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第0686話 切り札 0003色火蓮
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「チラ!」
黒い鎖が毒蛇のように空間を突き抜け、ぼやけた黒線となって眼前の薬老へと疾走する。
その先端は鋭利で、螺旋状に絡み合う神秘的な紋様が刻まれていた。
鴨護法のエネルギーが加わると、鎖全体から殺気のような寒気が漂い、単なる鉄器とは明らかに異なる存在感を放ち続けた。
薬老はその攻撃を軽視できず、掌に白銀色の炎が沸き上がり、次いで矢のように飛び出した。
両者の衝突で「ドン!」
と低音が響くものの、激しいエネルギー爆発はなく、黒と白の波紋が空間を震わせた。
鴨護法は鎖の一撃に反応し、体内の気力がわずかに揺らぐのを感じた。
「なるほど、かつて魂殿から逃れたのはこの異火の力によるものか」と彼は冷ややかな目で語りかけた。
通常の霊体なら魂殿の捕獲者に屈するはずだが、薬老のような異火を持つ存在にはその効果が弱まる。
薬老は黒い霧をまとった鴨護法を見据え、掌を開きながら白熱した炎を凝縮させた。
瞬く間に短剣状の「白尺」が形成され、表面からは冷たい印象を与えるものの、触れれば即座に灰燼となる危険性があった。
「貴殿のような霊体には効果がない。
本気を見せよ、この雲峯山脈こそお前の終焉の場だ」と白尺を指差しながら静かに告げた。
鴨護法は鼻で笑い、「空虚な言葉だ。
貴様が霊体なら、この私が滅ぼすのも容易だろう」。
その言葉と共に背中から三つの影が飛び出し、毒蛇のように彼の頭上をグルンと回転した。
「三段魂鎖!」
黒い霧を纏った手が現れ、瞬く間に手印が変化した。
その時、野護法の頭上に巻きついていた三本の鎖は、風切り音を立てながら猛然と飛び出した。
三本の鎖は黒線のように暴走し、薬老の全ての退路を瞬時に封じる。
明らかに、この野護法は鎖という特殊な武器を使いこなし、極めて高い熟練度に達していた。
冷たく見つめながら、薬老が袖を一振りすると、五本の指が連続して弾くように動いた。
瞬間、五つの白銀色の炎が蛇のように周囲を巻き取り、爆発的に飛び出した。
「锵!」
と音を立てて鎖と白炎が衝突した。
金鉄のような清澄な音が連続し、火花が四方八方に散る。
しかし薬老が操る五本の炎蛇は、その不測の動きに対しても全てを封じ切った。
その老練さは明らかだった。
この手の手段でも数秒も効果が出ないことに驚愕した野護法は、「この老人は本当に強かったか」と思った。
かつて魂殿が三位の護法を動員しても逃げられたという話を聞いた時、彼は虚偽だと疑っていたが、実際には非常に厄介な相手だったのだ。
「雲山!速やかに蕭炎を始末せよ!」
再び薬老と激突した後、野護法の身体から黒霧が揺らぐ。
その時こそ、彼は遠くで激戦中の雲山に向かって叫んだ。
野護法の声を聞いた薬老の顔に陰りが走った。
体全体に白炎がさらに濃くなり、攻撃も鋭さを増す。
しかし短時間で相手を倒すのは難しい。
野護法が魂体に対する制圧力を骨霊冷火で最小限まで抑えているとはいえ、彼はやはり斗宗級の強者だ。
遠くの空で雲山が野護法の叫びに驚きを隠せなかった。
この老人がここまで強いとは……? その驚愕が一瞬で消えた時、雲山は袖を猛々しく振り上げた。
その動きで近づいてきた蕭炎を強烈な斗気で押し退け、後方に跳ね返った。
「小悪党め、本気で遊ばせようと思っていたが、状況が許さないようだ。
ならば一撃で終わらせよう」と、雲山は対面の蕭炎に冷ややかな笑みを浮かべた。
袖を震わせると、彼の頭上から広大な深緑色エネルギーが暴れ出した。
その動きは瞬く間に止まり、丈二(約三メートル)にもなる青銅色の大剣に凝縮された。
長剣の表面は異常に暗い色をしていた。
