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1章
7話「重なる記憶と転生者の想い」
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ユリウスの好意でホームの中にある空き部屋を貸し与えてもらったガイア達は空き部屋の中にあるベッドにて休みを取る為にそれぞれが腰掛ける。だが、今この空き部屋にあるベッドは2つ。
ここはガイアとフェランドの部屋として貸し与えられた部屋で、アベルゾとルーデリッシュ達が集まっているだけで色々と話し合いをしているだけだ。ガイアとアベルゾの話し合いにルーデリッシュが加わっている状態で部屋の中央では地図を広げた戦略会議を行っている。
フェランドはその姿をぼんやりしながら見つめていたが頭の隅でジワジワと痛みを発する記憶が溢れ出ていた。少しだけその記憶に関してはフェランドには心当たりがあったが考えない様に静かに黙り込んでいた。
「それでガイア君とフェランド君には色々と負担を掛けちゃうとは思いますが、それでも後方支援に私とルーデリッシュが回って支援しますので」
「それじゃ正面突破をするんじゃなくて、デデルの隙を突く事を考えた方がいいでしょうか?」
「それもあるが、俺達はあくまで主力で動く事になる。隙を突くよりも確実性を高めて攻めた方がいいと思う」
「そうなってくると私とルーデリッシュが撹乱作戦をした方がいいかも知れないですね。撹乱が少しでも効けばいい相手ではあるんですが……」
「……」
「んー、どうにかして攻略法を見出さないとデデルは倒せそうにありませんね」
ガイアとアベルゾ、ルーデリッシュが話し合う姿の中にフェランドは入れなかった、否、入れなかったと言うべきだろう。だが、それは意図的な行為ででもあるのはフェランドの中にあった。
だが、ガイアもそれには気付いていたが何も言えないでいる。そんな時のフェランドにはある共通点がある。
転生者の記憶、それがフェランドの中にある種の波紋を生み出す。だが、それはフェランドにはかなりの頻度で起こっている。
ガイアにも転生者の記憶の呼び戻りはあるが、それはフェランドよりも頻度は低い。だが、それはフェランドの事を理解するにも助けるにも力にはなりえない事だった。
「それでは私達も考えてみます。ガイア君とフェランド君も何かしらの考えを出せる様にお願いします」
「分かりました。俺達も出来る限り考えを出します」
「しっかり休め」
「ありがとうございます。おやすみなさい」
ガイアがフェランドの分までアベルゾ達に言葉を交わして見送ると静かになった空き部屋にはフェランドとガイアのみとなった。フェランドはまだぼんやりとしてベッドに座っている。
ガイアがそんなフェランドの肩に手を置いて軽く揺さぶる。だがフェランドの瞳にはガイアが映らない。
それはフェランドの中に今リアルタイムで転生者の記憶呼び戻りが起こっている状態だと察する。そして、その状態が長引くにも悪い状態になってしまう事も知っている。
「フェランド、フェランド!」
「……が、いあ……?」
「戻ってこい。それはコーネルドとガラハッドの記憶だ!」
「……あっ、ごめん……戦略会議は?」
「終わった。デデルの弱点を突く為の戦略を探す方法を模索して検討するって事で一致した。フェランド……前にも増して増えていないか?」
「気のせいじゃない? それに、これは俺達の運命では当たり前じゃないか」
「それでもお前の回数は多過ぎるだろう。一体どの記憶が呼び戻されている?」
「んー……それが分からない。覚えていないんだ」
フェランドが頬を指先で掻いて苦笑を浮かべて答える。だが、ガイアにはどうしても腑に落ちない点もあった。
それは、フェランドが前よりもガイアと離れていくのを感じていたのだ。だが、ガイアの懸念を知らないフェランドは立ち上がり部屋を出て行くのをガイアは静かに見送る事しか出来なかった。
フェランドの記憶呼び戻り、それはあまりにも強い衝撃を与えていた。転生者の記憶、それは時に転生者であるコーネルドとガラハッドの最後の瞬間を切り抜いた瞬間なのもあって、フェランドのメンタルを削り始めていたのである。
