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第三話 水鞭
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「まぁまぁ、そう怒らないで。アレックス様」
「そうですよぉ! まずは落ち着きましょう、アレックス様」
「──だそうですよ。アレックス様」
「誰のせいだと!?」
怒濤のアレックス様三連発に、アレックス本人は目を剥いて言い返した。
目の前には能天気な表情の浮気カップル。腰にはげんなりと疲れた表情の婚約者の浮気相手の婚約者が、自分を止めるために細腕で巻きついている。
眼前の二人はともかく、少し強引に連れてきたレティシアの言葉を無視するのは気が引けたので、アレックスは少し冷静になって、怒りで強張った体の力を抜いた。
その様子に、もう大丈夫だろうと判断したレティシアはほっと安堵の息を吐き、そっとアレックスから離れた。
「大体またも何も、そもそもお前たちが密会を止めれば、俺達もこうして口が酸っぱくなるまで同じことを繰り返し言わなくても良くなるんだがな」
アレックスが地を這うような低い声で二人に言う。
蛙を睨む蛇のような目で睨まれた二人は、それすらどこ吹く風だった。
「だってキャシーとは性格から好きなものや趣味──あと、その他諸々で相性バッチリなんですもん。ね?」
「はぁい♪ ロッシー様は本当に楽しい方で、昼の遊びも夜の遊びもお上手ですし♪」
「その他諸々って何だ。夜の遊びって何だ」
「さては今日が初犯じゃないな、貴様ら──あっ、アレックス様の口調が移りました」
室内の空気が完全に春と冬で二極化されている。晴れたぽかぽか日和と冷たい雨の日と言ってもいい。
どうやら、レティシアとアレックスの預かり知らぬところで既に『仲良く』していたらしい。
(まぁ、血液の鑑定魔法の導入で昔に比べたら、婚前交渉は問題になりませんけど、それは両者に他に相手がいなかった場合ですものねぇ)
当然、他の婚約者持ち同士ではあり得ない。
けれどそれをやらかしているのが、この二人である。しかも片方は自身の婚約者。胃も痛けりゃ頭も痛い。
レティシアは頭とお腹を押さえつつも、大事なことに気づき、ロッシーに確かめた。
「ロッシー様、当然のこととは思いますが、あの・・・・・・その・・・・・・ひ・・・・・・の方はちゃんと──」
「え? ──ああ! 避妊のこと? 大丈夫。ちゃんとしてるから!」
「・・・・・・」
こちとらまだ無垢な乙女なのだから、そういうことを大きな声で言わないで欲しい。
にっこりと笑って親指を立てたロッシーに、流石に頬を赤くしてレティシアは俯いた。
しかし、
「──貴様ら」
──ビクリ!
地獄の底から這い上がってくるかのような恐ろしい声に、レティシアは思わず震え上がった。
すぐさま隣を見ると、下を向いて肩を震わせているアレックスの姿があった。
「俺たち貴族の婚約は、須らく王命によるものだと分かっているのか──?」
どうやら、ロッシーが直接的な単語を使ったことが呼び水になり、怒りがぶり返したらしい。
アレックスは顔を上げ、キッとロッシーとキャサリンを睨みつけると、素早い動作で右腕を天井に突き上げた。
すると、ヒュンッという鋭い音と共にアレックスの手から水で出来た縄のようなものが飛び出した。
(! ──アレックス様の水鞭!!!)
レティシアが息を飲む。
アレックスがどこからともなく出した水の鞭は、変幻自在に宙でしなり、まるで小さな水龍が飛んでいるかのようだ。
アレックスの性格は、真面目で頭が固く、融通が利かない。
王命に逆らうような真似が許せるはずもなく、また正当な理由があれば他者を罰することに躊躇もない。
「跪け。打ち据えてやる」
「あ、あああああアレックス様っ! 落ち着いて!」
声を荒げることもなく、静かに宣告するアレックスに、これは本気だとキャサリンも慌て出し、レティシアも何とかアレックスを宥めようと言葉を探す。
「そうですよ! そもそも学内で鞭なんて振るったら問題になります!」
「こいつらの行動も問題だろうが」
「返す言葉もありませんが! ロッシー様も何とか言って──って、いない! まさか逃げました!?」
いつの間にかキャサリンの隣にいたはずのロッシーの姿が忽然と消えており、この危機に婚約者も浮気相手もほっぽった事実にレティシアは苛立った。
(嘘でしょう!? せめてどちらかくらいは守ったらどうですか! ああもうっ、アレックス様の『水』に対し、私は『炎』。応戦するにしても相性負けじゃないですか!)
