明ンク街13番地

きりしま つかさ

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第0120話「邪神の贈り物!」

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爆発した。

カレンは外の状況を確認できなかったが、重厚な防壁越しに衝撃を感じていた。

甲冑の崩壊や壁面の溶けた音が連続し、彼は「鉄箱」の中で転がるように投げ出された。

頭部への二度の打撲で意識がぼんやりするものの、以前から鍛えていたため回復が早かった。

目を開けると電車外に横たわり、少女を抱えたままだった。

ポテチの破片とソースの染みが二人の体に広がっている。

幸い今日着ていた服は安物だ。

起き上がろうとした瞬間、少女が涙を流し震え始めた。

カレンは彼女を優しく抱きながらアルフレードを探すことにした。

電車の先端から黒煙と炎が立ち上り、アルフレードはその場にいたはずだった。

周囲には血まみれで意識不明な人々が転がっている。

「アルフレード!アルフレード!」

叫びながら近づくと、赤いセーターの女性が担架を運ぶ男たちと共に現れた。

「このやつ!このやつ!」

彼女は焦げた体を指差す。

二人で担架に載せようとしたその時、カレンが駆け寄った。

「医療センターへ……」

カレンは最初「病院に連れて行って!」

と叫びかけたが、アルフレッドの体調を考慮すべきか、あるいは医療機関が通常の人間のように治療できるかどうかという問題に躊躇った。

異魔が傷ついた場合、どう処理すればいいのか?