「……」
残した記憶、それはコーネルドとガラハッドがお互いに持っていたお互いへの「想い」だって事である。それはガイアは見ていないのならばフェランドだけの記憶と言える。
1人ホームの教会でまだ残っているステンドグラスの下で立ち尽くすフェランドの脳裏には先程まで呼び戻しされていた記憶の事を思い出す。その記憶はコーネルドとガラハッドのその瞬間の記憶。
コーネルドとガラハッドの裸が重なり合い、そして同時に交わされる唇を重ねる行為を鮮明にフェランドの脳裏へと刻まれていた。そのシーンがフェランドには呼び戻りの記憶の中ではかなり数の頻度でフェランドには見せているのだ。
「コーネルドとガラハッドはお互いに……」
ステンドグラスの下でフェランドは静かに呟く。フェランドの口から出てくる言葉は微かに戸惑いと困惑、それだけではない……静かな動揺もあった。
オルガスタン大陸は男女間の婚姻を推奨してはいるが、同性同士の婚姻も認められているがそんなに多くの婚姻関係を持つ同性同士はいない。だが、それでも種族を超えた同性同士の婚姻も認められているし同時に多くの関係性を認める事も出来る。
フェランド自身もそんな婚姻関係を嫌がっている訳でもないし、なんなら受け入れているが自分がそんな立場になるとは考えてはいなかった。
でも、正直言って転生者の記憶を呼び戻すタイミングでフェランドは本当の意味で自分の中でこの婚姻制度に縛られたくない、そう考えてしまう。それは普通の事だとは思っているフェランドにも分かっている……縛られてしまって自由に愛し合う事は出来ないと言う考え。
「俺も……ガイアに同じ想いを抱くのか……?」
決して嫌悪感は含まれてない、逆に愛おしそうな感情を覗かせるだけの声音ではあった。だが、フェランドは自分の記憶の中に残っている転生者の記憶が呼び起こされる。
コーネルドとガラハッドはお互いの身体を撫で回しながら、じっくりと身体の中心である股間の盛り上がりの部分をお互いの手が弄り合う。それでお互いの股間からジワリと下着の布にシミを作り始めてお互いの息を乱していく。
そして、同時にコーネルドとガラハッドの2人の顔が近付き、唇を重ねて舌同士を絡めてクチュクチュと水音を立てながら唾液を交換しながら絡まっていく。その記憶がフェランドの脳裏に濃度の高い記憶として刻まれる。
「ガイアが同じだとは限らない……分かっているんだけれどな……」
ぽつりと呟いたフェランドの右目に浮かんだ涙がそっと頬に流れていく。それをガイアが見ているとも気付かないで。
部屋に戻ったフェランドの視界にはガイアの姿は捉えれなかった。それで微かに安堵してしまったフェランドはベッドに座ると最低限の防具を外してベッドに横になってシーツを被る。
気付いた頃にはフェランドは寝込んで静かに寝息を吐き出している姿を戻ってきたガイアが見ていた。ガイアの脳裏にもフェランドの涙を刻まれている、それはフェランドの幼い頃から知っているガイアの中でも強く印象を刻んでいた。
「フェランドも……見ている、のか……?」
「んっ……」
「……同じ記憶を見ているのであれば……可能性はあるの、か……?」
ガイアの脳裏にも呼び戻しの記憶はある、だが、その記憶はフェランドとは異なるものではあるが、ある部分では同じ記憶を見ているというのはガイアは気付いていた。そして、それはフェランドの事を守りたい、その想いを抱いているのは間違いはないのだ。
フェランドの事は同じ転生者としてこのオルガスタンの未来を切り開く為に同じ目標を持っている仲間であり、同じ村の仲間で、兄弟の様に育った関係である。だが、ガイアの中にはある感情と迷いがある。
フェランドがもし自分と同じ記憶を見ているのであればコーネルドとガラハッドの関係を知っている筈だ。だからこそ、フェランドもコーネルドとガラハッドの様に自分に好意を見せたら……それをガイアは受け入れれるだろうか、と。
「はぁ……」
「ガイア? 大丈夫?」
「ん? あぁ……大丈夫だ。少し寝不足だけなだけだ」
