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ユイナとライ
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──やっぱり、今朝のことが気になって宿題なんて手につかないわ!
図書館を出て校舎に向かうユイナは大股で歩いていた。
今朝、大事な友人の靴に硝子の破片が仕込まれていた。
それは本当に許しがたいことで、ユイナの心中はずっと穏やかじゃない。本当なら今も血眼になってでも犯人を探したいが、友人に自分のことを優先して欲しいと言われ、図書館で宿題をしていた。
しかし、やはりじっとしていられずに、犯人を見つけようと資料を乱雑に鞄に押し込めて、図書館から飛び出してきたところだ。
(あんな悪質なことする奴、絶対にまた同じことを繰り返すに決まってるわ! 何としてでも早く見つけないと)
友人にまた危害を加えられるかもしれないという焦燥感がユイナの足取りを速くする。
ユイナが今走っている道は校舎から図書館への一本道になっており、脇の傾斜下は別棟に続く道で植木で仕切られている。
ふと、見知った金髪がユイナの目端を横切った。
「あ────────!!!!」
反射的にその金髪を指差して叫んだユイナは、植木の間をすり抜けて傾斜を滑り、ザザッと靴底が磨り減りそうな勢いでその人物の前へと出た。
エレインの顔と指の怪我を思い出して、どうしても無視するということが出来なかったのだ。
突然のユイナの登場に、その人物──ライは胡乱な目で見遣り、眉間に皺を寄せた。
「あー、お前誰だっけ? 悪いけど、今日は遊ぶ気分じゃ──」
「誰がアンタの取り巻きよ!!! 違うわ! ユイナよユイナ! アンタの婚約者のエレインの親友のユ・イ・ナ!」
興味なさそうに項を擦っていたライは、エレインの名前が出るとピクリと反応した。
眼前に飛び回る羽虫を見るような疎ましそうな目を細め、ライはゆっくりと口を開いて応じた。
「そうか。あいつにこんな喧しい友達がいるとは知らなかったな」
「私だってアンタみたいな女誑しがエレインの婚約者とか信じたくないわよ」
エレインのことを疎んじるライとエレインのことが大好きなユイナ。言わば二人は水と油であり、相対すればその間に修復不能な硝子の罅のような亀裂が入るのは明白であった。
「それで、エレインのオトモダチが俺に何の用?」
ライはユイナを一瞥するとすぐに興味を失ったように視線を逸らし、早くこの場から離れたいという空気を隠しもせずに尋ねた。
そのぞんざいな態度はますますユイナの神経に障り、こめかみをピクピクさせる。
今まで、ユイナとライの間には何のやり取りもなかった。エレインという共通の身近な人物がいるというだけで、ライはそもそもユイナを知らなかったし、ユイナはエレインを放って他の女たちと遊び歩いているライを軽蔑して近寄ろうともしなかった。
しかし、今朝エレインが怪我をし、それがライの遊び相手の女子生徒の誰かの可能性が高いとなっては、ライに一言言ってやらないと気が済まなかったのだ。
「貴方、婚約者がいるんだから、女遊びも大概にしたら?」
「俺が誰と遊ぼうが俺の勝手だろ。少なくとも赤の他人のお前にとやかく言われる筋合いはねーよ」
「アンタのせいでエレインは怪我をしたのよ!!」
碌に取り合おうとしないライに苛立ち、ユイナは鼓膜が震える程の大声で言った。
今朝の件を全く知らないライは、ユイナの顔を見て、僅かに目を見開いて「は?」と小さな声を漏らす。
「怪我? エレインが?」
「そうよ。靴の中に硝子が入ってて指を切ったんだから!」
「何でそれが俺のせいなんだよ」
「エレインにそんなことする奴なんて、アンタが遊んでる女子たち以外にいないでしょ」
ユイナが事細かに説明すると、ライの顔にはみるみるうちに嫌悪の色が浮かび上がったが、それも一瞬で消え去った。
「だとしても俺には関係ないだろ」
「はぁ?」
「別に俺があいつらにやれって指示した訳じゃねぇし、エレインが怪我すればいいとか仄めかしたこともない。あいつらの独断だろ。何でそれを俺が責められなきゃなんない訳?」
確かにライの言葉には一理ある。
今まで、ライのエレインへの扱いについてはいくつも聞いてきたが、酷い言葉を掛けはすれ、身体的に危害を加えたことはなかった。
しかし、だからといって女子生徒たちをその気にさせて、碌に向き合おうともせずエレインへの不満を溜め込ませ、暴発を無視したライに咎がないと言えるだろうか?