通体に光沢が一切ないその剣は、形成される際に周囲の空間を激しく震わせた。
この完全に雲山の雄渾な斗気で凝縮された長剣には、極めて巨大なエネルギーが宿っている。
雲山の頭上に浮かび、緩やかに回転するその大規模なエネルギー長剣を見つめながら、蕭炎はその中に秘められた恐ろしいエネルギーを感じ取った。
彼の顔色が急変し、背中の双翼を羽ばたかせた後、猛然と数メートルも引き返した。
その際に蕭炎の手印が急速に変化し始めた。
彼の体内で雄々しく奔流する斗気が特定の経脈を通じて流れ込み、緊迫の状況下では普段練習時に時折見られるような気の乱れもなく、異常にスムーズに凝縮されていった。
潮のように押し寄せる斗気がその特定の経脈を通り、蕭炎の両掌へと注ぎ込まれた。
その結果として本来は細長い手が異様に広く膨張し、輝かしい強烈な光が徐々に現れ始めた。
最終的には太陽のような眩い光を放ち、目を奪うほどの明るさとなった。
蕭炎の突然発生した強い光を見て、雲山は眉根を寄せた。
「この小悪党、底力はどうしようもないか……」彼の心の中でそのように考えながら、遠くにいる鴻護法と薬老の戦闘を見やった。
特に薬老の鋭い攻撃を受けつつもわずかに下がっている鴻護法を見て驚きを隠せなかった。
「もう待てない。
この子を早く片付けておかないと、あの老人が手を離すと大変なことになる」という考えが浮かび、雲山の目芒が鋭く輝いた。
彼は手印を急に変え、指先で蕭炎を示した後、その巨大な回転する長剣が爆発的に飛び出した。
その剣の速度は空間さえも貫通できるほどで、瞬時に蕭炎から数十メートル離れた位置まで到達した。
雲山のこの凄まじい一撃を見て、混乱の中の戦闘場面では海波東たちが顔色を失った。
彼らはその剣に宿る恐怖的なエネルギーを感じ取り、もし自分が当たったら少なくとも重傷は免れないだろうと悟った。
広場の喜台付近で雲韻は手で口を覆い、美しい顔に白さが差した。
彼女はこの状況を冷静に見守っていた。
その間、長剣は蕭炎へと迫り続けた。
黒い鎖が毒蛇のように空間を突き抜け、ぼやけた黒線となって眼前の薬老へと疾走する。
その先端は鋭利で、螺旋状に絡み合う神秘的な紋様が刻まれていた。
鴨護法のエネルギーが加わると、鎖全体から殺気のような寒気が漂い、単なる鉄器とは明らかに異なる存在感を放ち続けた。
薬老はその攻撃を軽視できず、掌に白銀色の炎が沸き上がり、次いで矢のように飛び出した。
両者の衝突で「ドン!」
と低音が響くものの、激しいエネルギー爆発はなく、黒と白の波紋が空間を震わせた。
鴨護法は鎖の一撃に反応し、体内の気力がわずかに揺らぐのを感じた。
「なるほど、かつて魂殿から逃れたのはこの異火の力によるものか」と彼は冷ややかな目で語りかけた。
通常の霊体なら魂殿の捕獲者に屈するはずだが、薬老のような異火を持つ存在にはその効果が弱まる。
薬老は黒い霧をまとった鴨護法を見据え、掌を開きながら白熱した炎を凝縮させた。
瞬く間に短剣状の「白尺」が形成され、表面からは冷たい印象を与えるものの、触れれば即座に灰燼となる危険性があった。
「貴殿のような霊体には効果がない。
本気を見せよ、この雲峯山脈こそお前の終焉の場だ」と白尺を指差しながら静かに告げた。
鴨護法は鼻で笑い、「空虚な言葉だ。
貴様が霊体なら、この私が滅ぼすのも容易だろう」。
その言葉と共に背中から三つの影が飛び出し、毒蛇のように彼の頭上をグルンと回転した。
「三段魂鎖!」
黒い霧を纏った手が現れ、瞬く間に手印が変化した。
その時、野護法の頭上に巻きついていた三本の鎖は、風切り音を立てながら猛然と飛び出した。
三本の鎖は黒線のように暴走し、薬老の全ての退路を瞬時に封じる。
明らかに、この野護法は鎖という特殊な武器を使いこなし、極めて高い熟練度に達していた。
冷たく見つめながら、薬老が袖を一振りすると、五本の指が連続して弾くように動いた。
