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敏感注意報!
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エアブレーキが鳴り響き、ホームに停止した電車。
車内アナウンスが流れ、車両のドアが開かれると、オレは電車を降りる。
人生初の女性専用車両に乗ってみたけど……想像以上にカオスな所だった。
知らぬが仏とはこの事か。気持ちを切り替えて早く病院に向かおう。
辺りを見回して駅看板を確認すると、総合医療病院前と書いてある 。
目的地の駅名と一致している。
病院って確か駅前にあるとメモに書いてあったけ?
リュックを開けてメモを取り出して目を通す。
「えっと、一階、南改札を出て正面にある建物か」
オレはホームを降りようと下りエスカレーターを使用して一階改札に向かう。
うぅぅ、エスカレーターなら安心と思ったけど階段とあまり変わらなかったな。
スカートの中身、やっぱり気になる。
一階の南改札口を出たなら……
「デカ!」
白く巨大な建物がズラリと建ち並んでいる。
何かテレビで見たことある風景だな。
アレだ、白い○塔か。ドラマのように、派閥争いやドロドロした人間模様が繰り広げられてるのかな?
うぉ、何か興奮してくる。
オレは足取りを速くして病院へと向かった。
病院の正面入口までやって来たけど。
やっぱりデケェ! 建物を見上げると、その巨大さに圧倒されてしまう。
この病院、どんだけ儲けてるんだ?
そんな事を考えながら、入口をくぐり中に入った。
消毒液と薬品の混じり合った病院独特の臭いが鼻を刺激する。
嫌な記憶が蘇る……。
しかし、広い、結構、人で賑わってるな。
それだけ、繁盛してるってことか。
まずは、オヤジの知り合いの医師に会わないと。
えぇ、名前なんだったかな?
手に握り締めていたメモを拡げ名前を確認した。
外科医の波切夕子さん。
おっ! 女医さんか! 美人かな?
いかん、いかん、余計な事を考える前に、医師を探がさにゃ。
如何せん、探そうにも広過ぎて何処いけば良いのかわからん? マジでどうしよ。
オレはキョロキョロと周りを詮索する。
うん?! アレは。
視線の先には、総合受付と書かれた案内板があったので、オレは、その案内板に従って進むと、受付が見えてきた。
受付には、美人でカワイイお姉様方が座っていて来院者を笑顔で迎えてくれる。
「すみません。少し、お訪ねしたいのですけど」
オレは受付嬢のお姉さんに声を掛けた。
「ハイ! いらっしゃいませ。どのような御用件でしょうか?」
ショートカットの可愛らしいお姉さんがオレの応対をしてくれる。
「えっと、外科医の波切夕子さんにお会いしたいのですが……」
オレは少し緊張気味に応えた。
「波切でございますね。面会の御予定はございますか?」
面会予定? してたっけ?
そういや、オヤジが段取りつけると言ってたかな。
「はい、たぶん? してると思います」
頼りなく曖昧な返事をしてしまう。
「恐れいりますが、お名前を伺ってもよろしいでしょうか」
「橘樹里です」
「橘樹里様ですね。波切に、取次ぎますので少々お待ち下さい」
受付のお姉さんは、内線を使い連絡してくれている。少し待つと……。
「お待たせしました。波切は此方へ来ると申しておりますので、今しばらく彼方のベンチでお掛けになってお待ち頂いても宜しいですか?」
ニッコリと微笑みお姉さんはオレに言う。
「ハイ、わかりました。有難うございます」
オレはお姉さんにお礼を言えば、肩からリュックを降ろし、ベンチへと腰掛けて女医さんを待つ。
なんだか、やたらと男ばかりオレの前を通りジロジロ視てくるんだけど?
何でだ? 自意識過剰かな。
しばらくすると、遠目から見ても分かるくらい、白衣を着たスラッと背の高い女性が、こちらに向って歩いて来る。
その女性が、オレの前で立ち止まると声を掛けてきた。
「ごめんなさい、お待たせしたわね。君が橘樹里くんかな?」
おお、すげぇいい女。
髪を後ろで束ね上げる、メガネが似合うクールビューティな女医さんだ。
「はい、そうですが」
オレはベンチに座ったまま女医さんを見上げ応えた。
「初めまして波切です、よろしく。それと下着見えてるから気をつけて」
優しい笑みを浮かべ波切さんは、手をスーッと差し出せば、握手を求めてきた。
オレはオタオタしながら、服を整え立ち上がり、頭を下げて握手する。
「こちこそ、よろしくお願いします」
うわっ、カッコ悪。気抜いて油断したらコレか。
「お父様から事情は聞いているわ。ココで、話するのも何だから、私に付いて来て」
波切さんはそう言うと、白衣を翻して入院棟と書かれた案内板の方へ歩いて行く。
カッコいい、やっぱ美人は絵になるね。
波切さんに連れられて、入院棟の個室へと案内される。
室内は窓から日の光が注がれ、明るく清潔感ある白色で統一された個室。
良質なベッドにサイドテーブルが置かれたシンプルな間取り。
「ごめんなさい。君の事情が事情なだけに色々と此方で考慮して、こんな場所になってしまって」
すまなそうな表情でオレを見る波切さん
「いえいえ、オレの方こそ気を遣って頂いて、すみません」
まさかの好待遇で、オレはビックリしてますけど。
「君では、何だし、いつきくんと呼ばせてもらうわ」
「ハイ、全然」
波切さんになら、どんな呼ばれ方でも受け入れます!
