Secret🥀Speech

UNAGI--UNAGI

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#2 ラベンダー

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[人事異動]

天川一恋
本日をもって社長秘書とする。
8時に社長室へ。



人生最大の驚きだったと思う。
なんの取り柄もないはずだ。
ただ普通に働いていた私が。
偉業とかなんもなしとげた訳でも
優秀でもなんでもないのに、、、、
美人でもないし、胸もないんだけど、、
なんで!?
頭が混乱している、、、、、

ってそんな場合じゃない!!!!もう8時10分前!!!!
とりあえず行こう。
人違い、、、かな、、。
そうだ、きっとそう、人違い。
そう必死に自分に言い聞かせた。


ぐるぐる考えていたらいつの間にか社長室の前に。
来てしまった。
大丈夫。間違いだ。
緊張することなんてないんだ。
なんでこんなに緊張しているの。
なんもない。
人違いだ。

とはいえ、社長に会う機会も少なく、雰囲気や性格も知らないし、粗相のないようにとか、なんだかんだで緊張はどんどん高まっていった。

ノックって3回だよね。

緊張して手汗が止まらない手でドアにノックをする。

コンっコンっコンっ

中から声がしない。

あれ、まだいないのかな。

「失礼しまーす、、。」
と小声で言って
恐る恐るドアを開けてみる。
資料が敷きつめられた本棚が壁にそってたくさん並んでいた。綺麗で品があって、いかにも社長室という感じだ。
真ん中に机を挟んで茶色い革のソファーがある。

ドアの前で待つより、いいよな、、。
そう思って
革のソファーに座った。


社長ってどんな人だったっけ。

社長は忙しい人であまり社内では見かけない。

確かー、、、
眼鏡をかけていて、、、
もっさりしていたような、、、
うーん、、、
あ!!確か髪の毛はロン毛だった!!
少しヒョロっとしていて、、、
漫画に出てくる、クラスに一人はいる真面目くんをそのまま大人にしたような。
そんな人だっただろうか。
名前、、なんだっけな。


ガチャ

いきなりの音にビクッと体が反応した 。

社長が入ってきた。

「すみません 。遅くなってしまって。」

思わず立ち上がり慌てて社長に
「い、いえ!!
私こそ勝手に社長室に入ってしまって。すいません!!!!」
といった。

社長は社長室のいかにも社長が座る用の椅子に座り大きめのため息をついた。

それを聞き、反射的に
「お、お疲れ様です。」
と慣れない言葉が出た。

「ありがとうございます。」
そう言うと長い髪の毛で表情自体は見えなかったがとてつもなく優しく微笑んでくれた。
そんな気がした。

社長は私が思っていたより、ガタイはよく、髪の毛ももっさりと言うよりは少し綺麗なロン毛だった。
数秒の間。
顔も見えない社長に気を取られてしまった。

ハッと思い出した。
本題をわすれていた。
これはきっと人違いなんだから 。
「あ、あの、、、」
と小声で切り出した。
「多分、というか絶ッ対、、人違いだと思うんですけど。」
社長に真っ直ぐな視線で訴える。

「社長秘書の事ですか??」

「は、はい。」

社長は即答で
「人違いじゃありませんよ。」
といった。
長い前髪の間から見え隠れする目で
私の視線よりも真っ直ぐな視線とともに。

「えっ?」
あまりの速さと、真っ直ぐな視線に驚き思わず声が出た。

それをかき消すかのように
「自己紹介でもしましょうか。私は天川さんを指名したくらいだから、天川さんの事をよく知っているつもりではありますが、天川さんは僕の事を全然知らないと思いますし。」

え、指名、、、!?
よく知っている、、、!?
口説きにきているのかこの人は。
というか、この傲慢な感じの言い方。
なんかイラつく、、。
そんなことを考えている私を置いて社長は続ける。
「名前は、沖田健児(おきたけんじ)。この会社の社長です。」

あなたの番です。
そんな空気がして慌てて答えようと
「あ、私もですよね。」
と言うと

「あ、天川さんはしなくていいですよ。先程も言った通りよく知っているので。」

ん??あの空気は??
そして、その口説いてきているかのような口調は??
そしてなんか傲慢な感じ!!!
なんなのー。

少し沈黙がつづいた。

なんか話すべきだろうか。

すると社長が
「話さなければいけないことがあります。」
なにか重い空気だ。
なんだろう。
「僕は、女の方とどう接すればいいのか分かりません。だから、失礼なことをもしあなたにしでかしていたら立場関係なく言ってください。」

「プッ、、、!!」
それを聞いて私は思わず吹き出してしまった。
「なんですか。」
と少し恥ずかしそうに社長が言った。
「すみません。人の悩みにとやかく言ってはいけないと、わかってはいますが、声のトーンより意外と軽い悩みだったので。」
そう言う私を見て恥ずかしくなったのか社長は顔を真っ赤にしたのを隠すかのように眼鏡をあげ
「行きましょう。」
といい社長室のドアを開けた。
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