20 / 35
第20話 放浪軍
しおりを挟む
――今日、この村は終焉を迎える――。
ランシア村の村長は、そう確信していた。思えば、長く続いた方だと思った。魔王軍の侵攻は凄まじく、いつ魔物に食い殺されてもおかしくなかった。ルルカ――魔王軍元参謀バスタールの機嫌ひとつでいつでも死を迎える状況だった。だが、そのバスタールもいなくなった。
ランシアの村は、恐怖を失ったが、同時に英雄も失う。
「勇者リーシェ様ッ! も、もうしわけございませんでしたッ!」
廃墟となった教会に、村人たちが集まっていた。全員が跪くようにしてリーシェに謝罪する。
「わ、我々はバスタールに脅されてやっていたことッ! もし、歯向かえば皆殺しにされておりましたッ! どうかお許しを……」
村長が代表して懇願する。だが、勇者リーシェは興味がなさそうだった。
「ふん……いいわよ。別に、あんたたちが敵だとも思ってないし、責任が取れるとも思ってないし」
勇者様にお許しをいただき、安堵する村長。だが、ここからが地獄の交渉だと思った。
「じゃ、私は旅を続けるわね。一刻も早く、魔界のゲートとやら封印しないといけないらしいから」
「あ、あの……お待ちくだされ、リーシェ様……」
「なに?」と、素っ気ない態度で聞き返すリーシェ。軽蔑するのも無理はない。彼女からの信頼は0に等しい。
「無理を承知でお願い致します……どうか、この村に残り、我らを御守りくだされ……」
リーシェが旅立った瞬間、村は魔物の脅威にさらされる。この辺りの魔物は凄まじく強く、一瞬で皆殺しにされるだろう。現状、村人の命はリーシェに懸かっていると言っても過言ではなかった。
重大な使命があることはわかっている。けど、だからといって死を受け入れられるほど、村長たちは達観していない。村長が懇願すると、村人たちも悲痛な声を上げた。だが――。
「知らん」と、一蹴なさるリーシェ様。
しかし、どんなに軽蔑されようが、筋違いだろうが、全力の泣き脅しによって籠絡してみせるッ!
「おお……そ、そんな……この村には老い先短い老人が――」
「死ね」
「かよわい女子供も、はらわたを引き千切られて、魔物の餌に……」
「死ね」
村長は、指揮者のように腕を動かし合図を送る。そして「せーの」という言葉に合わせて、子供たちが大合唱。
「「「「「「わーん、怖いよ!」」」」」」
「死ね」
なんという冷徹女。こいつは勇者ではないのか。
「リーシェ様は、我々がどうなってもいいと――」
「死ね」
「あ、後味が悪くありま――」
「死ね」
マズい。彼女が、これほどまでに怒っているとは思わなかった。というか非情にもほどがある。
「勇者様の経歴に傷が――」
「死ね」
目が怖い。バスタールを葬った時よりも殺意に満ちている。このままだと『死ね』ではなく『殺すぞ』に変わってしまうのではないか。
――はっ! もしや、リーシェ様は、我らがまだ魔王軍の手先だと思っているのではないか? 脅されていたとはいえ、バスタールに加担していたのは事実なのだから。
「ご安心くだされ。命惜しさにお願いしておるのです! もし、この村を守ってくださるのであれば、衣食住には不自由させません! 二度とリーシェ様を裏切るようなマネは致しませぬ!」
「殺すぞ」
そう吐き捨てると、リーシェは踵を返して歩き出した。
「ど、どこへ……?」「わ、我々はどうすれば……」「死んでもいいって言うのかよ!」「ご無体な!」「助けてください!」「このアバズレが!」「なにが勇者だ!」「死ね、クソアマ!」
「み、みなのもの、や、やめよ!」
さすがに罵声はヤバい。魔物に滅ぼされる前に、リーシェに殺されてしまう。諫める村長。そして、リーシェに向かって最後のお願いをする。
「リーシェ様……どうか……どうか、御慈悲を――――」
そんな縋るような言葉を遮って、彼女はポツリとつぶやいた。
「……そんなに死にたくないの?」
「は、はいッ!」
「なんでもする?」
「もちろんでございます!」
すると、リーシェは深い溜息をついた。
「――だったら、剣を取って戦え」
「は……?」
「身体、動くんでしょ。だったら、戦いなさい」
「そ、そんな、村の中には、老人も女子供も――」
「老人も女子供も戦いなさい」
「ぶ、武器なんてものが――」
「つくりなさい。ないなら、素手で戦いなさい」
「し、死んでしまいます……」
「死ね。死にたくなければ戦え。――選ぶのはあんたたち。あたしは一切守る気はない」