「楽にしてね」
波切さんは丸椅子を、オレに勧めてくる。
「あっ、有難うございます」
オレは姿勢を正し遠慮がちに丸椅子へ浅く座ると、波切さんも丸椅子に脚を組み座れば、タイトスカートから伸びた見事な脚線を惜しげもなく晒す。
おお、エロい。目のやり場に困るなぁ。
波切さんは熱誠の篭った瞳で、オレを見つめると、
「いつきくんのような事例は、あまりないから、私も至らない所があるけど、最善を尽くさせてもらうわ。いつきくんの実情を知っているのは、今のところ私だけだから心配しないで」
有難い、言葉通りの人なら誠実で凄く意欲的な感じがする。
「今日は、いつきくんの身体検査する事が目的で、わかりやすく例えると人間ドックみたいな物かな」
波切さんは、サッと椅子から立ち上がり、サイドテーブルにあらかじめ用意してたであろうバインダーを手にし、再び椅子へと座り足を組む。
「時間も限られているから、早速で悪いけど、これから問診を始めさせてね」
「はい、わかりました」
バインダーのクリップに挟み込んだペンを外し持ち、波切さんは、あれこれとオレに質問をしてきた。
問診の内容は、身体がなぜ変化したのかを探る為で、オレはこれまでの出来事を思い浮かべながら問診に答えていく。
「以上で問診は終了よ。いつきくん服を脱いでそこへ立ってもらえる」
バインダーに挟んだ紙へ何かを書き込みながらオレに指示を出す波切さん。
「あ、はい……」
どぇっ、マジっすか! と口には出さなかったけど、内心じゃ、驚きまくってます。
はぁ、これも検査のため、しょうがないか。
その場で立ち上がると、オレはスカートの裾を掴み、そこから一気にキャミワンピを捲り脱げば、丸椅子の上へと服を置いた。
そんでもって、ブラジャーなんてもの着けてないから、上半身裸のおっぱい丸出し、パン一姿を晒してます。
くぅぉ、なっ、何だろ、この感じ。相手は女の人だけど、見られるの、めちゃ恥ずい!
それとなく胸を隠す自分がいる。
「悪いけど、我慢してね」
そう言って、波切さんはパン一姿のオレをじっくりと観察し始めた。
ある程度、観察し終わったのか、波切さんは、突然、オレの身体をあちこち触り出す。
そして、波切さんが、オレの腕を取ると、撫でたり揉んだり、色々な刺激与えは、オレの反応を見てくる。
「ん、ふんんっ」
こそばゆい、けど、我慢しないと。
今度は、オレの背後に回り込む波切さん。
「痛いかもしれないけど、ゴメンね」
そんな言葉が吐かれると、波切さんに、おっぱいを鷲掴かまれたのだ。
「えっ?」
一瞬、頭が真っ白になった。
波切さんの手の平の温もりを、おっぱいが、ジワリと感じ取る。これも検査?
「少しチカラ入れるわよ」
そう言って波切さんの手に力が込められた。
「は、んっ……くっ!」
やり過ぎじゃないかな。自分の胸に視線を下ろすと、二つの白乳が波切の手でむちゅっと形を変えられたり、取り揃え搾られたりしてる。
これ以上は……ヤメ。搾り取るようにして揉まれるおっぱい。何度も揉まれていると、おっぱい突起に、波切さんの白く長い指先がスリリッと触れば、
「はう……んんっはぁ……」
チクビから全身に電流が駆け巡った! あの日、あの時に味わった快感が呼び起こされて身体が震える。
指先が接触する度、段々とちくびが膨張してくるのが、わかった。マズイ、ヤメて。
「ふっんんっ……ぐっっ!!」
変な声が漏れそうになるのを、両手で口を塞ぎとめる。
もう、限界です。マジ、ヤメて下さい……。
オレの願いが通じたのか、波切さんの手が止まった。はぁぁ、助かった。
終わったのか? 背後へ振り返って、波切さんを見やると、
「あ、いつきくん、次は、下着を脱いで、仰向きで、ベッドに寝てくれるかな」
波切さんの口から、思いも寄らない言葉を聞かされた。
「はっ、はい? パ、下着を脱ぐんですか?」
オレは、何かの聞き間違いと思い、波切さんに問い返す。
「ええ、そうよ」
至極当然と言った感じの顔をする波切さん。
な、マジでか。嫌だと言いたいけど、指示されたからには、従うしかないよな。
波切さんを見ると、なにやら半透明の薄いゴム手袋を手に嵌めていた。
な、何をなさるんですか?
