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第72話 濃霧を漂う者⑦
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炎の渦が消えた後、亡霊の姿はすっかり見えなくなっていた。
まだ周囲の霧は晴れてはいないが、四人がいる辺りはすっかり澄んでいて、空からは陽光が差し込んでいた。
「けほっ……どうにか、なったみたいね……」
「リーシャちゃん!」
エトは、ふらりと膝をつきそうになったリーシャを、抱えるように支えた。
その周囲に、スゥとマイアも駆け寄る。
「すごいのだリーシャ、こんな魔法も使えたのかー!」
「一応、ね。こんな大技は、久しぶりだったけど……」
エトに抱えられたまま、リーシャは苦笑した。
それを見て、エトも自然と顔がほころんだ。
やっぱり、リーシャちゃんは凄い。
こんなに高火力な技を持っているのに、普段は私たちの回復のために、火力を落として戦ってくれているのだ。
そのことは――少しだけ、申し訳ないと思いつつも――なんだか、とても嬉しいことにも思えた。
「……って、そうだ、まだ落ち着いてる場合じゃないわ……!」
はっとして、エトの手からふらりと立ち上がったリーシャは、素早く周囲を見回した。
「かなり大きな魔法を使っちゃったから、霧が晴れたら蜂が寄ってくるかもしれないわ。とっとと安全な場所まで逃げるわよ。」
「……そうですね。今のところ、まだ動きは見えませんが……」
気づけば、マイアも弓を構えて、周囲を警戒していた。
オオサソリバチの縄張りの中だという問題は、何も解決していないのだ。エトは再び、気を引き締めなおした。
「そっか、そうだよね……! それでマイアちゃん、ロルフさんは?」
「……え?」
「えっ?」
エトとマイアがそのまま固まり、スゥとリーシャも、お互いに顔を見合わせた。
「……そっちに、いないのだ?」
「いや……だって……」
さぁっと、全員の顔から血の気が引く。
「ま、マズイのだ。ロルフだけだと、実質戦闘力ゼロなのだ!!」
「一旦、魔法で霧を……いや、それじゃ巻き込んじゃうかも……魔法で合図……は、霧じゃ見えないし……ええと……?!」
「もし大怪我してたら、治療の必要が……その前に、消毒を……いえ、その前に……」
「わ、私、探しに行ってくるっ!!」
「ああ、その必要はないよ。」
四人がそれぞれ混乱する中、突然、聞き覚えのない声が響いた。
思わず、呼吸が止まる。
どこへともなく走り出そうとしたエトの視線の先には、黒い外套に身を包んだ、長身の男性が一人、立っていた。
「……えっ」
いくら動揺していたとはいえ、近づく人影に気づかないはずはない。
その男性は、ほとんど突然、視界に出現したのだ。
その不自然さに、思わず一歩飛び下がり、双剣を両手に持つ。他の三人も、同じように武器を構えていた。
「うーん、驚きだ。まさか、『濃霧を漂う者』を攻略しちゃうとはね。流石、先生の生徒といったところかな。」
こちらの警戒を気にも留める様子もなく、男性は手を叩きながら、ゆったりとした口調でそういった。
にこにこと目を細めているようにも見えるが、その表情は微動だにせず、どうにも感情が読み取りづらい。
ミストウォーカー? 先生? 生徒?
会話の内容もよくわからないし、正直、怪しさしかない。
「誰……ですか……?」
「ん? 僕かい? 僕はロイド。そしてこの愛らしい二人が、ニーナとミーナだ。」
ロイドと名乗った男が両手を広げると、いつの間にかその両脇に、二人の少女の姿があった。
もちろん、先ほどまでそこには誰もいなかったはずだ。
思わず、手の甲で目をこする。
「ニーナなので。初めましてなので。」
「ミーナなのでー! よろしくなのでー!」
そう挨拶する二人は、白いローブに銀髪のサイドテールといった容姿で、左右対象になった髪型以外は瓜二つだった。
ロイドとは違い、その頭部には獣のような一対の耳が生えている。
しかし、自己紹介してくれたのは良いのだが、結局人数が増えただけで、依然状況は謎のまま。
四人が呆気に取られていると、ロイドはそのまま、誇らしげに話しを続けた。
「フフ、可憐だろう? でも、見た目だけじゃない。君たちががさっきまで戦っていたのも、この二人なんだからね。」
「――?!」
緩みかけていた警戒心が、急激に引き戻される。
全員に目くばせして、武器を構え直し、足を開いて腰を落とす。
ということは、この人たちが、襲ってきた敵――
と、臨戦態勢を取ったのも束の間。
「おいおい、凄い音がしたが、大丈夫か?!」
今度は、明らかに聞きなれた声。
その主は、ロイドたち三人の後方、霧の向こうから、普通に走って現れた。
「え……ロルフ、さん……?!」
「ん? お前達、何で武器なんか構えてるんだ。」
ロイドの隣に止まったロルフは、目を丸くして、首を傾げた。
