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第6章 罪咎
第46話 巨魁
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悪意の領域を切り裂き現れた瞳は、皮肉気に語りかける。
「よう。なり損ない。まだ、惨めにしがみついているのかい?」
「……我らは不干渉であろう。何も為さない成れの果て」
「僕達の闘いではなく。今は彼らの闘いさ。だから干渉にはあたらない。今の彼はお前の影響下にいないだろう?」
「――直ぐにそうなるのだ。邪魔だ。何処へともゆけ」
「ふふふふ。あまり人を見くびらない方が良いよ。いずれは、君を滅ぼす者なのだからね」
そう言うと単眼はゆっくりと閉じられた。
ジョシュアは自我を取り戻した。故に、滑らかに動いた身体には呪いの効果が纏わり#禍__まが__つ#。
~~~
豪華な花の形のリクライニングチェアーに横たわり男は微笑む。
「僕の人形はいつも予想以上の事をする。そして、あいつの正統利権者。なり損ないの唾付きの三つ巴だ」
「あの子供へ声を届け導いたのではないですか?」
静かな声で女性が確認する。
「唾付きが意識を取り戻す条件が、三つ巴というバグ。三竦みとも言える。業免疫が隠し味だ。場を整えたまでだよ。なり損ないの玩具が増えても面白くないしね。だが、ここまでだ。結末は黙って見ていようか。エムザラ」
面倒そうにため息をつき
「いつも思うが、あいつも見捨てる世界に盟約の縛りを残すなよ。僕の人形が壊れちゃうところだよ」
「あちら側との闘争でも聖魔法が使えるように真化を促しますか?」
「ん? いいよ。一局目はもう直ぐ終わる。あるがままにだよ」
男は楽し気に言葉を発すると微笑みを深くした。
◇
俺は霊薬を飲むのも忘れて思考する。
少年は何て言った? お父様だ。ジョシュアさんに息子を攻撃させるなんて最悪だ。
その一撃を凝視する。
そして、――少年は吹き飛んだ。
――――だが、そこにはアンキーレの楯。
不安定な楯を操作して、何とかギリギリ捩じ込んだ。それがジョシュアさんのバッシュを受けて少年を守り余波で吹き飛んだのだ。
「よう。なり損ない。まだ、惨めにしがみついているのかい?」
「……我らは不干渉であろう。何も為さない成れの果て」
「僕達の闘いではなく。今は彼らの闘いさ。だから干渉にはあたらない。今の彼はお前の影響下にいないだろう?」
「――直ぐにそうなるのだ。邪魔だ。何処へともゆけ」
「ふふふふ。あまり人を見くびらない方が良いよ。いずれは、君を滅ぼす者なのだからね」
そう言うと単眼はゆっくりと閉じられた。
ジョシュアは自我を取り戻した。故に、滑らかに動いた身体には呪いの効果が纏わり#禍__まが__つ#。
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豪華な花の形のリクライニングチェアーに横たわり男は微笑む。
「僕の人形はいつも予想以上の事をする。そして、あいつの正統利権者。なり損ないの唾付きの三つ巴だ」
「あの子供へ声を届け導いたのではないですか?」
静かな声で女性が確認する。
「唾付きが意識を取り戻す条件が、三つ巴というバグ。三竦みとも言える。業免疫が隠し味だ。場を整えたまでだよ。なり損ないの玩具が増えても面白くないしね。だが、ここまでだ。結末は黙って見ていようか。エムザラ」
面倒そうにため息をつき
「いつも思うが、あいつも見捨てる世界に盟約の縛りを残すなよ。僕の人形が壊れちゃうところだよ」
「あちら側との闘争でも聖魔法が使えるように真化を促しますか?」
「ん? いいよ。一局目はもう直ぐ終わる。あるがままにだよ」
男は楽し気に言葉を発すると微笑みを深くした。
◇
俺は霊薬を飲むのも忘れて思考する。
少年は何て言った? お父様だ。ジョシュアさんに息子を攻撃させるなんて最悪だ。
その一撃を凝視する。
そして、――少年は吹き飛んだ。
――――だが、そこにはアンキーレの楯。
不安定な楯を操作して、何とかギリギリ捩じ込んだ。それがジョシュアさんのバッシュを受けて少年を守り余波で吹き飛んだのだ。
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