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八、時ならぬ窮鳥 二
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銅吉は、おみなが寝かされている部屋にももちろん覚えがあった。六畳の広さは変わらないまま、薬を入れた戸棚や汗をふくための手桶と手ぬぐいなどが、新たに置かれていた。口が裂けても明かせないが、自分の寄進を有意義に用いてくれているのは満足できる。
しかし、今はあくまでおみなの容態である。彼女を挟んで輪快と銅吉達は腰を降ろした。銅吉の見た目には、おみなは静かに寝息をたてていて、命に別状はないように思えた。
「さて。銅吉、事情を説明するように」
「はい」
輪快も上坪も、信頼できる人々なのは間違いない。ただ、腰巻姿の影やろくろ首……ひいては猫又や銭霊について語るべきかどうか。長々と熟考する時間はない。
結局、作品の取材で墓場にいったところ、気絶している彼女を助けたというありきたりな話にした。これはこれで事実だし、どのみち何故おみなが墓場に来たのかまで知っているわけではない。
「おみながそんな場所に……。さっぱり心当たりがない」
上坪は、眉根にしわを寄せて腕を組んだ。
「何者かにさらわれたのでもなさそうじゃ」
輪快は、さりげなく重大な事実を述べた。仮にそうなら、上坪の焦慮は筆舌に尽くしがたくなる。そこだけは回避できたものの、理外の異様な事象であることもまた否定できない。
「じゃあ、あくまでおみなさんが自分の意思であそこまでいったことになるんですね」
銅吉も、そこは固めておきたかった。本来、上坪がここにきて、いきさつまで語ったからには銅吉が長居する必要はない。それで片づけるには、ろくろ首といいふだんの近所づきあいといい、なかなかに割りきられない下地が彼にはあった。
「解せん。おみなは、意味もなくふらふら一人で遊びにいくような娘ではない」
「それは、拙僧もよく心得ておる。見つかった場所からしても、ご息女は何かヒトではない……魔性に魅入られているようじゃ」
「魔性」
上坪は、目をかっと見開いて輪快を見つめた。驚きでもあり、まだはっきりしない怪異への敵意でもあるように、銅吉には思えた。
怪異といえば。銅吉とて、その道に片足を突っこんでいる。この病室自体、自分が密かに奇怪な力をもって寄進した銭で、設備を整えられている。自分だけがそれと知るなかで、輪快と上坪が必死に原因を探る姿には、ある種の申し訳なさが良心をつついてやまない。それこそ、猫又にでも協力を頼んで突きつめたい。
それをなるべく穏便にすませるためにも、輪快がこの出来事をどう捉えるか、知っておかねばならなかった。
「左様、魔性。少し、時間をかければはっきりするやもしれんが……」
「ど、どうやって」
上坪も、ここは輪快にすがるほかはない。
「御仏の力によるほかなし。銅吉、明日にでもその墓場に案内しなさい」
「かしこまりました」
銅吉に異存はない。
「上坪殿は、そうしたいのであれば、ここに泊まっても差しつかえない」
輪快の寛大さは、おみなを当面ここに置いておいて良いという意志を暗示していた。同時に、少なくとも明日まで銅吉に用はない。
「ご厚意、まことに痛みいる。しかし、仕事もあるので帰らねばならん」
「分かった。ご息女については、こちらでお世話をしよう。回復するまで、何日でも。銭は不要」
「甘えてばかりでまことに心苦しいが……。改めて、お礼申し上げる。では」
深々と頭を下げ、上坪は席をたった。
「和尚様、私も失礼します」
「うむ」
輪快に本堂の軒先まで見送られ、銅吉は上坪とともに家路についた。
「銅吉、この度は世話になった」
茜色の西陽に照らされながら、銅吉は上坪から労われた。
「い、いえ、とんでもないです」
「手間暇をかけたからには、後日、必ず礼をする」
銅吉は、籠を使って帰ったとは一言も口にしてない。上坪は、そうしたことを敏感に察しているようだ。
「そんな、もったいない。そのお言葉だけで充分です」
「俺は、昔、遠州掛川藩の馬廻だった」
道すがら、上坪は銅吉が思いもよらなかったことを打ちあけ始めた。
「何と」
馬廻とは、殿様を直に護衛したり事務の取次ぎをしたりする役目をこなす。いうまでもなく、御目見の資格がある。家臣として高位とまではいわないが、中堅くらいな格があった。
「部下とも同僚とも上司ともうまくやっていたし、妻とも睦まじかった。しかしある日、たまたま台風がきてご領地一帯が水浸しになった」
上坪は空を見上げた。シジュウカラが何羽か、まとまって鳴きながら山へ飛んでいった。
「はい」
「幸い、死者はいなかった。俺は、被災地の復旧の一端を担い、朝から晩まで書類をさばく日々に入った。そこで、知ったのだ。上司の一人が、口入屋と結託して私腹を肥やしていたのを」
「……」
口入屋とは、仕事に応じて人手を確保し紹介する業者である。