「おやじさん、あなたは彼のご家族ですか?我々はパヴァロ家葬儀社です。

ご愁傷さまです。

ご安心ください、私どもが…あら、あなた様ですか!」

ピックはカレンを認識した。

担架車の上にいる人物を見たとき、なんとなく面影があったようだ。

「病院へ連れて行ってくれ」とカレンが言った。

彼はとにかくまず病院に行くのが安全だと決断した。

アルフレッドがモリーさんをからかって「ほとんど人間のパーツを持っていないんだよ、純粋な異魔と言ってもいい」などと言っていたことを思い出していたからだ。

つまりアルフレッドには人間らしい要素が多いはずだった。

「彼はもう死んでいますよ、おやじさん」とピックが注意を促す。

「まだ生きている!私は確信している!今すぐ近くの病院へ連れて行ってくれ!」

カレンはポケットを探りながらアルフレッドのポケットも調べたが、財布ごと中身まで焼け落ちていた。

「私が払う。

私が責任を持つ。

今すぐ病院へ!」

彼は後ろに立っていたオバちゃんに向かって叫んだ。

オバちゃんは唇を噛みしめ、明らかに単なる救急車の出動だけでは儲からないと考えていたようだ。

彼らがこんな早く来たのは、少なくとも通常の一件分は確保できるからだった。

その禿頭の男、つまり葬儀社のパヴァロが近づいてきて、アルフレッドの首元に手を当てた。

そして彼の顔に奇妙な表情が浮かんだ。

「連れて行って診てみよう」と部下たちに指示した。

「はい!」

「わかりました!」

オバちゃんは口々に何か言いながら、男への不満をぶつけていたようだ。

しかし男は彼女に向かって振り返り、「神官だ」とだけ言った。

オバちゃんの口が動きを止めたが、代わりに喜びの表情になった。

「クーポンで報酬を受けられる?」

アルフレッドは霊車に乗せられ、ピックが扉を閉じようとしたとき、カレンが乗り込むように促した。

彼は同意した。

パヴァロが運転席に座り、オバちゃんが助手席に座った。

ピックとドンコムは元の場所で「お客様」を探すよう指示された。

霊車が隣の路地に入り込み、爆発による交通渋滞を避けて最寄りの病院へ向かった。

途中、オバちゃんは運転席からカレンに振り返って尋ねた。

「おやじさん、彼とはどんな関係ですか?」

「私のボスだよ」

幸いにもピックとドンコムが車内にいないことに感謝した。

彼らはアルフレッドがカレンを「様」付けで呼んでいたのを忘れていたし、そのうっかりな神職兼強迫性障害の二人組もその詳細を忘れかけていた。

「あなたはボスさんのポケットにレル以外の紙幣があるかどうか知っているか?」

「ユーロならあるよ」

「レルじゃなくて…」

「うちには他の外貨もあるさ」

「外貨じゃない……」

女主人がカルンから何を訊ねても返答がないことに諦めていた。

パヴァロは運転しながら尋ねた。

「爆発の時、電車に居なかったのか?」

「駅台でボスにパンケーキを買ってやったんだ。

ボスは腹が減っていたらしい」

「君は本当にラッキーだったな」

パヴァロがカルンの服についた大きなソースの跡を見た。

アルフレッドの負傷は深刻だった。

爆発の中心からあまりにも近かったため、防御する余裕もなかったのだ。

これは実力の問題ではなく、どんなに優れた剣士でも一瞬の油断で首を刎ねられれば、その卓越した技術も発揮できない。

アルフレッドの能力は制御と魅惑に特化しており、身体能力が専門ではない。

大地を信仰する者や身体能力を重視する一族の信条を持つ者はこの状況で優位に立てる。

病院に到着し、パヴァロが降りて後部座席へ向かい、カルンと担架を運んだ。

「少し離れて。

押すのは止めろ。

バランスだけ保てばいい」

「はい、分かりました」

担架が地面に下ろされるとすぐに看護師が駆け寄り、救急処置が始まった。

カルンはまず支払い窓口へ行き、領収書を記入した後、パヴァロがその背後に現れ、財布から二千レルを台に置いていった。

「ありがとう」

この感謝の言葉は本心からのものだった。

パヴァロは軽く笑いながら言った。

「回復してくれればいい。

それじゃあ事故現場に戻って客を迎えに行くわ」

少し迷った後、パヴァロが財布から名刺を取り出しカルンに渡した。

「安心して。

出車費と私が立て替えた金はすぐに返すわ」

「いいえ、もし不足するなら連絡を。

」パヴァロは支払い窓口の看板を見つめて鼻で笑った。

「ヨークシティの病院は資本家が飼っている吸血鬼だよ」

言い終えるとパヴァロは踵を返した。

領収書を受け取るとカルンは電話機に近づき、自宅へダイヤルを回す。

「ワン!」

「ポール・エアリーに出ろ」

「ワン!」

「シーリーは?」

「ワン!」

「誰もいないのか。

君だけが留守番か?」

「ワン!」

「アルフレッドがケガでコンコード病院に入院したんだ。

彼の部屋を探して現金を見つけておき、シーリーが帰ったら送ってこさせろ」

「ワン!」

電話を切った。

毛糸のセーターを作っている女性は顔も上げずに言った。

「二レルの通話料金です」

お金を渡すとカルンは手術室の前へ行き、長椅子に座り込んだ。

