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EP 2
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名無しの怪物『Nanashi_30』
国内最大のユーザー数を誇る将棋アプリ『将棋ウォリアーズ』。
初心者からプロ棋士までが匿名で腕を競うこの巨大なデジタル盤上に、一つの真新しいアカウントが誕生した。
初期アバターに、初期の級位である「30級」。
アカウント名は『Nanashi_30』。
「……なんか、味気ない名前だな」
「いいのよ。どうせすぐにアプリの頂点まで駆け上がるんだから。変に目立つ名前より、こういう無機質な方が不気味でしょ」
和令が清麿の肩越しにスマホの画面を覗き込む。
「さあ、まずは最下層からスタートよ。ガンガン回しなさい。特訓した『誘導(セットアップ)』を忘れないようにね」
「分かってるよ」
清麿は『対局開始』のボタンをタップした。
『ピロンッ!』
数秒でマッチングが完了する。相手は「25級」のアマチュア初心者だ。
持ち時間は、1手10秒未満で指さなければならない「超早指し(弾丸)ルール」。
「よろしくお願いします、っと」
清麿は寝転がりながら、気怠げに画面をタップした。
序盤。相手はセオリーもクソもない、無茶苦茶な駒組みをしてくる。かつての清麿なら「将棋を舐めるな」と苛立っていたかもしれない。
(……だが、今の俺には『水路』が見える)
清麿の指先が、画面を滑る。
相手の無軌道な攻めを、いなし、すかし、時に自分の歩をエサにして特定のマスへと誘い込む。
思考時間はゼロ。三段まで培った基礎力だけで、相手の盤面を粘土のようにこね上げていく。
30手目。
盤面が、カチリと音を立てた気がした。
「……セットアップ、完了」
清麿が呟いた瞬間、脳内に『未来チャート第12番』の赤いラインが発光した。
ここからは、思考の領域ではない。
300年後のAIが弾き出した「正解」を、ただ指先でなぞるだけの作業(タスク)。
パチリ。パチリ。パチリ。
清麿の指し手のリズムが、急激に加速した。
相手が指した0.1秒後に、即座に応手が返る。
画面の向こうの対戦相手は、何が起きているのかすら理解できなかっただろう。自分の王将が見えない力で喉元を締め上げられ、気づけば逃げ場を失っているのだから。
『SHOGI(詰み)!』
画面に派手なエフェクトが走り、清麿の勝利を告げた。
所要時間、わずか3分。
「ふぅん。まあ、初級者相手ならこんなもんね。次!」
「人使い荒いな……」
清麿は苦笑しながら、再び『対局開始』を押した。
◇
それから5時間後。
『将棋ウォリアーズ』の運営サーバーに、異常なデータが記録され始めていた。
『Nanashi_30』というアカウントの戦績。
30級からスタートし、現在。
【対局数:100】【勝数:100】【負数:0】
【勝率:100%】【現在の段位:五段】
破竹の100連勝。
しかも、そのすべてが「超早指し」ルールでありながら、中盤以降の考慮時間が極端に短いという異常なタイムラインを描いていた。
巨大匿名掲示板「5ちゃんねる」の将棋板。
そこの【将棋アプリ総合スレ】の空気が、徐々にざわつき始めていた。
『142:名無しの棋士』
なあ、Nanashi_30って奴と当たった奴いる?
さっきボコボコにされたんだが。
『145:名無しの棋士』
ワイもさっきやられたわ。五段帯なのにあいつだけ異次元だった。
なんだあの終盤力。人間じゃねえだろ。
『150:名無しの棋士』
連勝記録バグってんぞ。現在115連勝中。
これ絶対ツール(ソフト指し)だろ。運営仕事しろや。
『158:名無しの棋士』
いや、ツールって言うには序盤が変なんだよ。
俺も気になってあいつの棋譜(リプレイ)を最新の将棋AI「水無月」で解析してみたんだわ。
『160:名無しの棋士』
で、どうだった? 一致率100%のクロか?
『165:名無しの棋士』
それが……マジで気味が悪いんだよ。
序盤から中盤の40手目くらいまでは、AIの一致率が40%くらいしかない。人間臭いというか、泥臭い力戦型なんだ。
でも、ある局面を境目に、一致率が急に100%に跳ね上がる。
『172:名無しの棋士』
は? 途中からソフト起動したってこと? よくある手口じゃん。
『180:名無しの棋士』
違う。ヤバいのはそこからだ。
Nanashi_30が終盤で指した『6六銀』。最新AIの「水無月」は最初、それを【悪手】って判定したんだよ。
『185:名無しの棋士』
ほーん。じゃあツールじゃないじゃん。
『190:名無しの棋士』
いや……その『6六銀』の局面から、AIにさらに深く3億局面くらい読ませたら……
AIの評価値が突然ひっくり返って、【Nanashi_30の勝率99%】って叩き出したんだ。
つまり、Nanashiは「現代の最新AIすら一瞬では読めない大局観」を、1手1秒未満でノータイムで指してるってことだ。
『201:名無しの棋士』
ファッ!?
『205:名無しの棋士』
マジで言ってんの? 現代のAI超えてるソフトなんて存在しねえぞ。
じゃあ中身誰だよ。藤堂竜将でもお忍びでやってんのか?
『210:名無しの棋士』
バケモノじゃん……。
掲示板の噂は、SNSを通じて瞬く間に将棋ファンの間に拡散されていった。
【現代AIを超える謎のアカウント】【正体は誰だ】【新種のチートか】。
『Nanashi_30』は、たった一晩でネット将棋界の都市伝説になりつつあった。
◇
「ふぁあ……おい、和令。もう朝だぞ。流石に寝かせてくれ」
清麿は充血した目をこすりながら、スマホをちゃぶ台に放り投げた。
連勝記録は「150」に到達。
段位も、アプリ内の最高ランクである「九段」の手前、「八段」まで駆け上がっていた。
「甘ったれないの。あんたの脳細胞と身体に『誘導』の感覚を完全に染み込ませるには、千本ノックが必要なのよ」
「鬼かお前は……」
清麿が横になろうとした瞬間。
スマホから、今までとは違う、少し重厚な通知音が鳴った。
『ピロリーン!……【特段マッチング】が成立しました』
「ん?」
清麿が画面を見ると、そこには見慣れない派手なアイコンと、相手のプロフィールが表示されていた。
【対戦相手:『チャンネル飛車角・天童』】
【段位:九段】
【称号:元奨励会初段・プロ配信者】
「……おい、和令。これって」
「あら、ついに釣れたわね。最高ランク帯の『主(ぬし)』クラス」
和令が目を輝かせ、唇を舐めた。
「こいつ、登録者30万人の将棋系YouTuberよ。今ちょうど、生配信中みたいね」
清麿は息を呑んだ。
つまり、今から自分が指す将棋は、数万人のリスナーに見世物として生中継されるということだ。
「……上等だ」
清麿は体を起こし、再びスマホを握り直した。
疲労は消え去っていた。
代わりに、血の沸き立つような闘争心が全身を巡る。
「30万人の前で、未来の『処刑』を見せてやるよ」
元奨励会三段のプライドと、300年後の悪魔の頭脳。
その牙が今、現代の配信者へと向けられた。
国内最大のユーザー数を誇る将棋アプリ『将棋ウォリアーズ』。
初心者からプロ棋士までが匿名で腕を競うこの巨大なデジタル盤上に、一つの真新しいアカウントが誕生した。
初期アバターに、初期の級位である「30級」。
アカウント名は『Nanashi_30』。
「……なんか、味気ない名前だな」
「いいのよ。どうせすぐにアプリの頂点まで駆け上がるんだから。変に目立つ名前より、こういう無機質な方が不気味でしょ」
和令が清麿の肩越しにスマホの画面を覗き込む。
「さあ、まずは最下層からスタートよ。ガンガン回しなさい。特訓した『誘導(セットアップ)』を忘れないようにね」
「分かってるよ」
清麿は『対局開始』のボタンをタップした。
『ピロンッ!』
数秒でマッチングが完了する。相手は「25級」のアマチュア初心者だ。
持ち時間は、1手10秒未満で指さなければならない「超早指し(弾丸)ルール」。
「よろしくお願いします、っと」
清麿は寝転がりながら、気怠げに画面をタップした。
序盤。相手はセオリーもクソもない、無茶苦茶な駒組みをしてくる。かつての清麿なら「将棋を舐めるな」と苛立っていたかもしれない。
(……だが、今の俺には『水路』が見える)
清麿の指先が、画面を滑る。
相手の無軌道な攻めを、いなし、すかし、時に自分の歩をエサにして特定のマスへと誘い込む。
思考時間はゼロ。三段まで培った基礎力だけで、相手の盤面を粘土のようにこね上げていく。
30手目。
盤面が、カチリと音を立てた気がした。
「……セットアップ、完了」
清麿が呟いた瞬間、脳内に『未来チャート第12番』の赤いラインが発光した。
ここからは、思考の領域ではない。
300年後のAIが弾き出した「正解」を、ただ指先でなぞるだけの作業(タスク)。
パチリ。パチリ。パチリ。
清麿の指し手のリズムが、急激に加速した。
相手が指した0.1秒後に、即座に応手が返る。
画面の向こうの対戦相手は、何が起きているのかすら理解できなかっただろう。自分の王将が見えない力で喉元を締め上げられ、気づけば逃げ場を失っているのだから。
『SHOGI(詰み)!』
画面に派手なエフェクトが走り、清麿の勝利を告げた。
所要時間、わずか3分。
「ふぅん。まあ、初級者相手ならこんなもんね。次!」
「人使い荒いな……」
清麿は苦笑しながら、再び『対局開始』を押した。
◇
それから5時間後。
『将棋ウォリアーズ』の運営サーバーに、異常なデータが記録され始めていた。
『Nanashi_30』というアカウントの戦績。
30級からスタートし、現在。
【対局数:100】【勝数:100】【負数:0】
【勝率:100%】【現在の段位:五段】
破竹の100連勝。
しかも、そのすべてが「超早指し」ルールでありながら、中盤以降の考慮時間が極端に短いという異常なタイムラインを描いていた。
巨大匿名掲示板「5ちゃんねる」の将棋板。
そこの【将棋アプリ総合スレ】の空気が、徐々にざわつき始めていた。
『142:名無しの棋士』
なあ、Nanashi_30って奴と当たった奴いる?
さっきボコボコにされたんだが。
『145:名無しの棋士』
ワイもさっきやられたわ。五段帯なのにあいつだけ異次元だった。
なんだあの終盤力。人間じゃねえだろ。
『150:名無しの棋士』
連勝記録バグってんぞ。現在115連勝中。
これ絶対ツール(ソフト指し)だろ。運営仕事しろや。
『158:名無しの棋士』
いや、ツールって言うには序盤が変なんだよ。
俺も気になってあいつの棋譜(リプレイ)を最新の将棋AI「水無月」で解析してみたんだわ。
『160:名無しの棋士』
で、どうだった? 一致率100%のクロか?
『165:名無しの棋士』
それが……マジで気味が悪いんだよ。
序盤から中盤の40手目くらいまでは、AIの一致率が40%くらいしかない。人間臭いというか、泥臭い力戦型なんだ。
でも、ある局面を境目に、一致率が急に100%に跳ね上がる。
『172:名無しの棋士』
は? 途中からソフト起動したってこと? よくある手口じゃん。
『180:名無しの棋士』
違う。ヤバいのはそこからだ。
Nanashi_30が終盤で指した『6六銀』。最新AIの「水無月」は最初、それを【悪手】って判定したんだよ。
『185:名無しの棋士』
ほーん。じゃあツールじゃないじゃん。
『190:名無しの棋士』
いや……その『6六銀』の局面から、AIにさらに深く3億局面くらい読ませたら……
AIの評価値が突然ひっくり返って、【Nanashi_30の勝率99%】って叩き出したんだ。
つまり、Nanashiは「現代の最新AIすら一瞬では読めない大局観」を、1手1秒未満でノータイムで指してるってことだ。
『201:名無しの棋士』
ファッ!?
『205:名無しの棋士』
マジで言ってんの? 現代のAI超えてるソフトなんて存在しねえぞ。
じゃあ中身誰だよ。藤堂竜将でもお忍びでやってんのか?
『210:名無しの棋士』
バケモノじゃん……。
掲示板の噂は、SNSを通じて瞬く間に将棋ファンの間に拡散されていった。
【現代AIを超える謎のアカウント】【正体は誰だ】【新種のチートか】。
『Nanashi_30』は、たった一晩でネット将棋界の都市伝説になりつつあった。
◇
「ふぁあ……おい、和令。もう朝だぞ。流石に寝かせてくれ」
清麿は充血した目をこすりながら、スマホをちゃぶ台に放り投げた。
連勝記録は「150」に到達。
段位も、アプリ内の最高ランクである「九段」の手前、「八段」まで駆け上がっていた。
「甘ったれないの。あんたの脳細胞と身体に『誘導』の感覚を完全に染み込ませるには、千本ノックが必要なのよ」
「鬼かお前は……」
清麿が横になろうとした瞬間。
スマホから、今までとは違う、少し重厚な通知音が鳴った。
『ピロリーン!……【特段マッチング】が成立しました』
「ん?」
清麿が画面を見ると、そこには見慣れない派手なアイコンと、相手のプロフィールが表示されていた。
【対戦相手:『チャンネル飛車角・天童』】
【段位:九段】
【称号:元奨励会初段・プロ配信者】
「……おい、和令。これって」
「あら、ついに釣れたわね。最高ランク帯の『主(ぬし)』クラス」
和令が目を輝かせ、唇を舐めた。
「こいつ、登録者30万人の将棋系YouTuberよ。今ちょうど、生配信中みたいね」
清麿は息を呑んだ。
つまり、今から自分が指す将棋は、数万人のリスナーに見世物として生中継されるということだ。
「……上等だ」
清麿は体を起こし、再びスマホを握り直した。
疲労は消え去っていた。
代わりに、血の沸き立つような闘争心が全身を巡る。
「30万人の前で、未来の『処刑』を見せてやるよ」
元奨励会三段のプライドと、300年後の悪魔の頭脳。
その牙が今、現代の配信者へと向けられた。
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