そして四人もまた、目を丸くして、首を傾けた。
まだ周囲の霧は晴れてはいないが、四人がいる辺りはすっかり澄んでいて、空からは陽光が差し込んでいた。
「けほっ……どうにか、なったみたいね……」
「リーシャちゃん!」
エトは、ふらりと膝をつきそうになったリーシャを、抱えるように支えた。
その周囲に、スゥとマイアも駆け寄る。
「すごいのだリーシャ、こんな魔法も使えたのかー!」
「一応、ね。こんな大技は、久しぶりだったけど……」
エトに抱えられたまま、リーシャは苦笑した。
それを見て、エトも自然と顔がほころんだ。
やっぱり、リーシャちゃんは凄い。
こんなに高火力な技を持っているのに、普段は私たちの回復のために、火力を落として戦ってくれているのだ。
そのことは――少しだけ、申し訳ないと思いつつも――なんだか、とても嬉しいことにも思えた。
「……って、そうだ、まだ落ち着いてる場合じゃないわ……!」
はっとして、エトの手からふらりと立ち上がったリーシャは、素早く周囲を見回した。
「かなり大きな魔法を使っちゃったから、霧が晴れたら蜂が寄ってくるかもしれないわ。とっとと安全な場所まで逃げるわよ。」
「……そうですね。今のところ、まだ動きは見えませんが……」
気づけば、マイアも弓を構えて、周囲を警戒していた。
オオサソリバチの縄張りの中だという問題は、何も解決していないのだ。エトは再び、気を引き締めなおした。
「そっか、そうだよね……! それでマイアちゃん、ロルフさんは?」
「……え?」
「えっ?」
エトとマイアがそのまま固まり、スゥとリーシャも、お互いに顔を見合わせた。
「……そっちに、いないのだ?」
「いや……だって……」
さぁっと、全員の顔から血の気が引く。
「ま、マズイのだ。ロルフだけだと、実質戦闘力ゼロなのだ!!」
「一旦、魔法で霧を……いや、それじゃ巻き込んじゃうかも……魔法で合図……は、霧じゃ見えないし……ええと……?!」
「もし大怪我してたら、治療の必要が……その前に、消毒を……いえ、その前に……」
「わ、私、探しに行ってくるっ!!」
「ああ、その必要はないよ。」
四人がそれぞれ混乱する中、突然、聞き覚えのない声が響いた。
思わず、呼吸が止まる。
どこへともなく走り出そうとしたエトの視線の先には、黒い外套に身を包んだ、長身の男性が一人、立っていた。
「……えっ」
いくら動揺していたとはいえ、近づく人影に気づかないはずはない。
その男性は、ほとんど突然、視界に出現したのだ。
その不自然さに、思わず一歩飛び下がり、双剣を両手に持つ。他の三人も、同じように武器を構えていた。
「うーん、驚きだ。まさか、『濃霧を漂う者』を攻略しちゃうとはね。流石、先生の生徒といったところかな。」
こちらの警戒を気にも留める様子もなく、男性は手を叩きながら、ゆったりとした口調でそういった。
にこにこと目を細めているようにも見えるが、その表情は微動だにせず、どうにも感情が読み取りづらい。
ミストウォーカー? 先生? 生徒?
会話の内容もよくわからないし、正直、怪しさしかない。
「誰……ですか……?」
「ん? 僕かい? 僕はロイド。そしてこの愛らしい二人が、ニーナとミーナだ。」
ロイドと名乗った男が両手を広げると、いつの間にかその両脇に、二人の少女の姿があった。
もちろん、先ほどまでそこには誰もいなかったはずだ。
思わず、手の甲で目をこする。
「ニーナなので。初めましてなので。」
「ミーナなのでー! よろしくなのでー!」
そう挨拶する二人は、白いローブに銀髪のサイドテールといった容姿で、左右対象になった髪型以外は瓜二つだった。
ロイドとは違い、その頭部には獣のような一対の耳が生えている。
しかし、自己紹介してくれたのは良いのだが、結局人数が増えただけで、依然状況は謎のまま。
四人が呆気に取られていると、ロイドはそのまま、誇らしげに話しを続けた。
「フフ、可憐だろう? でも、見た目だけじゃない。君たちががさっきまで戦っていたのも、この二人なんだからね。」
「――?!」
緩みかけていた警戒心が、急激に引き戻される。
全員に目くばせして、武器を構え直し、足を開いて腰を落とす。
ということは、この人たちが、襲ってきた敵――
と、臨戦態勢を取ったのも束の間。
「おいおい、凄い音がしたが、大丈夫か?!」
今度は、明らかに聞きなれた声。
その主は、ロイドたち三人の後方、霧の向こうから、普通に走って現れた。
「え……ロルフ、さん……?!」
「ん? お前達、何で武器なんか構えてるんだ。」
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そして四人もまた、目を丸くして、首を傾けた。
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