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蛇足

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読まなくてもいいような消化し切れていない設定たちです。



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乙女ゲーム『ブルームプリンセス』

フローラーリア王国で暮らす平民のカレンデュラがひょんなことから子爵令嬢となり、貴族子女が通う王立学園に入学することから始まる。
学園は現代日本でいう大学付属高校のようなもの。
15歳から通い18歳で一旦卒業になるが、専門職に就きたい者などは上級院に進む。
ヒロインの過ごし方でエンディングは多方面に分岐し、大まかに分けて個人と両想いになるグッドエンド、振られたり引き裂かれるバッドエンド、複数人との友情エンド、逆ハーレムエンドがある。
逆ハーレムエンドは基本はメイン攻略対象のアーサー攻略に沿ったもので、均等に好感度を上げて全員を一定以上にした後でアーサーから告白されるイベントを起こす必要がある最高難関。
アーサーと婚約してもカレンデュラを諦められない他の攻略対象たちから傅かれ、密か(?)に想われる形。
ちなみに魔法は、この世界では電気や石油などの動力源と同じように使われている感じ。
大きな怪我をなかったように治せたり、精神に関与するような強力な魔法を使える人間はほぼいない。はず。


登場人物
ゲームタイトルや国名からわかるように花が象徴のため、女性の名前は花からつけられている。
男性、名字には法則性なし。


ロザリーヌ・グラント

侯爵令嬢。
愛称はリィン。
淡いブラウンの長いウェーブヘアと緑と茶が混ざったような色の瞳を持つ。
名前の由来は言わずもがな薔薇から。
その中でもカフェラテ、ジュリアなどの品種のような優しい茶色をイメージ。
ゲームではいわゆる悪役令嬢の役割になるが、きつい顔立ちや華美な装いではなく、性格も温厚。
そのため苛烈な嫌がらせなどはせず、本編でも少し言及があるように断罪され国外追放みたいな目にはゲームでも遭わない。
前世の人格は殆ど残っておらずゲームの記憶しか明確に引き継がれていないが、ゲームより多少ぶっとんだ性格になった感は否めない。
ほぼどのルートを選んでもヒロインの壁として立ちはだかるポジション。
アーサーとの両想いエンドと逆ハーエンドのみアーサーとの婚約を解消し、両想いエンドの場合はジェラルドと婚約、逆ハーエンドの場合はグラント侯爵を継ぐため養子に入る予定だった遠縁の男性と結婚し領地に引っ込む。
その他のエンドではそのままアーサーと結婚、王子妃となる。
そのため本編のロザリーヌはジェラルドと婚約したいが故とアーサーのためもあり、カレンデュラが狙っていた逆ハールートを潰し、アーサー両想いエンドになるように誘導した。


ジェラルド・ホーキング

男爵令息。
愛称はラル。
左分けの黒髪(角刈りみたいに短くはないが貴族の中では短髪と言われるぐらいの長さ)に深い青の瞳を持つ。
背が高く俗に言う細マッチョで低く色気のある声。
無口だと思われがちだが喋るのが面倒くさいだけ。
要所要所でここぞとばかりにしれっと要望を通しさらっと殺し文句を言う。
むっつりスケベ、いやある意味オープンスケベかも。
ゲームではアーサーに次ぐ攻略対象。(攻略キャラ紹介とかで2番目に出てくる奴)
本編で言及がある通り、ジェラルドがカレンデュラを好きになる前にアーサーの好感度、親密度共に一定以上まで上昇させると、友人であるアーサーに遠慮してのことかジェラルドとの両想いエンドは消滅する。
それでも逆ハールートが潰れないのはアーサーが表向き婚約者としているのはロザリーヌで、カレンデュラはあくまで仲の良い友人という立場に留めているから。
逆ハーエンドに持ち込むつもりなら本編でカレンデュラがやっていたように先にアーサーの好感度を上げすぎるのは悪手のように見えるが、実はジェラルドには好感度一発逆転のイベントが用意されており、ジェラルドの個別ルートに入らずより安全に逆ハーエンドを狙う際の最適手となる。
ロザリーヌはこの一発逆転イベントがもう起きないはずと思っていても不安になり、たまにジェラルドの言う「ありえないかわいい嫉妬」をしている。


