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EP 13
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商人ニャングル、ダンジョン通貨で大儲けを企む
タロー皇国の地下ダンジョン「天魔窟」は、連日大盛況だった。
命知らずの冒険者たちが一攫千金を夢見て潜り、ゾンビやスケルトンを狩りまくっている。
だが、このダンジョンには一つ、奇妙な特徴があった。
「オラァッ! ゴブリン撃破!」
ジャララッ。
「おっ、また出たぞ! 『キュル・コイン』だ!」
魔物がドロップするのは、魔石や素材ではなく、妖精キュルリンの顔が刻印された真鍮製の「カジノコイン」なのだ。
このコインは、地下100階のアミューズメントエリアで遊ぶための通貨であり、景品交換所で「エリクサー(栄養ドリンク)」や「ミスリル武具(タローが仕入れた金物)」と交換できる。
ここに目をつけたのが、ゴルド商会のニャングルだ。
「ぐへへ……これはビジネスチャンスでっせ!」
ニャングルはダンジョンの入り口に、勝手に『ニャングル両替所』を開設した。
「いらっしゃい! コインの換金ならウチが一番やで! 今なら銅貨10枚で買い取りまっせ!」
冒険者からコインを安く買い叩き、景品と交換して他国で高く売る。あるいは、カジノで遊びたい富裕層に高く売りつける。
その差益(スプレッド)だけで、ニャングルの懐はパンパンに膨れ上がっていた。
「笑いが止まりまへんなぁ! この世は金や! 金こそ正義や!」
ニャングルが黄金の算盤を弾いて高笑いしていた、ある日のこと。
「……あれ? なんやこれ」
買い取ったコインの山を数えていたニャングルは、違和感を覚えた。
数枚、微妙に手触りが違うコインが混ざっている。
重さも、落とした時の音も、本物そっくりだ。だが、長年の商人としての勘が警鐘を鳴らしている。
「おい、これ……ニセモン(偽造通貨)やないか!?」
顔面蒼白になるニャングル。
市場に偽造コインが出回れば、コインの価値は暴落する。彼が保有している大量の在庫も紙屑同然だ。
「あきまへん! ワシの財産が! 破産してまうーっ!」
◇ ◇ ◇
泣きつかれたタローは、執務室で偽コインを検分していた。
「うーん、よく出来てるな。肉眼じゃ区別がつかない」
「そうでっしゃろ!? ドワーフの職人が作ったんちゃうか思うぐらい精巧なんですわ! 王様、なんとかしてくれはりますか!?」
ニャングルがタローのジャージの裾を掴んで揺さぶる。
「まあ、待てって。本物と偽物を見分ける方法ならある」
タローは虚空に手をかざす。
「スキル発動――【100円ショップ】」
取り出したのは、手のひらサイズのペンライトのようなもの。
『マジックライトペン(ブラックライト付き)』である。
通常は「秘密のメッセージ」を書く玩具だが、搭載されている紫外線(UV)ライトは、蛍光物質を光らせる機能がある。
「キュルリンが作った本物のコインには、魔力の燐光が含まれてるはずだ。妖精の粉が混ざってるからな」
タローは部屋のカーテンを閉め、暗くしてから、コインの山にライトを照射した。
カチッ。
紫色の怪しい光がコインを照らす。
すると――。
「「おおっ!?」」
大半のコインには、キュルリンの笑顔の刻印が青白く発光して浮かび上がった。
だが、数枚のコインだけは、暗いまま沈黙している。
「光らないのが偽物だ」
「なるほど! これで選別できまっせ! ……いや、待てよ」
ニャングルが鋭い目つきになった。
猫耳がピーンと立ち、狩人の形相に変わる。
「この偽コイン、素材に微量の『ミスリル銀』が混ざってまんな。……こんな無駄に高い技術と素材を使える連中は、この国に一箇所しかおらへん」
「あ」
タローも察した。
高すぎる技術力を持て余した、あの職人集団だ。
◇ ◇ ◇
城下町の裏路地にある、ドワーフの工房。
そこでは、数人のドワーフたちが密造作業に勤しんでいた。
「ガハハ! どうだこの出来栄え! 本物以上だろ!」
「やはり鋳造なら俺たちドワーフが世界一よ!」
「カジノでスったり、酒代にするには丁度いいぜ!」
彼らに悪気はない。「俺たちの技術を見せつけたい」という職人魂が、間違った方向に暴走しただけだ。
だが、その背後に「死神」が立ったことに、彼らは気づいていなかった。
「……ええ腕してまんなぁ、おっさんら」
地獄の底から響くようなドスの効いた声。
振り返ると、そこには鬼の形相をしたニャングルが立っていた。
背中には、巨大な黄金の算盤を構えている。
「あ、あんたはゴルド商会の……!」
「ワシのシマで偽金作りとは、ええ度胸やないか……。その技術、あの世で活かしなはれやァッ!!」
ブォンッ!!