「ふ、ふざけ――」
「ふざけてなんかない。――明日まで待つ。覚悟のある者はあたしのところにきなさい」
――残酷な選択だった――。
村に残って魔物に殺されるか。あるいは、リーシェに付き従い、戦って死ぬか。村長に、それを選ぶだけの決断力などあるわけがない。けど、ひとりの若い青年が『どうせ死ぬなら、魔王に一矢報いたい』と言い出した。惹かれるように、屈強な若者たちが旅に出る決断をする。
弱き者は嘆いた。ただ、この場に留まるよりも、せめて強き者と一緒に行動した方が、長く生きられるのではないかと思うようになった。
村人たちは決断する。
勇者リーシェと共に逝くと。
「――念を押しておくけど、あたしはあんたたちを一切守る気はない。自分の身も、愛するものの命もあなた自身が守るのよ。――希望は捨てなくていい。ただ、甘い考えは捨てなさい――」
ランシア村から、リーシェ放浪軍が出立する。
ランシア村の村長は、そう確信していた。思えば、長く続いた方だと思った。魔王軍の侵攻は凄まじく、いつ魔物に食い殺されてもおかしくなかった。ルルカ――魔王軍元参謀バスタールの機嫌ひとつでいつでも死を迎える状況だった。だが、そのバスタールもいなくなった。
ランシアの村は、恐怖を失ったが、同時に英雄も失う。
「勇者リーシェ様ッ! も、もうしわけございませんでしたッ!」
廃墟となった教会に、村人たちが集まっていた。全員が跪くようにしてリーシェに謝罪する。
「わ、我々はバスタールに脅されてやっていたことッ! もし、歯向かえば皆殺しにされておりましたッ! どうかお許しを……」
村長が代表して懇願する。だが、勇者リーシェは興味がなさそうだった。
「ふん……いいわよ。別に、あんたたちが敵だとも思ってないし、責任が取れるとも思ってないし」
勇者様にお許しをいただき、安堵する村長。だが、ここからが地獄の交渉だと思った。
「じゃ、私は旅を続けるわね。一刻も早く、魔界のゲートとやら封印しないといけないらしいから」
「あ、あの……お待ちくだされ、リーシェ様……」
「なに?」と、素っ気ない態度で聞き返すリーシェ。軽蔑するのも無理はない。彼女からの信頼は0に等しい。
「無理を承知でお願い致します……どうか、この村に残り、我らを御守りくだされ……」
リーシェが旅立った瞬間、村は魔物の脅威にさらされる。この辺りの魔物は凄まじく強く、一瞬で皆殺しにされるだろう。現状、村人の命はリーシェに懸かっていると言っても過言ではなかった。
重大な使命があることはわかっている。けど、だからといって死を受け入れられるほど、村長たちは達観していない。村長が懇願すると、村人たちも悲痛な声を上げた。だが――。
「知らん」と、一蹴なさるリーシェ様。
しかし、どんなに軽蔑されようが、筋違いだろうが、全力の泣き脅しによって籠絡してみせるッ!
「おお……そ、そんな……この村には老い先短い老人が――」
「死ね」
「かよわい女子供も、はらわたを引き千切られて、魔物の餌に……」
「死ね」
村長は、指揮者のように腕を動かし合図を送る。そして「せーの」という言葉に合わせて、子供たちが大合唱。
「「「「「「わーん、怖いよ!」」」」」」
「死ね」
なんという冷徹女。こいつは勇者ではないのか。
「リーシェ様は、我々がどうなってもいいと――」
「死ね」
「あ、後味が悪くありま――」
「死ね」
マズい。彼女が、これほどまでに怒っているとは思わなかった。というか非情にもほどがある。
「勇者様の経歴に傷が――」
「死ね」
目が怖い。バスタールを葬った時よりも殺意に満ちている。このままだと『死ね』ではなく『殺すぞ』に変わってしまうのではないか。
――はっ! もしや、リーシェ様は、我らがまだ魔王軍の手先だと思っているのではないか? 脅されていたとはいえ、バスタールに加担していたのは事実なのだから。
「ご安心くだされ。命惜しさにお願いしておるのです! もし、この村を守ってくださるのであれば、衣食住には不自由させません! 二度とリーシェ様を裏切るようなマネは致しませぬ!」
「殺すぞ」
そう吐き捨てると、リーシェは踵を返して歩き出した。
「ど、どこへ……?」「わ、我々はどうすれば……」「死んでもいいって言うのかよ!」「ご無体な!」「助けてください!」「このアバズレが!」「なにが勇者だ!」「死ね、クソアマ!」
「み、みなのもの、や、やめよ!」
