死ぬと決めた日

いしだしょうへい

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絶望

作戦会議inマクドナルド(計28分)

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  大船駅を出て直ぐのマクドナルドで照り焼きマックバーガーセットを食べながらぼくは考えていた。

『やりたいことって何なんだ?』

  考えてみれば自分がやりたいことと向き合う何てことは今迄無かったのかもしれない。

 学歴を持った方がいいからそこそこの進学校に行って、そこそこの大学には入ることができた。でも、そこにあるのはいつも『そうしないといけないから』という先入観があったからだ。

 父親から、母親から、教師から、友達から、インターネットから。

 僕は社会の持つ『常識』に囚われていた。

 ーーその『常識』に付いていくのが精一杯な反社会不適合者の癖に。

『やりたいこと……』

 頭の中そんな言葉を反芻する。取り敢えず頭に思い浮かぶやりたいことを羅列してみた。


 ・可愛い女の子とセックスする
 ・超美味しいものを食べる
 ・すごい綺麗な景色をみる

 10分ほど思案して出てきた結論はそれだけだった。





 ……俺はなんと薄っぺらい人間なんだ。

 頭を抱える思いだったが仕方ない。これが俺の偽りのない望みなのだ。それなら一歩踏み出すまでだ。

 取り敢えず、金が要るなと思った。
 マクドナルドを出て、近くのコンビニに行きATMの残高を確認する。

『残高:238,240円』

 僕は取り敢えず3万円引き出すと、それを財布にしまった。
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