「あんだけ派手に遊んでおいて、女子たちの悪意がエレインに向かわないとは考えなかったの? 考えが足らな過ぎるんじゃないかしら?」
「自制出来ない方が悪いだろ。俺がいちいちそこまで考えてやる筋合いないし」
「よくもまぁ人に悪いなんて言えるわね。浮気男が」
「だから何? 言っとくけど、俺だって自分のやっていることが世間一般で不貞と呼ばれるものって自覚はある。ただ罪悪感がないだけ」
「最低」
「そりゃどうも」
何を言っても飄々と返すライにユイナはどんどん怒りを溜め込み、何とかして気怠げな表情を崩せないかと頭脳を全力稼働させる。
そうしてるうちにライがぼそりと呟いた言葉がユイナの導火線に火をつけた。
「そもそも怪我だって大したことないだろ」
「怪我の大小の問題じゃないでしょう!」
ユイナの激声が響き渡り、ライがうるさそうに顔を顰めて耳を塞ぐ。
「怪我をしたのも問題だけど! エレインが悪意にどれだけ傷ついたと思ってるのよ!」
体から湯気が立ち上ぼりそうな程に激怒するユイナを煩わしそうに見遣るライは、溜息をひとつ溢して言った。
「傷つく? あのエレインが? あの完全無欠の優等生様がんなことで傷つくかよ。どうせ、自分の怪我よりそんな真似した顔も知らない相手を嘆いただけだろ。あの偽善者は」
ユイナは驚いた。
偽善者という言葉は頂けないが、あれほどエレインのことを疎ましがっていながら、ライはエレインという少女の人柄を深く理解していたのだ。
確かにエレインは自分の怪我よりも、相手が何故あんな悪意に満ちた行為をしたのかを気にしていた。犯人を探しているのも、別に謝罪をさせたいとかではなくて、再犯防止と本人に自分の行いに向き合って欲しいからだ。
放課後の犯人探しの協力を断ったように、基本的に自分より他人優先。それがエレインだった。
けれど、ライがエレインの人柄を理解していればしている程、ある疑問が頭を過る。それ程までにエレインのことを理解していながら、何故エレインを嫌うのか? エレインの人柄を好み、友人として側にいるユイナにはライの心情は推し測れない。
驚いてすぐに言葉を返せないでいると、その隙を縫ってライは踵を返した。
「あ、待ちなさいよ!」
このままライに言い含められたようで納得のいかないユイナはライを引き留めようとしたが、無視される。
ユイナの声など聞こえないように足を進めるライに何度目かの沸点を越えたユイナは、その態度を崩したい一心で身も蓋もなくライを煽った。
「あんな女たちよりも、エレインの方がずっと優しくて優秀なのに! アンタ女を見る目がないんじゃないの?」
こんなのはただの子供染みた悪口だ。
ユイナにもわかっていたが、言わずにはいられなかった。
口にしてから、あからさま過ぎると思い、こんな言葉じゃライの足を止めることは出来ないだろうと肩を落とす。
しかし、予想に反してライは足を止めて振り返った。
「・・・・・・!」
振り向き様のライの顔を見たユイナは息を飲む。
ライは底なしの泥沼のような暗い瞳を細め、酷薄な笑みを唇に乗せていた。
薄ら寒く口角を上げた口が、言葉を刻む。
「ああ、そうだよ。あいつらはエレインよりも劣っている──だから好きなんだよ」
ライの言葉は凡そユイナの理解の及ぶものではなく、ただただ目を見開いて言葉を失う。
ライはすぐに表情を消し去り、常の顔になって今度こそ振り返らずに去っていった。
「何なの・・・・・・?」
ユイナはライの心の奥底を垣間見せたような表情と言葉に衝撃を受け、暫し茫然と佇んでいた。
図書館を出て校舎に向かうユイナは大股で歩いていた。
今朝、大事な友人の靴に硝子の破片が仕込まれていた。
