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第0480話 雷閃
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青炎が現れたとき、青い闘気はたちまち優しい羊から凶暴な狼へと変化し、再び円形の包囲を形成して中心部に位置する薄い銀色エネルギーに向かって進み始めた。
「シィ!」
青炎の侵入に対して、銀色エネルギーは不満げに新たな輝きを放ち、危険を感じたトゲネズミのように敵を威嚇しようとした。
しかし現在の闘気は青い炎が混ざり合うことで、銀色エネルギーの中に存在する何か圧倒的な力に対し、以前のような優位性は失われていた。
むしろ銀光が増すにつれ、青炎の中の炎も挑発に応え「プ」っと噴き出し始めた。
二つのエネルギーが衝突した瞬間、エネルギーの波紋が急速に広がり始めたが、周囲の闘気によって体への影響は抑えられた。
青炎と銀光が交錯し始めてから半刻も経たない間に、銀色の輝きは敗北を悟らざるを得ず、その明るさが次第に縮小していった。
一呼吸の間もなく、銀色エネルギーは青炎との戦いに惨憺たる敗北を喫し、蕭炎の制御下で青炎は勝利を確信しつつ包囲圏を掌大の小さな円形へと縮小させた。
その円の中には、風雷の本質が浮かび上がっていた。
この風雷の力は、青炎によって外側の輝きを全て焼き尽くされ、蕭炎の心眼に清々しく映し出された。
それは非常に細長い銀色の稲妻であり、蛇と酷似した形をしている。
その長さは半寸程度で、指よりも細かく、外側のエネルギーが失われたことで、小さな電気の蛇のように身をくねらせながら体を丸めていた。
口を開けると、風雷の音色が聞こえてくるようだった。
「これが風雷の力か……確かに通常のエネルギーとは異なる。
まだ知性は持っていないが、冥冥と本能に従って行動する能力があるようだ」
蕭炎はその電気の蛇を包むように囲まれた青炎を見つめながら、内心で驚きを込めて言った。
「うん、天地間から生まれる力なのだから、人間が修練する闘気とは比べ物にならない。
もしもそれを制御できれば、この異火の圧倒的な力を凌駕できるかもしれない」
薬老の笑い声が蕭炎の心に響いた。
「まさか異火がここまで凶暴だったとは……威厳ある風雷の力さえも怯えさせているではないか。
青蓮地心火の抑えがあれば、それを吸収するのは容易だ。
だからこそ、今すぐ行動を起こすべきだ」
小さく頷きながら蕭炎は気を静め、銀色エネルギーを取り囲む青炎が一瞬震えたのち、勢いよくその上に乗りかかり、一気に飲み込んでしまった。
山頂の巨岩の上で蕭炎は青石の上に座り、体から時折電光が走る様子があった。
空には雷雲は減っているものの、大豆大(たまごだい)の雨粒が漆黒の夜空を砕きながら激しく降り注ぎ、その周囲は嵐のような風で包まれていた。
外界は激しい雨が降り注ぐが、蕭炎の周囲三尺の範囲では夏のような乾燥が保たれていた。
その領域に近づくと、雨粒は灼熱の気温によって霧のように蒸発し、たちまち昇り立ち、次の雨滴に砕かれる。
緊張した表情を浮かべた蕭炎は、修練印結を作りながら震える手で電光が指先から噴き出す瞬間を見つめる。
その一瞬の閃光はすぐに消えてしまう。
時間は修練の中で流れていった。
空に広がる黒い雲はいつしか薄くなり、夜を荒らした激しい雨も疲れたように弱まり、時折ぽつりと降る程度になった。
暗く重い空の雲がゆっくり動いている最中、突然太陽光の一筋が雲間から漏れ出し、無限に広がる林海に射し込む。