約三十分後、ドアが開き医師が出てきた。

マスクを外すとカルンは尋ねた。

「どうなったんですか?」

「一命取り留めたわ。

傷口は処置済みだけど焼跡が広範でまだ危険期だわ。

監視室に移動させましょう」

「分かりました、ありがとうございます」

アルフレッドが運び出された時、彼は目を開けていた。



カレンがアルフレッドを病室に案内したその時、事故の他の負傷者が大量に運び込まれ、病院は瞬く間に忙殺された。

早めに到着したのが幸いだった。

もし遅れていたり通常時間に来ていたら、待たされるところだ。

病室に入ると看護師がアルフレッドに点滴を打って「カレンさん、様子を見てください」と言い残し去った。

「おやじ……」

「体調は?」

「大丈夫です……」アルフレッドは申し訳なさそうに言った。

「まさか彼らの衣服の中に炸薬が仕込まれているとは思いもよらなかったんです」

もしアルフレッドに十秒だけ余裕があれば、こんな状況にはならなかっただろう。

「運が悪かったんだね」

「ええ、その通りです。

あの踏み場を踏んで意識を失ったんですが、実際は霊車の時から目覚めていたんです。

でも審判官に気付かれたくなかったのでずっと演技をしていました。

彼曰く『お前は神官だ』と……(笑い声)」

「そんな笑いが出せるのか」

「まあまあ、ホイフェン様のメモ帳に書かれていた小さな術陣を自分の身体に仕込んでいたからこそです。

今の私には異魔の気配が残っていない」

カレンはアルフレッドの毛布をめくり上げ、広範囲にわたる包帯で覆われた肌を見つめた。

特に胸の正面部分を見て尋ねた。

「モリー様のようにできるのか?」

「理論的には問題ない」

「よかった」

「でも私はこの身体を可能な限り保持したいのです。

モリー様がそうする理由は、自分の才能や進化を制限してしまうからです」

「どういうことだ?」

「例えば酒を飲むことです。

アルコールは身体に不可逆的な損害を与えるものです。

しかし凍てつくような寒さの中で少量の酒を飲めば体を温める効果があり、その時だけなら利益が害悪を超えます。

異魔の身体も同じです。

ホイフェン様のメモ帳には『この世に二種類の異魔が存在する』と書かれています。

一つは自然発生のもので、もう一つは人間が汚染されて生まれたものです。

私は後者に属しますから、適度な汚染は身体の潜在能力を引き出し、さらにはコントロールしながら進化させることが可能です。

これは異魔としての向上プロセスであり、その過程では元の身体が最も適しています。

少なくとも可能な限り多くのオリジナル部分を維持するべきです。

そうしないと迷いやすくなったり、次の段階への進化が困難になるからです。

それは……モリー様がロカ市に残って一緒にヴェインに来なかった理由かもしれませんね。

彼女は自分がその身体に融合した時点で限界が決まると悟っていたのでしょう。

しかし予想外だったのは、貴方への信仰を築くというもう一つの道があることです(笑)。

でも彼女の知性ならそれを成し遂げられるとは思えません」

「今のこの身体でパーツ交換なしに続けられないのか?」

「私の再生能力は一般人より高いです」アルフレッドが言った。

そう言い終えると、彼は目を閉じて自身の身体状態を感知し始めた。

目を開けた瞬間、諦観したように述べた。



「えー、今回はやけどの重症度が予想以上でこの身体はもう支えきれないかもしれない」

広範囲のやけどは感染症をほぼ確実に引き起こす。

後世の医学が発展した時代でもそのような状況への対処は多くの場合運命に任せるしかない。

アルフレッドにとっては死ぬことは心配しなくてもこの身体はもう使えないだろう

「浄化された遺体ね?」

カレンが尋ねた

「はい」

「わかった。

あとでアラン・エステートの人たちに連絡して送ってもらうようにする」

「でもそれじゃ貴方の修業の手順を乱すんじゃないですか?」

アルフレッドが訊いた

アルフレッドはカレンがアラン・エステートから離れた理由を十分に理解していた

「状況が違う。

君は危険な目に遭うわけにはいかない」

「おやじ、俺が対応失敗したんだ。

あの前線に出るべきじゃなかったんだ。

まだ現実の保镖経験が足りないんだよ」

「対応は問題ない。

ただ運が悪かっただけだ」

最初の二人の銃手が一般人を撃つ場合アルフレッドが彼らを制圧するのは普通のことだった

なぜなら誰も彼らが衣服の中に着火した雷管を持っているとは予想していなかったからだ

「水は飲みますか?」

「いいや、おやじ」

「じゃあ電話をかけよう。

アラン家の人たちに貴方の転院とその後の治療を手配させよう」

「ありがとうおやじ」

カレンが立ち上がり病室のドアから出て行き、病院の電話機に向かった

廊下を通る際にカレンは病院庭園から「ワン・ワン・ワン!」

という連続した鳴き声を聞いた

カレンが窓辺に近づいて外を見ると金毛が小鞄を背負いながらそこらじゅうで吠えている。

病院の警備員たちが取り囲んでいた

ケビン?

