29 / 56
第一章 ティタニアル大陸編 アライア連邦国
第29話 駆けっこはマジでご遠慮したい
しおりを挟む
食事を終えた僕は丘の頂上からメトゥス帝国方面を眺めていた。
「苦しい……ナルガスさん張り切り過ぎだろ……うっぷ」
食事をする時はいつも猫泊亭と決めていたこともあってか、ナルガスさんは僕の食べる量を完全に把握していた。その上で、ガレスとリンが食べる量も計算して、今回のお弁当を用意してくれたんだろうけど、それでも明らかに量が多かった。
紙袋にお弁当入れて手渡してくれた時には、それほど多いようには思えなかった。長方形の三段重ねの弁当箱で蓋を開けてみると、一段目に野菜と肉を挟んだサンドイッチ、二段目に一口サイズに切り分けた料理の数々、三段目には新鮮な果物がそのまま入っていた。
少しでも気を抜いたら食べたものが全部出てきそうだ……。
それでも僕はまだマシな方だ、その証拠に僕はいまこうして二本の足で大地を踏みしめ立つことができている。
ガレスとリンは食べ過ぎで完全にノックアウトしている。ただ見る角度を変えればモニュメントを日除けにして寝転がりくつろいでいるようにもとれる。
ただそれよりも気になることがあった。ガレスがスカートがめくれても直さずに、そのままずっとゴロゴロしていることだ。
目のやり場に困るとか以前に、女性としてそれはどうなんだ。一応僕も性別学上では男性のはずなのだが……。
景色を眺めはじめた理由は彼女を視界に入れないようにするためだった。
彼女から離れるために、また少しでも遠方を見るため僕はできるだけ崖沿いに立つことにした。足を踏み外したところで一、二メートル下には例のバリアフリーな坂道があるので、大ケガをするということもない。
この辺りにはこの丘以外に高台と呼べるような場所はなかった。そのため高所を住処とするワイバーンがここを選んだのも納得できる。だからこそ、この丘をワイバーンが選んだこと自体がどう考えてもおかしい。
ここから国境までどれぐらいかかるのかは分からないが、ソレイユよりもはるか遠くにあるのは確かだ。その道中にはこの丘を軽く凌駕するような高台が数多く見える。
僕がおかしいと思ったのはそこだった。はぐれたとはいえ目先に住み心地よさそうな山地があるのに、あえてそれを全てスルーしてまで、この丘をどうして選んだのかということだ。
魔物がどれほどの知性をもっているのは不明だが、ワイバーンが自らこの丘を目指して南下しない限りあり得ないのではないか。このワイバーンも先のゴーレムと同じ特殊個体なのか……。
一時間ほど食後休憩をしたことで、走ったりするのはまだ厳しいが歩くだけとか軽い運動であれば、問題なく行える程度には消化できた。
「僕はもうそろそろいけそうだけど、そっちはどうだ? もう動けそうか?」
いくら待っても返事がない……。
まさかと思った僕はリンたちの様子を確認するためモニュメントに近寄った。
飼い猫と同行者が体を寄せ合って、仲良くスヤスヤと寝息を立てていた。
今の季節は日本でいうところの仲秋……九月中旬あたりだろうか。野宿するには心地よい季節だが、昼間に活動するにはまだ日差しが少し強い。
地面に直接横になり、暖かいどころか暑いなかでの昼寝。すこぶる寝心地が悪そうな環境にも思えるが、通り抜ける秋風と日陰のおかげで予想以上に昼寝に最適な環境になっていた。
「確かにこれは……それにしても気持ちよさそうに寝てるな」
少しでも気を抜けば僕もこの誘惑に引きずりこまれそうになる。
目の前でこんなに気持ちよさそうに寝ている人を見れば、誰だってそう思うに違いない。
「さて、どうしようかな……」
もう少し寝かせておくべきか、それとも起こすべきか……。
朝の七時頃に町を出たのでそれを逆算すれば、一分一秒と正確な時刻を知ることはできないが、大体の時刻は推測できる。
「食事休憩に一時間だから……たぶんいまは十二時から十三時の間だな」
