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変身には準備が必要!?
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「ねえねえ、サイラス~、おねが~い。だめ?」
「…………駄目。」
「いいじゃん、ちょっとくらい~。サイラスのケチ~。」
「ケチとか、そういう問題じゃない。」
これは、ベッドで強制的に寝かされている時の会話。
お昼ご飯もペロリと食べた私が、サイラスの監視のもと、ベッドの上でダラダラゴロゴロしていた時に、ふと、思ったのだ。
ーー熱も下がって正気の今、サイラスの変身した姿が見てみたい。
そう思っちゃったら、今すぐここで、サイラスの変身姿を見ない事にはどうにも気が収まらない。
私がゴロゴロしているベッドの脇で、本を片手に私を監視中のサイラス。
どうにも我慢できなくて、サイラスに「へんしんして。」ってお願いしたんだけど。
サイラスは眉間に皺を寄せ、思いっきり首を横に振ってそれを拒否をした。
そして、冒頭のセリフに至るのである。
「なんでよ~。いいじゃん、へるもんじゃないし~。」
「減るとか減らないとか、そういう問題でもない。」
「じゃあ、どういうもんだいなの?」
口を尖らせブーブーと文句を言う私に、サイラスはハァ~と、深い溜息を吐いて見せた。
ふ~んだ。負けないもんね。
「だってさ、きのうは、ゆめだとおもってたんだもん。ねつもあったし……だからいま、ちゃんとみたいの!!」
「…………なんで、そんなに見たいの?ちゃんと見たいって言う程のものじゃないよ。」
「いうほどのものだよ!かわいいし、おおきいし、ふわふわだし、モフモフだし、かわいいし!!」
「…………なんで2回可愛いって言った?」
「だって、かわいかったんだもん!!」
サイラスは私が可愛いと言った事に不服そうだったけど、私の勢いに負けてムスッとしながら口を閉じた。
あらら。可愛いは駄目だった?
「じゃあ、カッコよかった!カッコいいならだめじゃないでしょ?」
「じゃあってなんだ。」
「だってさ、サイラスはへんしんしてないときでも、すごくカッコイイでしょ。いつもカッコイイ。でも、イヌのときは、カッコイイだけじゃなくて、モフモフでかわいかったんだもん!」
私が興奮気味に話すと、サイラスは俯いて片手で口を覆い隠した。
「…………ユーカには、俺がどれだけカッコ良くみえてるの。」
サイラスを覗き込むと、顔が真っ赤になっていた。
おおっ!耳まで赤い!
もしかして、サイラスってば照れてる?
「そんなの、これくらいいっぱい、い~っぱいだよ!!」
私は両手をブンブンと大きく振って、いっぱいをアピールする。
なんなら、これじゃ足りないくらいなんですけど。
「わ、分かった!分かったよ!」
「えー?そう?」
サイラスが顔を真っ赤にして止めるから、私は渋々カッコイイアピールをヤメてあげた。…………照れ屋さんめ。
サイラスは顔が赤いまま、さっきよりも深い溜息を吐いて部屋を出て行こうと椅子から立ち上がった。
「どこにいくの?へんしん、みせてくれるんじゃないの?」
「色々と準備があるんだよ。」
「じゅんび?」
「そう、準備!大人しく待っててよ!」
首を傾げる私をジト目で見て、サイラスが部屋を出て行く。
そうかぁ、変身するのにも準備がいるんだ~、……なんて、思っていると。
ガチャ
と、扉が開いて、犬の姿をしたサイラスが部屋へと入ってきた。
「…………駄目。」
「いいじゃん、ちょっとくらい~。サイラスのケチ~。」
「ケチとか、そういう問題じゃない。」
これは、ベッドで強制的に寝かされている時の会話。
お昼ご飯もペロリと食べた私が、サイラスの監視のもと、ベッドの上でダラダラゴロゴロしていた時に、ふと、思ったのだ。
ーー熱も下がって正気の今、サイラスの変身した姿が見てみたい。
そう思っちゃったら、今すぐここで、サイラスの変身姿を見ない事にはどうにも気が収まらない。
私がゴロゴロしているベッドの脇で、本を片手に私を監視中のサイラス。
どうにも我慢できなくて、サイラスに「へんしんして。」ってお願いしたんだけど。
サイラスは眉間に皺を寄せ、思いっきり首を横に振ってそれを拒否をした。
そして、冒頭のセリフに至るのである。
「なんでよ~。いいじゃん、へるもんじゃないし~。」
「減るとか減らないとか、そういう問題でもない。」
「じゃあ、どういうもんだいなの?」
口を尖らせブーブーと文句を言う私に、サイラスはハァ~と、深い溜息を吐いて見せた。
ふ~んだ。負けないもんね。
「だってさ、きのうは、ゆめだとおもってたんだもん。ねつもあったし……だからいま、ちゃんとみたいの!!」
「…………なんで、そんなに見たいの?ちゃんと見たいって言う程のものじゃないよ。」
「いうほどのものだよ!かわいいし、おおきいし、ふわふわだし、モフモフだし、かわいいし!!」
「…………なんで2回可愛いって言った?」
「だって、かわいかったんだもん!!」
サイラスは私が可愛いと言った事に不服そうだったけど、私の勢いに負けてムスッとしながら口を閉じた。
あらら。可愛いは駄目だった?
「じゃあ、カッコよかった!カッコいいならだめじゃないでしょ?」
「じゃあってなんだ。」
「だってさ、サイラスはへんしんしてないときでも、すごくカッコイイでしょ。いつもカッコイイ。でも、イヌのときは、カッコイイだけじゃなくて、モフモフでかわいかったんだもん!」
私が興奮気味に話すと、サイラスは俯いて片手で口を覆い隠した。
「…………ユーカには、俺がどれだけカッコ良くみえてるの。」
サイラスを覗き込むと、顔が真っ赤になっていた。
おおっ!耳まで赤い!
もしかして、サイラスってば照れてる?
「そんなの、これくらいいっぱい、い~っぱいだよ!!」
私は両手をブンブンと大きく振って、いっぱいをアピールする。
なんなら、これじゃ足りないくらいなんですけど。
「わ、分かった!分かったよ!」
「えー?そう?」
サイラスが顔を真っ赤にして止めるから、私は渋々カッコイイアピールをヤメてあげた。…………照れ屋さんめ。
サイラスは顔が赤いまま、さっきよりも深い溜息を吐いて部屋を出て行こうと椅子から立ち上がった。
「どこにいくの?へんしん、みせてくれるんじゃないの?」
「色々と準備があるんだよ。」
「じゅんび?」
「そう、準備!大人しく待っててよ!」
首を傾げる私をジト目で見て、サイラスが部屋を出て行く。
そうかぁ、変身するのにも準備がいるんだ~、……なんて、思っていると。
ガチャ
と、扉が開いて、犬の姿をしたサイラスが部屋へと入ってきた。
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