8 / 11
華麗過ぎた着地
しおりを挟む
「迷惑・・・・・・ですか? ライが私を?」
私が問い直すと、女の子は眉を潜めて低い声で言いました。
「気づいてなかったんですか?」
「煙たがられているとは思っていましたが」
「ヴェクオール君はカロミナさんのこと、本当に迷惑に思っています!」
何ということでしょう。
この子の言うことが事実なら、私はライに迷惑を掛けていたということになります。それなら、ライのあの態度にも納得がいきます。自分に迷惑を掛けてくる相手に好意的に接することの出来る人なんてほんの僅かでしょうから。
とは言え、私、ここ最近はライとほとんど話していませんよ?
昔は意外と仲良かったのですが、気づいたらあんな態度を取られるようになってしまって。
ということは何かしらのきっかけが?
え!? 何でしょう?
「あ、あの、ライは私のどんなところが迷惑だと・・・・・・?」
「ヴェクオール君のことをあんなにしておいて、よく訊けますね。ヴェクオール君、いっつも言ってましたよ。カロミナさんは嫌味な女だ、お高くとまってて鼻につくって。ヴェクオール君のこと何にもわかってない馬鹿な女たちがカロミナさんの話を出す度にいつも辛そうで──私にはわかるんです! ヴェクオール君の気持ちが! だから、これ以上ヴェクオール君に近づかないでください!」
怒濤の勢いで絶え間ない言葉を浴びせられ、私は思わず気圧されてしまいました。
嫌味、お高くとまっている──そんなつもりは毛頭ないのですが、ライの目には私がそんな風に映っていたのですか・・・・・・。
「・・・・・・そうですか。それがライの気持ちなら、私も考え直さなくてはいけないかもしれませんね」
私とライの間にいつの間にか出来ていた溝の要因。
その原因が私にもあるのなら、ライと話し合って少しでも改善出来るかもしれません。
「教えてくださったありがとうございます。ライとはちゃんと話をしてみますね」
彼女には近づかないでと言われましたが、婚約者である以上、それは無理です。
家同士の交流で顔を合わせますし、相手が目に余る行動をしていたら注意します。それが婚約者の役割です。
私は極当たり前のことを言ったつもりでしたが、彼女は不服のようで、顔を真っ赤にして激昂してしまいました。
「近づかないでくださいって言ってるじゃないですかっ!」
「婚約者という立場上、そういう訳には──」
不味いです。彼女はかなり興奮されている様子。
ここは階段ですし、心の乱れで足を踏み外そうものなら大惨事になりかねません。
とにかく、落ち着かせることが先決ですね。
そう思い、なるべく言葉を選んだのですが、焼け石に水でした。後々考えてみると、私の言葉はどんな言葉でも彼女の神経を逆撫でしたのでしょう。
「少し落ち着きましょう。ああ! そんなに身を乗り出してはいけません! 落ちて──」
「貴女がいるからヴェクオール君はいつまで経っても、私と一緒になれないんです! どうして邪魔するのよ! 消えてっ!」
彼女の顔が悪魔のように見えて、怖い顔が迫って来て、手が伸びてきて──。
その手が私の肩を押しました。
「──え?」
足の裏から感触が失くなりました。
ふわりと、背中に感じる空気抵抗。
傾く視界。
怖い顔がみるみる真っ青になって、悲鳴が遠くに聞こえました。
──あ。私、落下してますね。
他人事のようにそう思い、どうしたものかと僅かな時間で考えていると、急いた靴音と共に落雷のような激声が私の名前を呼びました。
「エレイン!!!!!」
フォルテです。
目を見開いて、汗だらけの白い顔がこちらへ向かって走ってきました。
そこで、私のぼんやりとした意識はようやく体の中に帰還した気がしました。
大変です! このままではフォルテが下敷きに!
そう考え至り、私は慌てて階段の手摺を掴み、ぐっと下に向けて力を込め、体を浮かび上がらせました。
「へ? え!!?」
フォルテが先程の焦燥混じりとは別の驚き九割の声を発します。
その間、私の体はフォルテの頭上を舞い、階下へ向かって落ちて行き、
タンッ!
