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EP 3
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竜王来襲! ……からの、豚骨ラーメン屋台開業
タロー皇国に、建国以来最大の危機が訪れていた。
空が黄金色に染まり、大気がびりびりと震える。
「グオオオオオオオッ!!」
鼓膜を破らんばかりの咆哮と共に、城の上空に巨大な影が差した。
全身を黄金の鱗で覆われた、山のように巨大なドラゴン。
世界の調停者の一角、竜王デュークである。
「人間風情がぁ……! よくも我が同胞、アースドラゴンを食らったなぁぁ!!」
激怒した竜王のプレッシャーだけで、城の窓ガラスがガタガタと鳴る。
事の発端は数日前。タローたちが畑を荒らすアースドラゴンを討伐し、その肉を美味しくBBQにしてしまったことだ。
城のバルコニーでは、サリーとライザが武器を構える。
「くっ、さすがは竜王……! 私の全属性防御壁(フル・バリア)が紙のようだわ!」
「タロー様、お下がりください! 研ぎたての魔剣で、私が時間を稼ぎます!」
二人の最強の妻が死を覚悟した、その時。
「おーい、うるさいぞー。スープの煮込み加減が変わるだろ」
背後から、のんきな声が聞こえた。
見れば、バルコニーに七輪を持ち込み、巨大な寸胴鍋をぐつぐつと煮込んでいるタローの姿があった。
頭には、100均のパーティグッズコーナーで買った「ねじり鉢巻」を巻いている。
「き、貴様……我を前にして料理だと!? その鍋の中身はなんだ!」
上空のデュークがギロリと鍋を睨む。
「ん? これか? お前が怒ってるアースドラゴンの『ガラ(骨)』だよ。いい出汁が出るんだわ」
タローは悪びれもせず答えた。
一瞬の静寂。
直後、デュークの怒りが沸点を超えた。
「同胞の骨を煮込むだとぉぉ!? 外道が! その国ごと消し炭にしてくれるわ!!」
デュークの口内に、太陽のごとき黄金の光が収束する。
必殺のブレス『アルティメット・バースト』。放たれれば、タロー皇国は地図から消滅する。
だが、タローは慌てず騒がず、100均の「プラスチック製おたま」ですくったスープを、「メラミン樹脂のどんぶり(龍の模様入り)」に注いだ。
「はい、お待ち。特製・竜骨ラーメン。麺はバリカタな」
タローは湯気の立つどんぶりを、空に向かってひょいと掲げた。
ふわぁ……。
その瞬間。
破壊の光を放とうとしていたデュークの鼻孔を、とてつもない香りが襲撃した。
「……ぬ?」
それは、濃厚でクリーミー、それでいて野性味あふれる芳香。
数千年生きてきた竜王ですら、一度も嗅いだことのない「食欲の暴力」だった。
ブレスの光が霧散する。
「な、なんだその黄金の液体は……毒か? 毒なのか?」
「毒じゃねーよ。冷めるから早く食え。それとも、猫舌か?」
タローの挑発に、プライドの高い竜王が乗らないわけがない。
デュークはまばゆい光に包まれると、人間の姿――渋いイケオジへと変身し、バルコニーに降り立った。
「……いい度胸だ。食ってやる。だが、不味ければ即座に貴様を殺す!」
デュークはどんぶりを受け取った。
そして、白濁したスープを一口すする。
ズズッ……。
カッ!!
デュークの目が見開かれた。
(な、なんだこれはぁぁぁッ!!?)
口の中に広がる、濃厚な旨味の奔流。
アースドラゴンの強靭な生命力が、数種類の香味野菜と秘伝のタレ(※100均の醤油)によって完全に調和し、芸術的なまでのスープへと昇華されている。
(これは……弔い!? 貴様、死んだアースドラゴンの魂を、最高の形で供養するためにこのスープを!?)
誤解である。タローはただ、美味いラーメンが食いたかっただけだ。
だが、デュークの箸は止まらない。
「ズルッ! ズルズルッ! ……ぬおぉぉ! この黄色い縮れた紐(麺)がスープを絡め取る! チャーシューの塩気が絶妙だ!」
あっという間に麺を啜り切り、デュークはどんぶりを両手で持ち上げ、最後の一滴まで飲み干した。
そして、どんぶりをテーブルに叩きつける。
ガンッ!!
「……見事だ」
デュークは震える声で言った。
通常、竜王の膂力で叩きつけられれば、どんな陶器も粉砕される。
だが、タローが出した「メラミンどんぶり」は、傷一つ付いていなかった。
(我の力に耐える器だと……!? この器もまた、神器級の強度を持つというのか……!)
「で、どうすんだ? 国を消し炭にするか?」
タローが鍋をかき混ぜながら尋ねる。
デュークはスッと立ち上がると、タローの前に歩み寄り――ガシッとその手を握った。
「人間……いや、大将! 我にこのスープの作り方を教えろ!!」
「は?」
「我は悟った。同胞をただ埋葬するのは無意味だ。こうして至高のスープとなり、生命を繋ぐことこそが、真の『竜の道』なのだと!」
「いや、知らんけど……。まあ、手伝ってくれるならいいよ」
こうして、世界の危機は去った。
翌日から、タロー皇国の城の庭には、奇妙な光景が見られるようになった。
『屋台・竜王軒』
赤提灯が揺れる屋台の中で、ねじり鉢巻をしたイケオジ(竜王)が、真剣な眼差しで湯切りをしている。
「いらっしゃい! 今日のスープはアースドラゴンの脊髄を10時間煮込んだ自信作だぞ!」
そのラーメンを求めて、国中の兵士や、果ては噂を聞きつけた他国の密偵までが行列を作る。
タロー皇国は軍事力だけでなく、「食文化」においても大陸を支配しつつあった。
そんな平和な光景を見ながら、タローは思う。
「(やっぱり、100均の『ラーメンスープの素』を入れたことは黙っておこう……)」
竜王がインスタントの味に感動しているとは露知らず、タロー皇国の評価はまたしても神域へと達するのだった。
タロー皇国に、建国以来最大の危機が訪れていた。
空が黄金色に染まり、大気がびりびりと震える。
「グオオオオオオオッ!!」
鼓膜を破らんばかりの咆哮と共に、城の上空に巨大な影が差した。
全身を黄金の鱗で覆われた、山のように巨大なドラゴン。
世界の調停者の一角、竜王デュークである。
「人間風情がぁ……! よくも我が同胞、アースドラゴンを食らったなぁぁ!!」
激怒した竜王のプレッシャーだけで、城の窓ガラスがガタガタと鳴る。
事の発端は数日前。タローたちが畑を荒らすアースドラゴンを討伐し、その肉を美味しくBBQにしてしまったことだ。
城のバルコニーでは、サリーとライザが武器を構える。
「くっ、さすがは竜王……! 私の全属性防御壁(フル・バリア)が紙のようだわ!」
「タロー様、お下がりください! 研ぎたての魔剣で、私が時間を稼ぎます!」
二人の最強の妻が死を覚悟した、その時。
「おーい、うるさいぞー。スープの煮込み加減が変わるだろ」
背後から、のんきな声が聞こえた。
見れば、バルコニーに七輪を持ち込み、巨大な寸胴鍋をぐつぐつと煮込んでいるタローの姿があった。
頭には、100均のパーティグッズコーナーで買った「ねじり鉢巻」を巻いている。
「き、貴様……我を前にして料理だと!? その鍋の中身はなんだ!」
上空のデュークがギロリと鍋を睨む。
「ん? これか? お前が怒ってるアースドラゴンの『ガラ(骨)』だよ。いい出汁が出るんだわ」
タローは悪びれもせず答えた。
一瞬の静寂。
直後、デュークの怒りが沸点を超えた。
「同胞の骨を煮込むだとぉぉ!? 外道が! その国ごと消し炭にしてくれるわ!!」
デュークの口内に、太陽のごとき黄金の光が収束する。
必殺のブレス『アルティメット・バースト』。放たれれば、タロー皇国は地図から消滅する。
だが、タローは慌てず騒がず、100均の「プラスチック製おたま」ですくったスープを、「メラミン樹脂のどんぶり(龍の模様入り)」に注いだ。
「はい、お待ち。特製・竜骨ラーメン。麺はバリカタな」
タローは湯気の立つどんぶりを、空に向かってひょいと掲げた。
ふわぁ……。
その瞬間。
破壊の光を放とうとしていたデュークの鼻孔を、とてつもない香りが襲撃した。
「……ぬ?」
それは、濃厚でクリーミー、それでいて野性味あふれる芳香。
数千年生きてきた竜王ですら、一度も嗅いだことのない「食欲の暴力」だった。
ブレスの光が霧散する。
「な、なんだその黄金の液体は……毒か? 毒なのか?」
「毒じゃねーよ。冷めるから早く食え。それとも、猫舌か?」
タローの挑発に、プライドの高い竜王が乗らないわけがない。
デュークはまばゆい光に包まれると、人間の姿――渋いイケオジへと変身し、バルコニーに降り立った。
「……いい度胸だ。食ってやる。だが、不味ければ即座に貴様を殺す!」
デュークはどんぶりを受け取った。
そして、白濁したスープを一口すする。
ズズッ……。
カッ!!
デュークの目が見開かれた。
(な、なんだこれはぁぁぁッ!!?)
口の中に広がる、濃厚な旨味の奔流。
アースドラゴンの強靭な生命力が、数種類の香味野菜と秘伝のタレ(※100均の醤油)によって完全に調和し、芸術的なまでのスープへと昇華されている。
(これは……弔い!? 貴様、死んだアースドラゴンの魂を、最高の形で供養するためにこのスープを!?)
誤解である。タローはただ、美味いラーメンが食いたかっただけだ。
だが、デュークの箸は止まらない。
「ズルッ! ズルズルッ! ……ぬおぉぉ! この黄色い縮れた紐(麺)がスープを絡め取る! チャーシューの塩気が絶妙だ!」
あっという間に麺を啜り切り、デュークはどんぶりを両手で持ち上げ、最後の一滴まで飲み干した。
そして、どんぶりをテーブルに叩きつける。
ガンッ!!
「……見事だ」
デュークは震える声で言った。
通常、竜王の膂力で叩きつけられれば、どんな陶器も粉砕される。
だが、タローが出した「メラミンどんぶり」は、傷一つ付いていなかった。
(我の力に耐える器だと……!? この器もまた、神器級の強度を持つというのか……!)
「で、どうすんだ? 国を消し炭にするか?」
タローが鍋をかき混ぜながら尋ねる。
デュークはスッと立ち上がると、タローの前に歩み寄り――ガシッとその手を握った。
「人間……いや、大将! 我にこのスープの作り方を教えろ!!」
「は?」
「我は悟った。同胞をただ埋葬するのは無意味だ。こうして至高のスープとなり、生命を繋ぐことこそが、真の『竜の道』なのだと!」
「いや、知らんけど……。まあ、手伝ってくれるならいいよ」
こうして、世界の危機は去った。
翌日から、タロー皇国の城の庭には、奇妙な光景が見られるようになった。
『屋台・竜王軒』
赤提灯が揺れる屋台の中で、ねじり鉢巻をしたイケオジ(竜王)が、真剣な眼差しで湯切りをしている。
「いらっしゃい! 今日のスープはアースドラゴンの脊髄を10時間煮込んだ自信作だぞ!」
そのラーメンを求めて、国中の兵士や、果ては噂を聞きつけた他国の密偵までが行列を作る。
タロー皇国は軍事力だけでなく、「食文化」においても大陸を支配しつつあった。
そんな平和な光景を見ながら、タローは思う。
「(やっぱり、100均の『ラーメンスープの素』を入れたことは黙っておこう……)」
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