「それ良くないんじゃ……。もう少し寝てもいいんじゃないか? 俺がアベルゾさんの所に行くから」
「大丈夫だよ。アベルゾさんの元に行こう。デデルの攻略を考えないと」
「……無理はしないでくれ。俺も考えてみるから」
ガイアの背中を追って空き部屋を出て行くフェランドの脳裏にはガイアへの信頼を裏切らない事を念頭に持つ事。それは自分の中に抱く感情を封じ込めるだけの威力を持っていた。
フェランドは静かに考える。それはガイアに決して抱いてはいけない感情でもあったし、コーネルドとガラハッドの想いを受け継ぐ事は出来ないともフェランドは思っていた。自分とガイアはコーネルドとガラハッドではない、魂の器ではあるけれども決してコーネルドとガラハッドではないのだ。
「失礼します。遅れました」
「遅れました」
「お待ちしておりました。お2人にもいいお話を出来るかも知れません」
「ユリウス様、何かいい方法でも見付かったのですか?」
「私も聞いてみて驚きました。でも、正直これはガイア君とフェランド君の協力が必要です」
アベルゾとルーデリッシュがいる部屋に入ったガイアとフェランドの前にはユリウスと数名の戦士達が揃っていた。それと同時にアベルゾが作戦の内容を詳細に説明をし始める。
説明によれば、それはガイアとフェランドに宿る転生者の力である「転生者の輝き」を使う事が必要になってしまう。それを使うにはある程度の条件がある。
「俺とフェランドに出来るなら考えましょう。デデルを倒さないとオルターナの解放をする事も出来ない。俺もフェランドもこのオルガスタンの未来を取り戻す為に出来る事をします」
「俺とガイアの力は闇を切り開く為に使うべきです。大丈夫、俺達には迷いはありません」
「ですが、転生者の輝きは負担を強いる事になると伺っていますが……」
「転生者とは?」
「俺とフェランドはある人間達の転生者の器なんですよ。その転生者が持っていた力を俺達は条件付きで使う事が出来るんですよ」
「その条件って……?」
「俺とフェランドの命を代価に使う事です」
「!!」
そう、ガイアとフェランドの転生者の輝きを使うには2人の命を代価に使役する事でしか使う事は出来ないのである。だからこそ、2人は残される者達の悲しみを知る――――。
ここはガイアとフェランドの部屋として貸し与えられた部屋で、アベルゾとルーデリッシュ達が集まっているだけで色々と話し合いをしているだけだ。ガイアとアベルゾの話し合いにルーデリッシュが加わっている状態で部屋の中央では地図を広げた戦略会議を行っている。
フェランドはその姿をぼんやりしながら見つめていたが頭の隅でジワジワと痛みを発する記憶が溢れ出ていた。少しだけその記憶に関してはフェランドには心当たりがあったが考えない様に静かに黙り込んでいた。
「それでガイア君とフェランド君には色々と負担を掛けちゃうとは思いますが、それでも後方支援に私とルーデリッシュが回って支援しますので」
「それじゃ正面突破をするんじゃなくて、デデルの隙を突く事を考えた方がいいでしょうか?」
「それもあるが、俺達はあくまで主力で動く事になる。隙を突くよりも確実性を高めて攻めた方がいいと思う」
「そうなってくると私とルーデリッシュが撹乱作戦をした方がいいかも知れないですね。撹乱が少しでも効けばいい相手ではあるんですが……」
「……」
「んー、どうにかして攻略法を見出さないとデデルは倒せそうにありませんね」
ガイアとアベルゾ、ルーデリッシュが話し合う姿の中にフェランドは入れなかった、否、入れなかったと言うべきだろう。だが、それは意図的な行為ででもあるのはフェランドの中にあった。
だが、ガイアもそれには気付いていたが何も言えないでいる。そんな時のフェランドにはある共通点がある。
転生者の記憶、それがフェランドの中にある種の波紋を生み出す。だが、それはフェランドにはかなりの頻度で起こっている。
ガイアにも転生者の記憶の呼び戻りはあるが、それはフェランドよりも頻度は低い。だが、それはフェランドの事を理解するにも助けるにも力にはなりえない事だった。