不安がよぎる中、オレは、波切さんの言われた通りに下着を脱ぐ為、下着の両端に指を引っ掛けたなら、少し身を隠すようにして、ソロリと下着から足を抜く。
ヤバい、ヤバい、顔の熱量が半端ないんですけど。
手に持った下着をキャミワンピの上にちょこんと乗せると、そのままベッドに上がれば、仰向けで寝る。
あぁぁ、コレは……ちょっと、ハズッ。
オレは、顔をあさっての方に向け、なるべく波切さんと視線を合わせないようにする。
「これから行う触診は女の子の部分が、しっかりと機能しているかを確認する医療行為だから、なるべく身体をリラックスしてほしいの」
真剣な表情の波切さん。ベッドで横になるオレの隣へ腰を降ろして、太ももにそっと手を乗せてきた。
「リラックスですか……」
緊張する、何をされるんだ?
「じゃあ、膝を立てて脚を開いて貰えるかしら」
「えっ??」
ウソでしょ。またしても、耳を疑う言葉が……。
「大丈夫よ、心配しないで」
オレの様子を察して声を掛けてくれる波切さん。
これは、検査! 検査だ、検査! 心の中で、何度も自分に言い聞かせると、オレは、ゆっくりと脚を開いて行く。
仰向けたまま首を傾げて、自分の状態を確かめた。
うわ、オレ、何やってんの。下半身丸出しで、あられもない姿を晒して……。
オレの状態が不十分だったのだろう、波切さんの両手が太ももに掛かり、更に脚を押し広げてくる。
こ、これ以上は、お願い勘弁してよ。
「恥ずかしいのは、わかるけど手を退けてね」
何と無くわからないように股間を隠していた手を持たれ退けられた。
はぁぁ、つるまん見られた。うわぁぁ、マジ、恥ずかしい。
「うん、いつきくんの陰裂綺麗な形しているわ」
波切さんは、じっくりと女性器を観察しながら、恥ずかしげも無くはっきりと物を言う。
「あっ、えっと、はぃ」
その言葉をどう受け止めたらいいかわからず、曖昧な返事をしてしまった。
「ひぃっ……」
突然の感覚に身が縮こまった。
忘れていた感覚が蘇り、アソコを熱くさせて疼かせる。
どうやら、波切さんの指先が、オレのワレメを撫で上げたらしい。
いくら検査とはいえ、これはどうなんだ?
「うんうん、ちゃんと女の子してるわね」
オレの反応を見ながら、波切さんは笑顔で頷く。
その笑顔が、どうにも、オレに不安を呼ぶ。もう、終わってほしい。
「これから、ちょっと、びっくりするかもしれないけど、大丈夫だから、あと、我慢しなくてもいいわよ」
何とも意味深な発言をすれば、波切さんは、ポケットから透明の液体が入った小瓶を取り出す。
「ココは、デリケートな部分だから薬を付けるわ」
そうして、小瓶の蓋を外すと、ご開帳されてるオレの下半身のとある場所に、薬を数滴、垂らしたのだった。
「冷たっ」
そこは、パイパンな肉丘。
波切さんの指先が、円を描くように動かされ、肉丘に薬を塗り込み、やがて、おまんこのスジへと辿り着たら、指の腹がゆっくりと溝の中に押し入ってくる。
そして、薬を塗り込むべく、指先が前後に動き出した。
「あっ、まっ……ひぁ」
肉のワレメが、くにゅりくにゅりと引っ張られる度に、背筋がゾクゾクし、全身を震わそうとする。オレは、それを必死で我慢するも、
「んっぁぁんっ……」
そんなに激しく動かしたらダメ、ダメだよ、ナキリさん!
「ん、んんぐ、んんっ」
声が洩れるのを押さえる為に、オレは唇を噛み締めた。
凄く、身体が熱い。これ以上は……まずよぉ。
「痛みが、あったら、すぐに言ってね」
痛み? また何かするの? くちゅくちゅと小さな水音が耳に届くと、ワレメをクパァと広げられて、自分の何かを摘まれるのが、わかった。
「あっ……ひっ、んぁ」
まさか、それってば……女の子のおチンポではなかろうか? 波切さんの指が、枝豆の皮を剥くよう、にゅるんと、それを押し出せば、露わにされる肉のお豆。
隠れていたお豆が露わにされて外気に当たると、腰がピリピリと疼いて身をよじりそうになるのを耐えるべく、ベッドシーツを掴み全身に力を入れた。
それ、マジなの、マジで……ヤバいから。
波切さんのしなやかな指先が、お豆を繊細なタッチで愛撫する。
最初こそ、優しい愛撫だったけど、段々と強弱がつけられ、リズミカルな動きへと変化した。
「はっぁん……あんんっ……」
クリトリスって、敏感過ぎるぅ、ダメだ。そんなの、もう、ムリ。
お豆を、これでもかと言うくらい、コネコネされてちゃってます。
見えないけど、自分でもわかる。その膨張具合が……。
何かを欲しがるように、アソコがキュッと締まり、快感に身体が腰が、ピクンッ、ピクンッ、と上下する。
「うっ、はむ、んんっ……」
どうしようもなく、身悶えるカラダ。
それを抑えたいオレは、シーツを噛み締めて、全身を絶え間なく緊張させた。
目を瞑り、顔を背けて、何も考えない。
「ウフ、もう少しだけ、我慢してね」
波切さんが、優しく耳元で囁いてきたら、それは始まる!