それは本当に許しがたいことで、ユイナの心中はずっと穏やかじゃない。本当なら今も血眼になってでも犯人を探したいが、友人に自分のことを優先して欲しいと言われ、図書館で宿題をしていた。
しかし、やはりじっとしていられずに、犯人を見つけようと資料を乱雑に鞄に押し込めて、図書館から飛び出してきたところだ。
(あんな悪質なことする奴、絶対にまた同じことを繰り返すに決まってるわ! 何としてでも早く見つけないと)
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エレインの顔と指の怪我を思い出して、どうしても無視するということが出来なかったのだ。
突然のユイナの登場に、その人物──ライは胡乱な目で見遣り、眉間に皺を寄せた。
「あー、お前誰だっけ? 悪いけど、今日は遊ぶ気分じゃ──」
「誰がアンタの取り巻きよ!!! 違うわ! ユイナよユイナ! アンタの婚約者のエレインの親友のユ・イ・ナ!」
興味なさそうに項を擦っていたライは、エレインの名前が出るとピクリと反応した。
眼前に飛び回る羽虫を見るような疎ましそうな目を細め、ライはゆっくりと口を開いて応じた。
「そうか。あいつにこんな喧しい友達がいるとは知らなかったな」
「私だってアンタみたいな女誑しがエレインの婚約者とか信じたくないわよ」
エレインのことを疎んじるライとエレインのことが大好きなユイナ。言わば二人は水と油であり、相対すればその間に修復不能な硝子の罅のような亀裂が入るのは明白であった。
「それで、エレインのオトモダチが俺に何の用?」
ライはユイナを一瞥するとすぐに興味を失ったように視線を逸らし、早くこの場から離れたいという空気を隠しもせずに尋ねた。
そのぞんざいな態度はますますユイナの神経に障り、こめかみをピクピクさせる。
今まで、ユイナとライの間には何のやり取りもなかった。エレインという共通の身近な人物がいるというだけで、ライはそもそもユイナを知らなかったし、ユイナはエレインを放って他の女たちと遊び歩いているライを軽蔑して近寄ろうともしなかった。
しかし、今朝エレインが怪我をし、それがライの遊び相手の女子生徒の誰かの可能性が高いとなっては、ライに一言言ってやらないと気が済まなかったのだ。
「貴方、婚約者がいるんだから、女遊びも大概にしたら?」
「俺が誰と遊ぼうが俺の勝手だろ。少なくとも赤の他人のお前にとやかく言われる筋合いはねーよ」
「アンタのせいでエレインは怪我をしたのよ!!」
碌に取り合おうとしないライに苛立ち、ユイナは鼓膜が震える程の大声で言った。
今朝の件を全く知らないライは、ユイナの顔を見て、僅かに目を見開いて「は?」と小さな声を漏らす。
「怪我? エレインが?」
「そうよ。靴の中に硝子が入ってて指を切ったんだから!」
「何でそれが俺のせいなんだよ」
「エレインにそんなことする奴なんて、アンタが遊んでる女子たち以外にいないでしょ」
ユイナが事細かに説明すると、ライの顔にはみるみるうちに嫌悪の色が浮かび上がったが、それも一瞬で消え去った。
「だとしても俺には関係ないだろ」
「はぁ?」
「別に俺があいつらにやれって指示した訳じゃねぇし、エレインが怪我すればいいとか仄めかしたこともない。あいつらの独断だろ。何でそれを俺が責められなきゃなんない訳?」
確かにライの言葉には一理ある。
今まで、ライのエレインへの扱いについてはいくつも聞いてきたが、酷い言葉を掛けはすれ、身体的に危害を加えたことはなかった。
しかし、だからといって女子生徒たちをその気にさせて、碌に向き合おうともせずエレインへの不満を溜め込ませ、暴発を無視したライに咎がないと言えるだろうか?
