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4章
31話「アガルダと王女の熱情」(R15)
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オジナル王の寝室にアガルダは自分を信仰し、慕っている王女ヴェレネットを招き入れてそのドレスの上から豊満な乳房を弄んでいた。ヴェレネットは息を殺しながらアガルダの愛撫に耐え忍んでいたが次第に甘い声が漏れ始める。
アガルダはこのヴェレネットをいたく気に入っている方で、こうして自分の為だけに身体を捧げ、なんなら心も捧げている人間を可愛がる趣味を持っているからでもある。なによりもヴェレネットはその外見が酷くアガルダの心を惹き付ける程の美しい外見をしているのも1つのポイントと言えるだろう。
「はぁ……ん、アガルダ様……ご満足頂けますか……?」
「本当にお前という女は私の心を満たすのだからな。褒美だ、私の子種を注いでやろう……裸になって足を開け」
「は、はいっ……こんな幼稚な身体で抱いてもらえるだけでも幸せというものでございます」
ヴェレネットはドレスを脱いで裸体になるとベッドの上に寝て両足を抱えて大きく開く。その中心にアガルダは身を進め、股間にぶら下がる男の象徴を見せ付けてからそのヴェレネットの中心を貫いた。
ヴェレネットはその衝撃に歓声を上げながら受け入れてシーツに爪を立てて感じ入る。その姿を眺めながらアガルダはヴェレネットを激しく貪っていく。
一通りの行為を終えて休んでいるヴェレネットをその場に置いて、アガルダは寝室の窓から見えるオジナルの城下を見下ろす。この大地はマナの脈流がある……それを狙ってこの国を拠点としたのはいうまでもない、自身の目的の為でもある。
窓から見えるオジナルの城下は漆黒に包まれている暗黒の城下と変わり果てて、市民の姿は一切見えない。たた骸骨兵士や魔物達が徘徊し生きている者達はその恐怖に怯えているだけの生活を送るだけの日々だ。
「この程度では私は満たされん。もっと暗黒を、もっと絶望を、もっと地獄をこのオルガスタン大陸に広げなくてはならない……そう、それが私の生まれた”理由”なのだから」
ワインの様に真っ赤な液体が入ったグラスを手に取り味わうように飲み始めたアガルダは、この液体が人間達の生き血である事は知っていた。アガルダの至福の飲み物として常にヴェレネットが用意しているが、殆どの国民を生贄にしてきたのだ……そろそろこの液体も飲めなくなるだろうとアガルダは考えている。
「アガルダ、さま……」
「目覚めたか。身体はどうだ」
「動けない程では……。何をご覧になられておいでですか?」
「このオジナルの染まり具合を見ていた。ヴェレネット、お前は母国がこの魔神に蹂躙されるのは嫌ではないのか?」
「私は前にも申し上げた筈でございます。偽りの平和に縋る平和ボケした人間達を殺し、このオルガスタン大陸に真なる闇を招く事が望みであると。その為にならば母国が蹂躙されようとそれは私の褒美でしかありません」
ヴェレネットは身体にドレスを着てから、窓際のアガルダの元に歩み寄る。恋人の様な雰囲気は出せないが、寄り添う事は許されているので腕に手を添えて見上げる事はアガルダも悪い気はしないので何も言わない。
ヴェレネットを気に入っている理由はこの潔さと闇への執着心の高さであった。この闇を恐れぬ精神と考えはアガルダを満足させるだけの素質を秘めていると言えるだろう。
そのヴェレネットをアガルダは好きに組み敷いて味わっている。それがなんとも言えぬ甘美な味わいになっているのである。
「ヴェレネット」
「はい」
「時が近い。お前も私の為に動け」
「全てはアガルダ様の為に」
「うむ。さぁ……オルガスタン大陸の破滅も間近か」
ニヤリ、そう口元に笑みを浮かべて城下を見下ろすアガルダ。そして、そのアガルダを見つめるヴェレネット。
