甘いコーヒーと和菓子

甘いコーヒーには苦いチョコレートを

私はそんな優しい言葉に私は信じることができなかった。

私は生まれた時から母親の影響があり3歳の時から子役になるため、エキストラという街にいる子供としてセリフもない、ただの子供というので楽しめたが小学生になろうとする年齢の時には母親の推薦でいきなり主役をやることになったり、地元の披露宴みたいなものに出されるなど私の意見は無かった…だから、夜中に外に出ることをし始めたのかもしれない。



しかし、私の母親もはじめは優しい言葉だけを話しかけ信用させるような…専門用語は確か、マニピュレーション…マインドコントロール…だった気が…まぁ、そんなことを経験してしまったのだから簡単に人を信じることは自分にはできない…



けど、もし奥さんの息子さんが私と同じ経験をすると自分というものを見失って立ち直れるか、分からなくなってしまう…そんなことは私以外経験してはいけない。



「息子さんの件に関しては頑張ってみます。けど、その前に１つ聞いてもいいですか?私は昔に優しい言葉から始まった残酷な日々を長く過ごしてきたので、まだあなたを信じることができません。どんなに時間が経っても信じきることはできないかもしれません。」



「正直に過去について話してくれてありがとう。私たち家族は瀬奈に何もしてあげることができなかった。気づくことができて声をかけることはできたけど根本的に解決してあげることが出来なかった…。」



「私は息子に似たような表情をあなたがしていたから罪滅ぼしじゃないけど、同じことは繰り返してはいけないと思って声をかけさせてもらったわ。」
「私たちを信じてもらうには時間がかかるかもしれない。もしかしたら、私が生きている間には信じきることはできないかもしれないけど、私たちは決して舞花を裏切らないし自由を奪ったりしないと誓うよ。」


会話をすればするほど、嘘のように聞こえてくる自分が嫌になる…もしかしたら本当にいい人で支えてくれる人なのかもしれないが言葉だけでは信用に欠ける。


「口約束も約束の１つと言われては困るので実際にブルージェットの旅館に連れてってくれませんか。」


これで嘘か本当かが分かるけど、賭けでしかなかった。今までの話しが嘘で変なところに連れて行かれれば私の命はないだろう。実際に行ってみたら変な旅館でこの人以外の家族に何をされるかわからない…

「今、ご案内しますね。先ほどから詐欺師みたいな話し方で不安がらせてたらごめんなさい…。言葉だけだと上手く言葉にできなくて…。」

本当にこの人を信じても大丈夫だろうか…。私のいた世界ではこういう詐欺はあったっていうから、けど人との繋がりを持つにはリスクを負ってでも信じて見なければ先には進めない…

「ひとまず、私はあなたを信じます。信じてブルージェットに行きます。」
私は、恐怖心しかないが学校の入学式とかで誰かに話しかけてもらうまで誰とも話すことはなかった。これが、私の変わるきっかけ。そう信じて私は彼女の後についていく事にした。一歩踏み出した結果が最悪をもたらすか幸運となるかは運しだい。次の話を楽しみにしよう。

「一緒に行きましょ。ブルージェットまで...ふふ。」