両足を揃えてその場で着地することが出来ました。が。
「エレ──へぶっ!」
「フォルテ!?」
私を受け止めようと前のめりに走っていたフォルテが、予想が狂ったためか転んで階段の角に頭をぶつけてしまいました! 何てこと!
「フォルテ! フォルテ!? 大丈夫ですか? 息してますか!? 死なないでください! フォルテ!」
「エレ、イン・・・・・・」
気が動転しつつも、フォルテを抱き起こして呼び掛けると、意識は飛んでないようで返事をしてくれました。
ああフォルテ、そんな、顔の真ん中に真っ赤な太線が──
「大丈夫ですか!?」
「めっちゃいたい・・・・・・」
「当たり前です!!!」
あれだけの勢いで転んだんですから、痛いどころの騒ぎじゃないでしょう。
「泣かなくて偉いですね。けれど、泣いていいんですよ?」
「女の子の前で泣けないよ。それより、エレインは怪我してない?」
「無傷です」
「うん、よかった。凄い綺麗な着地だったもんね」
ひとまず、会話が出来るのなら一安心ですが、保健室へ連れていった方がいいでしょう。
私はフォルテに肩を貸して起こすと、階上へと視線を向けました。
私を突き落とした彼女はもういない。本人も驚いていたので、きっと体が勝手に動いてのことでしょう。──けれど、今のは許されることではありません。
「名前、訊くの忘れました・・・・・・」
自身の失態を悔やみつつも、私は炎症で赤くなったフォルテの顔を見て、とても申し訳ない気持ちになりました。
私の問題ごとに巻き込んだ上に、怪我までさせてしまうなんて──。
「フォルテ、ごめんなさい」
「また謝った。言ったでしょ? 悪くないのに謝っちゃ駄目だって。この怪我は俺が慌て過ぎただけだよ。それにしても転ぶなんてカッコ悪いな・・・・・・」
「私のために走ってくれたんでしょう? なら、十分格好良かったですよ。私ももう謝らないので、代わりにフォルテも自分のことをそんな風に言わないでくださいね」
フォルテが怪我をしてしまったことにはやっぱり胸が痛みますが、それでも私のために駆けつけてくれたことは嬉しかったです。
素直に気持ちを伝えると、フォルテは恥ずかしいのか鼻頭を掻いて「いててっ」と呻いていました。
「そういえば、フォルテ。何故ここに?」
中庭で写生をしていた筈では?
「スケッチブック使いきっちゃって、新しいの教室に取りに戻ろうとしたら靴箱からエレインの姿が見えたんだよ」
「なるほど。そういうことでしたか。して、進捗如何です?」
「うっ」
返答に窮するフォルテの様子に、ああ、まだ描けていないのだなと思いつつ、私たちは保健室へと向かいました。
私が問い直すと、女の子は眉を潜めて低い声で言いました。
「気づいてなかったんですか?」
「煙たがられているとは思っていましたが」
「ヴェクオール君はカロミナさんのこと、本当に迷惑に思っています!」
何ということでしょう。
この子の言うことが事実なら、私はライに迷惑を掛けていたということになります。それなら、ライのあの態度にも納得がいきます。自分に迷惑を掛けてくる相手に好意的に接することの出来る人なんてほんの僅かでしょうから。
とは言え、私、ここ最近はライとほとんど話していませんよ?
昔は意外と仲良かったのですが、気づいたらあんな態度を取られるようになってしまって。
ということは何かしらのきっかけが?
え!? 何でしょう?