その光は連鎖反応を起こし、次々と光線が降り注ぎ、雲を千創百孔にしてやっと裂けた。
すると眩しい温かい日差しが一斉に降り注ぎ、一夜の悪天候で傷ついた森林全体を包み込む。
山頂に黒い長袍をまとった青年が座っている。
外界の気象変化を感じ取ったのか、彼は閉じていた目を開き、指先から銀色の稲妻が体に入り込み、消えていった。
稲妻が消えた直後、その睫毛の震えが激しくなり、やがて束縛を解いたように猛然と目を開ける。
すると実質的な銀色の稲妻が鋭く鋭い光となって彼の目に飛び出し、寸許の長さにまで達した。
目の奥から消えた稲妻と共に漆黒の瞳孔は再び平和を取り戻す。
印結を解いた蕭炎はゆっくりと顔を上げ、温かい日差しを放つ太陽を見やる。
胸が上下しながら、彼は喉から浊気を吐き出した。
その息遣いと共に、彼の頬に薄い光沢が浮かび、日光の中で玉石のように輝く。
体が軽く震えながらも他の動きを見せないまま、彼は弾丸のように座り直し、身体を伸ばすと骨盤から音を立てた。
その動作で口角の弧度が少し大きくなった。
ゆっくりと手を開き、指先で軽く擦ると、極めて薄い銀色の電光がひゅっと走り、消えていった。
薬老の責に、蕭炎は恥ずかしげもなく笑みを浮かべた。
指先から消えたその一筋のエネルギーを感じながら髪を撫でると、「師匠、風雷之力が統合できたなら、三千雷動の修練も始められるでしょう?」
「当然だ」
その言葉に反応し、蕭炎の表情は再び喜びに彩られた。
青石の上に置かれた銀色の巻物を手に取ろうとした瞬間、彼は驚愕の声を上げた。
今やその巻物は完全に白紙状態で、表面にあった「三千雷動」の文字すら跡形もなく消えていたのだ。
「あれ?」
空っぽになった巻物を見つめながら、蕭炎の顔色が一変した。
「師匠、それ……どこに行っちゃったんですか?」
「そのものは君の頭の中にいるんだよ。
巻物に残す必要はない。
静かに昨日見たあのイメージを思い出すだけでいい。
風雷之力を得た今なら、修練は水到渠成だ。
努力と天賦があればいずれ大成できるはずさ」と薬老がため息まじりに説明した。
その言葉でようやく悟った蕭炎は、苦しげに笑みを浮かべた。
清々しい朝の空気を深呼吸しながら緑陰に覆われた広大な森を見上げる。
一夜の豪雨で洗い流されたこの森林はどこまでも新鮮さを感じさせた。
視線を巡らせながら彼の揺れ動いていた心も次第に落ち着きを取り戻す。
心境が平穏になった瞬間、蕭炎は目を閉じた。
しかし今回は闇ではなく銀色の空間へと意識が移行した。
その中で彼は鮮明なイメージを次々と認識し、以前のようなぼんやりとした記憶とは異なる確かなものとして刻み込んでいった。
「己身を雷に変えて心で統制する!」
最後の一画面を覚えた直後、突然目の前のイメージが集結し『以身化雷 以心御之』と銀光りの古文字八つが浮かび上がった。
その文字を見詰めながらしばらくすると、蕭炎は何かに気付いたように体内で統合した風雷之力を体外へ放出させた。
電光となって足元まで流れ込んだそのエネルギーは瞬く間に彼の両足を包み込む。
足元の銀色の輝きを見つめる間、蕭炎は右脚を奇妙な角度で軽々と上げた。
それは先ほど見たイメージと同じポーズだった。
しかしその直後、彼は突然頭が眩暈し銀色の空間が崩壊した。
次の瞬間には山頂から外に出ていることに気付いた。
さっきの一歩で無意識に跳躍していたのだ。
崖を見下ろすと蕭炎の顔が白くなった。
