無数の色欲

詩晴海 こてこ

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下町の心情

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「ねぇ、ずっと前から訊きたかったんだけど…」

「うん?なぁにシオン」

「どうしてあの日…2人が出逢った夜、俺をそのままに逃げちゃったの?」

「あの時は本当にごめん。すごく悪いことをしたと反省してる」

「ううん…いいの、その気がないのに娼男に迫られたら嫌だもんね…」

「ちがっ!、違うんだ…、あの時は王になれだとか、国の復興だとかで頭がいっぱいいっぱいだったんだ…。そこにシオンが現れて、全部投げ出してこの妖艶で美しい人と一緒に居たいと思ったんだ!でも同時に、あそこで…あの暗い路地裏でシオンを抱いてしまったらもう2度と会えない気がして怖かったんだよ…」

「んふふふw」

「なに笑ってるの…」

「だって一目惚れだったの…初めて愛した人に一夜限りで良いから抱かれたかった…そしたらこれからの変わらない、どん底の毎日を生きていられるって思ったの」

「シオン…」

「あの日置き去りにしてくれてありがとう。レオのお陰で変わりたいと思えたの…ううん、嘘。レオと出逢うずっと前から変わりたかったの、でもレオに抱いて貰えなかったことが引き金になった。本当にありがとう」

「オレは文字通り何もしてない、感謝してもしきれないのはオレの方だよ。今日まで生きてくれてありがとう…シオンがどんな気持ちで身体を売ってたか考えただけで胸が痛いよ…」

「俺の過去なんて忘れてよ…そうだ!耳かしてよ、俺の秘密教えてあげる。その代わり出逢った日より前の俺の過去は忘れて」

「秘密ってなに?」

「実はね、あの時肩に掛けてくれた上着…今も大事に取ってあるんだ…一番最初に出来た宝物…それでね…レオがいない時は、その宝物に袖を通して…愛しい人に抱かれてる時を思い出して…一人で、するの…」

「可愛い…シオン愛してる、ちゅ」

「んっちゅぅ、俺も、愛してるよ…ねぇ…したくなってきた…」

「うん、オレも、したい」









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