「あ、あの、ライは私のどんなところが迷惑だと・・・・・・?」
「ヴェクオール君のことをあんなにしておいて、よく訊けますね。ヴェクオール君、いっつも言ってましたよ。カロミナさんは嫌味な女だ、お高くとまってて鼻につくって。ヴェクオール君のこと何にもわかってない馬鹿な女たちがカロミナさんの話を出す度にいつも辛そうで──私にはわかるんです! ヴェクオール君の気持ちが! だから、これ以上ヴェクオール君に近づかないでください!」
怒濤の勢いで絶え間ない言葉を浴びせられ、私は思わず気圧されてしまいました。
嫌味、お高くとまっている──そんなつもりは毛頭ないのですが、ライの目には私がそんな風に映っていたのですか・・・・・・。
「・・・・・・そうですか。それがライの気持ちなら、私も考え直さなくてはいけないかもしれませんね」
私とライの間にいつの間にか出来ていた溝の要因。
その原因が私にもあるのなら、ライと話し合って少しでも改善出来るかもしれません。
「教えてくださったありがとうございます。ライとはちゃんと話をしてみますね」
彼女には近づかないでと言われましたが、婚約者である以上、それは無理です。
家同士の交流で顔を合わせますし、相手が目に余る行動をしていたら注意します。それが婚約者の役割です。
私は極当たり前のことを言ったつもりでしたが、彼女は不服のようで、顔を真っ赤にして激昂してしまいました。
「近づかないでくださいって言ってるじゃないですかっ!」
「婚約者という立場上、そういう訳には──」
不味いです。彼女はかなり興奮されている様子。
ここは階段ですし、心の乱れで足を踏み外そうものなら大惨事になりかねません。
とにかく、落ち着かせることが先決ですね。
そう思い、なるべく言葉を選んだのですが、焼け石に水でした。後々考えてみると、私の言葉はどんな言葉でも彼女の神経を逆撫でしたのでしょう。
「少し落ち着きましょう。ああ! そんなに身を乗り出してはいけません! 落ちて──」
「貴女がいるからヴェクオール君はいつまで経っても、私と一緒になれないんです! どうして邪魔するのよ! 消えてっ!」
彼女の顔が悪魔のように見えて、怖い顔が迫って来て、手が伸びてきて──。
その手が私の肩を押しました。
「──え?」
足の裏から感触が失くなりました。
ふわりと、背中に感じる空気抵抗。
傾く視界。
怖い顔がみるみる真っ青になって、悲鳴が遠くに聞こえました。
──あ。私、落下してますね。
他人事のようにそう思い、どうしたものかと僅かな時間で考えていると、急いた靴音と共に落雷のような激声が私の名前を呼びました。
「エレイン!!!!!」
フォルテです。
目を見開いて、汗だらけの白い顔がこちらへ向かって走ってきました。
そこで、私のぼんやりとした意識はようやく体の中に帰還した気がしました。
大変です! このままではフォルテが下敷きに!
そう考え至り、私は慌てて階段の手摺を掴み、ぐっと下に向けて力を込め、体を浮かび上がらせました。
「へ? え!!?」
フォルテが先程の焦燥混じりとは別の驚き九割の声を発します。
その間、私の体はフォルテの頭上を舞い、階下へ向かって落ちて行き、
タンッ!
両足を揃えてその場で着地することが出来ました。が。
「エレ──へぶっ!」
「フォルテ!?」
私を受け止めようと前のめりに走っていたフォルテが、予想が狂ったためか転んで階段の角に頭をぶつけてしまいました! 何てこと!