肉の裂け目が押しやられ、自分の膣に、異物が侵入した。その異物とは、当然、波切さんの指だ。
「はぁぁ……ナ、ナキリ……さん……」
今まで、一度たりとて、出したことのない吐息が出た。
肉壁に指が擦れるだけで、どうにかなりそう。頭が茹だり、下腹部を疼かし、何とも言えぬ、高揚感が全身を支配する。
波切さんの指一本で、オレは、溶かされてしまってた。
それでも、まだ、一応の体裁は守れてはいたけども、波切さんにより、それすら壊される。
指の腹が、オレの膣壁を、ぐるりっと抉った途端ーー
膣がビクビクビクと波打ち出して、その稲妻のような痺れが脊髄を通り抜け、脳天に突き刺さった!
「はぁっ、んんっ……ふぁっ……ああ、あ……」
どうしようもない快感に、腰がビクンッと跳ね飛べば、嘘みたいな喘ぎ声を出させた。
き、気持ち良過ぎて……どうでもよくなりそう。
「いつきくん、もう、終わりよ。ありがとう」
波切さんの言葉に自然と緊張が解けて行き、力が抜けた。
「ハァハァ……お、終わり……ハァハァ……ですか」
息切らしながら背けていた顔を、波切さんに向ける。
「あらあら、泣かせちゃったかな。ごめんなさい」
気づかない内に頬を伝う涙を、波切さんが、スーッと拭ってくれた。
う、消えたい、ココから居なくなってしまいたい。
「みっともない姿を晒して、すみません」
オレは醜態を隠すべく、シーツで身体を包み込む。
「フフッ、謝る事なんてないわ。いつきくんは、何も気にしないの」
波切さんは、優しく微笑み、オレの頭を撫でてくれた。
「はい……うぅぅ……」
嬉しいやら、恥ずかしいやら、情けないやら、色んな感情が入り混じって、自分がよくわからなくなり、ソロリと頭からシーツ被ぶり覆い隠した。
その後の検査は、滞りなく全て終了した。
オレが、CT、MRIなどの検査を受けてる間、波切さんも、自身の仕事をする為に外科病棟へと戻った。因みに、DNA鑑定なんてものも、やった。まぁ、いくら口頭で自身の証明をしたところで、オレが、本当に、いつきだと、信じるヤツがどんだけいるか……だからこそ、それらを証明するためにも、DNA鑑定が必至、やはり、物的証拠には敵わないからな。
検査が終われば、受付ロビーで、波切さんと落ち合う事になっている。
オレは待合室の椅子に腰掛けて、スマホをイジりながら、波切さんが、来るのを待つ。
ピロリッ、スマホの着信音が鳴りメールがきた。
ん? 誰から?
メールを確認すると差出人の名前が、桜浦春國と表示されていた。
春國か、何のようだ?
受信メールを読むと[明後日、暇してるか?]の簡素なメール。
はっ? コレだけか。誘うにしても、内容をもっと入れろ!
まあ、暇は暇だけど、今はムリ。
何故ならオンナになっちゃってますから。
こんな姿、友人に晒せない。
しょうがないので、春國には、断りのメールを送信する。
暫くすると、波切さんが、受付ロビーに現れた。
オレを見つけたら、足早に、こちらへとやって来て、オレの隣へ腰を下ろす波切さん。
「遅くなって、ごめんなさい。どうにも仕事が少し立て込んでて」
眉尻をさげて、申し訳無さげな顔で、波切さんが謝る。
「いえ、気にしないで下さい。忙しいとこ、時間を割いてもらってる身なので、待つくらいなんともありません」
「ありがと、ゆっくりと話している時間が、あまり無いから掻い摘んで説明するわね……」
ほんとに忙しいのだろう、波切さんは、額に汗をかいてた。
今後の事を波切さんと話し合う。
話が終わると、波切さんは、急ぎ外科病棟へと舞い戻った。
検査結果は一週間後にわかるらしい。
なので、また病院に結果を聞きに来ないといけない。
その前に元に戻ることを願うが……戻れないような気がする。
アホか、何考えてんだよオレは!