ニャングルが巨大算盤をフルスイングした。
それは計算用具ではない。質量兵器だ。
「ぎゃああああッ!?」
「待て! 話せば分か――ごふっ!?」
バキッ! ドゴッ! メガッ!
工房に、鈍い打撃音とドワーフたちの悲鳴が響き渡る。
タローが駆けつけた時には、すべてが終わっていた。
頭にタンコブを作って伸びているドワーフたちと、肩で息をするニャングル。
「ふぅ……。王様、解決しましたわ」
「お、おう……(物理で解決しやがった……)」
「こいつらはワシが『タダ働き』で雇って、損害分をきっちり回収させてもらいますわ。一生、地下牢で本物のコインを作らせたる!」
ニャングルは、偽造防止用のブラックライトを「真実を暴く神の灯火」としてタローから買い取り、両替所に設置した。
以降、タロー皇国の通貨は「世界一信用度が高い」とされるようになる。
なぜなら、偽造しようものなら、銭ゲバ商人の算盤が頭蓋骨を砕きに来るからである。
タロー皇国の地下ダンジョン「天魔窟」は、連日大盛況だった。
命知らずの冒険者たちが一攫千金を夢見て潜り、ゾンビやスケルトンを狩りまくっている。
だが、このダンジョンには一つ、奇妙な特徴があった。
「オラァッ! ゴブリン撃破!」
ジャララッ。
「おっ、また出たぞ! 『キュル・コイン』だ!」
魔物がドロップするのは、魔石や素材ではなく、妖精キュルリンの顔が刻印された真鍮製の「カジノコイン」なのだ。
このコインは、地下100階のアミューズメントエリアで遊ぶための通貨であり、景品交換所で「エリクサー(栄養ドリンク)」や「ミスリル武具(タローが仕入れた金物)」と交換できる。
ここに目をつけたのが、ゴルド商会のニャングルだ。
「ぐへへ……これはビジネスチャンスでっせ!」
ニャングルはダンジョンの入り口に、勝手に『ニャングル両替所』を開設した。
「いらっしゃい! コインの換金ならウチが一番やで! 今なら銅貨10枚で買い取りまっせ!」
冒険者からコインを安く買い叩き、景品と交換して他国で高く売る。あるいは、カジノで遊びたい富裕層に高く売りつける。
その差益(スプレッド)だけで、ニャングルの懐はパンパンに膨れ上がっていた。
「笑いが止まりまへんなぁ! この世は金や! 金こそ正義や!」
ニャングルが黄金の算盤を弾いて高笑いしていた、ある日のこと。
「……あれ? なんやこれ」
買い取ったコインの山を数えていたニャングルは、違和感を覚えた。
数枚、微妙に手触りが違うコインが混ざっている。
重さも、落とした時の音も、本物そっくりだ。だが、長年の商人としての勘が警鐘を鳴らしている。
「おい、これ……ニセモン(偽造通貨)やないか!?」
顔面蒼白になるニャングル。
市場に偽造コインが出回れば、コインの価値は暴落する。彼が保有している大量の在庫も紙屑同然だ。
「あきまへん! ワシの財産が! 破産してまうーっ!」
◇ ◇ ◇
泣きつかれたタローは、執務室で偽コインを検分していた。
「うーん、よく出来てるな。肉眼じゃ区別がつかない」
「そうでっしゃろ!? ドワーフの職人が作ったんちゃうか思うぐらい精巧なんですわ! 王様、なんとかしてくれはりますか!?」
