婚約破棄されてしまいましたが隣国の王子と素敵な愛を育みます。

久遠りも

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パーティー

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ここは、王族や貴族たちが集まるパーティー会場。
カイリも腐っても王子であるため、王妃となる私もそれ相応の振る舞いをしなくてはならない。
カイリ曰く、「怖い人ではない」と言っていたけれど、怖いものは怖い!!
王族や貴族ということは、何か失敗をしたら、一瞬で「カイリに相応しくない」と判断されるのではないか…?
とずっと馬車の中で心配していると、カイリには気づいたらしく、話しかけてきた。
「大丈夫、?
辛いなら行かなくても良いんだよ?」
カイリは、優しいなぁ。だけど、今はとてもそれが申し訳ない。
「行けるよ!!大丈夫!!
駄目そうだったらまた伝えるね!」
と元気そうに伝えたが、カイリにはお見通しだったらしい。
「ねぇ。
ソフィア、ずっと前から言ってるけどさ、俺としてはもっと頼ってほしいんだからね?
ほら、男は頼られて成長するって言うし!?」
カイリらしくない言い方に思わず笑ってしまった。
「カイリ、凄い格好良いです…!!」
不思議、一瞬で緊張が解けた。
「それじゃあ、行こうか?
俺の奥さんを見せつけるために?」
「…!!
見せつけなくていいですッ!!」
恥ずかしい!!
などと話していると、さすがは王子、すぐに人が集まってきた。
ソフィアが印象に残ったのは、
「王子!!お久しぶりです!」
「おぉ、キラ!!久しぶり!元気にしてたか?」
とっても親しい様子ですね。誰でしょう?なんて思っていると、
「あ、ソフィア、紹介するよ。
俺の昔の従者。とても強くってね。
今はもっと凄い権力者の元で騎士やってるんだっけ?」
「そうです。でも、王子ほどの寛大なお方はあまりいませんでした…」
私も挨拶した方が良いのかしら…?いや挨拶はしたほうが良いですわね!
「…こんにちは、キラさん。
えっと、カイリの婚約者のソフィアです。」
「お、王子にもついに婚約者が!!??」
とめちゃくちゃ驚いた様子だった。
カイリは少し照れながら、
「あ~、キラ、この子、ソフィアが…
前言った俺の初恋の人、だよ。」
キラさんは少し固まった後に、嬉しい発狂をした。
「えええええ!!?良かったですね!!!!あの王子がついに初恋を実らせるとは!!!!!
このキラは幸せです…!!!!!!!」
カイリは咳ばらいをして、
「…キラ、『あの王子』とはどういうことだ?」
「ヒエッ、そういうとこですよ…モテない原因…。。。」
「何か言ったか?」
「い、いえなんでも…」
何だろう、すごい微笑ましいですわ。
「すごい、楽しそうで、私嬉しいです!」
カイリはまた顔を赤くし、
「…な?キラ、俺の婚約者、可愛いだろ?」
「はい…!王子が恋しちゃうのも分かります……!!!!」
俺すらもときめいた、という様子でキラさんとカイリは私を可愛がってくれた。
カイリの言った通り、貴族の人たちってあんまり怖くないのかも…??
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