オジナルの進軍が間もなく開始されるだろう事は希望国であるスジエルにも、当然の様に警戒はされていた。そして、その進軍に備えようとしている動きもある。
スジエルの守りを担当する騎士レジェースを纏めているアベルゾは、オジナルの動きに関して色々と先読みをしてはみているものの予想外の動きばかりが報告されて、後手後手に回っている事に正直歯噛みしていた。このままではスジエルが危ないと考えて守備体勢の見直しを実行に、強固な陣形で出迎える事とした。
「思っていた以上にアガルダの進軍は早かったですね……ですが、我々だって簡単に飲まれる程の弱小国ではありません」
アベルゾは地図を広げ、定期的に入ってくる情報を元に進軍の予想進路を読んでいた。だが、魔神軍はスジエルと通り越してスジエルから西を通り過ぎた国ラーデルスに進んでいるのが判明する。
ラーデルス国にはスジエルから精鋭部隊を送り込み、内部から解放に向けて切り崩している最中の国。そこを強化する為に軍を送り込もうとしているのだろうか? アベルゾの軍師としての経験が色々な予想を組み立てていく。
だが、いまいち魔神軍の動きに明確な目的が見えないアベルゾは今の状態のままで状況を見守るしか出来ないと判断。そして、魔神軍の動きを更に監視する為に斥候部隊を送り出す事も決定する。
「予想通り、スジエルは斥候部隊を出して来たな」
「アガルダ様の計画通りに進んでいる」
「よもや我々四天王が出張っている事は分かっておるまい」
「それだけ人間というのは無能が多いという事よ」
「人間が無能、それは同意しますが相手は世界樹でもあるのですよ。我々の天敵でもあるのですから」
魔神軍の四天王達が率いる軍隊はラーデルス国の城門が見える位置にまで軍隊を率いていた。この四天王が来ている事はまだアベルゾ達には知られてないのも理由がある。
四天王達の部下である魔族達が隠れ蓑として動いて撹乱を起こしている事も理由ではあるが、元々のスペックからして四天王は魔族としての姿を魔法で人間に近い状態の姿に変えているのである。だから、斥候部隊などが確認しても四天王として認識されてないのが最大の理由。
魔神軍四天王の軍師であるキャロドゼの指示が飛び始める。この人間達が住むオルガスタン大陸のマナを枯渇させて世界樹の力を奪うのが今の魔神軍の狙いでもある。
「それではお前達は当初の計画通り、このラーデルス国に巣食うっているスジエルのモグラ達を炙り出し食べてしまえ。他の者達はこのラーデルス国からマナを吸収しアガルダ様の元に送れ」
「御意」
「俺達もマナの回収作業に取り掛かるぞ。地底の底まで吸い付くさねばな」
「ガイエリット、オベロナスは作業を指示する様にお願いします。イルスールトは少々別件で動いてもらいますよ」
「ほぅ、俺に何をさせる気だ? まぁ、面白い事だと楽しみにしてはいるが」
アガルダへの定期報告も控えているキャロドゼはイルスールトを連れてラーデルス国の高台に移動する。そこから見えているある場所を指差した。
そこを見てイルスールトはニヤリと口元に笑みを刻む。そこはラーデルス国の国民達の避難場所でもある土地で、そこにはマナの流れがたっぷりと蓄えられた土地でもある。
キャロドゼはこの土地をイルスールトに襲わせようと考えているのである。そして、それを明確に察したイルスールトはすぐに笑い声を上げて部下達に進軍地を示し準備に取り掛からせた。
「お前も本当に容赦はしないのだな」
「人間相手に何を容赦する必要がありますか。我々の、根底にはアガルダ様の為に人間達は生贄として死するものではありませんか」
「アガルダ様の腹心で四天王の軍師であるお前の知略に敵う人間はおらぬだろうな」
「それは分かりません。人間とはいついかなる時に限界値を超えた強大な力を発揮するかは、誰にも分からないと言えますから。さて、私は定期報告がありますので失礼します」
「俺達も出るぞ!」
イルスールトは部下達の用意が整い次第に避難地へ進軍していく。避難地がイルスールトによる進軍を受けて悲鳴と絶望に飲まれている間にキャロドゼはアガルダに魔力で生み出した鏡を使って現状の報告を行っていた。
アガルダはキャロドゼから受ける報告を聞いてニヤリと笑みを深めていく。このまま行けばスジエルを包囲するにもそう時間はいらないとキャロドゼは断言する。
『このまま計画通りに事が進めば間違いなく運命の者達が覚醒する頃に、スジエルは手の内に入るかと』
「それでお前の方に運命の者達の情報は届いているか?」
『はい。今現在確認出来ている情報ですとエルフの逸れ一団と接触後、マナの御子が覚醒段階に入ったとまでは確認されております。このままエルフ達の里に行ってもらいある程度の段階にまで入れば御子の回収作業に取り掛かる予定です』
「上手く行けば私の手の内に入るか。だが、まだ熟しておらぬ果実は美味くない。成熟させよ。最大の絶望こそが果実を美味くさせる」
『御意』
報告の時間が終わりアガルダは1人で玉座の間に吊り下げられている卵を見上げていた。この繭こそ世界樹の終わりをもたらし、そして、オルガスタン大陸を混沌と絶望に導く存在を宿している。
アガルダは両手を繭に伸ばして瞳に怒りを宿す。その怒りに染まった瞳で見つめている繭はそれを喜んでいるかの様に淡い光を点滅させる。
「この繭の孵化と同時に私の計画は最終段階へと進む。それは即ち世界樹の終わりをもたらす。世界樹などこの世には不要……マナの聖樹が私の力を抑え込んでいる様だがそれも今の内だけ。既に私の力は世界樹を超えているのだからな……!」
腹の底から言葉を吐き出すアガルダの姿を入口からヴェレネットは見守っていた。この愛するべき魔神をヴェレネットは心から慕っている。
仮にアガルダを守る事で死ぬとしても、それは決して不幸ではないと言い切れる自信をヴェレネットは持っていた。そして、その時こそ自分の愛はアガルダを守る事も信じている。
アガルダとオジナルの第1王女であるヴェレネットはまだ正式な名前を持つ関係ではないが、それでも歪んだ愛と言われたとしても2人の間にある関係の絆は2人だけの真実なのだろう。それが結果としてあんな悲劇を生むとしても、だ――――。
アガルダはこのヴェレネットをいたく気に入っている方で、こうして自分の為だけに身体を捧げ、なんなら心も捧げている人間を可愛がる趣味を持っているからでもある。なによりもヴェレネットはその外見が酷くアガルダの心を惹き付ける程の美しい外見をしているのも1つのポイントと言えるだろう。
「はぁ……ん、アガルダ様……ご満足頂けますか……?」
「本当にお前という女は私の心を満たすのだからな。褒美だ、私の子種を注いでやろう……裸になって足を開け」
「は、はいっ……こんな幼稚な身体で抱いてもらえるだけでも幸せというものでございます」
ヴェレネットはドレスを脱いで裸体になるとベッドの上に寝て両足を抱えて大きく開く。その中心にアガルダは身を進め、股間にぶら下がる男の象徴を見せ付けてからそのヴェレネットの中心を貫いた。
ヴェレネットはその衝撃に歓声を上げながら受け入れてシーツに爪を立てて感じ入る。その姿を眺めながらアガルダはヴェレネットを激しく貪っていく。
一通りの行為を終えて休んでいるヴェレネットをその場に置いて、アガルダは寝室の窓から見えるオジナルの城下を見下ろす。この大地はマナの脈流がある……それを狙ってこの国を拠点としたのはいうまでもない、自身の目的の為でもある。
窓から見えるオジナルの城下は漆黒に包まれている暗黒の城下と変わり果てて、市民の姿は一切見えない。たた骸骨兵士や魔物達が徘徊し生きている者達はその恐怖に怯えているだけの生活を送るだけの日々だ。
「この程度では私は満たされん。もっと暗黒を、もっと絶望を、もっと地獄をこのオルガスタン大陸に広げなくてはならない……そう、それが私の生まれた”理由”なのだから」