弱気になるな、まだ決まったわけじゃない。
オレは淡い期待を胸に抱き、病院を後にした。
それにしたって、今日は、大変な一日だったな……。
車内アナウンスが流れ、車両のドアが開かれると、オレは電車を降りる。
人生初の女性専用車両に乗ってみたけど……想像以上にカオスな所だった。
知らぬが仏とはこの事か。気持ちを切り替えて早く病院に向かおう。
辺りを見回して駅看板を確認すると、総合医療病院前と書いてある 。
目的地の駅名と一致している。
病院って確か駅前にあるとメモに書いてあったけ?
リュックを開けてメモを取り出して目を通す。
「えっと、一階、南改札を出て正面にある建物か」
オレはホームを降りようと下りエスカレーターを使用して一階改札に向かう。
うぅぅ、エスカレーターなら安心と思ったけど階段とあまり変わらなかったな。
スカートの中身、やっぱり気になる。
一階の南改札口を出たなら……
「デカ!」
白く巨大な建物がズラリと建ち並んでいる。
何かテレビで見たことある風景だな。
アレだ、白い○塔か。ドラマのように、派閥争いやドロドロした人間模様が繰り広げられてるのかな?
うぉ、何か興奮してくる。
オレは足取りを速くして病院へと向かった。
病院の正面入口までやって来たけど。
やっぱりデケェ! 建物を見上げると、その巨大さに圧倒されてしまう。
この病院、どんだけ儲けてるんだ?
そんな事を考えながら、入口をくぐり中に入った。
消毒液と薬品の混じり合った病院独特の臭いが鼻を刺激する。
嫌な記憶が蘇る……。
しかし、広い、結構、人で賑わってるな。
それだけ、繁盛してるってことか。
まずは、オヤジの知り合いの医師に会わないと。
えぇ、名前なんだったかな?
手に握り締めていたメモを拡げ名前を確認した。
外科医の波切夕子さん。
おっ! 女医さんか! 美人かな?
いかん、いかん、余計な事を考える前に、医師を探がさにゃ。
如何せん、探そうにも広過ぎて何処いけば良いのかわからん? マジでどうしよ。
オレはキョロキョロと周りを詮索する。
うん?! アレは。
視線の先には、総合受付と書かれた案内板があったので、オレは、その案内板に従って進むと、受付が見えてきた。
受付には、美人でカワイイお姉様方が座っていて来院者を笑顔で迎えてくれる。
「すみません。少し、お訪ねしたいのですけど」
オレは受付嬢のお姉さんに声を掛けた。
「ハイ! いらっしゃいませ。どのような御用件でしょうか?」
ショートカットの可愛らしいお姉さんがオレの応対をしてくれる。
「えっと、外科医の波切夕子さんにお会いしたいのですが……」
オレは少し緊張気味に応えた。
「波切でございますね。面会の御予定はございますか?」
面会予定? してたっけ?
そういや、オヤジが段取りつけると言ってたかな。
「はい、たぶん? してると思います」
頼りなく曖昧な返事をしてしまう。
「恐れいりますが、お名前を伺ってもよろしいでしょうか」
「橘樹里です」
「橘樹里様ですね。波切に、取次ぎますので少々お待ち下さい」
受付のお姉さんは、内線を使い連絡してくれている。少し待つと……。
「お待たせしました。波切は此方へ来ると申しておりますので、今しばらく彼方のベンチでお掛けになってお待ち頂いても宜しいですか?」
ニッコリと微笑みお姉さんはオレに言う。
「ハイ、わかりました。有難うございます」
オレはお姉さんにお礼を言えば、肩からリュックを降ろし、ベンチへと腰掛けて女医さんを待つ。
なんだか、やたらと男ばかりオレの前を通りジロジロ視てくるんだけど?
何でだ? 自意識過剰かな。
しばらくすると、遠目から見ても分かるくらい、白衣を着たスラッと背の高い女性が、こちらに向って歩いて来る。
その女性が、オレの前で立ち止まると声を掛けてきた。
「ごめんなさい、お待たせしたわね。君が橘樹里くんかな?」
おお、すげぇいい女。
髪を後ろで束ね上げる、メガネが似合うクールビューティな女医さんだ。
「はい、そうですが」
オレはベンチに座ったまま女医さんを見上げ応えた。
「初めまして波切です、よろしく。それと下着見えてるから気をつけて」
優しい笑みを浮かべ波切さんは、手をスーッと差し出せば、握手を求めてきた。
オレはオタオタしながら、服を整え立ち上がり、頭を下げて握手する。
「こちこそ、よろしくお願いします」
うわっ、カッコ悪。気抜いて油断したらコレか。
「お父様から事情は聞いているわ。ココで、話するのも何だから、私に付いて来て」
波切さんはそう言うと、白衣を翻して入院棟と書かれた案内板の方へ歩いて行く。
カッコいい、やっぱ美人は絵になるね。
波切さんに連れられて、入院棟の個室へと案内される。
室内は窓から日の光が注がれ、明るく清潔感ある白色で統一された個室。
良質なベッドにサイドテーブルが置かれたシンプルな間取り。
「ごめんなさい。君の事情が事情なだけに色々と此方で考慮して、こんな場所になってしまって」
すまなそうな表情でオレを見る波切さん
「いえいえ、オレの方こそ気を遣って頂いて、すみません」
まさかの好待遇で、オレはビックリしてますけど。
「君では、何だし、いつきくんと呼ばせてもらうわ」
「ハイ、全然」
波切さんになら、どんな呼ばれ方でも受け入れます!