アーサー・フローラーリア

フローラーリア王国第一王子。
愛称はアート。(但し現在呼ぶ者はいない)
赤く少し癖のある長髪と碧眼を持つ。
ジェラルドよりやや背が低く細身だが明朗快活な性格と強いカリスマ性で決して見劣りはしない。
本編・結でのカレンデュラへの態度と番外のヘタレ具合を見ておわかりの通り格好つけたがり。
王族だから仕方ないのかもだけど。
ロザリーヌとジェラルドに評されるように気質は真っ直ぐで能力も高く、よくあるダメ王子ではない。
ゲームではメイン攻略対象。(公式の群像イラストとかに最も大きく顔が出てる奴)
当然見た目も中身もイケメンでほんのちょっとだけ強引。
ゲームでは逆ハーエンドも彼との両想いルートから派生する。
逆ハーエンドでは格好つけが災いするのかカレンデュラが他の男たちからも懸想されていることが面白くないものの表には出せず、婚約者という一歩前に出たポジションながらも不憫。
実は両想いエンドか逆ハーエンドか決定付ける分岐はロザリーヌがアーサーとカレンデュラの仲を認めるイベントを起こしたかどうか。
ロザリーヌは自分のためはもちろん、アーサーにも幸せになってほしいと思う気持ちもあり、逆ハーへの分岐を潰すべく早期に認めるという行動を取った。


カレンデュラ・レヴィ

子爵令嬢。
愛称はカレン。
オレンジがかった鎖骨あたりまでのストレートブロンドと濃い緑色の瞳を持つ。
名前の由来はマリーゴールドの別名から。
素朴さと鮮やかさを併せ持つイメージ。
ゲームでは貴族らしさに欠けるものの天真爛漫で身分に関係なく接する姿に攻略対象たちは魅了されていく。
本編では上手に擬態していたつもりだがロザリーヌと違って前世の人格がそこそこ強く出ており、言動からロザリーヌに転生者と悟られてしまううっかりさん。
逆ハーエンドを狙うのも特に強い野心などがあるわけではなく、好きだった乙女ゲームのヒロインに転生して浮かれてしまったため。
前世での没年が12歳程度であり、今生でもあまり情緒面が成長しておらず単純に「イケメンが皆自分のことを好きだったら嬉しい!」というだけで、逆ハーエンドを迎えた場合の男性たちの気持ちや将来のこと、婚約を解消されるロザリーヌの行く末などを想像できていない。
そのことを学園生活の中でロザリーヌに諭されついでにビシバシ淑女教育され、他の攻略対象に対してゲームのようにいかないことについて悩み、アーサーに溺愛され次第に考えを改めていく。多分。


その他の攻略対象に公爵家長男、平民だが下手な貴族より富豪の大商会の頭取の息子(番外でカレンデュラが中庭で会っていたというのは彼)、上級院生の伯爵家次男がいる。
彼らのロザリーヌから見た関係は公爵家長男が従兄弟、商会の息子が専属侍女の想い人、上級院生が元家庭教師である。



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みんなの感想(1件)

じゅん
2020.05.26 じゅん

不幸になる人が誰もいなくて、読みやすくて面白かったです(*^^*)
カレンデュラとアーサー視点も読んでみたいなぁ~(*´∇`)

桃乃飴
2020.05.27 桃乃飴

ありがとうございます!
アーサーは書けるかもですが、カレンデュラはなかなか難しそうです(・_・;)
代わりと言っては何ですがお話に乗り切らなかった設定集を投稿する予定ですので、ぜひそちらを読んでみてください!

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