目が回りそうな程にこの場を何とか穏便に納める方法を探すが、全く思い浮かばない。
そうこうしている内に、アレックスが一歩前に踏み出す。
「ひぇっ!」
キャサリンが小さな悲鳴を上げた。
ロッシーが姿を消した以上、まず水鞭の犠牲になるのはキャサリンだろう。
女相手だからといって手加減するような性分ではないが、アレックスとて打つ場所くらいは考慮する。
「手を差し出せ」
どうやら手を打つつもりらしい。
キャサリンは咄嗟に両手をぎゅっと握り締め、首をもげそうな勢いで横に振った。
「アレックス様、やめましょう。確かにお二人がしたことは問題行動ですが、何も鞭で打つ必要はない筈。今までだって口頭でのお説教に留めてきたではありませんか」
レティシアが庇うようにキャサリンの前に立って、アレックスを説得する。
自分でも何故、婚約者の浮気相手を庇っているのかが分からなかった。
(ロッシー様とキャサリン様の説得に来て、どうして私はアレックス様を説得してるんですか!? ああもうっ、訳がわかりません!)
「退け、レティシア・ソルシェ。俺も後で罰は受ける。しかし、こいつらの性根は今すぐ叩き直さなくてはいけない。もしも不貞が陛下の耳に入ってみろ。二人とも鞭打ちでは済まされないぞ」
「それはそうですが──」
実際、ロッシーとキャサリンの行為はかなり不味い。
抱擁や口づけ程度であれば、まぁ、問題ではあるが、問題ない。けれど、それ以上はダメだ。
貴族が王命で婚約者を決めるのは、潰えつつある魔力を少しでも多く次の代へ繋げるため。だからこそ、婚約は子に魔力を受け継がせられる可能性のある者同士で結ばれる。
決められた相手以外と子を成すのは、国力を削いでも構わないと思っている不届き者の認定を受けるだろう。
不穏分子と認識されれば、ロッシーもキャサリンも、この先厳罰を受けた上で行動を制限させられる可能性もある。
それを考えたからこそ、アレックスはここでどんな手段を使ってでも歯止めを掛けなくてはいけないと決意した。
アレックスの言葉が正論だからこそ、レティシアも口ごもり反論する術を封じられる。
このままキャサリンがアレックスに打たれるのを見届けることしか出来ないのか──。
「落ち着きなって、アレックス様。えいやっ」
「っ! うおっ!」
場違いな軽やかな声がしたのと同時に、アレックスの体が傾いた。
「アレックス様!?」
アレックスはそのまま前に数歩たたらを踏み、バランスを崩した際に制御を失った水鞭が無闇に周囲を攻撃しないように力を解除した。
水鞭はたちまち宙で分解され、コップの中の水をばら撒いたように弾けるとそのまま跡形もなく消えていった。
「~~! いつの間に背後にっ!?」
「ロッシー様・・・・・・」
アレックスを襲った一連の衝撃の正体は、彼の背後で軽く膝を曲げた不自然なポーズをしているロッシーだった。
姿を消したと思ったら、いつの間にかアレックスの後ろに回り込み、子供がする悪戯のように曲げた自身の膝でアレックスの膝裏を押したらしい。
「ほらぁ、そんな怖いもの出さないで、冷静に話し合いで解決しようよ。レティもそう言いたかったんでしょ?」
「・・・・・・間違ってはおりませんが、ロッシー様に代弁されるのは甚だ遺憾です」