「その上司は、妻の実父であった。俺は悩みに悩みぬき、妻にだけそれを明かした。それが、間違いの元だった。そのすぐあと、妻がおみなを身籠ったとわかったのだ」
「何とも間が悪いです」
「然り。妻は俺と父親との間で板挟みとなり、食事も喉を通らなくなった。俺も、知らぬ振りをして出仕していたが、夫婦の仲が露骨にぎくしゃくした。結局、妻は難産で死に、それを機に俺は暇を乞うた」
「ちょっとやそっとの苦労ではなかったでしょう」
「いや。父娘で死ぬつもりだった」
さらりと上坪はいってのけた。
たとえ銅吉が刀を持ち、上坪が素手だったとしても。立ちあえば、銅吉はまばたき一つできない内に叩きのめされるだろう。そんな上坪が、無理心中を意識している姿はとうてい思いうかばない。しかも、夕暮れ近くとはいえ、まだまだ人のいる路上での告白である。
「刀でおみなを刺してから、腹でも切るかと決めたときに、おみなが小便をもらして派手に泣いた。それで、正気に返った」
上坪は、ごく小さく苦笑した。
「そりゃあ、とても軽くすまされるいきさつじゃありませんが……どうしてこんなときに、この私に……」
「こんなときだからこそ、明かす勇気が持てたのだ。むろん、人に語るのは初めてだが」
「自分でいうのも何ですが、私は戯作者ですよ。ひょっとしたら、話のネタにするかもしれないじゃないですか」
「お前はそんなことはしない。それは、ここ十年近く見てきて分かっているつもりだ。太助も左門次も気のいい若者だし、おたみには頭が上がらないが、お前はまた別格だ」
「別格とは、またどのような理由でしょう」
「非礼は承知ながら、お前は両親を早くに亡くしている」
率直な、率直すぎる言葉に、銅吉は自分の感情をどうまとめるべきか混乱してしまった。
「すまん。お前の古傷をいじるつもりはない」
「それは知っています」
そこからしばらく、銅吉には自分と上坪の足音だけが聞こえては消えていった。
「すまん」
また上坪は謝った。
「いえ、腹を立てたんじゃないんです。私は……私なら、上坪さんの立場になったらどうしたのか、つい考えこんで」
「余計な悩みを引きおこしたか」
「そうじゃないです。まずは、上坪さんの立場になってみなきゃ、何も判断できません」
なまじ戯作など書いているので、そんな感覚がつい優先されてしまう。怒ってないのは嘘偽りないし、上坪の苦衷は察するに余りあるのも事実なのだが。
上坪が、さらに何かいおうとしたとき、長屋木戸が二人の前に立ちはだかった。暮六つ(午後六時)には門限となるので、もう大した猶予はない。
「今日は疲れただろう。良く休んでくれ」
「はい、上坪さんこそ。これで失礼します」
まさしく、酒の一杯でもあおってさっさと寝床に入りたい。それもまた、銅吉の正直な本音だった。
しかし、今はあくまでおみなの容態である。彼女を挟んで輪快と銅吉達は腰を降ろした。銅吉の見た目には、おみなは静かに寝息をたてていて、命に別状はないように思えた。
「さて。銅吉、事情を説明するように」
「はい」
輪快も上坪も、信頼できる人々なのは間違いない。ただ、腰巻姿の影やろくろ首……ひいては猫又や銭霊について語るべきかどうか。長々と熟考する時間はない。
結局、作品の取材で墓場にいったところ、気絶している彼女を助けたというありきたりな話にした。これはこれで事実だし、どのみち何故おみなが墓場に来たのかまで知っているわけではない。
「おみながそんな場所に……。さっぱり心当たりがない」
上坪は、眉根にしわを寄せて腕を組んだ。
「何者かにさらわれたのでもなさそうじゃ」
輪快は、さりげなく重大な事実を述べた。仮にそうなら、上坪の焦慮は筆舌に尽くしがたくなる。そこだけは回避できたものの、理外の異様な事象であることもまた否定できない。
「じゃあ、あくまでおみなさんが自分の意思であそこまでいったことになるんですね」
銅吉も、そこは固めておきたかった。本来、上坪がここにきて、いきさつまで語ったからには銅吉が長居する必要はない。それで片づけるには、ろくろ首といいふだんの近所づきあいといい、なかなかに割りきられない下地が彼にはあった。
「解せん。おみなは、意味もなくふらふら一人で遊びにいくような娘ではない」
「それは、拙僧もよく心得ておる。見つかった場所からしても、ご息女は何かヒトではない……魔性に魅入られているようじゃ」
「魔性」
上坪は、目をかっと見開いて輪快を見つめた。驚きでもあり、まだはっきりしない怪異への敵意でもあるように、銅吉には思えた。
怪異といえば。銅吉とて、その道に片足を突っこんでいる。この病室自体、自分が密かに奇怪な力をもって寄進した銭で、設備を整えられている。自分だけがそれと知るなかで、輪快と上坪が必死に原因を探る姿には、ある種の申し訳なさが良心をつついてやまない。それこそ、猫又にでも協力を頼んで突きつめたい。
それをなるべく穏便にすませるためにも、輪快がこの出来事をどう捉えるか、知っておかねばならなかった。
「左様、魔性。少し、時間をかければはっきりするやもしれんが……」
「ど、どうやって」
上坪も、ここは輪快にすがるほかはない。
「御仏の力によるほかなし。銅吉、明日にでもその墓場に案内しなさい」
「かしこまりました」
銅吉に異存はない。
「上坪殿は、そうしたいのであれば、ここに泊まっても差しつかえない」
輪快の寛大さは、おみなを当面ここに置いておいて良いという意志を暗示していた。同時に、少なくとも明日まで銅吉に用はない。
「ご厚意、まことに痛みいる。しかし、仕事もあるので帰らねばならん」
「分かった。ご息女については、こちらでお世話をしよう。回復するまで、何日でも。銭は不要」
「甘えてばかりでまことに心苦しいが……。改めて、お礼申し上げる。では」
深々と頭を下げ、上坪は席をたった。
「和尚様、私も失礼します」
「うむ」
輪快に本堂の軒先まで見送られ、銅吉は上坪とともに家路についた。
「銅吉、この度は世話になった」
茜色の西陽に照らされながら、銅吉は上坪から労われた。
「い、いえ、とんでもないです」
「手間暇をかけたからには、後日、必ず礼をする」
銅吉は、籠を使って帰ったとは一言も口にしてない。上坪は、そうしたことを敏感に察しているようだ。
「そんな、もったいない。そのお言葉だけで充分です」
「俺は、昔、遠州掛川藩の馬廻だった」
道すがら、上坪は銅吉が思いもよらなかったことを打ちあけ始めた。
「何と」
馬廻とは、殿様を直に護衛したり事務の取次ぎをしたりする役目をこなす。いうまでもなく、御目見の資格がある。家臣として高位とまではいわないが、中堅くらいな格があった。
「部下とも同僚とも上司ともうまくやっていたし、妻とも睦まじかった。しかしある日、たまたま台風がきてご領地一帯が水浸しになった」
上坪は空を見上げた。シジュウカラが何羽か、まとまって鳴きながら山へ飛んでいった。
「はい」
「幸い、死者はいなかった。俺は、被災地の復旧の一端を担い、朝から晩まで書類をさばく日々に入った。そこで、知ったのだ。上司の一人が、口入屋と結託して私腹を肥やしていたのを」
「……」
口入屋とは、仕事に応じて人手を確保し紹介する業者である。
「その上司は、妻の実父であった。俺は悩みに悩みぬき、妻にだけそれを明かした。それが、間違いの元だった。そのすぐあと、妻がおみなを身籠ったとわかったのだ」
「何とも間が悪いです」
「然り。妻は俺と父親との間で板挟みとなり、食事も喉を通らなくなった。俺も、知らぬ振りをして出仕していたが、夫婦の仲が露骨にぎくしゃくした。結局、妻は難産で死に、それを機に俺は暇を乞うた」
「ちょっとやそっとの苦労ではなかったでしょう」
「いや。父娘で死ぬつもりだった」
さらりと上坪はいってのけた。
たとえ銅吉が刀を持ち、上坪が素手だったとしても。立ちあえば、銅吉はまばたき一つできない内に叩きのめされるだろう。そんな上坪が、無理心中を意識している姿はとうてい思いうかばない。しかも、夕暮れ近くとはいえ、まだまだ人のいる路上での告白である。
「刀でおみなを刺してから、腹でも切るかと決めたときに、おみなが小便をもらして派手に泣いた。それで、正気に返った」
上坪は、ごく小さく苦笑した。
「そりゃあ、とても軽くすまされるいきさつじゃありませんが……どうしてこんなときに、この私に……」
「こんなときだからこそ、明かす勇気が持てたのだ。むろん、人に語るのは初めてだが」
「自分でいうのも何ですが、私は戯作者ですよ。ひょっとしたら、話のネタにするかもしれないじゃないですか」
「お前はそんなことはしない。それは、ここ十年近く見てきて分かっているつもりだ。太助も左門次も気のいい若者だし、おたみには頭が上がらないが、お前はまた別格だ」
「別格とは、またどのような理由でしょう」
「非礼は承知ながら、お前は両親を早くに亡くしている」
率直な、率直すぎる言葉に、銅吉は自分の感情をどうまとめるべきか混乱してしまった。
「すまん。お前の古傷をいじるつもりはない」
「それは知っています」
そこからしばらく、銅吉には自分と上坪の足音だけが聞こえては消えていった。
「すまん」
また上坪は謝った。
「いえ、腹を立てたんじゃないんです。私は……私なら、上坪さんの立場になったらどうしたのか、つい考えこんで」
「余計な悩みを引きおこしたか」
「そうじゃないです。まずは、上坪さんの立場になってみなきゃ、何も判断できません」
なまじ戯作など書いているので、そんな感覚がつい優先されてしまう。怒ってないのは嘘偽りないし、上坪の苦衷は察するに余りあるのも事実なのだが。
上坪が、さらに何かいおうとしたとき、長屋木戸が二人の前に立ちはだかった。暮六つ(午後六時)には門限となるので、もう大した猶予はない。
「今日は疲れただろう。良く休んでくれ」
「はい、上坪さんこそ。これで失礼します」
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