闘破蒼穹(とうはそうきゅう)

きりしま つかさ

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第1002話 若き0001世代の頂点0001戦

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薬老が教えたという炎王の気迫に、風の尊者は僅かに眉をひそめた。

その鋭い目差しは鳳清児の強大な力場を読み取りながらも、炎王の手綱を握るこの若者の覚悟を見逃すことはなかった。

「彼女が天山血潭で鍛えたというなら、確かに斗霊王に近づいているだろう。

その身分ゆえに常人とは比較にならない戦闘力があるはずだ」

炎王の手綱を握るこの若者の覚悟を見逃すことはなかった。

「どうしても敵わなければ、無理に抵抗するな。

鳳清児はこの数十年で見た若い者の中でも類稀な才能だ。

青鴻と比べても劣らない」

炎王が頷いた瞬間、漆黒の玄重尺が光を放った。

「王塵が血潭で半歩に近い斗霊王に達したなら、この鳳清児はその身分ゆえに一気に突破する可能性もある。

だが風の尊者が言うように、その身分は意外だった」

炎王の手綱を握るこの若者の覚悟を見逃すことはなかった。

息を吸い込むと同時に、炎王の体が硬直した。

漆黒の玄重尺が光を放った瞬間、風の尊者から視線が外れた。

「初対面の風の尊者に気を取られても、この身分は隠せない」

炎王の手綱を握るこの若者の覚悟を見逃すことはなかった。

足元に光を落とすと同時に、会場全体から息が詰まった。

対面の彩衣の女性を見る炎王の視線には、その身分ゆえに常人とは比較にならない戦闘力があるはずだ。

「この若者の覚悟を見逃すことはなかった」

炎王の手綱を握るこの若者の覚悟を見逃すことはなかった。



鳳清児の名前は、近年中州北域の若い世代では頂点に近い存在となった。

四閣の中でも比肩する者はおらず、風雷閣の二星斗宗級の長老と戦ったという逸話が広まっている。

当時はまだ斗皇に達していなかった彼女が互角だったという事実は驚異的であり、現在は正式にその域に達した今ではさらに強力な戦闘力を誇る。

もちろん鳳清児の名前は強いが、蕭炎も弱くない。

最近急激に成長を遂げたとはいえ、洪家天才・洪辰を破り、沈雲と洪天嘯という本物の斗宗級を倒し、風雷北閣三大長老が布陣した九天雷獄陣を強行突破するなど、常人には想像できないほどの驚異的な業績を残している。

これらは全て彼自身の力によるものであり、周囲に存在する強大な魂魄体の助力があっても、その能力を否定することはできない。

この二人が北域で名を馳せる若い頂点同士が雷山で対面した時、互いに対する鋭い敵意は傍観者にも伝わる。

この戦いは今大会開催以来最も注目を集める一戦となるだろう。

会場の誰もが彼らが頂点に立つ北域の若き頂点同士が対決した時、勝者は誰か知りたいと思う。

その思いを抱く人々は胸が熱くなる。

蕭炎と鳳清児、蔡許が北域の若い頂点としての一戦となるのだ。

席に着いた雷尊者(注:原文中「雷尊者」は固有名詞でそのまま使用)は風尊者の言葉を聞いた後、不満そうに萧炎を見つめたが、席に戻った。

怒りを込めて椅子に座る。

怒りのままの費天に対し、雷尊者は無関心だった。

彼は蕭炎を見やると、風尊者の方へ視線を向けた。

なぜ風尊者が突然蕭炎を支持するのか理解できず、眉根が寄せられた。

風尊者が生命安全という点で譲歩しなかった理由も分からない。

「この男は風尊者の何者か?」

雷尊者は困惑し、一瞬だけ呟いた。

それから費天を見やると、「清児に任せておけば、あなたは悪い評判を免れる」と淡々と言った。

「あの男は憎たらしい。

沈雲長老が彼の手で死んだのだ。

だからこそ許せない」

「星陨閣との戦いが我々にとって有利なら、諦めないこともできる」

雷尊者は冷たく言い放ち、それ以上何も言わなかった。

その言葉に反応した費天は一瞬途方に暮れたが、風尊者の介入で風雷閣が蕭炎を抹殺する計画が完全に断念されたことを悟り、不満そうに歯噛みした。



「しかし現在の戦いは刀剣に目がなく、戦闘中に多少の傷を負うのは避けられないことだ。

風尊者であってもそれを否定できないだろう」雷尊者の目に陰気な色が走り、場中で鳳清(せい)と対峙する蕭炎を見やると、低い声で言った。

「貴方の意図は?」

フェンテンが驚きを示し、目を細めた。

「清(せい)にはすでに言い含めてある。

機会があれば重手を下しても構わない。

その男も斗宗に昇級したとはいえ、あの神秘的な霊魂体の力を借りてはいないはずだ。

おそらく彼でも清の敵ではないだろうし、戦闘中に死傷が出るのは当然のことだ」

雷尊者がゆっくりと語った。

フェンテンが微かに頷き、顔に陰険な笑みを浮かべた。

蕭炎が彼の面子を大きく傷つけたため、無事で終わらせればその恥辱はどこにも置けない。

緊張した広場で鳳清は目を細め、目の前の蕭炎を見やった。

彼の気配は天目山脈での時よりも明らかに強くなっていた。

なぜ風尊者まで味方につけてもここに来られるのか分からないが、それだけの根拠があるのだろう。

「なぜ貴方が風尊者の後ろに立たせているのかは分からないが、それを盾にしてこの雷山で無遠慮に暴れると思っているなら、それは少々現実離れしている」

鳳清の声は依然として清らかで悦耳だった。

鳴く鳳のようなその声には隠し切れない尊厳と高慢さがあった。

彼女の言葉を無視したように、蕭炎は平静な目つきで見据え、体内に渦巻く膨大な斗気を冬眠から覚めた蛇のようにゆっくりと動かし始めた。

その動きと共に強大な気配が空高くまで達した。

「貴方の認識では、私は外力に頼って勢いを作り出しているだけだ。

霊魂体も風尊者も、言い換えれば狐が虎の威を借りているということになるだろう。

しかし今日はその虚偽の虎の威は効果を失った」

蕭炎の平静な態度が鳳清の眉をわずかに寄せさせた。

彼女は同年代の男前で、このような嫌味な態度を見せられることを好まなかった。

「お前の顔を見れば分かるよ」萧炎は目線を向け、突然笑みを浮かべて言った。

「貴方が醜いとは言わないが、もし風雷閣や他の背景がないなら、その容姿は男の禁脔として最適だ」

美しい顔に冷たい色が広がり、鳳清は冷めた目で蕭炎を見据えた。

彼女の周囲から火山のように噴き出すような膨大な気配が風雷の轟音を伴い、空を駆け抜けた。

その冷たい目つきを半分ほど続けた後、鳳清の頬に薄い笑みが浮かんだ。

「信じておいてくれよ。

この言葉で後悔する日が来る」

蕭炎は軽く微笑みながら、声の奥に鋭さを込めて言った。

「待つだけだ」

その言葉が広場に響いた瞬間、鳳清の頬からさらに冷たい色が増し、彼女の目はゆっくりと閉じられた。

その瞬間に会場の空気が引き締まり、凍えるような殺意が半空を席巻した。

「シュッ!」

目を開けた次の瞬間、鳳清の瞳孔は奇妙な青銀色に変わっていた。

その鋭利で冷たい殺意は頂点まで達し──

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