「楽にしてね」
波切さんは丸椅子を、オレに勧めてくる。
「あっ、有難うございます」
オレは姿勢を正し遠慮がちに丸椅子へ浅く座ると、波切さんも丸椅子に脚を組み座れば、タイトスカートから伸びた見事な脚線を惜しげもなく晒す。
おお、エロい。目のやり場に困るなぁ。
波切さんは熱誠の篭った瞳で、オレを見つめると、
「いつきくんのような事例は、あまりないから、私も至らない所があるけど、最善を尽くさせてもらうわ。いつきくんの実情を知っているのは、今のところ私だけだから心配しないで」
有難い、言葉通りの人なら誠実で凄く意欲的な感じがする。
「今日は、いつきくんの身体検査する事が目的で、わかりやすく例えると人間ドックみたいな物かな」
波切さんは、サッと椅子から立ち上がり、サイドテーブルにあらかじめ用意してたであろうバインダーを手にし、再び椅子へと座り足を組む。
「時間も限られているから、早速で悪いけど、これから問診を始めさせてね」
「はい、わかりました」
バインダーのクリップに挟み込んだペンを外し持ち、波切さんは、あれこれとオレに質問をしてきた。
問診の内容は、身体がなぜ変化したのかを探る為で、オレはこれまでの出来事を思い浮かべながら問診に答えていく。
「以上で問診は終了よ。いつきくん服を脱いでそこへ立ってもらえる」
バインダーに挟んだ紙へ何かを書き込みながらオレに指示を出す波切さん。
「あ、はい……」
どぇっ、マジっすか! と口には出さなかったけど、内心じゃ、驚きまくってます。
はぁ、これも検査のため、しょうがないか。
その場で立ち上がると、オレはスカートの裾を掴み、そこから一気にキャミワンピを捲り脱げば、丸椅子の上へと服を置いた。
そんでもって、ブラジャーなんてもの着けてないから、上半身裸のおっぱい丸出し、パン一姿を晒してます。
くぅぉ、なっ、何だろ、この感じ。相手は女の人だけど、見られるの、めちゃ恥ずい!
それとなく胸を隠す自分がいる。
「悪いけど、我慢してね」
そう言って、波切さんはパン一姿のオレをじっくりと観察し始めた。
ある程度、観察し終わったのか、波切さんは、突然、オレの身体をあちこち触り出す。
そして、波切さんが、オレの腕を取ると、撫でたり揉んだり、色々な刺激与えは、オレの反応を見てくる。
「ん、ふんんっ」
こそばゆい、けど、我慢しないと。
今度は、オレの背後に回り込む波切さん。
「痛いかもしれないけど、ゴメンね」
そんな言葉が吐かれると、波切さんに、おっぱいを鷲掴かまれたのだ。
「えっ?」
一瞬、頭が真っ白になった。
波切さんの手の平の温もりを、おっぱいが、ジワリと感じ取る。これも検査?
「少しチカラ入れるわよ」
そう言って波切さんの手に力が込められた。
「は、んっ……くっ!」
やり過ぎじゃないかな。自分の胸に視線を下ろすと、二つの白乳が波切の手でむちゅっと形を変えられたり、取り揃え搾られたりしてる。
これ以上は……ヤメ。搾り取るようにして揉まれるおっぱい。何度も揉まれていると、おっぱい突起に、波切さんの白く長い指先がスリリッと触れば、
「はう……んんっはぁ……」
チクビから全身に電流が駆け巡った! あの日、あの時に味わった快感が呼び起こされて身体が震える。
指先が接触する度、段々とちくびが膨張してくるのが、わかった。マズイ、ヤメて。
「ふっんんっ……ぐっっ!!」
変な声が漏れそうになるのを、両手で口を塞ぎとめる。
もう、限界です。マジ、ヤメて下さい……。
オレの願いが通じたのか、波切さんの手が止まった。はぁぁ、助かった。
終わったのか? 背後へ振り返って、波切さんを見やると、
「あ、いつきくん、次は、下着を脱いで、仰向きで、ベッドに寝てくれるかな」
波切さんの口から、思いも寄らない言葉を聞かされた。
「はっ、はい? パ、下着を脱ぐんですか?」
オレは、何かの聞き間違いと思い、波切さんに問い返す。
「ええ、そうよ」
至極当然と言った感じの顔をする波切さん。
な、マジでか。嫌だと言いたいけど、指示されたからには、従うしかないよな。
波切さんを見ると、なにやら半透明の薄いゴム手袋を手に嵌めていた。
な、何をなさるんですか?
