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しおりを挟む日頃から、私は婚約者に罵詈雑言を浴びせられていた。
理由は、私が元平民の身であるからだ。
私の婚約者は、とても地位がある。
なぜ、そんな平民だった私が、地位のある私の婚約者と婚約することになったのか。
それは、私が聖女だからだ。
だけれど、聖女とは秘匿される存在。
だから、それはこの国の国王など、重要な人物しか私が聖女であることは知らない。
もちろん、私の婚約者にも、聖女であることは秘密である。
私達は、国王の命のもと、愛のない婚約をしていた。
だけれど、既に彼には想い人がいたようで。
彼は、一応誠実な人だったから…余計に浮気などできるはずもなく。
だから、想い人との仲を引き裂かれたとして、婚約者は私に罵詈雑言を浴びせてくるのだ。
(…ほんと、いい迷惑だわ。)
…私はそんな彼でも、愛す努力をした、愛される努力をした。
そして、私の聖女の能力は、人を加護する力だった。
愛す努力の第一歩として、私は彼を加護した。
加護されているともしらずに、彼は今日も罵詈雑言を浴びせてくる。
「おい、邪魔だ。」
…今日も、いつも通りね。
「…失礼いたしました。
今日は、お出かけですか?」
「あぁ。
俺の大好きな、想い人に会いにな!!」
(それは、私にあえて言ってるのかしら?
…だとしたら、少し私も傷付くのだけど。)
もともと、この婚約は私が望んだものでもない。
国王が勝手に決めた、というだけなのに私に八つ当たりしてくるのはなんなのかしら?
「お前は、悪役令嬢そのものだよな。
可愛げもないし、俺たちの仲を引き裂いた。」
…は?
(知りませんよ、そんなの。)
私の中で、堪忍袋の緒が切れる音がした。
「じゃあ、
婚約破棄、しますか?
私は別に構いませんけど?」
「出来るものならな。」
「出来ますよ。」
きっと、聖女の権力をもってすれば出来るはずだ。
今まで、婚約破棄するほどのことではない。そう思って耐えて来たけれど、さすがにこれは無理!
「婚約破棄、できるのか?」
「では、婚約破棄するということでよろしいですか?」
「あぁ、お願いする。
じゃあな。」
そんな会話をして、彼は行ってしまった。
(…どうせ婚約破棄するのだから、加護も、解いていいわよね?)
そうして私が加護を解いた。
そして、私は国王の元へ行くことにした。
あれから交渉の末、無事に婚約破棄することができた。
そして、私の元婚約者は、想い人に会いに行く途中に事故にあったそうだ。
幸い、軽症で済んだそう。
私は内心、彼の加護を解いたから?と疑問に思っていたけれど、まぁ彼が婚約破棄なんて言わなければ、こんな目に遭わなかったのかもしれないんだし。自業自得ね。
結局は、私は聖女だから婚約はするということらしい。
…一応、誠実な人が良いとは言ってきたけれど、どうなるかはわからないわね。
まぁ、次の人に期待ね。
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折角の物語が無理矢理終了しているのはとても残念ですね。