元凶の片割れにそう言われ、レティシアは無表情のまま眉間に皺を寄せて言った。
「そうですよぉ! まずは落ち着きましょう、アレックス様」
「──だそうですよ。アレックス様」
「誰のせいだと!?」
怒濤のアレックス様三連発に、アレックス本人は目を剥いて言い返した。
目の前には能天気な表情の浮気カップル。腰にはげんなりと疲れた表情の婚約者の浮気相手の婚約者が、自分を止めるために細腕で巻きついている。
眼前の二人はともかく、少し強引に連れてきたレティシアの言葉を無視するのは気が引けたので、アレックスは少し冷静になって、怒りで強張った体の力を抜いた。
その様子に、もう大丈夫だろうと判断したレティシアはほっと安堵の息を吐き、そっとアレックスから離れた。
「大体またも何も、そもそもお前たちが密会を止めれば、俺達もこうして口が酸っぱくなるまで同じことを繰り返し言わなくても良くなるんだがな」
アレックスが地を這うような低い声で二人に言う。
蛙を睨む蛇のような目で睨まれた二人は、それすらどこ吹く風だった。
「だってキャシーとは性格から好きなものや趣味──あと、その他諸々で相性バッチリなんですもん。ね?」
「はぁい♪ ロッシー様は本当に楽しい方で、昼の遊びも夜の遊びもお上手ですし♪」
「その他諸々って何だ。夜の遊びって何だ」
「さては今日が初犯じゃないな、貴様ら──あっ、アレックス様の口調が移りました」
室内の空気が完全に春と冬で二極化されている。晴れたぽかぽか日和と冷たい雨の日と言ってもいい。
どうやら、レティシアとアレックスの預かり知らぬところで既に『仲良く』していたらしい。
(まぁ、血液の鑑定魔法の導入で昔に比べたら、婚前交渉は問題になりませんけど、それは両者に他に相手がいなかった場合ですものねぇ)
当然、他の婚約者持ち同士ではあり得ない。
けれどそれをやらかしているのが、この二人である。しかも片方は自身の婚約者。胃も痛けりゃ頭も痛い。
レティシアは頭とお腹を押さえつつも、大事なことに気づき、ロッシーに確かめた。
「ロッシー様、当然のこととは思いますが、あの・・・・・・その・・・・・・ひ・・・・・・の方はちゃんと──」
「え? ──ああ! 避妊のこと? 大丈夫。ちゃんとしてるから!」
「・・・・・・」
こちとらまだ無垢な乙女なのだから、そういうことを大きな声で言わないで欲しい。
にっこりと笑って親指を立てたロッシーに、流石に頬を赤くしてレティシアは俯いた。
しかし、
「──貴様ら」
──ビクリ!
地獄の底から這い上がってくるかのような恐ろしい声に、レティシアは思わず震え上がった。
すぐさま隣を見ると、下を向いて肩を震わせているアレックスの姿があった。
「俺たち貴族の婚約は、須らく王命によるものだと分かっているのか──?」
どうやら、ロッシーが直接的な単語を使ったことが呼び水になり、怒りがぶり返したらしい。
アレックスは顔を上げ、キッとロッシーとキャサリンを睨みつけると、素早い動作で右腕を天井に突き上げた。
すると、ヒュンッという鋭い音と共にアレックスの手から水で出来た縄のようなものが飛び出した。
(! ──アレックス様の水鞭!!!)