「それでは私達も考えてみます。ガイア君とフェランド君も何かしらの考えを出せる様にお願いします」
「分かりました。俺達も出来る限り考えを出します」
「しっかり休め」
「ありがとうございます。おやすみなさい」
ガイアがフェランドの分までアベルゾ達に言葉を交わして見送ると静かになった空き部屋にはフェランドとガイアのみとなった。フェランドはまだぼんやりとしてベッドに座っている。
ガイアがそんなフェランドの肩に手を置いて軽く揺さぶる。だがフェランドの瞳にはガイアが映らない。
それはフェランドの中に今リアルタイムで転生者の記憶呼び戻りが起こっている状態だと察する。そして、その状態が長引くにも悪い状態になってしまう事も知っている。
「フェランド、フェランド!」
「……が、いあ……?」
「戻ってこい。それはコーネルドとガラハッドの記憶だ!」
「……あっ、ごめん……戦略会議は?」
「終わった。デデルの弱点を突く為の戦略を探す方法を模索して検討するって事で一致した。フェランド……前にも増して増えていないか?」
「気のせいじゃない? それに、これは俺達の運命では当たり前じゃないか」
「それでもお前の回数は多過ぎるだろう。一体どの記憶が呼び戻されている?」
「んー……それが分からない。覚えていないんだ」
フェランドが頬を指先で掻いて苦笑を浮かべて答える。だが、ガイアにはどうしても腑に落ちない点もあった。
それは、フェランドが前よりもガイアと離れていくのを感じていたのだ。だが、ガイアの懸念を知らないフェランドは立ち上がり部屋を出て行くのをガイアは静かに見送る事しか出来なかった。
フェランドの記憶呼び戻り、それはあまりにも強い衝撃を与えていた。転生者の記憶、それは時に転生者であるコーネルドとガラハッドの最後の瞬間を切り抜いた瞬間なのもあって、フェランドのメンタルを削り始めていたのである。
「……」
残した記憶、それはコーネルドとガラハッドがお互いに持っていたお互いへの「想い」だって事である。それはガイアは見ていないのならばフェランドだけの記憶と言える。
1人ホームの教会でまだ残っているステンドグラスの下で立ち尽くすフェランドの脳裏には先程まで呼び戻しされていた記憶の事を思い出す。その記憶はコーネルドとガラハッドのその瞬間の記憶。
コーネルドとガラハッドの裸が重なり合い、そして同時に交わされる唇を重ねる行為を鮮明にフェランドの脳裏へと刻まれていた。そのシーンがフェランドには呼び戻りの記憶の中ではかなり数の頻度でフェランドには見せているのだ。
「コーネルドとガラハッドはお互いに……」
ステンドグラスの下でフェランドは静かに呟く。フェランドの口から出てくる言葉は微かに戸惑いと困惑、それだけではない……静かな動揺もあった。
オルガスタン大陸は男女間の婚姻を推奨してはいるが、同性同士の婚姻も認められているがそんなに多くの婚姻関係を持つ同性同士はいない。だが、それでも種族を超えた同性同士の婚姻も認められているし同時に多くの関係性を認める事も出来る。
フェランド自身もそんな婚姻関係を嫌がっている訳でもないし、なんなら受け入れているが自分がそんな立場になるとは考えてはいなかった。
でも、正直言って転生者の記憶を呼び戻すタイミングでフェランドは本当の意味で自分の中でこの婚姻制度に縛られたくない、そう考えてしまう。それは普通の事だとは思っているフェランドにも分かっている……縛られてしまって自由に愛し合う事は出来ないと言う考え。
「俺も……ガイアに同じ想いを抱くのか……?」
決して嫌悪感は含まれてない、逆に愛おしそうな感情を覗かせるだけの声音ではあった。だが、フェランドは自分の記憶の中に残っている転生者の記憶が呼び起こされる。
コーネルドとガラハッドはお互いの身体を撫で回しながら、じっくりと身体の中心である股間の盛り上がりの部分をお互いの手が弄り合う。それでお互いの股間からジワリと下着の布にシミを作り始めてお互いの息を乱していく。
そして、同時にコーネルドとガラハッドの2人の顔が近付き、唇を重ねて舌同士を絡めてクチュクチュと水音を立てながら唾液を交換しながら絡まっていく。その記憶がフェランドの脳裏に濃度の高い記憶として刻まれる。
