闘破蒼穹(とうはそうきゅう)

きりしま つかさ

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第1039話 入手

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三色の火蓮が蕭炎の掌の中でゆっくりと回転し、その度に周囲の空間から黒々とした亀裂が溢れ出し、見る者を凍えさせるほど寒気が漂った。

火蓮が現れた瞬間、場内全員が天地のエネルギーが一気に暴走していることを直感的に感じ取り、温度も急激に上昇していくのを実感した。

この異常な光景は唐震さえも驚かせた。

三色の火蓮の中に潜む破壊的な力は彼の記憶の中にある類似のエネルギーと重なり合い、その強大さが直覚的に伝わってくる。

「これは…異火の系的力量か?」

唐震の目が鋭く細まる。

同時に当事者である吴辰もその三色火蓮から発せられる破壊的な力に驚愕を隠せない。

焚炎谷の三老である彼は、一星斗宗の蕭炎がこの等級の力を発動させたことに理解不能だった。

「どうして?」

吴辰の目が鋭く光り、瞬時に決断した。

太乙火羅掌を構えると掌に浮かぶ異様な赤い符文が膨張し、その強烈な輝きで周囲の観客が視線を遮るほどだった。

「太乙火羅掌!火羅天地蓋!」

喝声と共に吴辰の手は瞬時に丈許りに膨らみ、彼の八星斗宗の全力を込めた。

その異様な光景に空地周辺から驚きの声が連鎖的に広がった。

誰もが十回戦の試合とは思えないほどの真剣勝負になっていることに気付く。

八星と一星という格差は、単なる数値では計り測れないものだった。



**の代わりに補う部分を考慮しつつ、原文の緊張感と描写を保ちながら翻訳しました。

**

赤い炎が突然頭上を包むのを見て、蕭炎は表情を変えなかった。

呉辰という男は彼が嫌悪していた。

この十回忌の試練では、後者は彼に一度も機会を与えないように意図的に力を制限していた。

その代償として、蕭廷が天火三玄変を得るのを阻止するためだった。

手を振るたびに重い攻撃が繰り返され、もし蕭炎に術がないなら惨憺な結果になっていたかもしれない。

それが彼が三色火蓮を発動させる決め手となったのだ。

「あなたが快適でないなら、私も同じようにする」

漆黒の目の中に凶悪さが一瞬だけ浮かんだ。

掌を猛然振り上げると、美しい三色炎蓮が爆発的に飛び出した!その直後、呉辰は怒吼した「タイオウカロフ!」

掌に宿る異様な赤い符文の輝きが急激に増大し、一瞬で掌から剥がれ落ちると虹色の光線となった。

空間を震わせるほどのエネルギーと共に、雷鳴のように降り注ぐ。

虹と三色炎が一瞬だけ交差した時、二人の間で二つの巨大な隕石が衝突した!その瞬間、周囲の全ての表情が凍り付いた。

轟!

異常な静寂が数呼吸続けられた後、凄まじいエネルギー嵐が発生し「プチッ」という音と共に、高速回転する炎の尾鞭が蕭炎と呉辰を叩き飛ばした!二人は断ち切れた糸のように宙を舞い、百メートルにも及ぶ深さの痕跡を作りながら地面に激突した。

彼らが吹っ飛んだ直後、エネルギー嵐はさらに膨張し、炎の海原が広がった。

その圧力は周囲の全員を震わせた。

大殿前の空地は粉々になり、嵐の中から連続する衝撃波が発生し遠方の森まで影響を及ばした巨木さえも折り伏せていた。

巨大なエネルギー嵐は百メートルにも達し、天と地を横断する竜巻のように周囲に圧迫感を与えた。

その内部から溢れる狂暴な威圧力で場の全員が顔色を変えた。

焚炎谷の二老や他の長老たちも深く息を吸い、彼らは自分がその嵐の中に引き込まれたら死ぬか一命懸命になることを悟った。



唐震の顔は真剣で、誰もが予想外の展開に驚いていた。

単なる試練だったはずなのに、この状況は焚炎谷全体を破壊するかのような勢いだ。

「もし今すぐ片付けないなら、焚炎谷がこの災禍に飲み込まれてしまう」

静かに待った後、唐震はため息をついた。

その目線は二老に向いていた。

唐震の視線を受けた二老は身を震わせ、苦々しい表情になった。

今日の騒動は明らかに唐震の怒りを買ったが、長老としてこの問題に関与するのは当然だった。

天火三玄変という異常な現象だからこそだ。

唐震は二老の苦しみなど無視して、足元を軽く踏んだ。

空間が歪んだ瞬間、彼の姿は巨大なエネルギー嵐の前に瞬時に移動した。

指先で虚空中に線を描き、そこから広大な黒い空間の裂け目が現れた。

両手をその裂け目に差し入れると、猛然と引きちぎった。

その引き込みによって空間は十丈にも及ぶ巨大な亀裂を開いた。

その奥には底なしの深い闇があり、見る者の心臓を鈍らせるような不気味さがあった。

このように空間を切り裂くという驚異的な能力は、おそらく斗尊級以上の超人間的強者にしか成し得ないだろう。

「行け!」

唐震が遠隔でエネルギー嵐を掴み、猛然とその闇の裂け目に放り込んだ。

嵐が消えた瞬間、亀裂はたちまち塞がり、見る間に無残な痕跡さえ残さなかった。

周囲の焚炎谷の弟子たちはようやく安堵した。

今日唐震が手を差し伸べなければ、この場所は瓦礫と化していたかもしれない。

エネルギー嵐を処理した後、唐震はため息をついた。

彼は太乙火羅掌(たいおうからしょう)の能力を熟知しており、その異常な現象は三色火蓮が引き起こしたものだと悟った。

「この蕭炎は確かに凡人ではない。

我々が掌握する九龍雷罡火(きゅうりょうらいごうかん)でもここまで達成できないのに……彼は本当に非凡だ」唐震は心の中でため息をついた。

才能を見出せばこそ、同時に師匠の存在を確信し、失望を感じた。

空に立ったまま下方を見やると、蕭炎と吴辰がようやく立ち上がっていた。

互いに険しい視線を向けるその様子は、勝負の行方に注目を集める。

「十回忌終了。

吴辰、貴方は負けました」唐震がゆっくりと降り立った。

唐震の言葉に驚いた吴辰は狼狽した。

彼は後進に屈するのは想定外だったが、先ほどのエネルギー嵐を思い出すと、恐怖で身が凍り付くほどだった。

蕭炎は口元の血を拭いながらも頬を赤らめた。

三色火蓮は八星斗宗には通用しなかったが、今は十分に強力だった。

つまり、このレベルの敵に対抗する新たな手段を得たのだ。

唐震の視線が蕭炎に向くと、彼は笑みを浮かべて穏やかな声で言った。

「吴辰が負けた以上、約束通り天火三玄変は貴方のものだ。

おめでとう」

**(ここに適切な補足が必要ですが、原文の構造から判断して「恭賀」や「お祝い」などの表現が適切と考えられます)**

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