「フォルテ! フォルテ!? 大丈夫ですか? 息してますか!? 死なないでください! フォルテ!」
「エレ、イン・・・・・・」
気が動転しつつも、フォルテを抱き起こして呼び掛けると、意識は飛んでないようで返事をしてくれました。
ああフォルテ、そんな、顔の真ん中に真っ赤な太線が──
「大丈夫ですか!?」
「めっちゃいたい・・・・・・」
「当たり前です!!!」
あれだけの勢いで転んだんですから、痛いどころの騒ぎじゃないでしょう。
「泣かなくて偉いですね。けれど、泣いていいんですよ?」
「女の子の前で泣けないよ。それより、エレインは怪我してない?」
「無傷です」
「うん、よかった。凄い綺麗な着地だったもんね」
ひとまず、会話が出来るのなら一安心ですが、保健室へ連れていった方がいいでしょう。
私はフォルテに肩を貸して起こすと、階上へと視線を向けました。
私を突き落とした彼女はもういない。本人も驚いていたので、きっと体が勝手に動いてのことでしょう。──けれど、今のは許されることではありません。
「名前、訊くの忘れました・・・・・・」
自身の失態を悔やみつつも、私は炎症で赤くなったフォルテの顔を見て、とても申し訳ない気持ちになりました。
私の問題ごとに巻き込んだ上に、怪我までさせてしまうなんて──。
「フォルテ、ごめんなさい」
「また謝った。言ったでしょ? 悪くないのに謝っちゃ駄目だって。この怪我は俺が慌て過ぎただけだよ。それにしても転ぶなんてカッコ悪いな・・・・・・」
「私のために走ってくれたんでしょう? なら、十分格好良かったですよ。私ももう謝らないので、代わりにフォルテも自分のことをそんな風に言わないでくださいね」
フォルテが怪我をしてしまったことにはやっぱり胸が痛みますが、それでも私のために駆けつけてくれたことは嬉しかったです。
素直に気持ちを伝えると、フォルテは恥ずかしいのか鼻頭を掻いて「いててっ」と呻いていました。
「そういえば、フォルテ。何故ここに?」
中庭で写生をしていた筈では?
「スケッチブック使いきっちゃって、新しいの教室に取りに戻ろうとしたら靴箱からエレインの姿が見えたんだよ」
「なるほど。そういうことでしたか。して、進捗如何です?」
「うっ」
返答に窮するフォルテの様子に、ああ、まだ描けていないのだなと思いつつ、私たちは保健室へと向かいました。
141
あなたにおすすめの小説
(完結)あなたが婚約破棄とおっしゃったのですよ?
青空一夏
恋愛
スワンはチャーリー王子殿下の婚約者。
チャーリー王子殿下は冴えない容姿の伯爵令嬢にすぎないスワンをぞんざいに扱い、ついには婚約破棄を言い渡す。
しかし、チャーリー王子殿下は知らなかった。それは……
これは、身の程知らずな王子がギャフンと言わされる物語です。コメディー調になる予定で
す。過度な残酷描写はしません(多分(•́ε•̀;ก)💦)
それぞれの登場人物視点から話が展開していく方式です。
異世界中世ヨーロッパ風のゆるふわ設定ご都合主義。タグ途中で変更追加の可能性あり。
[完結]だってあなたが望んだことでしょう?
青空一夏
恋愛
マールバラ王国には王家の血をひくオルグレーン公爵家の二人の姉妹がいる。幼いころから、妹マデリーンは姉アンジェリーナのドレスにわざとジュースをこぼして汚したり、意地悪をされたと嘘をついて両親に小言を言わせて楽しんでいた。
アンジェリーナの生真面目な性格をけなし、勤勉で努力家な姉を本の虫とからかう。妹は金髪碧眼の愛らしい容姿。天使のような無邪気な微笑みで親を味方につけるのが得意だった。姉は栗色の髪と緑の瞳で一見すると妹よりは派手ではないが清楚で繊細な美しさをもち、知性あふれる美貌だ。
やがて、マールバラ王国の王太子妃に二人が候補にあがり、天使のような愛らしい自分がふさわしいと、妹は自分がなると主張。しかし、膨大な王太子妃教育に我慢ができず、姉に代わってと頼むのだがーー
悪女の私を愛さないと言ったのはあなたでしょう?今さら口説かれても困るので、さっさと離縁して頂けますか?
輝く魔法
恋愛
システィーナ・エヴァンスは王太子のキース・ジルベルトの婚約者として日々王妃教育に勤しみ努力していた。だがある日、妹のリリーナに嵌められ身に覚えの無い罪で婚約破棄を申し込まれる。だが、あまりにも無能な王太子のおかげで(?)冤罪は晴れ、正式に婚約も破棄される。そんな時隣国の皇太子、ユージン・ステライトから縁談が申し込まれる。もしかしたら彼に愛されるかもしれないー。そんな淡い期待を抱いて嫁いだが、ユージンもシスティーナの悪い噂を信じているようでー?