不安がよぎる中、オレは、波切さんの言われた通りに下着を脱ぐ為、下着の両端に指を引っ掛けたなら、少し身を隠すようにして、ソロリと下着から足を抜く。
ヤバい、ヤバい、顔の熱量が半端ないんですけど。
手に持った下着をキャミワンピの上にちょこんと乗せると、そのままベッドに上がれば、仰向けで寝る。
あぁぁ、コレは……ちょっと、ハズッ。
オレは、顔をあさっての方に向け、なるべく波切さんと視線を合わせないようにする。
「これから行う触診は女の子の部分が、しっかりと機能しているかを確認する医療行為だから、なるべく身体をリラックスしてほしいの」
真剣な表情の波切さん。ベッドで横になるオレの隣へ腰を降ろして、太ももにそっと手を乗せてきた。
「リラックスですか……」
緊張する、何をされるんだ?
「じゃあ、膝を立てて脚を開いて貰えるかしら」
「えっ??」
ウソでしょ。またしても、耳を疑う言葉が……。
「大丈夫よ、心配しないで」
オレの様子を察して声を掛けてくれる波切さん。
これは、検査! 検査だ、検査! 心の中で、何度も自分に言い聞かせると、オレは、ゆっくりと脚を開いて行く。
仰向けたまま首を傾げて、自分の状態を確かめた。
うわ、オレ、何やってんの。下半身丸出しで、あられもない姿を晒して……。
オレの状態が不十分だったのだろう、波切さんの両手が太ももに掛かり、更に脚を押し広げてくる。
こ、これ以上は、お願い勘弁してよ。
「恥ずかしいのは、わかるけど手を退けてね」
何と無くわからないように股間を隠していた手を持たれ退けられた。
はぁぁ、つるまん見られた。うわぁぁ、マジ、恥ずかしい。
「うん、いつきくんの陰裂綺麗な形しているわ」
波切さんは、じっくりと女性器を観察しながら、恥ずかしげも無くはっきりと物を言う。
「あっ、えっと、はぃ」
その言葉をどう受け止めたらいいかわからず、曖昧な返事をしてしまった。
「ひぃっ……」
突然の感覚に身が縮こまった。
忘れていた感覚が蘇り、アソコを熱くさせて疼かせる。
どうやら、波切さんの指先が、オレのワレメを撫で上げたらしい。
いくら検査とはいえ、これはどうなんだ?
「うんうん、ちゃんと女の子してるわね」
オレの反応を見ながら、波切さんは笑顔で頷く。
その笑顔が、どうにも、オレに不安を呼ぶ。もう、終わってほしい。
「これから、ちょっと、びっくりするかもしれないけど、大丈夫だから、あと、我慢しなくてもいいわよ」
何とも意味深な発言をすれば、波切さんは、ポケットから透明の液体が入った小瓶を取り出す。
「ココは、デリケートな部分だから薬を付けるわ」
そうして、小瓶の蓋を外すと、ご開帳されてるオレの下半身のとある場所に、薬を数滴、垂らしたのだった。
「冷たっ」
そこは、パイパンな肉丘。
波切さんの指先が、円を描くように動かされ、肉丘に薬を塗り込み、やがて、おまんこのスジへと辿り着たら、指の腹がゆっくりと溝の中に押し入ってくる。
そして、薬を塗り込むべく、指先が前後に動き出した。
「あっ、まっ……ひぁ」
肉のワレメが、くにゅりくにゅりと引っ張られる度に、背筋がゾクゾクし、全身を震わそうとする。オレは、それを必死で我慢するも、
「んっぁぁんっ……」
そんなに激しく動かしたらダメ、ダメだよ、ナキリさん!
「ん、んんぐ、んんっ」
声が洩れるのを押さえる為に、オレは唇を噛み締めた。
凄く、身体が熱い。これ以上は……まずよぉ。
「痛みが、あったら、すぐに言ってね」
痛み? また何かするの? くちゅくちゅと小さな水音が耳に届くと、ワレメをクパァと広げられて、自分の何かを摘まれるのが、わかった。
「あっ……ひっ、んぁ」
まさか、それってば……女の子のおチンポではなかろうか? 波切さんの指が、枝豆の皮を剥くよう、にゅるんと、それを押し出せば、露わにされる肉のお豆。
隠れていたお豆が露わにされて外気に当たると、腰がピリピリと疼いて身をよじりそうになるのを耐えるべく、ベッドシーツを掴み全身に力を入れた。
それ、マジなの、マジで……ヤバいから。
波切さんのしなやかな指先が、お豆を繊細なタッチで愛撫する。
最初こそ、優しい愛撫だったけど、段々と強弱がつけられ、リズミカルな動きへと変化した。
「はっぁん……あんんっ……」
クリトリスって、敏感過ぎるぅ、ダメだ。そんなの、もう、ムリ。
お豆を、これでもかと言うくらい、コネコネされてちゃってます。
見えないけど、自分でもわかる。その膨張具合が……。
何かを欲しがるように、アソコがキュッと締まり、快感に身体が腰が、ピクンッ、ピクンッ、と上下する。
「うっ、はむ、んんっ……」
どうしようもなく、身悶えるカラダ。
それを抑えたいオレは、シーツを噛み締めて、全身を絶え間なく緊張させた。
目を瞑り、顔を背けて、何も考えない。
「ウフ、もう少しだけ、我慢してね」
波切さんが、優しく耳元で囁いてきたら、それは始まる!
