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第0827話 忙しい
「今年?」
と犬わらがそう言うとリファワンの胸中が一瞬で凍り付いたように感じた不安な思いが湧き上がってきた。
「お前は一体何を言っているんだ」リファワンは瞬身術で犬わらの前に現れ彼を掴み上げた。
「ずい分経ったのか?」
「リーリーサン、まだそんなに経ってないですよ。
先週の清めの日も過ぎてないんです」
犬わらの言葉を聞いた瞬間リファワンは大きく息を吐き犬わらを地面に放した。
「次からはちゃんと話しろ」リファワンが不満そうに言いつけた。
「あーあーあー」犬わらは病気のリーリーサンと喧嘩する勇気がなかった。
「そうだ、リーリーサン。
今日は帰ってきたのか?暇なら村を手伝ってくれないか」
「この村は人が増えすぎて大変なんだよ。
白師妹もいないし犬わらだけでは追いつかないんだ」
「忙しくて人を雇わないのか?それくらい自分で言うべきだろ」リファワンがそう言いながら牛心村を見渡した。
「犬わら、牛心村には米があるか?」
「ありますよリーリーサン。
あの日天狗が太陽を食った後あなたに言われたように皆で貯め込んだんです」
「なら当然だ。
たくさん貯めておくべきだったんだ」
その言葉にリファワンは喜びの表情になった。
「犬わら、米倉庫を見せてみろ!」
すぐに犬わらが案内するように白家祠堂へと向かった。
三本の銅猿を動かすと二人は中に入った。
再び白蓮教の暗室に来ると広い大殿や廊下が全て米で埋まっていた。
まさに米山と言っても過言ではなかった。
リファワンが目を見開いた瞬間犬わらは誤解したように説明した。
「白師妹が荷物を運び出した後この場所は空きだったのでそのまま米倉庫にしたんです」
「確かにここは良い場所だ。
広くたくさん入るし水も通らない。
何より隠蔽性が高い」
「もし牛心村が災害に遭ったとしても他の人が見つけるのは難しいだろう」
これらの米を見たリファワンは笑みを浮かべた。
自分が必死で手に入れた米とは比べ物にならなかったのだ。
「犬わら、村の全員を集めてこい!この米を全て袋詰めにして持ってこい!使うんだ!」
「使う?どういう意味だ?」
理解できなくても犬わらはすぐに行動に移した。
リファワンが牛心村に住む人々は誰もが知っている。
この村の最高権者は彼なのだ。
リファワンの指示を聞いた瞬間全員が白家祠堂に集まり暗室の米を一袋ずつ詰めた。
「とりあえず置いておいてくれ。
俺はそっちに行ってみる」そう言いながらリファワンは嵴骨剣で切り裂いた。
牛心村から大齊へと移動すると見えたのは破れた衣服を着た男が何か作業をしている様子だった。
「牛三!何をしてるんだ!」
リファワンが叫んだ。
牛三が振り返るとリファワンを見つけて目を丸くした。
「何もしてないですよ。
じゃがいもの種を植えているんです」
ふと李火旺が残した食料を牛三に渡していた。
明らかに牛三は山から下りてくる気配だった。
「待て!こっちへ来い!食料を受け取れ!」
「はい!」
涙目になりながら牛三が何度も頷き、尻の泥を叩いて走ってきた。
残されたのは明らかに元々牛心村に住んでいた人々だ。
李火旺が食料を運んできたと見るや、たちまち干爹長干爹短と叫び声が上がった。
この人数なら大齊まで一袋ずつ運べる。
しかし暗室の道は狭く、固まったように並ぶしかなかった。
その隙に李火旺は幽都へ向かう。
陳與戎に兵を送らせると指示した。
彼が幽都に着いた時、見たことがない人物が一人現れた。
「下官梁宇轩参上!」
憔悴した老臣が礼を述べた。
その背後には数十人の群れが続く。
一旁の陳與戎が説明する。
「仙人、これらは私が集めた大頭巾です。
もう少し遅ければ死に絶えますよ」
李火旺が目の前の男に尋ねる。
「貴方は大齊で何を務めている?」
「下官宗人府理事参上!」
「それはどんな役職だ?」
「仙人の仰せ通り、五品の小官です。
玉牒を作成し、皇族の嫡庶・封爵・生死・婚嫁・諡号を記録します」
その話を聞いた李火旺は考えた末に男に向かって言った。
「大齊が混乱している今、規律がないと生きられない。
貴方と仲間で一時的に朝廷を作れるか?」
「できます!下官らは死ぬ前にでも朝廷を築きます!」
李火旺がその蒼白な顔を見つめると頷いた。
「よし、始めよう。
私の最終目標は……」
「大齊を活性化させ、百姓が自給自足できるようにする。
私が食料を運ぶ必要もなく」
その言葉に場の空気が一変した。
「仙人!今後も食料をお送りいただけますか?」
若い官人が恐る恐る尋ねた。
「耳が肥えているのか?自給自足できるようになるまでだ!働け!」
この連中がどれだけ役立つかは分からないが、とりあえず試してみるしかない。
成功するかどうかは状況次第だ。
「参りましょう!」
全員が礼を述べて退出した。
しかし最後の梁宇轩だけがドア前で立ち止まり、再び前に進んで李火旺に礼をした。
「明輪堂の弟子梁宇轩参上!」
その瞬間、彼の気質は一変した。
李火旺は改めてこの老臣を見つめた。
「明輪堂……」
大齊にはこういう修業者がいるはずだ。
自分もいずれ関わらなければならないだろう。
ただ予想外だったのは、白蓮教や月読門ではなく、過去にほとんど接点のなかった明輪堂だったことだ。
以前法教と対決した時、彼らの中にこの組織の人間がいたことは知っていた。
描かれた人物は動くし三本手も持つが、この男にはないのはその理由だろう。
と犬わらがそう言うとリファワンの胸中が一瞬で凍り付いたように感じた不安な思いが湧き上がってきた。
「お前は一体何を言っているんだ」リファワンは瞬身術で犬わらの前に現れ彼を掴み上げた。
「ずい分経ったのか?」
「リーリーサン、まだそんなに経ってないですよ。
先週の清めの日も過ぎてないんです」
犬わらの言葉を聞いた瞬間リファワンは大きく息を吐き犬わらを地面に放した。
「次からはちゃんと話しろ」リファワンが不満そうに言いつけた。
「あーあーあー」犬わらは病気のリーリーサンと喧嘩する勇気がなかった。
「そうだ、リーリーサン。
今日は帰ってきたのか?暇なら村を手伝ってくれないか」
「この村は人が増えすぎて大変なんだよ。
白師妹もいないし犬わらだけでは追いつかないんだ」
「忙しくて人を雇わないのか?それくらい自分で言うべきだろ」リファワンがそう言いながら牛心村を見渡した。
「犬わら、牛心村には米があるか?」
「ありますよリーリーサン。
あの日天狗が太陽を食った後あなたに言われたように皆で貯め込んだんです」
「なら当然だ。
たくさん貯めておくべきだったんだ」
その言葉にリファワンは喜びの表情になった。
「犬わら、米倉庫を見せてみろ!」
すぐに犬わらが案内するように白家祠堂へと向かった。
三本の銅猿を動かすと二人は中に入った。
再び白蓮教の暗室に来ると広い大殿や廊下が全て米で埋まっていた。
まさに米山と言っても過言ではなかった。
リファワンが目を見開いた瞬間犬わらは誤解したように説明した。
「白師妹が荷物を運び出した後この場所は空きだったのでそのまま米倉庫にしたんです」
「確かにここは良い場所だ。
広くたくさん入るし水も通らない。
何より隠蔽性が高い」
「もし牛心村が災害に遭ったとしても他の人が見つけるのは難しいだろう」