カレンはすぐに体を乗り出し下に向かって手を振った

ケビンが上の階のカレンを見つけて即座に警備員たちの包囲網を突破し花壇の中に没入した後、素早く方向転換して病棟内に入った

カレンも電話かけることを忘れて階段口へ向かった。

ケビンは駆け上がりカレンの前に現れ舌を出しながら笑みを見せた

「プーアルとシーリーは家にいないのか?」

「ワン~ワン~」(シーリーがプーアルとスーパーで買い物に出かけているので不在です)

カレンがしゃがんでケビンの小鞄を開け中から五千レアル紙幣と電話帳を取り出した。

その中に記載されていたのはインメラス家、自宅、アラン・エステートの電話番号だけだった

これらの番号はカレンも暗記していたがこの犬は確かに考慮周到だ

さらにこの犬は明らかに家から駆けつけたものでカレンは四本の足がすべて泥まみれで擦り傷と出血しているのに気づいた

カレンはまず金毛を病室へ連れて行きアルフレッドのベッドそばまで案内した。

金毛はアルフレッドを見つめながら首を傾げた

アルフレッドが金毛を見て言った

「邪神様、こんにちは」

金毛は息を荒げながら後退り、ベッドに跳び乗り被子の上に爪を立てた。

アルフレイドの被い布には血痕が残った。

カルンは考え込んだ末に近づき、彼の体を覆う布を剥ぎ取った。

「焼跡が広すぎる。

この身体では完全に保持できない。

代用が必要だ」

金毛は首を横に振ると、アルフレイドの包帯部に爪を乗せた。

「傷を見たいのか?」

カルンが尋ねる。

「ワン」

カルンは頷き、医学的説明もせずベッドルームの戸をロックし戻ってきた。

彼はアルフレイドの包帯を解き始める。

一層ずつ外すと正面に恐ろしい焼痕が現れた。

「ブーブー……」

血まみれで見るに堪えない傷を見た金毛は目を閉じ嫌悪感を露わにする。

すると、金毛は体を反らせて後足をベッドにつけ、もう一方の足を持ち上げた。

普通の犬がするような動作だ。

「邪神様、冗談やめてください」

カルンは尋ねる。

「効果があるのか?」

金毛は頷いた。

「ワン」

アルフレイドも驚きを隠せない。

普通の犬の尿なら騙し討ちだが、邪神の犬の尿……誰が断定できるだろう。

「神」の文字が付くと何物にも代えられぬ神秘性があるのだ。

アルフレイドは直感で悟った。

「邪神様、狙いを合わせて」

金毛は振り返り下に横たわる彼を軽蔑するように一瞥し、尿を始めた。

カルンが近づき汚れた手で彼の体を起こし、尿液が全身の傷跡に均等にかかるよう手助けした。

まるで薬液を塗るように。

アルフレイドは目を閉じて瞼が震える。

金毛が終わると尻尾を振ってベッドから降り、横たわって息を整えた。

家まで走ってきた疲れは相当だった。

カルンは手を洗うことを後回しにし傷の状態を静かに観察した。

驚くべきことに効果が速やかに現れた。

焼跡が赤くなり新しい肉芽が生えていた。

「アルフレイド、感じてみる?」

カルンが促す。

「様、この傷……ひどい痒み……」

「ケビン」カルンが呼ぶ。

「ワン!」

疲労と消耗はあっても金毛は誇らしく頭を上げた。

褒め言葉を受け取るために。

「これからトイレは使わなくていい。

尿器だけを使うように」

「……」金毛。



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