サンタナの奇妙じゃない日常

サンタナの奇妙じゃない目標④

やるべき事がわかったサンタナ。

目標はわんぱくワンワン相撲に入って、ハマダに練習相手になってもらってから、ゴロー君にワンワン相撲で勝つ。

わんぱくワンワン相撲は誰でも入会出来るわけではなく、入会試験に合格しないと入会出来ません。

犬種の制限はなく、大型犬から小型犬まで所属しています。

試験はいつ？内容は？サンタナにはまだ情報がないので

『パパぁ！わんぱくワンワン相撲にはどうやってはいるの？』

『まずは入会希望を往復ハガキで出して、その返信に試験の日時と内容が書かれてるハズだけど。』

『ママぁ！わんぱくワンワン相撲に入会希望出すんだけど、往復ハガキってないの？』

『年賀状の余りはあるんだけど、往復ハガキはないのよ。』

『年賀状で出してもいいんじゃないの？』とサンタナ

『それはカッコ悪いから、年賀状の余りを郵便局に持って行って、往復ハガキに交換してもらった方がいいわよ。お金と年賀状準備するから少し待っててね。』

『はーい！』

普段はお金を持ち歩かないサンタナ。お金を持ち歩く時は黄色いポシェットを持って行きます。

このポシェットはウルトラおじいちゃんのチワワのキー坊から貰った古いポシェット。破れる度にママに直してもらってます。

準備が出来たサンタナ。郵便局までは家から歩いて５分程。
その５分でもサンタナにとっては冒険。

『行ってきまーす！』古いポシェットを持って郵便局に向かうサンタナ。

すると、『おーぉぃサンタナぁ！』と呼ぶ声が。

ブラックタンのダックスのモンタナが向こうから歩いてきます。

モンタナはサンタナよりも1歳年上の親戚のダックス。

『サンタナ、野球しようぜ！』
『ごめんね、モンタナ君。今から郵便局に行って年賀状を往復ハガキに交換してもらわないとダメなんだ。』

『そっか、それなら野球は出来ないな。でも何で往復ハガキに交換してもらうんだ？』

サンタナは、事の経緯を説明しました。
ピッドブルのゴローにワンワン相撲で勝つ事。その為にわんぱくワンワン相撲に入って強くなる事。

胴長短足犬2人が二足歩行で郵便局へ向かいます。

『モンタナ君、別に一緒に来なくていいよ。シャンちゃん1人で行けるから。』

『そっかそっか。てか、ウチこっちだから。次の突き当たりを郵便局なら右、ウチは左。聞いた話なんだけど、2丁目のラーメン屋のチャウチャウの陳さん、ワンワン相撲の行司だったみたいだぜ、陳さんに話聞けたら、なんか一歩進みそうな気がしないか？』

2丁目のラーメン屋の陳さん。フワフワしたチャウチャウ。

『さっきラーメン食べたから、今度ラーメン食べに行く時に陳さんに話聞いてみようかな』

『俺あっこの餃子の無料券持ってるんだ、行く時誘ってくれよ。』

『わかったよ！じゃぁね！バイバーイ』
『じゃあな！』

ホントなら５分で郵便局に着くはずなのに、モンタナと喋ってたせいで、１０分掛かってしまったサンタナ。

でも、チャウチャウの陳さんがワンワン相撲の行司で、モンタナが餃子の無料券も持ってると言う、有益な情報を得たさんたな。

目の前には目的地の郵便局が。

続く