これらの米を見たリファワンは笑みを浮かべた。
自分が必死で手に入れた米とは比べ物にならなかったのだ。
「犬わら、村の全員を集めてこい!この米を全て袋詰めにして持ってこい!使うんだ!」
「使う?どういう意味だ?」
理解できなくても犬わらはすぐに行動に移した。
リファワンが牛心村に住む人々は誰もが知っている。
この村の最高権者は彼なのだ。
リファワンの指示を聞いた瞬間全員が白家祠堂に集まり暗室の米を一袋ずつ詰めた。
「とりあえず置いておいてくれ。
俺はそっちに行ってみる」そう言いながらリファワンは嵴骨剣で切り裂いた。
牛心村から大齊へと移動すると見えたのは破れた衣服を着た男が何か作業をしている様子だった。
「牛三!何をしてるんだ!」
リファワンが叫んだ。
牛三が振り返るとリファワンを見つけて目を丸くした。
「何もしてないですよ。
じゃがいもの種を植えているんです」
ふと李火旺が残した食料を牛三に渡していた。
明らかに牛三は山から下りてくる気配だった。
「待て!こっちへ来い!食料を受け取れ!」
「はい!」
涙目になりながら牛三が何度も頷き、尻の泥を叩いて走ってきた。
残されたのは明らかに元々牛心村に住んでいた人々だ。
李火旺が食料を運んできたと見るや、たちまち干爹長干爹短と叫び声が上がった。
この人数なら大齊まで一袋ずつ運べる。
しかし暗室の道は狭く、固まったように並ぶしかなかった。
その隙に李火旺は幽都へ向かう。
陳與戎に兵を送らせると指示した。
彼が幽都に着いた時、見たことがない人物が一人現れた。
「下官梁宇轩参上!」
憔悴した老臣が礼を述べた。
その背後には数十人の群れが続く。
一旁の陳與戎が説明する。
「仙人、これらは私が集めた大頭巾です。
もう少し遅ければ死に絶えますよ」
李火旺が目の前の男に尋ねる。
「貴方は大齊で何を務めている?」
「下官宗人府理事参上!」
「それはどんな役職だ?」
「仙人の仰せ通り、五品の小官です。
玉牒を作成し、皇族の嫡庶・封爵・生死・婚嫁・諡号を記録します」
その話を聞いた李火旺は考えた末に男に向かって言った。
「大齊が混乱している今、規律がないと生きられない。
貴方と仲間で一時的に朝廷を作れるか?」
「できます!下官らは死ぬ前にでも朝廷を築きます!」
李火旺がその蒼白な顔を見つめると頷いた。
「よし、始めよう。
私の最終目標は……」
「大齊を活性化させ、百姓が自給自足できるようにする。
私が食料を運ぶ必要もなく」
その言葉に場の空気が一変した。
「仙人!今後も食料をお送りいただけますか?」
若い官人が恐る恐る尋ねた。
「耳が肥えているのか?自給自足できるようになるまでだ!働け!」
この連中がどれだけ役立つかは分からないが、とりあえず試してみるしかない。
成功するかどうかは状況次第だ。
「参りましょう!」
全員が礼を述べて退出した。
しかし最後の梁宇轩だけがドア前で立ち止まり、再び前に進んで李火旺に礼をした。
「明輪堂の弟子梁宇轩参上!」
その瞬間、彼の気質は一変した。
李火旺は改めてこの老臣を見つめた。
「明輪堂……」
大齊にはこういう修業者がいるはずだ。
自分もいずれ関わらなければならないだろう。
ただ予想外だったのは、白蓮教や月読門ではなく、過去にほとんど接点のなかった明輪堂だったことだ。
以前法教と対決した時、彼らの中にこの組織の人間がいたことは知っていた。
描かれた人物は動くし三本手も持つが、この男にはないのはその理由だろう。
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