「今さら口説かれても困るんですけど…。」
後半はがっつり口説いてくる皇太子ですが結ばれません⭐︎でも一応恋愛要素はあります!ざまぁメインのラブコメって感じかなぁ。そういうのはちょっと…とか嫌だなって人はブラウザバックをお願いします(o^^o)更新も遅めかもなので続きが気になるって方は気長に待っててください。なお、これが初作品ですエヘヘ(о´∀`о)
優しい感想待ってます♪
後悔などありません。あなたのことは愛していないので。
あかぎ
恋愛
「お前とは婚約破棄する」
婚約者の突然の宣言に、レイラは言葉を失った。
理由は見知らぬ女ジェシカへのいじめ。
証拠と称される手紙も差し出されたが、筆跡は明らかに自分のものではない。
初対面の相手に嫉妬して傷つけただなど、理不尽にもほどがある。
だが、トールは疑いを信じ込み、ジェシカと共にレイラを糾弾する。
静かに溜息をついたレイラは、彼の目を見据えて言った。
「私、あなたのことなんて全然好きじゃないの」
婚約者をないがしろにする人はいりません
にいるず
恋愛
公爵令嬢ナリス・レリフォルは、侯爵子息であるカリロン・サクストンと婚約している。カリロンは社交界でも有名な美男子だ。それに引き換えナリスは平凡でとりえは高い身分だけ。カリロンは、社交界で浮名を流しまくっていたものの今では、唯一の女性を見つけたらしい。子爵令嬢のライザ・フュームだ。
ナリスは今日の王家主催のパーティーで決意した。婚約破棄することを。侯爵家でもないがしろにされ婚約者からも冷たい仕打ちしか受けない。もう我慢できない。今でもカリロンとライザは誰はばかることなくいっしょにいる。そのせいで自分は周りに格好の話題を提供して、今日の陰の主役になってしまったというのに。
そう思っていると、昔からの幼馴染であるこの国の次期国王となるジョイナス王子が、ナリスのもとにやってきた。どうやらダンスを一緒に踊ってくれるようだ。この好奇の視線から助けてくれるらしい。彼には隣国に婚約者がいる。昔は彼と婚約するものだと思っていたのに。
本当に妹のことを愛しているなら、落ちぶれた彼女に寄り添うべきなのではありませんか?
木山楽斗
恋愛
伯爵令嬢であるアレシアは、婿を迎える立場であった。
しかしある日突然、彼女は婚約者から婚約破棄を告げられる。彼はアレシアの妹と関係を持っており、そちらと婚約しようとしていたのだ。
そのことについて妹を問い詰めると、彼女は伝えてきた。アレシアのことをずっと疎んでおり、婚約者も伯爵家も手に入れようとしていることを。
このまま自分が伯爵家を手に入れる。彼女はそう言いながら、アレシアのことを嘲笑っていた。
しかしながら、彼女達の父親はそれを許さなかった。
妹には伯爵家を背負う資質がないとして、断固として認めなかったのである。
それに反発した妹は、伯爵家から追放されることにになった。
それから間もなくして、元婚約者がアレシアを訪ねてきた。
彼は追放されて落ちぶれた妹のことを心配しており、支援して欲しいと申し出てきたのだ。
だが、アレシアは知っていた。彼も家で立場がなくなり、追い詰められているということを。
そもそも彼は妹にコンタクトすら取っていない。そのことに呆れながら、アレシアは彼を追い返すのであった。
いつまでも変わらない愛情を与えてもらえるのだと思っていた
奏千歌
恋愛
[ディエム家の双子姉妹]
どうして、こんな事になってしまったのか。
妻から向けられる愛情を、どうして疎ましいと思ってしまっていたのか。
元婚約者は戻らない
基本二度寝
恋愛
侯爵家の子息カルバンは実行した。
人前で伯爵令嬢ナユリーナに、婚約破棄を告げてやった。
カルバンから破棄した婚約は、ナユリーナに瑕疵がつく。
そうなれば、彼女はもうまともな縁談は望めない。
見目は良いが気の強いナユリーナ。
彼女を愛人として拾ってやれば、カルバンに感謝して大人しい女になるはずだと考えた。
二話完結+余談
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる