三味線声優 しゃみきちとももの物語

4.にこるん活動

にこるん活動の朝は早い。
練習やって、ライブやって、反省会の繰り返し。
歌う曲はカバー曲だったり、るるちゃんが書いた詞のオリジナルを歌ったり。。
時にはマネージャーさんと話し合いをしたり、
ダンスの振りを考えたり。。でも。。
お芝居はやらないんだよね。。。って思ってみたりしてた。


そんな活動の中、オーディションの話がきたのです！
お笑い番組！！
アイドルもまだ未知なのに、今度はお笑いをやるんですか？
コンビ名は、、にこるんって。。いやいや、
ユニット名じゃなかったのーでーすーか？

「今の時代はアイドル活動の他にもお笑いも出来ないとな、
お笑い番組のオーディションやお笑いライブにもエントリーしてるからな。」

マネージャーさん鬼畜すぎる。
相談という言葉を知ってますでしょうか？

はぁ。。


でも私達は断われなかった。
マネージャーさんが一生懸命頭を下げて、
仕事やオーディションの話を持ってきてくれたこと。
アイドルライブだって、沢山のライブハウス走り回っていてくれた事。
それなのに、、にこるんは全然人気がなくて。。
ファンの方も1人か2人。
だけどマネージャーさんも私達も諦めてなかった。
だって、だって、ピンチはチャンスという言葉があるじゃない！

沢山のお仕事をさせて頂けるなら出来るだけやります！
出会いがある事が今の私達には必要だったから。

ただ、隣にいたるるちゃんの口数は減っていった。

「るるちゃん大丈夫？お笑いだって。」

「るるお笑いも好きだよ。。だけど台本かけない。。」

「な～んだ。そんな心配しなくていいよ。私が書くからね。
出身は岡山なんだよー。関西よりです！大阪じゃないけど、
大阪のお笑い番組は岡山でも流れるんだから！そこで培ったお笑い精神を出す時が来たね！」


「ももちゃん。。ありがとう！るるじゃツッコミやる！」

「えっ？るるちゃんツッコミ？」

「だって、ももちゃんはぼけっとしてるから。」

「えっ？えっ？そうなの？やっぱり鼻の中にアイスが入ってた事件とか現場5分の場所1時間ぐらいさまようからかな？」

「るるもぼけっとしてるけど。」

「そうだよね。」

思わず言っちゃった。。

「はい？そこはそんな事ないよ～じゃないのかな？ももちゃん」

「えっ？えっ？だってウソはつけないしい～2人ともボケボケなんだよ～。」

そんな何気ない会話をするのが楽しかったのです。

だから、私は考えた!
お笑いもアイドルも声優も頑張る!
るるちゃんがもっともっと楽しいって思えるように！



岡山にいたのんびり娘は東京に来て少しは人を気遣えるようなったのかな？お母さん。。

頑張らなくちゃだね。。