ビビり冒険者の英雄譚

零猫

文字の大きさ
5 / 9

第肆話 ランクアップ

しおりを挟む

「こっ、これは!!」

お姉さんが凄く驚いているが理由が全く分からない・・・
なんかやったっけな?

「どうしたユーナ? ん?これは!?」

「どうかしたんですか?」

「坊主?お前普通のスライムは一体も倒してないのにキングスライムを倒したのか?」

ん?キングスライム?そういえばおじいちゃんが余裕余裕って言って倒してたな…

「倒しましたよ?(おじいちゃんが)」

「ホントか!?キングスライムと言えばAランクの中でも下の方だがそれでもAランクだぞ!?子供に倒せるランクじゃないぞ!!」

凄くみんな驚いていて僕まで驚いてきた。

「おじいちゃん?なんでキングスライムは僕が倒したことになってるの?(小声)」

「たぶんワシがりっくんの守護霊じゃからだろう。りっくんの守護霊であるワシがキングスライムを倒したために冒険者証明書がりっくんがキングスライムを倒したと誤認しておるんじゃろう…」

「えぇ!?そんなのズルイよ!僕は正々堂々と冒険者として強くなってランクを上げたいんだ!」


ゲンジさんに言わなければ!

「ゲっ、ゲンジさん!実は僕…」

「お前凄いじゃないか!!記録によると1人で倒してるじゃないか!キングスライムはあらゆる生物を飲み込んで吸収してしまうからとても危険な魔物なのによく倒せたな!」

「いっ、いや、だからその…」

「よしユーナ!こいつはAランクにアップで問題ないな?」

「はい!問題ありませんね!申し分ないです!」

どんどん話が進んでいって止められない!!汗

「坊主?名前はなんて言うんだ?」

「えっ?ぼっ、僕は桜坂リクって言います」

「桜坂?桜坂って言えばあの双魔の桜坂龍三が有名だが関係してるのか?」

「えっ!?おじいちゃんを知ってるんですか!?」

「そりゃ知っているさ!双魔の桜坂龍三と言えばあらゆる魔法で魔物を消し去っていったって言われていて左手と右手から違う魔法を撃ち出すことから《双腕の悪魔》って呼ばれていたからな」

「おっ、おじいちゃんそんなに有名なのですか!?しかも二つ名格好いいです!!」

「そっ、そういえばそんな風に呼ばれておったのぉ…、懐かしい」

おじいちゃんが懐かしそうに髭をいじっている

「そうかあの桜坂龍三の孫ならキングスライムを倒したのも納得だな!よし!!今から仕事に一緒にいこう!お前の実力を見せてくれ!」

「えっ?えっ?ちょっと待ってください!!僕には無理ですって!!泣」

おじいちゃんが強いだけで僕が強いわけじゃないので強い魔物になんて勝てるわけがない!!

「どうしたぁ?遠慮するなって!遠慮なくバンバン仕事しようぜ!!」

「ちょっ、ちょっと待って!話を…」

「ユーナ!リクを登録しといてくれ!さぁリクいくぞ!!」

「いやぁぁぁあ!!!!」

僕はゲンジさんに腕を引っ張られて引きずられていった。

「りっ、りっくーーん!!泣」

おじいちゃんが心配そうに着いてきてくれている…
ありがとうおじいちゃん!!




続く

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

ちゃんと忠告をしましたよ?

柚木ゆず
ファンタジー
 ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。 「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」  アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。  アゼット様。まだ間に合います。  今なら、引き返せますよ? ※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

処理中です...