「惜しいわね、今は十二時二十七分と四十秒よ!」
寝ていたはずのガレスはパチリと目を見開き、僕の独り言に対して正確な時刻を告げてきた。
ふと彼女の隣に目を向けると、リンもまたつぶらな瞳でこっちを見ていた。
「秒単位で答えるとか……ガレスの体内時計って本当にどうなんってんだよ」
「あんたも冒険者をやってれば、そのうち自然とできるようになるわよ、ねぇリン?」
「じゃといいじゃがのぉ~」
「善処するよ……それはそうと、さっきまで熟睡してたのに二人ともよく起きれたな」
僕がそう言うと、一人と一匹は不思議そうに首を傾けた。
「冒険者ならこれぐらいできて当然じゃない?」
「我は冒険者ではないが、この程度容易いことじゃ。誰がそちを毎朝起こしておると思っておるのじゃ?」
二人から投げかけられた何とも思いやりのある言葉に僕の心はズタボロになった。
僕は顔に出ないように平静を装いつつ再度確認をとった。
「ソウデスネ……で、もうそろそろ出発しようかと思っているんだけど、リンもガレスもお腹の感じはどうだ? もう歩けそうか?」
「仮眠したからもう全然行けるわよ。何なら登った時のように、また駆けっことかする?」
「問題ないのじゃ」
そのふたりの返答に僕は心の中で『消化するのが早すぎるだろ』とツッコミをいれた。
丘を駆け登った時の記憶を思い出しただけでも気分が悪くなる……というか、思い出させるなよ、また気持ち悪くなってきた。
「駆けっこはマジでご遠慮したい。きっと、たぶんリバースするから……」
僕は口元を押さえながらガレスの提案を拒否した。すると、彼女は「そっか~」と残念そうに答えると、さっきまで日よけにしていたワイバーンに見ながら思いもよらない言葉を口にした。
「あ~ね、分かったわ。あれも運ばないといけないし、帰りは許してあげるわ」
「……ワイバーンを運ぶ?」
「何を驚いているのよ、メグル。あんたもその予定だったから、この方法でワイバーンを倒すことにしたんでしょ?」
「そうだけど、そうじゃないというか……素材を傷めずに倒すことしか頭に無くて、持って帰る時のことなんて何にも考えてなかった」
「な~るほど……? あんたらしいわ。しかたないわね、今回は私が運んであげるわ。次からは自分でやんなさいよ」
ガレスは失笑しながらワイバーンの首根っこを掴むと、片手で軽々と引っこ抜いた。
「苦しい……ナルガスさん張り切り過ぎだろ……うっぷ」
食事をする時はいつも猫泊亭と決めていたこともあってか、ナルガスさんは僕の食べる量を完全に把握していた。その上で、ガレスとリンが食べる量も計算して、今回のお弁当を用意してくれたんだろうけど、それでも明らかに量が多かった。
紙袋にお弁当入れて手渡してくれた時には、それほど多いようには思えなかった。長方形の三段重ねの弁当箱で蓋を開けてみると、一段目に野菜と肉を挟んだサンドイッチ、二段目に一口サイズに切り分けた料理の数々、三段目には新鮮な果物がそのまま入っていた。
少しでも気を抜いたら食べたものが全部出てきそうだ……。
それでも僕はまだマシな方だ、その証拠に僕はいまこうして二本の足で大地を踏みしめ立つことができている。
ガレスとリンは食べ過ぎで完全にノックアウトしている。ただ見る角度を変えればモニュメントを日除けにして寝転がりくつろいでいるようにもとれる。
ただそれよりも気になることがあった。ガレスがスカートがめくれても直さずに、そのままずっとゴロゴロしていることだ。
目のやり場に困るとか以前に、女性としてそれはどうなんだ。一応僕も性別学上では男性のはずなのだが……。
景色を眺めはじめた理由は彼女を視界に入れないようにするためだった。
彼女から離れるために、また少しでも遠方を見るため僕はできるだけ崖沿いに立つことにした。足を踏み外したところで一、二メートル下には例のバリアフリーな坂道があるので、大ケガをするということもない。
