護を与え、軽くしたりのこぎりとして使えるようにしてくれた。そこでスラゼは、得意なDIYでリアカーの改造、テーブルやイス、入れ物などを作って冒険を快適に変えていく。
そして何故か三人は、可愛いモモンガ風モンスターの加護まで貰うのだった。
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
【完結】ご都合主義で生きてます。-ストレージは最強の防御魔法。生活魔法を工夫し創生魔法で乗り切る-
ジェルミ
ファンタジー
鑑定サーチ?ストレージで防御?生活魔法を工夫し最強に!!
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
しかし授かったのは鑑定や生活魔法など戦闘向きではなかった。
しかし生きていくために生活魔法を組合せ、工夫を重ね創生魔法に進化させ成り上がっていく。
え、鑑定サーチてなに?
ストレージで収納防御て?
お馬鹿な男と、それを支えるヒロインになれない3人の女性達。
スキルを試行錯誤で工夫し、お馬鹿な男女が幸せを掴むまでを描く。
※この作品は「ご都合主義で生きてます。商売の力で世界を変える」を、もしも冒険者だったら、として内容を大きく変えスキルも制限し一部文章を流用し前作を読まなくても楽しめるように書いています。
またカクヨム様にも掲載しております。
現代錬金術のすゝめ 〜ソロキャンプに行ったら賢者の石を拾った〜
涼月 風
ファンタジー
御門賢一郎は過去にトラウマを抱える高校一年生。
ゴールデンウィークにソロキャンプに行き、そこで綺麗な石を拾った。
しかし、その直後雷に打たれて意識を失う。
奇跡的に助かった彼は以前の彼とは違っていた。
そんな彼が成長する為に異世界に行ったり又、現代で錬金術をしながら生活する物語。
異世界帰還者の気苦労無双録~チートスキルまで手に入れたのに幼馴染のお世話でダンジョン攻略が捗らない~
虎柄トラ
ファンタジー
下校帰りに不慮の事故に遭い命を落とした桜川凪は、女神から開口一番に異世界転生しないかと勧誘を受ける。
意味が分からず凪が聞き返すと、女神は涙ながらに異世界の現状について語り出す。
女神が管理する世界ではいま魔族と人類とで戦争をしているが、このままだと人類が負けて世界は滅亡してしまう。
敗色濃厚なその理由は、魔族側には魔王がいるのに対して、人類側には勇者がいないからだという。
剣と魔法が存在するファンタジー世界は大好物だが、そんな物騒な世界で勇者になんてなりたくない凪は断るが、女神は聞き入れようとしない。
一歩も引かない女神に対して凪は、「魔王を倒せたら、俺を元の身体で元いた世界に帰還転生させろ」と交換条件を提示する。
快諾した女神と契約を交わし転生した凪は、見事に魔王を打ち倒して元の世界に帰還するが――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