ワインの様に真っ赤な液体が入ったグラスを手に取り味わうように飲み始めたアガルダは、この液体が人間達の生き血である事は知っていた。アガルダの至福の飲み物として常にヴェレネットが用意しているが、殆どの国民を生贄にしてきたのだ……そろそろこの液体も飲めなくなるだろうとアガルダは考えている。
「アガルダ、さま……」
「目覚めたか。身体はどうだ」
「動けない程では……。何をご覧になられておいでですか?」
「このオジナルの染まり具合を見ていた。ヴェレネット、お前は母国がこの魔神に蹂躙されるのは嫌ではないのか?」
「私は前にも申し上げた筈でございます。偽りの平和に縋る平和ボケした人間達を殺し、このオルガスタン大陸に真なる闇を招く事が望みであると。その為にならば母国が蹂躙されようとそれは私の褒美でしかありません」
ヴェレネットは身体にドレスを着てから、窓際のアガルダの元に歩み寄る。恋人の様な雰囲気は出せないが、寄り添う事は許されているので腕に手を添えて見上げる事はアガルダも悪い気はしないので何も言わない。
ヴェレネットを気に入っている理由はこの潔さと闇への執着心の高さであった。この闇を恐れぬ精神と考えはアガルダを満足させるだけの素質を秘めていると言えるだろう。
そのヴェレネットをアガルダは好きに組み敷いて味わっている。それがなんとも言えぬ甘美な味わいになっているのである。
「ヴェレネット」
「はい」
「時が近い。お前も私の為に動け」
「全てはアガルダ様の為に」
「うむ。さぁ……オルガスタン大陸の破滅も間近か」
ニヤリ、そう口元に笑みを浮かべて城下を見下ろすアガルダ。そして、そのアガルダを見つめるヴェレネット。
オジナルの進軍が間もなく開始されるだろう事は希望国であるスジエルにも、当然の様に警戒はされていた。そして、その進軍に備えようとしている動きもある。
スジエルの守りを担当する騎士レジェースを纏めているアベルゾは、オジナルの動きに関して色々と先読みをしてはみているものの予想外の動きばかりが報告されて、後手後手に回っている事に正直歯噛みしていた。このままではスジエルが危ないと考えて守備体勢の見直しを実行に、強固な陣形で出迎える事とした。
「思っていた以上にアガルダの進軍は早かったですね……ですが、我々だって簡単に飲まれる程の弱小国ではありません」
アベルゾは地図を広げ、定期的に入ってくる情報を元に進軍の予想進路を読んでいた。だが、魔神軍はスジエルと通り越してスジエルから西を通り過ぎた国ラーデルスに進んでいるのが判明する。
ラーデルス国にはスジエルから精鋭部隊を送り込み、内部から解放に向けて切り崩している最中の国。そこを強化する為に軍を送り込もうとしているのだろうか? アベルゾの軍師としての経験が色々な予想を組み立てていく。
だが、いまいち魔神軍の動きに明確な目的が見えないアベルゾは今の状態のままで状況を見守るしか出来ないと判断。そして、魔神軍の動きを更に監視する為に斥候部隊を送り出す事も決定する。
「予想通り、スジエルは斥候部隊を出して来たな」
「アガルダ様の計画通りに進んでいる」
「よもや我々四天王が出張っている事は分かっておるまい」
「それだけ人間というのは無能が多いという事よ」
「人間が無能、それは同意しますが相手は世界樹でもあるのですよ。我々の天敵でもあるのですから」
魔神軍の四天王達が率いる軍隊はラーデルス国の城門が見える位置にまで軍隊を率いていた。この四天王が来ている事はまだアベルゾ達には知られてないのも理由がある。
四天王達の部下である魔族達が隠れ蓑として動いて撹乱を起こしている事も理由ではあるが、元々のスペックからして四天王は魔族としての姿を魔法で人間に近い状態の姿に変えているのである。だから、斥候部隊などが確認しても四天王として認識されてないのが最大の理由。
魔神軍四天王の軍師であるキャロドゼの指示が飛び始める。この人間達が住むオルガスタン大陸のマナを枯渇させて世界樹の力を奪うのが今の魔神軍の狙いでもある。