紫雲翼が背中に生えていないことに気づくと同時に、足元の銀色光輝はエネルギー切れで揺らぎ始めた。
その身体は羽根を失った鳥のように深淵へと落ちていった。
「あっ! 救助よ!」
深い山中から悲痛な叫びが響き渡った。
「シィ!」
青炎の侵入に対して、銀色エネルギーは不満げに新たな輝きを放ち、危険を感じたトゲネズミのように敵を威嚇しようとした。
しかし現在の闘気は青い炎が混ざり合うことで、銀色エネルギーの中に存在する何か圧倒的な力に対し、以前のような優位性は失われていた。
むしろ銀光が増すにつれ、青炎の中の炎も挑発に応え「プ」っと噴き出し始めた。
二つのエネルギーが衝突した瞬間、エネルギーの波紋が急速に広がり始めたが、周囲の闘気によって体への影響は抑えられた。
青炎と銀光が交錯し始めてから半刻も経たない間に、銀色の輝きは敗北を悟らざるを得ず、その明るさが次第に縮小していった。
一呼吸の間もなく、銀色エネルギーは青炎との戦いに惨憺たる敗北を喫し、蕭炎の制御下で青炎は勝利を確信しつつ包囲圏を掌大の小さな円形へと縮小させた。
その円の中には、風雷の本質が浮かび上がっていた。
この風雷の力は、青炎によって外側の輝きを全て焼き尽くされ、蕭炎の心眼に清々しく映し出された。
それは非常に細長い銀色の稲妻であり、蛇と酷似した形をしている。
その長さは半寸程度で、指よりも細かく、外側のエネルギーが失われたことで、小さな電気の蛇のように身をくねらせながら体を丸めていた。
口を開けると、風雷の音色が聞こえてくるようだった。
「これが風雷の力か……確かに通常のエネルギーとは異なる。
まだ知性は持っていないが、冥冥と本能に従って行動する能力があるようだ」
蕭炎はその電気の蛇を包むように囲まれた青炎を見つめながら、内心で驚きを込めて言った。
「うん、天地間から生まれる力なのだから、人間が修練する闘気とは比べ物にならない。
もしもそれを制御できれば、この異火の圧倒的な力を凌駕できるかもしれない」
薬老の笑い声が蕭炎の心に響いた。
「まさか異火がここまで凶暴だったとは……威厳ある風雷の力さえも怯えさせているではないか。
青蓮地心火の抑えがあれば、それを吸収するのは容易だ。
だからこそ、今すぐ行動を起こすべきだ」
小さく頷きながら蕭炎は気を静め、銀色エネルギーを取り囲む青炎が一瞬震えたのち、勢いよくその上に乗りかかり、一気に飲み込んでしまった。
山頂の巨岩の上で蕭炎は青石の上に座り、体から時折電光が走る様子があった。
空には雷雲は減っているものの、大豆大(たまごだい)の雨粒が漆黒の夜空を砕きながら激しく降り注ぎ、その周囲は嵐のような風で包まれていた。
外界は激しい雨が降り注ぐが、蕭炎の周囲三尺の範囲では夏のような乾燥が保たれていた。
その領域に近づくと、雨粒は灼熱の気温によって霧のように蒸発し、たちまち昇り立ち、次の雨滴に砕かれる。
緊張した表情を浮かべた蕭炎は、修練印結を作りながら震える手で電光が指先から噴き出す瞬間を見つめる。
その一瞬の閃光はすぐに消えてしまう。
時間は修練の中で流れていった。
空に広がる黒い雲はいつしか薄くなり、夜を荒らした激しい雨も疲れたように弱まり、時折ぽつりと降る程度になった。
暗く重い空の雲がゆっくり動いている最中、突然太陽光の一筋が雲間から漏れ出し、無限に広がる林海に射し込む。
その光は連鎖反応を起こし、次々と光線が降り注ぎ、雲を千創百孔にしてやっと裂けた。
すると眩しい温かい日差しが一斉に降り注ぎ、一夜の悪天候で傷ついた森林全体を包み込む。