ニャングルがタローのジャージの裾を掴んで揺さぶる。
「まあ、待てって。本物と偽物を見分ける方法ならある」
タローは虚空に手をかざす。
「スキル発動――【100円ショップ】」
取り出したのは、手のひらサイズのペンライトのようなもの。
『マジックライトペン(ブラックライト付き)』である。
通常は「秘密のメッセージ」を書く玩具だが、搭載されている紫外線(UV)ライトは、蛍光物質を光らせる機能がある。
「キュルリンが作った本物のコインには、魔力の燐光が含まれてるはずだ。妖精の粉が混ざってるからな」
タローは部屋のカーテンを閉め、暗くしてから、コインの山にライトを照射した。
カチッ。
紫色の怪しい光がコインを照らす。
すると――。
「「おおっ!?」」
大半のコインには、キュルリンの笑顔の刻印が青白く発光して浮かび上がった。
だが、数枚のコインだけは、暗いまま沈黙している。
「光らないのが偽物だ」
「なるほど! これで選別できまっせ! ……いや、待てよ」
ニャングルが鋭い目つきになった。
猫耳がピーンと立ち、狩人の形相に変わる。
「この偽コイン、素材に微量の『ミスリル銀』が混ざってまんな。……こんな無駄に高い技術と素材を使える連中は、この国に一箇所しかおらへん」
「あ」
タローも察した。
高すぎる技術力を持て余した、あの職人集団だ。
◇ ◇ ◇
城下町の裏路地にある、ドワーフの工房。
そこでは、数人のドワーフたちが密造作業に勤しんでいた。
「ガハハ! どうだこの出来栄え! 本物以上だろ!」
「やはり鋳造なら俺たちドワーフが世界一よ!」
「カジノでスったり、酒代にするには丁度いいぜ!」
彼らに悪気はない。「俺たちの技術を見せつけたい」という職人魂が、間違った方向に暴走しただけだ。
だが、その背後に「死神」が立ったことに、彼らは気づいていなかった。
「……ええ腕してまんなぁ、おっさんら」
地獄の底から響くようなドスの効いた声。
振り返ると、そこには鬼の形相をしたニャングルが立っていた。
背中には、巨大な黄金の算盤を構えている。
「あ、あんたはゴルド商会の……!」
「ワシのシマで偽金作りとは、ええ度胸やないか……。その技術、あの世で活かしなはれやァッ!!」
ブォンッ!!
ニャングルが巨大算盤をフルスイングした。
それは計算用具ではない。質量兵器だ。
「ぎゃああああッ!?」
「待て! 話せば分か――ごふっ!?」
バキッ! ドゴッ! メガッ!
工房に、鈍い打撃音とドワーフたちの悲鳴が響き渡る。
タローが駆けつけた時には、すべてが終わっていた。
頭にタンコブを作って伸びているドワーフたちと、肩で息をするニャングル。
「ふぅ……。王様、解決しましたわ」
「お、おう……(物理で解決しやがった……)」
「こいつらはワシが『タダ働き』で雇って、損害分をきっちり回収させてもらいますわ。一生、地下牢で本物のコインを作らせたる!」
ニャングルは、偽造防止用のブラックライトを「真実を暴く神の灯火」としてタローから買い取り、両替所に設置した。
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