「それではお前達は当初の計画通り、このラーデルス国に巣食うっているスジエルのモグラ達を炙り出し食べてしまえ。他の者達はこのラーデルス国からマナを吸収しアガルダ様の元に送れ」
「御意」
「俺達もマナの回収作業に取り掛かるぞ。地底の底まで吸い付くさねばな」
「ガイエリット、オベロナスは作業を指示する様にお願いします。イルスールトは少々別件で動いてもらいますよ」
「ほぅ、俺に何をさせる気だ? まぁ、面白い事だと楽しみにしてはいるが」
アガルダへの定期報告も控えているキャロドゼはイルスールトを連れてラーデルス国の高台に移動する。そこから見えているある場所を指差した。
そこを見てイルスールトはニヤリと口元に笑みを刻む。そこはラーデルス国の国民達の避難場所でもある土地で、そこにはマナの流れがたっぷりと蓄えられた土地でもある。
キャロドゼはこの土地をイルスールトに襲わせようと考えているのである。そして、それを明確に察したイルスールトはすぐに笑い声を上げて部下達に進軍地を示し準備に取り掛からせた。
「お前も本当に容赦はしないのだな」
「人間相手に何を容赦する必要がありますか。我々の、根底にはアガルダ様の為に人間達は生贄として死するものではありませんか」
「アガルダ様の腹心で四天王の軍師であるお前の知略に敵う人間はおらぬだろうな」
「それは分かりません。人間とはいついかなる時に限界値を超えた強大な力を発揮するかは、誰にも分からないと言えますから。さて、私は定期報告がありますので失礼します」
「俺達も出るぞ!」
イルスールトは部下達の用意が整い次第に避難地へ進軍していく。避難地がイルスールトによる進軍を受けて悲鳴と絶望に飲まれている間にキャロドゼはアガルダに魔力で生み出した鏡を使って現状の報告を行っていた。
アガルダはキャロドゼから受ける報告を聞いてニヤリと笑みを深めていく。このまま行けばスジエルを包囲するにもそう時間はいらないとキャロドゼは断言する。
『このまま計画通りに事が進めば間違いなく運命の者達が覚醒する頃に、スジエルは手の内に入るかと』
「それでお前の方に運命の者達の情報は届いているか?」
『はい。今現在確認出来ている情報ですとエルフの逸れ一団と接触後、マナの御子が覚醒段階に入ったとまでは確認されております。このままエルフ達の里に行ってもらいある程度の段階にまで入れば御子の回収作業に取り掛かる予定です』
「上手く行けば私の手の内に入るか。だが、まだ熟しておらぬ果実は美味くない。成熟させよ。最大の絶望こそが果実を美味くさせる」
『御意』
報告の時間が終わりアガルダは1人で玉座の間に吊り下げられている卵を見上げていた。この繭こそ世界樹の終わりをもたらし、そして、オルガスタン大陸を混沌と絶望に導く存在を宿している。
アガルダは両手を繭に伸ばして瞳に怒りを宿す。その怒りに染まった瞳で見つめている繭はそれを喜んでいるかの様に淡い光を点滅させる。
「この繭の孵化と同時に私の計画は最終段階へと進む。それは即ち世界樹の終わりをもたらす。世界樹などこの世には不要……マナの聖樹が私の力を抑え込んでいる様だがそれも今の内だけ。既に私の力は世界樹を超えているのだからな……!」
腹の底から言葉を吐き出すアガルダの姿を入口からヴェレネットは見守っていた。この愛するべき魔神をヴェレネットは心から慕っている。
仮にアガルダを守る事で死ぬとしても、それは決して不幸ではないと言い切れる自信をヴェレネットは持っていた。そして、その時こそ自分の愛はアガルダを守る事も信じている。
アガルダとオジナルの第1王女であるヴェレネットはまだ正式な名前を持つ関係ではないが、それでも歪んだ愛と言われたとしても2人の間にある関係の絆は2人だけの真実なのだろう。それが結果としてあんな悲劇を生むとしても、だ――――。
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