「あんだけ派手に遊んでおいて、女子たちの悪意がエレインに向かわないとは考えなかったの? 考えが足らな過ぎるんじゃないかしら?」
「自制出来ない方が悪いだろ。俺がいちいちそこまで考えてやる筋合いないし」
「よくもまぁ人に悪いなんて言えるわね。浮気男が」
「だから何? 言っとくけど、俺だって自分のやっていることが世間一般で不貞と呼ばれるものって自覚はある。ただ罪悪感がないだけ」
「最低」
「そりゃどうも」
何を言っても飄々と返すライにユイナはどんどん怒りを溜め込み、何とかして気怠げな表情を崩せないかと頭脳を全力稼働させる。
そうしてるうちにライがぼそりと呟いた言葉がユイナの導火線に火をつけた。
「そもそも怪我だって大したことないだろ」
「怪我の大小の問題じゃないでしょう!」
ユイナの激声が響き渡り、ライがうるさそうに顔を顰めて耳を塞ぐ。
「怪我をしたのも問題だけど! エレインが悪意にどれだけ傷ついたと思ってるのよ!」
体から湯気が立ち上ぼりそうな程に激怒するユイナを煩わしそうに見遣るライは、溜息をひとつ溢して言った。
「傷つく? あのエレインが? あの完全無欠の優等生様がんなことで傷つくかよ。どうせ、自分の怪我よりそんな真似した顔も知らない相手を嘆いただけだろ。あの偽善者は」
ユイナは驚いた。
偽善者という言葉は頂けないが、あれほどエレインのことを疎ましがっていながら、ライはエレインという少女の人柄を深く理解していたのだ。
確かにエレインは自分の怪我よりも、相手が何故あんな悪意に満ちた行為をしたのかを気にしていた。犯人を探しているのも、別に謝罪をさせたいとかではなくて、再犯防止と本人に自分の行いに向き合って欲しいからだ。
放課後の犯人探しの協力を断ったように、基本的に自分より他人優先。それがエレインだった。
けれど、ライがエレインの人柄を理解していればしている程、ある疑問が頭を過る。それ程までにエレインのことを理解していながら、何故エレインを嫌うのか? エレインの人柄を好み、友人として側にいるユイナにはライの心情は推し測れない。
驚いてすぐに言葉を返せないでいると、その隙を縫ってライは踵を返した。
「あ、待ちなさいよ!」
このままライに言い含められたようで納得のいかないユイナはライを引き留めようとしたが、無視される。
ユイナの声など聞こえないように足を進めるライに何度目かの沸点を越えたユイナは、その態度を崩したい一心で身も蓋もなくライを煽った。
「あんな女たちよりも、エレインの方がずっと優しくて優秀なのに! アンタ女を見る目がないんじゃないの?」
こんなのはただの子供染みた悪口だ。
ユイナにもわかっていたが、言わずにはいられなかった。
口にしてから、あからさま過ぎると思い、こんな言葉じゃライの足を止めることは出来ないだろうと肩を落とす。
しかし、予想に反してライは足を止めて振り返った。
「・・・・・・!」
振り向き様のライの顔を見たユイナは息を飲む。
ライは底なしの泥沼のような暗い瞳を細め、酷薄な笑みを唇に乗せていた。
薄ら寒く口角を上げた口が、言葉を刻む。
「ああ、そうだよ。あいつらはエレインよりも劣っている──だから好きなんだよ」
ライの言葉は凡そユイナの理解の及ぶものではなく、ただただ目を見開いて言葉を失う。
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