レティシアが息を飲む。
アレックスがどこからともなく出した水の鞭は、変幻自在に宙でしなり、まるで小さな水龍が飛んでいるかのようだ。
アレックスの性格は、真面目で頭が固く、融通が利かない。
王命に逆らうような真似が許せるはずもなく、また正当な理由があれば他者を罰することに躊躇もない。
「跪け。打ち据えてやる」
「あ、あああああアレックス様っ! 落ち着いて!」
声を荒げることもなく、静かに宣告するアレックスに、これは本気だとキャサリンも慌て出し、レティシアも何とかアレックスを宥めようと言葉を探す。
「そうですよ! そもそも学内で鞭なんて振るったら問題になります!」
「こいつらの行動も問題だろうが」
「返す言葉もありませんが! ロッシー様も何とか言って──って、いない! まさか逃げました!?」
いつの間にかキャサリンの隣にいたはずのロッシーの姿が忽然と消えており、この危機に婚約者も浮気相手もほっぽった事実にレティシアは苛立った。
(嘘でしょう!? せめてどちらかくらいは守ったらどうですか! ああもうっ、アレックス様の『水』に対し、私は『炎』。応戦するにしても相性負けじゃないですか!)
目が回りそうな程にこの場を何とか穏便に納める方法を探すが、全く思い浮かばない。
そうこうしている内に、アレックスが一歩前に踏み出す。
「ひぇっ!」
キャサリンが小さな悲鳴を上げた。
ロッシーが姿を消した以上、まず水鞭の犠牲になるのはキャサリンだろう。
女相手だからといって手加減するような性分ではないが、アレックスとて打つ場所くらいは考慮する。
「手を差し出せ」
どうやら手を打つつもりらしい。
キャサリンは咄嗟に両手をぎゅっと握り締め、首をもげそうな勢いで横に振った。
「アレックス様、やめましょう。確かにお二人がしたことは問題行動ですが、何も鞭で打つ必要はない筈。今までだって口頭でのお説教に留めてきたではありませんか」
レティシアが庇うようにキャサリンの前に立って、アレックスを説得する。
自分でも何故、婚約者の浮気相手を庇っているのかが分からなかった。
(ロッシー様とキャサリン様の説得に来て、どうして私はアレックス様を説得してるんですか!? ああもうっ、訳がわかりません!)
「退け、レティシア・ソルシェ。俺も後で罰は受ける。しかし、こいつらの性根は今すぐ叩き直さなくてはいけない。もしも不貞が陛下の耳に入ってみろ。二人とも鞭打ちでは済まされないぞ」
「それはそうですが──」
実際、ロッシーとキャサリンの行為はかなり不味い。
抱擁や口づけ程度であれば、まぁ、問題ではあるが、問題ない。けれど、それ以上はダメだ。
貴族が王命で婚約者を決めるのは、潰えつつある魔力を少しでも多く次の代へ繋げるため。だからこそ、婚約は子に魔力を受け継がせられる可能性のある者同士で結ばれる。
決められた相手以外と子を成すのは、国力を削いでも構わないと思っている不届き者の認定を受けるだろう。
不穏分子と認識されれば、ロッシーもキャサリンも、この先厳罰を受けた上で行動を制限させられる可能性もある。
それを考えたからこそ、アレックスはここでどんな手段を使ってでも歯止めを掛けなくてはいけないと決意した。
アレックスの言葉が正論だからこそ、レティシアも口ごもり反論する術を封じられる。
このままキャサリンがアレックスに打たれるのを見届けることしか出来ないのか──。
「落ち着きなって、アレックス様。えいやっ」
「っ! うおっ!」
場違いな軽やかな声がしたのと同時に、アレックスの体が傾いた。
「アレックス様!?」
アレックスはそのまま前に数歩たたらを踏み、バランスを崩した際に制御を失った水鞭が無闇に周囲を攻撃しないように力を解除した。
水鞭はたちまち宙で分解され、コップの中の水をばら撒いたように弾けるとそのまま跡形もなく消えていった。
「~~! いつの間に背後にっ!?」
「ロッシー様・・・・・・」
アレックスを襲った一連の衝撃の正体は、彼の背後で軽く膝を曲げた不自然なポーズをしているロッシーだった。
姿を消したと思ったら、いつの間にかアレックスの後ろに回り込み、子供がする悪戯のように曲げた自身の膝でアレックスの膝裏を押したらしい。
「ほらぁ、そんな怖いもの出さないで、冷静に話し合いで解決しようよ。レティもそう言いたかったんでしょ?」
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