山頂に黒い長袍をまとった青年が座っている。
外界の気象変化を感じ取ったのか、彼は閉じていた目を開き、指先から銀色の稲妻が体に入り込み、消えていった。
稲妻が消えた直後、その睫毛の震えが激しくなり、やがて束縛を解いたように猛然と目を開ける。
すると実質的な銀色の稲妻が鋭く鋭い光となって彼の目に飛び出し、寸許の長さにまで達した。
目の奥から消えた稲妻と共に漆黒の瞳孔は再び平和を取り戻す。
印結を解いた蕭炎はゆっくりと顔を上げ、温かい日差しを放つ太陽を見やる。
胸が上下しながら、彼は喉から浊気を吐き出した。
その息遣いと共に、彼の頬に薄い光沢が浮かび、日光の中で玉石のように輝く。
体が軽く震えながらも他の動きを見せないまま、彼は弾丸のように座り直し、身体を伸ばすと骨盤から音を立てた。
その動作で口角の弧度が少し大きくなった。
ゆっくりと手を開き、指先で軽く擦ると、極めて薄い銀色の電光がひゅっと走り、消えていった。
薬老の責に、蕭炎は恥ずかしげもなく笑みを浮かべた。
指先から消えたその一筋のエネルギーを感じながら髪を撫でると、「師匠、風雷之力が統合できたなら、三千雷動の修練も始められるでしょう?」
「当然だ」
その言葉に反応し、蕭炎の表情は再び喜びに彩られた。
青石の上に置かれた銀色の巻物を手に取ろうとした瞬間、彼は驚愕の声を上げた。
今やその巻物は完全に白紙状態で、表面にあった「三千雷動」の文字すら跡形もなく消えていたのだ。
「あれ?」
空っぽになった巻物を見つめながら、蕭炎の顔色が一変した。
「師匠、それ……どこに行っちゃったんですか?」
「そのものは君の頭の中にいるんだよ。
巻物に残す必要はない。
静かに昨日見たあのイメージを思い出すだけでいい。
風雷之力を得た今なら、修練は水到渠成だ。
努力と天賦があればいずれ大成できるはずさ」と薬老がため息まじりに説明した。
その言葉でようやく悟った蕭炎は、苦しげに笑みを浮かべた。
清々しい朝の空気を深呼吸しながら緑陰に覆われた広大な森を見上げる。
一夜の豪雨で洗い流されたこの森林はどこまでも新鮮さを感じさせた。
視線を巡らせながら彼の揺れ動いていた心も次第に落ち着きを取り戻す。
心境が平穏になった瞬間、蕭炎は目を閉じた。
しかし今回は闇ではなく銀色の空間へと意識が移行した。
その中で彼は鮮明なイメージを次々と認識し、以前のようなぼんやりとした記憶とは異なる確かなものとして刻み込んでいった。
「己身を雷に変えて心で統制する!」
最後の一画面を覚えた直後、突然目の前のイメージが集結し『以身化雷 以心御之』と銀光りの古文字八つが浮かび上がった。
その文字を見詰めながらしばらくすると、蕭炎は何かに気付いたように体内で統合した風雷之力を体外へ放出させた。
電光となって足元まで流れ込んだそのエネルギーは瞬く間に彼の両足を包み込む。
足元の銀色の輝きを見つめる間、蕭炎は右脚を奇妙な角度で軽々と上げた。
それは先ほど見たイメージと同じポーズだった。
しかしその直後、彼は突然頭が眩暈し銀色の空間が崩壊した。
次の瞬間には山頂から外に出ていることに気付いた。
さっきの一歩で無意識に跳躍していたのだ。
崖を見下ろすと蕭炎の顔が白くなった。
紫雲翼が背中に生えていないことに気づくと同時に、足元の銀色光輝はエネルギー切れで揺らぎ始めた。
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