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湯煙考察
しおりを挟む青い空の下、ピクシー達が楽しげに飛び回っている。
(はぁ~。しかし、これがダンジョンクリアか…)
数刻前にはグレートアントの毒にやられ、片足棺桶に突っ込みまくっていたのに。
だが、そんなことでは諦めずに戦った。なにせオレの左足はレッドスライムであるからして、粘液の如くねばりに粘っての粘り勝ち。毒も自爆も耐え抜いて、不死鳥の如く死の淵から舞い戻ってきたのだ。
ま、どっちかっていうと不死鳥なんてシャレたモンじゃなく、怪人蟲男か怪鳥だけれども。
しかしそんなしぶとさがあればこそ、こうして絶景と温泉を愉しめているのだ。うむ。やはり人間あきらめたら負けだな。
にしてもボスの取り巻きだったグレートアントどもを非常に手強かったと思う反面、ラスボスだった超巨大アブラムシに関しては、驚くほどに脆かった。
(うん…、でもアレで蠅の女王みたいな強さの女王蟻でも出てこられてたら、完全に詰んでたよな…)
その点でいえば超巨大アブラムシがさほど防御力も高くなかった回復役だったのは、非常に幸運だった。
そう考えるとバランス的には、あの編成はバランスが取れているようで若干アンバランスだったのか?あれでもし蟻の中に別でアブラムシをガッチリ守る翅蟻みたいなのがいたら、結果もまた大きく変わってきたことだろう。
(なんにせよ全員無事でダンジョンから生還できたことが、なによりの報酬だ)
この経験が糧となり、オレ達をさらなる強さの高みへと誘うはず。手に入れられたスキルや生命エナジーも勿論嬉しいが、それが一番の報酬に違いない。
どれ、もう一度ステータスを確認してみるか…。
現在 前回
レベル 19 18
種族:人間??
職業:教師
能力値
筋力: 740 668
体力: 753 686
知力: 671 612
精神力: 702 645
敏捷性: 638 578
運: 712 656
やるせなさ:234 256
加護:
【塩精霊】奇御霊・【小妖精女王】幸御霊・【赤粘性生物】準奇御霊・【空間猿】眷属・【格闘蛙】眷属・【大蛞蝓(オオナメクジ)】眷属
技能:
【強酸】2・【俊敏】2・【病耐性】7・【簒奪】・【粘液】7・【空間】6・【強運】1.4・【足捌】・【瞑想】・【塩】5・【図工】・【蛆】2・【女】・【格闘】6・【麻痺】4・【跳躍】9・【頑健】8・【魅惑】
称号:
【蟲王】・【ソルトメイト】・【しょっぱい男】・【蟲女王】・【女殺し】・【ムシムシフレンズ】・【ダンジョンクリアマン】
ん~、改めて見直しても、やっぱり種族:人間にクエスチョンマークがが増えてるな。まぁ能力値が700台になったことで、さらに人間の枠から外れてたっていいたいんだろうけど。
ほかは加護も技能も変化なし。称号も…。
「はェッ!?」
いつのまにか称号増えとるやんけ!
「やだ。なぁに江月さん、急に変な声だして?」
オレが声をあげたことに、ピクシーたちと遊んでいた瀬来さんが顔をこちらに向け訊ねてくる。
「あ、ああいや…。今ステータスを確認していたら、称号が増えてることに驚いてね」
「へぇ、そうなんだ。あ、ソレ私にもあるみたい。ダンジョンクリア1だって」
「ん~?あ、ホンマや。称号にダンジョンクリア1いうのが、増えとるね」
(なんですとッ!?)
ふたりはダンジョンクリア1と、クリア回数をカウントしてるっぽいのに、なぜにオレだけカード会社のイメージキャラみたいな感じに??
ふぅぅ~~ッ!ダンジョンクリアマン!て、いうてる場合か。
もぉ~ステータスくんてばさ、ほんとオレの事キライでしょ?
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