さすがに罵声はヤバい。魔物に滅ぼされる前に、リーシェに殺されてしまう。諫める村長。そして、リーシェに向かって最後のお願いをする。
「リーシェ様……どうか……どうか、御慈悲を――――」
そんな縋るような言葉を遮って、彼女はポツリとつぶやいた。
「……そんなに死にたくないの?」
「は、はいッ!」
「なんでもする?」
「もちろんでございます!」
すると、リーシェは深い溜息をついた。
「――だったら、剣を取って戦え」
「は……?」
「身体、動くんでしょ。だったら、戦いなさい」
「そ、そんな、村の中には、老人も女子供も――」
「老人も女子供も戦いなさい」
「ぶ、武器なんてものが――」
「つくりなさい。ないなら、素手で戦いなさい」
「し、死んでしまいます……」
「死ね。死にたくなければ戦え。――選ぶのはあんたたち。あたしは一切守る気はない」
「ふ、ふざけ――」
「ふざけてなんかない。――明日まで待つ。覚悟のある者はあたしのところにきなさい」
――残酷な選択だった――。
村に残って魔物に殺されるか。あるいは、リーシェに付き従い、戦って死ぬか。村長に、それを選ぶだけの決断力などあるわけがない。けど、ひとりの若い青年が『どうせ死ぬなら、魔王に一矢報いたい』と言い出した。惹かれるように、屈強な若者たちが旅に出る決断をする。
弱き者は嘆いた。ただ、この場に留まるよりも、せめて強き者と一緒に行動した方が、長く生きられるのではないかと思うようになった。
村人たちは決断する。
勇者リーシェと共に逝くと。
「――念を押しておくけど、あたしはあんたたちを一切守る気はない。自分の身も、愛するものの命もあなた自身が守るのよ。――希望は捨てなくていい。ただ、甘い考えは捨てなさい――」
ランシア村から、リーシェ放浪軍が出立する。
0
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
魔力ゼロで出来損ないと追放された俺、前世の物理学知識を魔法代わりに使ったら、天才ドワーフや魔王に懐かれて最強になっていた
黒崎隼人
ファンタジー
「お前は我が家の恥だ」――。
名門貴族の三男アレンは、魔力を持たずに生まれたというだけで家族に虐げられ、18歳の誕生日にすべてを奪われ追放された。
絶望の中、彼が死の淵で思い出したのは、物理学者として生きた前世の記憶。そして覚醒したのは、魔法とは全く異なる、世界の理そのものを操る力――【概念置換(コンセプト・シフト)】。
運動エネルギーの法則【E = 1/2mv²】で、小石は音速の弾丸と化す。
熱力学第二法則で、敵軍は絶対零度の世界に沈む。
そして、相対性理論【E = mc²】は、神をも打ち砕く一撃となる。
これは、魔力ゼロの少年が、科学という名の「本当の魔法」で理不尽な運命を覆し、心優しき仲間たちと共に、偽りの正義に支配された世界の真実を解き明かす物語。
「君の信じる常識は、本当に正しいのか?」
知的好奇心が、あなたの胸を熱くする。新時代のサイエンス・ファンタジーが、今、幕を開ける。
巻き込まれて異世界召喚? よくわからないけど頑張ります。 〜JKヒロインにおばさん呼ばわりされたけど、28才はお姉さんです〜
トイダノリコ
ファンタジー
会社帰りにJKと一緒に異世界へ――!?
婚活のために「料理の基本」本を買った帰り道、28歳の篠原亜子は、通りすがりの女子高生・星野美咲とともに突然まぶしい光に包まれる。
気がつけばそこは、海と神殿の国〈アズーリア王国〉。
美咲は「聖乙女」として大歓迎される一方、亜子は「予定外に混ざった人」として放置されてしまう。
けれど世界意識(※神?)からのお詫びとして特殊能力を授かった。
食材や魔物の食用可否、毒の有無、調理法までわかるスキル――〈料理眼〉!
「よし、こうなったら食堂でも開いて生きていくしかない!」
港町の小さな店〈潮風亭〉を拠点に、亜子は料理修行と新生活をスタート。
気のいい夫婦、誠実な騎士、皮肉屋の魔法使い、王子様や留学生、眼帯の怪しい男……そして、彼女を慕う男爵令嬢など個性豊かな仲間たちに囲まれて、"聖乙女イベントの裏側”で、静かに、そしてたくましく人生を切り拓く異世界スローライフ開幕。
――はい。静かに、ひっそり生きていこうと思っていたんです。私も.....(アコ談)
*AIと一緒に書いています*
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる