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47-2 真宵考察
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女神についてはこれぐらいでいいだろう。
次は蓬地真宵について考えをまとめるか。
最初は人格すら消し去って完全に自分のものにしようと思っていた。しかし話をするにつれて蓬地真宵の境遇があまりにも気の毒だと思い、憑依することすら諦めようとした。女神の意に反して蓬地真宵は憑依してほしいと引き留めた。こうして双方ともに身体を共有し合えるほどの最高の友を得た。
女神が出会ったことで彼女は絶望の淵から這い上がり今に至る。受動的なものだとしても生きたいと思うようになったのは喜ばしいことだ。ただ個人的に思うことがある。自分の身体を好き勝手に使われて嫌じゃないのだろうか。
今までの行動は全て女神の意志で行われた。蓬地先生の意志も関与していると言ってはいたけど、それも本当かどうか怪しいものだ。身体を支配しているということは、蓬地真宵の主人格は今や女神だといっても過言ではない。
胸元がはだけて財宝が丸見えでも恥じらうどころか誘惑してきたのも女神だ。あれも賛同したってことになる。目を覆いたくなるほどの羞恥醜態。
ただあの情景を思い出すと鼓動が高鳴る。
据え膳食わぬは何とやらという言葉が脳裏によぎるほど、蓬地先生はあまりにも魅力的だった。
いやマジでほんとサキュバスかな? って思うぐらいにエロかったんです、はい。男子高校生なんだから仕方ないじゃないか。そこで新たに気づいたことがある。俺は年上が好みなのかもしれないと。
頭を振って侵食される思考を切り替える。
危うく脳がピンク一色に染まるところだった。
「……はあ……まったくもって不甲斐ない。さてさて、続きだ続き……」
恩師が亡くなったという話にも俺は疑問を抱いていた。なぜなら星影学園の敷地内には、星影総合病院という異世界人もビックリするようなオーパーツ病院がある。
この学園の教員なら確実にその病院に搬送される。校舎からだと徒歩で1分もかからない。ダンジョンからでも徒歩6分で到着する距離だ。
四肢がもげようが心臓が止まろうが問答無用で現世に連れ戻される。マッドサイエンティストに片足どころか両足を突っ込んでいるような医師達の集まりだ。人権を無視してでも蘇生しようとする彼らの手にかかって亡くなる可能性は限りなくゼロに近い。あの病院に搬送されてしまえば、否が応でも生かされてしまう。あの場所はそういう場所なのだ。
「そもそも搬送すらされていない?」
そっちの可能性もゼロじゃない。というかそれ以外に現状あり得ない気がする。
蓬地先生が恩師とまで慕うような教師なら赴任中にも誰かの目に必ず留まっているはずだ。なのに噂話の一つも聞かなかった。俺の交友関係が狭いこともあるけど、だとしても何かしらの痕跡ぐらいは残りそうなものなのに。
「それともそんな人物は最初から……」
推測の域を出ない現状では言葉にするべきじゃない。この話だって女神経由で聞いただけで、本人から直接聞いたわけじゃない。疑わずは罰せずだ、まずは情報収集に努めるとするか。
次は蓬地真宵について考えをまとめるか。
最初は人格すら消し去って完全に自分のものにしようと思っていた。しかし話をするにつれて蓬地真宵の境遇があまりにも気の毒だと思い、憑依することすら諦めようとした。女神の意に反して蓬地真宵は憑依してほしいと引き留めた。こうして双方ともに身体を共有し合えるほどの最高の友を得た。
女神が出会ったことで彼女は絶望の淵から這い上がり今に至る。受動的なものだとしても生きたいと思うようになったのは喜ばしいことだ。ただ個人的に思うことがある。自分の身体を好き勝手に使われて嫌じゃないのだろうか。
今までの行動は全て女神の意志で行われた。蓬地先生の意志も関与していると言ってはいたけど、それも本当かどうか怪しいものだ。身体を支配しているということは、蓬地真宵の主人格は今や女神だといっても過言ではない。
胸元がはだけて財宝が丸見えでも恥じらうどころか誘惑してきたのも女神だ。あれも賛同したってことになる。目を覆いたくなるほどの羞恥醜態。
ただあの情景を思い出すと鼓動が高鳴る。
据え膳食わぬは何とやらという言葉が脳裏によぎるほど、蓬地先生はあまりにも魅力的だった。
いやマジでほんとサキュバスかな? って思うぐらいにエロかったんです、はい。男子高校生なんだから仕方ないじゃないか。そこで新たに気づいたことがある。俺は年上が好みなのかもしれないと。
頭を振って侵食される思考を切り替える。
危うく脳がピンク一色に染まるところだった。
「……はあ……まったくもって不甲斐ない。さてさて、続きだ続き……」
恩師が亡くなったという話にも俺は疑問を抱いていた。なぜなら星影学園の敷地内には、星影総合病院という異世界人もビックリするようなオーパーツ病院がある。
この学園の教員なら確実にその病院に搬送される。校舎からだと徒歩で1分もかからない。ダンジョンからでも徒歩6分で到着する距離だ。
四肢がもげようが心臓が止まろうが問答無用で現世に連れ戻される。マッドサイエンティストに片足どころか両足を突っ込んでいるような医師達の集まりだ。人権を無視してでも蘇生しようとする彼らの手にかかって亡くなる可能性は限りなくゼロに近い。あの病院に搬送されてしまえば、否が応でも生かされてしまう。あの場所はそういう場所なのだ。
「そもそも搬送すらされていない?」
そっちの可能性もゼロじゃない。というかそれ以外に現状あり得ない気がする。
蓬地先生が恩師とまで慕うような教師なら赴任中にも誰かの目に必ず留まっているはずだ。なのに噂話の一つも聞かなかった。俺の交友関係が狭いこともあるけど、だとしても何かしらの痕跡ぐらいは残りそうなものなのに。
「それともそんな人物は最初から……」
推測の域を出ない現状では言葉にするべきじゃない。この話だって女神経由で聞いただけで、本人から直接聞いたわけじゃない。疑わずは罰せずだ、まずは情報収集に努めるとするか。
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