瞬間、五つの白銀色の炎が蛇のように周囲を巻き取り、爆発的に飛び出した。
「锵!」
と音を立てて鎖と白炎が衝突した。
金鉄のような清澄な音が連続し、火花が四方八方に散る。
しかし薬老が操る五本の炎蛇は、その不測の動きに対しても全てを封じ切った。
その老練さは明らかだった。
この手の手段でも数秒も効果が出ないことに驚愕した野護法は、「この老人は本当に強かったか」と思った。
かつて魂殿が三位の護法を動員しても逃げられたという話を聞いた時、彼は虚偽だと疑っていたが、実際には非常に厄介な相手だったのだ。
「雲山!速やかに蕭炎を始末せよ!」
再び薬老と激突した後、野護法の身体から黒霧が揺らぐ。
その時こそ、彼は遠くで激戦中の雲山に向かって叫んだ。
野護法の声を聞いた薬老の顔に陰りが走った。
体全体に白炎がさらに濃くなり、攻撃も鋭さを増す。
しかし短時間で相手を倒すのは難しい。
野護法が魂体に対する制圧力を骨霊冷火で最小限まで抑えているとはいえ、彼はやはり斗宗級の強者だ。
遠くの空で雲山が野護法の叫びに驚きを隠せなかった。
この老人がここまで強いとは……? その驚愕が一瞬で消えた時、雲山は袖を猛々しく振り上げた。
その動きで近づいてきた蕭炎を強烈な斗気で押し退け、後方に跳ね返った。
「小悪党め、本気で遊ばせようと思っていたが、状況が許さないようだ。
ならば一撃で終わらせよう」と、雲山は対面の蕭炎に冷ややかな笑みを浮かべた。
袖を震わせると、彼の頭上から広大な深緑色エネルギーが暴れ出した。
その動きは瞬く間に止まり、丈二(約三メートル)にもなる青銅色の大剣に凝縮された。
長剣の表面は異常に暗い色をしていた。
通体に光沢が一切ないその剣は、形成される際に周囲の空間を激しく震わせた。
この完全に雲山の雄渾な斗気で凝縮された長剣には、極めて巨大なエネルギーが宿っている。
雲山の頭上に浮かび、緩やかに回転するその大規模なエネルギー長剣を見つめながら、蕭炎はその中に秘められた恐ろしいエネルギーを感じ取った。
彼の顔色が急変し、背中の双翼を羽ばたかせた後、猛然と数メートルも引き返した。
その際に蕭炎の手印が急速に変化し始めた。
彼の体内で雄々しく奔流する斗気が特定の経脈を通じて流れ込み、緊迫の状況下では普段練習時に時折見られるような気の乱れもなく、異常にスムーズに凝縮されていった。
潮のように押し寄せる斗気がその特定の経脈を通り、蕭炎の両掌へと注ぎ込まれた。
その結果として本来は細長い手が異様に広く膨張し、輝かしい強烈な光が徐々に現れ始めた。
最終的には太陽のような眩い光を放ち、目を奪うほどの明るさとなった。
蕭炎の突然発生した強い光を見て、雲山は眉根を寄せた。
「この小悪党、底力はどうしようもないか……」彼の心の中でそのように考えながら、遠くにいる鴻護法と薬老の戦闘を見やった。
特に薬老の鋭い攻撃を受けつつもわずかに下がっている鴻護法を見て驚きを隠せなかった。
「もう待てない。
この子を早く片付けておかないと、あの老人が手を離すと大変なことになる」という考えが浮かび、雲山の目芒が鋭く輝いた。
彼は手印を急に変え、指先で蕭炎を示した後、その巨大な回転する長剣が爆発的に飛び出した。
その剣の速度は空間さえも貫通できるほどで、瞬時に蕭炎から数十メートル離れた位置まで到達した。
雲山のこの凄まじい一撃を見て、混乱の中の戦闘場面では海波東たちが顔色を失った。
彼らはその剣に宿る恐怖的なエネルギーを感じ取り、もし自分が当たったら少なくとも重傷は免れないだろうと悟った。
広場の喜台付近で雲韻は手で口を覆い、美しい顔に白さが差した。
彼女はこの状況を冷静に見守っていた。
その間、長剣は蕭炎へと迫り続けた。
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