この辺りにはこの丘以外に高台と呼べるような場所はなかった。そのため高所を住処とするワイバーンがここを選んだのも納得できる。だからこそ、この丘をワイバーンが選んだこと自体がどう考えてもおかしい。
ここから国境までどれぐらいかかるのかは分からないが、ソレイユよりもはるか遠くにあるのは確かだ。その道中にはこの丘を軽く凌駕するような高台が数多く見える。
僕がおかしいと思ったのはそこだった。はぐれたとはいえ目先に住み心地よさそうな山地があるのに、あえてそれを全てスルーしてまで、この丘をどうして選んだのかということだ。
魔物がどれほどの知性をもっているのは不明だが、ワイバーンが自らこの丘を目指して南下しない限りあり得ないのではないか。このワイバーンも先のゴーレムと同じ特殊個体なのか……。
一時間ほど食後休憩をしたことで、走ったりするのはまだ厳しいが歩くだけとか軽い運動であれば、問題なく行える程度には消化できた。
「僕はもうそろそろいけそうだけど、そっちはどうだ? もう動けそうか?」
いくら待っても返事がない……。
まさかと思った僕はリンたちの様子を確認するためモニュメントに近寄った。
飼い猫と同行者が体を寄せ合って、仲良くスヤスヤと寝息を立てていた。
今の季節は日本でいうところの仲秋……九月中旬あたりだろうか。野宿するには心地よい季節だが、昼間に活動するにはまだ日差しが少し強い。
地面に直接横になり、暖かいどころか暑いなかでの昼寝。すこぶる寝心地が悪そうな環境にも思えるが、通り抜ける秋風と日陰のおかげで予想以上に昼寝に最適な環境になっていた。
「確かにこれは……それにしても気持ちよさそうに寝てるな」
少しでも気を抜けば僕もこの誘惑に引きずりこまれそうになる。
目の前でこんなに気持ちよさそうに寝ている人を見れば、誰だってそう思うに違いない。
「さて、どうしようかな……」
もう少し寝かせておくべきか、それとも起こすべきか……。
朝の七時頃に町を出たのでそれを逆算すれば、一分一秒と正確な時刻を知ることはできないが、大体の時刻は推測できる。
「食事休憩に一時間だから……たぶんいまは十二時から十三時の間だな」
「惜しいわね、今は十二時二十七分と四十秒よ!」
寝ていたはずのガレスはパチリと目を見開き、僕の独り言に対して正確な時刻を告げてきた。
ふと彼女の隣に目を向けると、リンもまたつぶらな瞳でこっちを見ていた。
「秒単位で答えるとか……ガレスの体内時計って本当にどうなんってんだよ」
「あんたも冒険者をやってれば、そのうち自然とできるようになるわよ、ねぇリン?」
「じゃといいじゃがのぉ~」
「善処するよ……それはそうと、さっきまで熟睡してたのに二人ともよく起きれたな」
僕がそう言うと、一人と一匹は不思議そうに首を傾けた。
「冒険者ならこれぐらいできて当然じゃない?」
「我は冒険者ではないが、この程度容易いことじゃ。誰がそちを毎朝起こしておると思っておるのじゃ?」
二人から投げかけられた何とも思いやりのある言葉に僕の心はズタボロになった。
僕は顔に出ないように平静を装いつつ再度確認をとった。
「ソウデスネ……で、もうそろそろ出発しようかと思っているんだけど、リンもガレスもお腹の感じはどうだ? もう歩けそうか?」
「仮眠したからもう全然行けるわよ。何なら登った時のように、また駆けっことかする?」
「問題ないのじゃ」
そのふたりの返答に僕は心の中で『消化するのが早すぎるだろ』とツッコミをいれた。
丘を駆け登った時の記憶を思い出しただけでも気分が悪くなる……というか、思い出させるなよ、また気持ち悪くなってきた。
「駆けっこはマジでご遠慮したい。きっと、たぶんリバースするから……」
僕は口元を押さえながらガレスの提案を拒否した。すると、彼女は「そっか~」と残念そうに答えると、さっきまで日よけにしていたワイバーンに見ながら思いもよらない言葉を口にした。
