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EP 11
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朝起きたら、城の地下から「地獄」が湧いてきた
世界征服(という名の平和的降伏受け入れ)から数日。
タロー皇国の地下深くで、とんでもない事態が進行しているとは露知らず、国王タローはいつものようにあくびをしながら廊下を歩いていた。
「ふわぁ……。今日もいい天気だし、朝風呂キメてから二度寝するか」
タローが向かったのは、城の地下エリアに建設した『タローの湯(スーパー銭湯)』だ。
狼王フェンリルが入り浸っているせいで、最近は「獣臭い」というクレームが入っているが、タローにとっては聖域である。
脱衣所に入り、ジャージを脱ごうとした、その時だった。
ミシッ。
「ん?」
足元から、嫌な音がした。
築年数は浅いはずだ。シロアリか? とタローが足元を見た瞬間。
ズボォォォォォッ!!
「うわああああっ!?」
床が抜け、タローの体は奈落の底へと吸い込まれた。
ただの床抜けではない。空間ごと下に拡張されている。
ヒュオオオという風切り音と共に落下すること数十秒。
ダンッ!
タローはどうにか受け身を取り(※着地の瞬間に100均の『低反発クッション』を敷いた)、薄暗い広場に着地した。
「いってて……。なんだここ、鍾乳洞か?」
そこは、城の地下とは思えないほど広大な、地下空間だった。
湿った空気。どこからともなく聞こえる魔物の呻き声。
そして、天井付近を飛び回る、キラキラした小さな影。
「あはっ☆ やっと来たね、オーナーさん!」
影がタローの目の前に降りてきた。
七色に輝く羽、フリルのドレスを着た、手のひらサイズの少女。
妖精キュルリンである。
「誰だお前。ここは何処だ」
「ボクはキュルリン! 楽しいことが大好きな妖精だよっ☆ ここはね、ボクがスキル【ダンジョンクリエイト】で作った、世界最高のアミューズメントパーク、『天魔窟(てんまくつ)』だよ!」
キュルリンは無邪気に両手を広げた。
「君のお城、面白そうだから地下を勝手に改造しちゃった! 地下100階層まであるよ! ちなみにここは地下1階、『腐敗の死霊エリア』だねっ!」
「勝手に人の家をダンジョンにするな! 埋めるぞ!」
タローが抗議するが、キュルリンは「あはは、ウケるー!」と笑うだけだ。
その時、地面からゾワゾワと這い出してくる者たちがいた。
カタカタ……カタカタカタ……。
白骨死体。スケルトンだ。
しかも、ただの骨ではない。ドス黒い瘴気を纏い、手には錆びた剣を持った上位種「ダーク・ナイト・スケルトン」の軍勢である。
「うわっ、くっさ!」
タローが鼻をつまんだ。
スケルトンたちからは、カビと腐敗臭が混ざったような強烈な悪臭が漂っていた。
「あーあ、湧いちゃった☆ ここのスケルトンちゃんはね、生者の肉が大好物なんだ! がんばって倒さないと、骨までしゃぶられちゃうよ~?」
キュルリンが楽しそうに観戦モードに入る。
スケルトン軍団が、カチカチと歯を鳴らしながらタローに迫る。
絶体絶命のピンチ――に見えた。
「ったく……朝から臭いんだよ。風呂入る前だってのに」
タローはため息をつき、虚空に手をかざした。
「スキル発動――【100円ショップ】」
取り出したのは、キラキラした透明なビーズが詰まった大袋。
『無香空間・消臭ビーズ(特大詰め替え用)』である。
「これでも食らえ」
ザララララッ!!
タローは袋の封を切り、スケルトン軍団の頭上からビーズを豪快にばら撒いた。
まるで豆撒きのように。
その瞬間。
ジュワァァァァァッ……!!
「「「ギギギギギギッ!?」」」
ビーズに触れたスケルトンたちが、悲鳴を上げて苦しみ出した。
彼らを動かしている動力源は「瘴気(悪意ある魔力ガス)」だ。
タローが撒いたビーズは、空気中の悪臭成分(瘴気)を強力に吸着し、無力化する性質を持っていた。
瘴気を吸われたスケルトンたちは、糸が切れた操り人形のようにバラバラと崩れ落ちていく。
「えっ……ウソでしょ!?」
キュルリンが目を丸くする。
彼女の目には、タローが撒いたビーズが「神聖なる浄化の宝珠」に見えていた。
「あの『ダーク・ナイト・スケルトン』は、物理攻撃無効だよ!? なんでビーズを当てただけで昇天しちゃったの!?」
「臭いもんは元から断つ。常識だろ」
タローは空になった袋をパンパンと叩いた。
辺りには、腐敗臭の代わりに、無臭という名の清潔な空気が漂っている。
「す、すごーい!!」
キュルリンの目がハートマークになった。
「君、面白いね! そのビーズ、すごいアイテムだね! 気に入ったよ、君をこの『天魔窟』の総支配人(オーナー)に任命してあげるっ☆」
「断る。俺は風呂に入りたいだけだ」
タローは崩れ落ちた骨の山を越え、地上への階段(非常口)を探し始めた。
だが、この騒動を聞きつけた妻のサリーとライザが駆けつけてくる。
「タロー様! ご無事ですか! ……まあ、これは!」
サリーが床に散らばるビーズを拾い上げ、戦慄する。
「こ、これは……伝説の『聖女の涙』の結晶!? 一粒でアンデッドの軍勢を浄化するほどの聖遺物を、こんなに大量に……!」
「またタロー様が新しい伝説を作られたわ……。城の地下に湧いた魔窟を、一瞬で制圧するなんて」
二人の妻は、キラキラ輝く消臭ビーズを拝み始めた。
「あー、もう好きにしてくれ……」
タローは肩を落とす。
こうして、タロー皇国の地下には、史上最悪にして最大のダンジョン「天魔窟」が正式にオープンすることになった。
タローの平穏な朝風呂タイムは、魔物駆除(掃除)タイムへと変わってしまったのである。
世界征服(という名の平和的降伏受け入れ)から数日。
タロー皇国の地下深くで、とんでもない事態が進行しているとは露知らず、国王タローはいつものようにあくびをしながら廊下を歩いていた。
「ふわぁ……。今日もいい天気だし、朝風呂キメてから二度寝するか」
タローが向かったのは、城の地下エリアに建設した『タローの湯(スーパー銭湯)』だ。
狼王フェンリルが入り浸っているせいで、最近は「獣臭い」というクレームが入っているが、タローにとっては聖域である。
脱衣所に入り、ジャージを脱ごうとした、その時だった。
ミシッ。
「ん?」
足元から、嫌な音がした。
築年数は浅いはずだ。シロアリか? とタローが足元を見た瞬間。
ズボォォォォォッ!!
「うわああああっ!?」
床が抜け、タローの体は奈落の底へと吸い込まれた。
ただの床抜けではない。空間ごと下に拡張されている。
ヒュオオオという風切り音と共に落下すること数十秒。
ダンッ!
タローはどうにか受け身を取り(※着地の瞬間に100均の『低反発クッション』を敷いた)、薄暗い広場に着地した。
「いってて……。なんだここ、鍾乳洞か?」
そこは、城の地下とは思えないほど広大な、地下空間だった。
湿った空気。どこからともなく聞こえる魔物の呻き声。
そして、天井付近を飛び回る、キラキラした小さな影。
「あはっ☆ やっと来たね、オーナーさん!」
影がタローの目の前に降りてきた。
七色に輝く羽、フリルのドレスを着た、手のひらサイズの少女。
妖精キュルリンである。
「誰だお前。ここは何処だ」
「ボクはキュルリン! 楽しいことが大好きな妖精だよっ☆ ここはね、ボクがスキル【ダンジョンクリエイト】で作った、世界最高のアミューズメントパーク、『天魔窟(てんまくつ)』だよ!」
キュルリンは無邪気に両手を広げた。
「君のお城、面白そうだから地下を勝手に改造しちゃった! 地下100階層まであるよ! ちなみにここは地下1階、『腐敗の死霊エリア』だねっ!」
「勝手に人の家をダンジョンにするな! 埋めるぞ!」
タローが抗議するが、キュルリンは「あはは、ウケるー!」と笑うだけだ。
その時、地面からゾワゾワと這い出してくる者たちがいた。
カタカタ……カタカタカタ……。
白骨死体。スケルトンだ。
しかも、ただの骨ではない。ドス黒い瘴気を纏い、手には錆びた剣を持った上位種「ダーク・ナイト・スケルトン」の軍勢である。
「うわっ、くっさ!」
タローが鼻をつまんだ。
スケルトンたちからは、カビと腐敗臭が混ざったような強烈な悪臭が漂っていた。
「あーあ、湧いちゃった☆ ここのスケルトンちゃんはね、生者の肉が大好物なんだ! がんばって倒さないと、骨までしゃぶられちゃうよ~?」
キュルリンが楽しそうに観戦モードに入る。
スケルトン軍団が、カチカチと歯を鳴らしながらタローに迫る。
絶体絶命のピンチ――に見えた。
「ったく……朝から臭いんだよ。風呂入る前だってのに」
タローはため息をつき、虚空に手をかざした。
「スキル発動――【100円ショップ】」
取り出したのは、キラキラした透明なビーズが詰まった大袋。
『無香空間・消臭ビーズ(特大詰め替え用)』である。
「これでも食らえ」
ザララララッ!!
タローは袋の封を切り、スケルトン軍団の頭上からビーズを豪快にばら撒いた。
まるで豆撒きのように。
その瞬間。
ジュワァァァァァッ……!!
「「「ギギギギギギッ!?」」」
ビーズに触れたスケルトンたちが、悲鳴を上げて苦しみ出した。
彼らを動かしている動力源は「瘴気(悪意ある魔力ガス)」だ。
タローが撒いたビーズは、空気中の悪臭成分(瘴気)を強力に吸着し、無力化する性質を持っていた。
瘴気を吸われたスケルトンたちは、糸が切れた操り人形のようにバラバラと崩れ落ちていく。
「えっ……ウソでしょ!?」
キュルリンが目を丸くする。
彼女の目には、タローが撒いたビーズが「神聖なる浄化の宝珠」に見えていた。
「あの『ダーク・ナイト・スケルトン』は、物理攻撃無効だよ!? なんでビーズを当てただけで昇天しちゃったの!?」
「臭いもんは元から断つ。常識だろ」
タローは空になった袋をパンパンと叩いた。
辺りには、腐敗臭の代わりに、無臭という名の清潔な空気が漂っている。
「す、すごーい!!」
キュルリンの目がハートマークになった。
「君、面白いね! そのビーズ、すごいアイテムだね! 気に入ったよ、君をこの『天魔窟』の総支配人(オーナー)に任命してあげるっ☆」
「断る。俺は風呂に入りたいだけだ」
タローは崩れ落ちた骨の山を越え、地上への階段(非常口)を探し始めた。
だが、この騒動を聞きつけた妻のサリーとライザが駆けつけてくる。
「タロー様! ご無事ですか! ……まあ、これは!」
サリーが床に散らばるビーズを拾い上げ、戦慄する。
「こ、これは……伝説の『聖女の涙』の結晶!? 一粒でアンデッドの軍勢を浄化するほどの聖遺物を、こんなに大量に……!」
「またタロー様が新しい伝説を作られたわ……。城の地下に湧いた魔窟を、一瞬で制圧するなんて」
二人の妻は、キラキラ輝く消臭ビーズを拝み始めた。
「あー、もう好きにしてくれ……」
タローは肩を落とす。
こうして、タロー皇国の地下には、史上最悪にして最大のダンジョン「天魔窟」が正式にオープンすることになった。
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