肉の裂け目が押しやられ、自分の膣に、異物が侵入した。その異物とは、当然、波切さんの指だ。
「はぁぁ……ナ、ナキリ……さん……」
今まで、一度たりとて、出したことのない吐息が出た。
肉壁に指が擦れるだけで、どうにかなりそう。頭が茹だり、下腹部を疼かし、何とも言えぬ、高揚感が全身を支配する。
波切さんの指一本で、オレは、溶かされてしまってた。
それでも、まだ、一応の体裁は守れてはいたけども、波切さんにより、それすら壊される。
指の腹が、オレの膣壁を、ぐるりっと抉った途端ーー
膣がビクビクビクと波打ち出して、その稲妻のような痺れが脊髄を通り抜け、脳天に突き刺さった!
「はぁっ、んんっ……ふぁっ……ああ、あ……」
どうしようもない快感に、腰がビクンッと跳ね飛べば、嘘みたいな喘ぎ声を出させた。
き、気持ち良過ぎて……どうでもよくなりそう。
「いつきくん、もう、終わりよ。ありがとう」
波切さんの言葉に自然と緊張が解けて行き、力が抜けた。
「ハァハァ……お、終わり……ハァハァ……ですか」
息切らしながら背けていた顔を、波切さんに向ける。
「あらあら、泣かせちゃったかな。ごめんなさい」
気づかない内に頬を伝う涙を、波切さんが、スーッと拭ってくれた。
う、消えたい、ココから居なくなってしまいたい。
「みっともない姿を晒して、すみません」
オレは醜態を隠すべく、シーツで身体を包み込む。
「フフッ、謝る事なんてないわ。いつきくんは、何も気にしないの」
波切さんは、優しく微笑み、オレの頭を撫でてくれた。
「はい……うぅぅ……」
嬉しいやら、恥ずかしいやら、情けないやら、色んな感情が入り混じって、自分がよくわからなくなり、ソロリと頭からシーツ被ぶり覆い隠した。
その後の検査は、滞りなく全て終了した。
オレが、CT、MRIなどの検査を受けてる間、波切さんも、自身の仕事をする為に外科病棟へと戻った。因みに、DNA鑑定なんてものも、やった。まぁ、いくら口頭で自身の証明をしたところで、オレが、本当に、いつきだと、信じるヤツがどんだけいるか……だからこそ、それらを証明するためにも、DNA鑑定が必至、やはり、物的証拠には敵わないからな。
検査が終われば、受付ロビーで、波切さんと落ち合う事になっている。
オレは待合室の椅子に腰掛けて、スマホをイジりながら、波切さんが、来るのを待つ。
ピロリッ、スマホの着信音が鳴りメールがきた。
ん? 誰から?
メールを確認すると差出人の名前が、桜浦春國と表示されていた。
春國か、何のようだ?
受信メールを読むと[明後日、暇してるか?]の簡素なメール。
はっ? コレだけか。誘うにしても、内容をもっと入れろ!
まあ、暇は暇だけど、今はムリ。
何故ならオンナになっちゃってますから。
こんな姿、友人に晒せない。
しょうがないので、春國には、断りのメールを送信する。
暫くすると、波切さんが、受付ロビーに現れた。
オレを見つけたら、足早に、こちらへとやって来て、オレの隣へ腰を下ろす波切さん。
「遅くなって、ごめんなさい。どうにも仕事が少し立て込んでて」
眉尻をさげて、申し訳無さげな顔で、波切さんが謝る。
「いえ、気にしないで下さい。忙しいとこ、時間を割いてもらってる身なので、待つくらいなんともありません」
「ありがと、ゆっくりと話している時間が、あまり無いから掻い摘んで説明するわね……」
ほんとに忙しいのだろう、波切さんは、額に汗をかいてた。
今後の事を波切さんと話し合う。
話が終わると、波切さんは、急ぎ外科病棟へと舞い戻った。
検査結果は一週間後にわかるらしい。
なので、また病院に結果を聞きに来ないといけない。
その前に元に戻ることを願うが……戻れないような気がする。
アホか、何考えてんだよオレは!
弱気になるな、まだ決まったわけじゃない。
オレは淡い期待を胸に抱き、病院を後にした。
それにしたって、今日は、大変な一日だったな……。
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