「あ~ね、分かったわ。あれも運ばないといけないし、帰りは許してあげるわ」
「……ワイバーンを運ぶ?」
「何を驚いているのよ、メグル。あんたもその予定だったから、この方法でワイバーンを倒すことにしたんでしょ?」
「そうだけど、そうじゃないというか……素材を傷めずに倒すことしか頭に無くて、持って帰る時のことなんて何にも考えてなかった」
「な~るほど……? あんたらしいわ。しかたないわね、今回は私が運んであげるわ。次からは自分でやんなさいよ」
ガレスは失笑しながらワイバーンの首根っこを掴むと、片手で軽々と引っこ抜いた。
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
親友と婚約者に裏切られ仕事も家も失い自暴自棄になって放置されたダンジョンで暮らしてみたら可愛らしいモンスターと快適な暮らしが待ってました
空地大乃
ファンタジー
ダンジョンが日常に溶け込んだ世界――。
平凡な会社員の風間は、身に覚えのない情報流出の責任を押しつけられ、会社をクビにされてしまう。さらに、親友だと思っていた男に婚約者を奪われ、婚約も破棄。すべてが嫌になった風間は自暴自棄のまま山へ向かい、そこで人々に見捨てられた“放置ダンジョン”を見つける。
どこか自分と重なるものを感じた風間は、そのダンジョンに住み着くことを決意。ところが奥には、愛らしいモンスターたちがひっそり暮らしていた――。思いがけず彼らに懐かれた風間は、さまざまなモンスターと共にダンジョンでのスローライフを満喫していくことになる。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
才がないと伯爵家を追放された僕は、神様からのお詫びチートで、異世界のんびりスローライフ!!
にのまえ
ファンタジー
剣や魔法に才能がないカストール伯爵家の次男、ノエール・カストールは家族から追放され、辺境の別荘へ送られることになる。しかしノエールは追放を喜ぶ、それは彼に異世界の神様から、お詫びにとして貰ったチートスキルがあるから。
そう、ノエールは転生者だったのだ。
そのスキルを駆使して、彼の異世界のんびりスローライフが始まる。
現代錬金術のすゝめ 〜ソロキャンプに行ったら賢者の石を拾った〜
涼月 風
ファンタジー
御門賢一郎は過去にトラウマを抱える高校一年生。
ゴールデンウィークにソロキャンプに行き、そこで綺麗な石を拾った。
しかし、その直後雷に打たれて意識を失う。
奇跡的に助かった彼は以前の彼とは違っていた。
そんな彼が成長する為に異世界に行ったり又、現代で錬金術をしながら生活する物語。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
他人の寿命が視える俺は理を捻じ曲げる。学園一の美令嬢を助けたら凄く優遇されることに
千石
ファンタジー
【第17回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞】
魔法学園4年生のグレイ・ズーは平凡な平民であるが、『他人の寿命が視える』という他の人にはない特殊な能力を持っていた。
ある日、学園一の美令嬢とすれ違った時、グレイは彼女の余命が本日までということを知ってしまう。
グレイは自分の特殊能力によって過去に周りから気味悪がられ、迫害されるということを経験していたためひたすら隠してきたのだが、
「・・・知ったからには黙っていられないよな」
と何とかしようと行動を開始する。
そのことが切っ掛けでグレイの生活が一変していくのであった。
他の投稿サイトでも掲載してます。
※表紙の絵はAIが生成したものであり、著作権に関する最終的な責任は負いかねます。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる