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#3 ベゴニア
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午後9時
「ふぅー。やっと終わりましたねー!!いつもこんな量を??」
社長は
「ま、まあ、そうですね。少ない方ですが。」
と少し照れくさそうに答えた。
「えっ!?少ない方ですか!?」
あぁ、さらに疲れるのか。
先が思いやられる、、、。
と落ち込んでいると社長が
「あの~ 、良ければご飯、、、、とか行きませんか。僕の奢りで、、。」
奢り。
その言葉にそそられた。
毎月の母への仕送りもあり、毎月それなりに苦しい。
「いいんですか?」
と私は目を光り輝かせ聞いたのだろう。
少し驚きながら、でも、少し嬉しそうに
「行きましょうか。」
と社長は言った。
社長にただただついていき着いた先は賑やかな居酒屋だった。
「意外。」
そう思った。
「そうですか?」
そう言われて声が漏れていたことに気づく。
「あ、、、は、、はい、、。」
「賑やかな居酒屋では嫌ですか?」
と少し不安そうに私に聞く。
「い、いや!!意外と思っただけで私こういうお店の方が大好きです!」
というと
「そうですか!!!良かった!!!
高級な所の空気がどうも苦手で。」
と笑いながら言った。
何故か嬉しそうに。
私にはそう見えた。
少し顔を見すぎてしまったのか目が合った途端に話をきりかえ
「あ、そういえば、、」
と別の話をしだした。
意外な社長の一面を沢山知りながら
飲んで、たべたり、たわいもない話を沢山した。
居酒屋の帰り。
社長は居酒屋が好きだという割にはお酒に弱いらしく、顔は赤く、歩き方がThe酔っ払い。
少し危なく見えたので、私は社長に肩を貸しながら駅に向かった。
帰る途中、社長が足を止め、ふと空を見た。
綺麗なまん丸の満月が光り輝いていた。
社長は
「月が綺麗ですね。」
と言った。
私は月に目を向けたまま
「そうですね。」
と答えた。
2人とも空に見とれ数秒の間沈黙が続いた。
そして少し緊張したような雰囲気の声で
「本当の。深い意味でもそう答えてくれますか?」
と社長が空を見上げたまま言った。
よく分からない質問に疑問を持ち、隣にいる社長の顔を見上げると、何故だろうか。
さっきよりも社長の顔が赤くなっている気がする。
「言いますよ。そうですねって。私もそう思いますって。」
そう答えた。
だって、この月は本当に綺麗だから。
月を見返していると
「本当か、、。」
と消え入りそうな声で言い、熱い視線で私を見つめた。
その目はまるで愛しいものを見るかのような目だった。
思わず見とれてしまった。
目が離せなかった。
社長の目が離さないとでも言ってる気がして。
社長は私の肩から腕を外し、私の頭の後頭部と腰に手を当て、優しく抱き寄せ、キスをした。
え、、、。
混乱した。
恋愛経験者ではない私にとってこれがどういう状況なのか飲み込めていなかった。
私はフリーズしたまま
何をどうすればいいのか。
全く分からずにいた。
社長はゆっくりと唇を離した。
「あなたも僕と同じ沖田になりませんか。」
社長が何か言っている。
それだけはわかった。
でも、頭の中が混乱しすぎてその言葉を聞き取る余裕さえなかった。
きっと社長は酔っていて何かの弾みで事をおかしてしまったんだ。
今度こそ、正真正銘の間違いだ。
そう自分に言い聞かせた。
なら、きっと社長は今、とっても気まずい。
はずだ、、、。
私は、社長の秘書なんだ。
助け舟になるんだ。
「社長!!いくらなんでも酔いすぎですよ!!もぉー!!社長、もうすぐ駅着きますからしっかりしてくださいよ!」
と我ながら上手く助け舟を出せたと思う。
ぎこちなさもないし。
これなら社長も
助かった
と思うに違いない。
そう思いながら社長を見ると何故か落ち込んでいるような悲しい雰囲気がした。
「ふぅー。やっと終わりましたねー!!いつもこんな量を??」
社長は
「ま、まあ、そうですね。少ない方ですが。」
と少し照れくさそうに答えた。
「えっ!?少ない方ですか!?」
あぁ、さらに疲れるのか。
先が思いやられる、、、。
と落ち込んでいると社長が
「あの~ 、良ければご飯、、、、とか行きませんか。僕の奢りで、、。」
奢り。
その言葉にそそられた。
毎月の母への仕送りもあり、毎月それなりに苦しい。
「いいんですか?」
と私は目を光り輝かせ聞いたのだろう。
少し驚きながら、でも、少し嬉しそうに
「行きましょうか。」
と社長は言った。
社長にただただついていき着いた先は賑やかな居酒屋だった。
「意外。」
そう思った。
「そうですか?」
そう言われて声が漏れていたことに気づく。
「あ、、、は、、はい、、。」
「賑やかな居酒屋では嫌ですか?」
と少し不安そうに私に聞く。
「い、いや!!意外と思っただけで私こういうお店の方が大好きです!」
というと
「そうですか!!!良かった!!!
