闘破蒼穹(とうはそうきゅう)

きりしま つかさ

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第0324話 評価

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巨大な広場の上に、沈黙が支配していた。

しばらく経った後、両側の観客席から連続した嘆きの声が響き始めた。

「あー」と主纤手は軽く衣を払いながら、白い霧の中にある蕭炎の方向を見上げた。

「あのこの大会でその神秘な少年に匹敵する最大のダークホースだったのに、こんな失敗で終わってしまうなんて……」

「今回は公会が本当に顔負けだよ」

「ははは、法犸会長。

岩枭が敗北した以上、最後の成績を発表していただけませんか?」

炎利は大笑いしながらも、ようやく胸中で沸き立つ狂喜を抑え、法犸らに向き合って言った。

「どうするんだ?」

海波東は眉をひそめ、顔に薄い冷たい殺意が浮かんでいた。

「あいつを見下ろすように炎利を見て……」

「どうしようもないさ。

この大勢の前で彼を殺せと言うのか?**」

「昨日夜から掌根で切っておけばよかったのに」と加老は険しい表情で言った。

「あー、殺しても面倒くさいんだよ。

あの連中に我々が弱みにつけられているからな」法犸も嘆息しながら肩をすくめた。

「どうやらこの勝利者には彼の名前を冠するしかないみたいだ。

公会が些細な理由で留め置けるわけないだろう?」

それを聞いた海波東と加老は眉根を寄せ、互いに視線を合わせたが、何とも言えなかった。

やがて二人は黙々と頷いた。

法犸はゆっくりと前に進み出し、広場を見渡しながら声を低くした。

「大会の規則では、この一戦で最も薬品の段階と実用性が高いものを創った者が勝者となる。

柳翎は四品丹薬を作ったが、炎利の紫心破障丹に比べて見劣りするから……」

広場上空は静まり返り、法犸のため息のような声だけが響き渡っていた。

「だからこの一回目の加マ帝国の錬薬師大会の勝者は……」

胸を抱えながら炎利は笑みを浮かべ、陰気な顔をしている法犸らを見上げた。

彼はもう自分が出雲帝国に戻った後の栄誉を想像していた。

「勝者は炎利です」と言い終わる前に、突然「待て!」

という声が広場に響いた。

その声の方向を見ると、白い寒気で覆われた石台から発せていた。

「えーと……」

声が響いた直後、石台の周囲に漂っていた白い霧がゆっくりと薄くなり始めた。

暫くするとその白い霧は視界を遮ることもできなくなり、人々の目に新たな光景が広がった。

堅固な青石台は薬炉の爆発で幾つもの亀裂ができていた。

石台の上には狼藉(ろうじゃく)が残り、その先端から目を伏せた青年が顔を上げると、白い霧の中から血痕が浮かび上がった。

薬炉の突然の爆発で飛び散った破片によるものだろう。

「最後の冷気も消えたようだな」青年は顔色の悪い平凡な顔を見上げて高台に立つファーマに向かい声を詰まらせて言った。

「試合終了まであとどれくらいか?」

「十四分だ」ファーマが頷いて答える。

「レオン、薬炉も粉々になった今、残り時間があっても再び作り直すのは無理だろう。

男の子ならもっと堂々と認輸すべきだ」炎利は再び現れた青年を見つめると笑みを浮かべて嘲弄した。

「勇退するなど男らしくないと言いたいのか?」

レオンは淡然と笑って首を傾げた。

「それに、私が再開する必要があるわけじゃない」

「どういうつもりだ?」

炎利が不敵な表情を見せる青年の様子を見て顔色を変えながら喝破した。

炎利の喝破に答えず、レオンは広場の数万人の視線を背に右手をゆっくりと上げた。

掌を開くと突然天高く向かい上る吸引力が暴発した。

彼の指差す先には皆目を凝らして見上げる白色の炎の雲が浮かんでいた。

その炎は周囲の雲と同じ色で、注意しないと存在さえ気づかないほどだった。

この白色の炎は、薬炉が爆裂する直前レオンが底に巧みな力を込めて打った一撃によって三紋青霊丹を骨冷火で包み天高く打ち上げたものだった。

その一撃が大会の鍵を握る局面を逆転させたのだ。

「あれは?」

ファーマが炎の中心部に目を凝らすと、そこには蒼色の薬草がわずかに浮かんでいた。

レオン自身もその奇跡的な判断に驚嘆していた。

表面上では無謀な一撃だったが、実際は試合の流れを変えた絶妙な一手だったのだ。

「これは...」炎利が目を丸くして天高く見上げた時、レオンは掌を開いて再び静かに笑みを浮かべていた。



「はは、まだ言敗する時期ではないな、奇跡よ。

最後の瞬間に起こるものだ。

この男ならではの特徴だ」海波東は白い炎を見つめながら息を吐いた。

炎利の実力で小妖怪を倒すにはまだ不足していると悟っていた。

「小坊主は見下されたな!なぜ毎回こんな波乱が続くのか?」

加老は掌をたたき、感心したように笑った。

法犸はうなずきながら、この男の試合を見ているだけで神経がつぶれるほどだと言った。

一試合で何度も緊張と安堵を繰り返させられるからだ。

「恐ろしい奴だ。

最後の瞬間にその保全の術を考え出すなんて、凄いな」ナラン桀は胡須を撫でながら賞賛した。

ナラン嫣然は胸の奥に詰まった息を吐き出し、掌で額の汗を拭った。

終盤の勝負がまた逆転するのだと気付いたのだ。

「一体何なんだ?」

炎利は顔色を変え、白い炎を見上げた。

その不安感は先ほどより濃厚だった。

広場の上空に漂う白色の炎は、蕭炎から発せられる吸引力で急速に下降し始めた。

その降下と共に炎が急速に消散し、中には青色の丹薬が明確に現れた。

掌から半メートルを残すところで炎は完全に消失し、丸みを帯びた青色の丹薬が蕭炎の手の中に正確に落ちた。

手を縮めると、掌に収まったその丹薬を見下ろした蕭炎は口を開け、微かに冷えた空気を吸い込んだ。

この波乱をくぐり抜けてようやく完成した青色の丹薬は、龍眼大で滑らかな表面に青・紫・白の三つの紋が整然と並んでいた。

「成功だ」蒼白な顔に安堵の笑みが広がった。

薬術を習得して以来初めて、蕭炎はこんなにも時間をかけて丹薬を作り上げたのだ。

「成功したのか? どの段階か?」

小公主たちもその笑顔を見て質問した。

しかし三紋青霊丹の香りは寒気に凍みつき、詳細な情報を伝えることができなかった。

それでも彼らは低級薬とは思わず、その価値を測った。

蕭炎は軽く笑い、炎利が不機嫌に見つめる方向を見やると、手にした青色の丹薬を高々と掲げた。

目を凝らし、高台で笑顔を見せている法犸たちに向けて声を張り上げた。

「四品! 三紋青霊丹!」

その叫びは広場に響き渡り、笑い声が沸き起こった。

炎利の耳の中で雷鳴のように炸裂した。

目が曇り、顔色が急変して地面に座り込んでしまった。

紫心破障丹を越える三段階の青霊丹は明らかに優勢だったのだ。

僅か五分未満で再び優勝者が交代する。

これが奇跡だ!

二十歳にも満たない少年が作り出した、驚異の瞬間!

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