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16.りぴーとあふたーみー
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昼休み。最近ではこの時間だけが俺の気を休ませてくれる。なぜか知らんがGW以来、俺の周囲がどうにも騒がしい。放っておいてくれればそれでいいのに。
―――ガチャ。
「あ、センパイ、みーつけた!」
……なのに、どうしてこうなるのだ。
「なんの用だストーカー」
「……来ちゃった!」
「帰れ」
「即答!?センパイったらひどい!教室行ってもいなかったから探したんですよ~!」
「何の用だと聞いている」
「えっと、センパイとお話できたらな~って……」
「そうか。帰れ」
「会話が続かない!?」
「続ける必要性が感じられない」
「そんなん言わんといてぇ!」
「ハァ。なんでお前は俺につきまとうんだ」
「ふふっ!よくぞ聞いてくれました!」
「あ、やっぱめんどいからいいや」
「え、ちょ!?そこは聞いてよ!?」
勝手に話し出したこいつの話によると、俺の『道徳の授業』の噂はその日のうちに広まったという。
「それでね、やっぱりセンパイはセンパイなんだなあって思ったら、いてもたってもいられなくて」
「なにを言ってるのか分からん」
「センパイはやっぱり覚えてないよね。……私ね、去年、帰り道で男の人に絡まれてたところをセンパイに助けられたことがあるの」
「そんなことした記憶ないぞ」
「うん、きっとセンパイは私を助けようとしたんじゃなくて、単に通行の邪魔だったから声をかけただけなんだと思う。私のこと見ようともしなかったし。……でも、私はすごく怖かったから、すごく感謝してるの。だから、ありがとうセンパイ!」
覚えがないことで感謝されてもな……。まあそれでこいつが満足するならいいか。
「話はそれだけか?ストーカー」
「私の名前は千豊です!」
「そうだったな、変態ストーカー」
「ちーちゃんって呼んでくださいね!リピートアフターミー、ちーちゃん!」
「チッ」
おっと、思わず舌打ちが。
「舌打ち!?ああでも『ちぃ』って呼ばれてるみたいでいいですね!」
なに?こいつのメンタルどうなってんの?怖いんだけど。拒否してもダメとか誰かこいつの対処法を教えてくれ。切実に。
「あ、センパイ、メッセージのID交換しよ!」
「あん?嫌に決まってんだろ」
「えー、交換しましょうよー!連絡取れないと不便だし」
「つかお前と連絡することがないだろ」
「いいじゃないですかあ。減るもんじゃないし」
「減るね。時間と俺の心がすり減る」
頬を膨らませても無駄だぞ。針で刺して破裂させてやりたい。
明日から弁当食べる場所どうしよう……と途方に暮れながら教室に戻る。
「あ、神谷君、お願いがあるんだけど……」
「断る」
席に着くや否や、隣から声がかかったのでとりあえずお断りしておく。
「まだ何も言ってないよ!?」
「どうせくだらないことだろ?」
「く、くだらなくないもん!……あのね?メッセージのID交換したいなぁって思って」
「だが断る」
「な、なんで……?」
「個人情報だからだ。あとめんどくさい」
実をいうと、俺が存在していなかったはずのグループトークから飛べるのだが、わざわざ教えてやる義理はない。まあ来てもシカトするだけだが。
なんでこうもIDを交換したがるのだろうか。既読無視だの未読だの面倒くさいだけだというのに。
やがて担当の先生が入ってきて授業が始まる。隣からうなり声が聞こえてくるが腹痛か?トイレは昼休みにちゃんと行っておけよ。
俺は再び、明日からの昼休みをどう過ごすか頭を悩ませるのであった。
―――ガチャ。
「あ、センパイ、みーつけた!」
……なのに、どうしてこうなるのだ。
「なんの用だストーカー」
「……来ちゃった!」
「帰れ」
「即答!?センパイったらひどい!教室行ってもいなかったから探したんですよ~!」
「何の用だと聞いている」
「えっと、センパイとお話できたらな~って……」
「そうか。帰れ」
「会話が続かない!?」
「続ける必要性が感じられない」
「そんなん言わんといてぇ!」
「ハァ。なんでお前は俺につきまとうんだ」
「ふふっ!よくぞ聞いてくれました!」
「あ、やっぱめんどいからいいや」
「え、ちょ!?そこは聞いてよ!?」
勝手に話し出したこいつの話によると、俺の『道徳の授業』の噂はその日のうちに広まったという。
「それでね、やっぱりセンパイはセンパイなんだなあって思ったら、いてもたってもいられなくて」
「なにを言ってるのか分からん」
「センパイはやっぱり覚えてないよね。……私ね、去年、帰り道で男の人に絡まれてたところをセンパイに助けられたことがあるの」
「そんなことした記憶ないぞ」
「うん、きっとセンパイは私を助けようとしたんじゃなくて、単に通行の邪魔だったから声をかけただけなんだと思う。私のこと見ようともしなかったし。……でも、私はすごく怖かったから、すごく感謝してるの。だから、ありがとうセンパイ!」
覚えがないことで感謝されてもな……。まあそれでこいつが満足するならいいか。
「話はそれだけか?ストーカー」
「私の名前は千豊です!」
「そうだったな、変態ストーカー」
「ちーちゃんって呼んでくださいね!リピートアフターミー、ちーちゃん!」
「チッ」
おっと、思わず舌打ちが。
「舌打ち!?ああでも『ちぃ』って呼ばれてるみたいでいいですね!」
なに?こいつのメンタルどうなってんの?怖いんだけど。拒否してもダメとか誰かこいつの対処法を教えてくれ。切実に。
「あ、センパイ、メッセージのID交換しよ!」
「あん?嫌に決まってんだろ」
「えー、交換しましょうよー!連絡取れないと不便だし」
「つかお前と連絡することがないだろ」
「いいじゃないですかあ。減るもんじゃないし」
「減るね。時間と俺の心がすり減る」
頬を膨らませても無駄だぞ。針で刺して破裂させてやりたい。
明日から弁当食べる場所どうしよう……と途方に暮れながら教室に戻る。
「あ、神谷君、お願いがあるんだけど……」
「断る」
席に着くや否や、隣から声がかかったのでとりあえずお断りしておく。
「まだ何も言ってないよ!?」
「どうせくだらないことだろ?」
「く、くだらなくないもん!……あのね?メッセージのID交換したいなぁって思って」
「だが断る」
「な、なんで……?」
「個人情報だからだ。あとめんどくさい」
実をいうと、俺が存在していなかったはずのグループトークから飛べるのだが、わざわざ教えてやる義理はない。まあ来てもシカトするだけだが。
なんでこうもIDを交換したがるのだろうか。既読無視だの未読だの面倒くさいだけだというのに。
やがて担当の先生が入ってきて授業が始まる。隣からうなり声が聞こえてくるが腹痛か?トイレは昼休みにちゃんと行っておけよ。
俺は再び、明日からの昼休みをどう過ごすか頭を悩ませるのであった。
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