高級な所の空気がどうも苦手で。」
と笑いながら言った。
何故か嬉しそうに。
私にはそう見えた。
少し顔を見すぎてしまったのか目が合った途端に話をきりかえ
「あ、そういえば、、」
と別の話をしだした。
意外な社長の一面を沢山知りながら
飲んで、たべたり、たわいもない話を沢山した。
居酒屋の帰り。
社長は居酒屋が好きだという割にはお酒に弱いらしく、顔は赤く、歩き方がThe酔っ払い。
少し危なく見えたので、私は社長に肩を貸しながら駅に向かった。
帰る途中、社長が足を止め、ふと空を見た。
綺麗なまん丸の満月が光り輝いていた。
社長は
「月が綺麗ですね。」
と言った。
私は月に目を向けたまま
「そうですね。」
と答えた。
2人とも空に見とれ数秒の間沈黙が続いた。
そして少し緊張したような雰囲気の声で
「本当の。深い意味でもそう答えてくれますか?」
と社長が空を見上げたまま言った。
よく分からない質問に疑問を持ち、隣にいる社長の顔を見上げると、何故だろうか。
さっきよりも社長の顔が赤くなっている気がする。
「言いますよ。そうですねって。私もそう思いますって。」
そう答えた。
だって、この月は本当に綺麗だから。
月を見返していると
「本当か、、。」
と消え入りそうな声で言い、熱い視線で私を見つめた。
その目はまるで愛しいものを見るかのような目だった。
思わず見とれてしまった。
目が離せなかった。
社長の目が離さないとでも言ってる気がして。
社長は私の肩から腕を外し、私の頭の後頭部と腰に手を当て、優しく抱き寄せ、キスをした。
え、、、。
混乱した。
恋愛経験者ではない私にとってこれがどういう状況なのか飲み込めていなかった。
私はフリーズしたまま
何をどうすればいいのか。
全く分からずにいた。
社長はゆっくりと唇を離した。
「あなたも僕と同じ沖田になりませんか。」
社長が何か言っている。
それだけはわかった。
でも、頭の中が混乱しすぎてその言葉を聞き取る余裕さえなかった。
きっと社長は酔っていて何かの弾みで事をおかしてしまったんだ。
今度こそ、正真正銘の間違いだ。
そう自分に言い聞かせた。
なら、きっと社長は今、とっても気まずい。
はずだ、、、。
私は、社長の秘書なんだ。
助け舟になるんだ。
「社長!!いくらなんでも酔いすぎですよ!!もぉー!!社長、もうすぐ駅着きますからしっかりしてくださいよ!」
と我ながら上手く助け舟を出せたと思う。
ぎこちなさもないし。
これなら社長も
助かった
と思うに違いない。
そう思いながら社長を見ると何故か落ち込んでいるような悲しい雰囲気がした。
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