「ガイアが同じだとは限らない……分かっているんだけれどな……」
ぽつりと呟いたフェランドの右目に浮かんだ涙がそっと頬に流れていく。それをガイアが見ているとも気付かないで。
部屋に戻ったフェランドの視界にはガイアの姿は捉えれなかった。それで微かに安堵してしまったフェランドはベッドに座ると最低限の防具を外してベッドに横になってシーツを被る。
気付いた頃にはフェランドは寝込んで静かに寝息を吐き出している姿を戻ってきたガイアが見ていた。ガイアの脳裏にもフェランドの涙を刻まれている、それはフェランドの幼い頃から知っているガイアの中でも強く印象を刻んでいた。
「フェランドも……見ている、のか……?」
「んっ……」
「……同じ記憶を見ているのであれば……可能性はあるの、か……?」
ガイアの脳裏にも呼び戻しの記憶はある、だが、その記憶はフェランドとは異なるものではあるが、ある部分では同じ記憶を見ているというのはガイアは気付いていた。そして、それはフェランドの事を守りたい、その想いを抱いているのは間違いはないのだ。
フェランドの事は同じ転生者としてこのオルガスタンの未来を切り開く為に同じ目標を持っている仲間であり、同じ村の仲間で、兄弟の様に育った関係である。だが、ガイアの中にはある感情と迷いがある。
フェランドがもし自分と同じ記憶を見ているのであればコーネルドとガラハッドの関係を知っている筈だ。だからこそ、フェランドもコーネルドとガラハッドの様に自分に好意を見せたら……それをガイアは受け入れれるだろうか、と。
「はぁ……」
「ガイア? 大丈夫?」
「ん? あぁ……大丈夫だ。少し寝不足だけなだけだ」
「それ良くないんじゃ……。もう少し寝てもいいんじゃないか? 俺がアベルゾさんの所に行くから」
「大丈夫だよ。アベルゾさんの元に行こう。デデルの攻略を考えないと」
「……無理はしないでくれ。俺も考えてみるから」
ガイアの背中を追って空き部屋を出て行くフェランドの脳裏にはガイアへの信頼を裏切らない事を念頭に持つ事。それは自分の中に抱く感情を封じ込めるだけの威力を持っていた。
フェランドは静かに考える。それはガイアに決して抱いてはいけない感情でもあったし、コーネルドとガラハッドの想いを受け継ぐ事は出来ないともフェランドは思っていた。自分とガイアはコーネルドとガラハッドではない、魂の器ではあるけれども決してコーネルドとガラハッドではないのだ。
「失礼します。遅れました」
「遅れました」
「お待ちしておりました。お2人にもいいお話を出来るかも知れません」
「ユリウス様、何かいい方法でも見付かったのですか?」
「私も聞いてみて驚きました。でも、正直これはガイア君とフェランド君の協力が必要です」
アベルゾとルーデリッシュがいる部屋に入ったガイアとフェランドの前にはユリウスと数名の戦士達が揃っていた。それと同時にアベルゾが作戦の内容を詳細に説明をし始める。
説明によれば、それはガイアとフェランドに宿る転生者の力である「転生者の輝き」を使う事が必要になってしまう。それを使うにはある程度の条件がある。
「俺とフェランドに出来るなら考えましょう。デデルを倒さないとオルターナの解放をする事も出来ない。俺もフェランドもこのオルガスタンの未来を取り戻す為に出来る事をします」
「俺とガイアの力は闇を切り開く為に使うべきです。大丈夫、俺達には迷いはありません」
「ですが、転生者の輝きは負担を強いる事になると伺っていますが……」
「転生者とは?」
「俺とフェランドはある人間達の転生者の器なんですよ。その転生者が持っていた力を俺達は条件付きで使う事が出来るんですよ」
「その条件って……?」
「俺とフェランドの命を代価に使う事です」
「!!」
そう、ガイアとフェランドの転生者の輝きを使うには2人の命を代価に使役する事でしか使う事は出来ないのである。だからこそ、2人は残される者達の悲しみを知る――――。
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