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EP 4
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細川藤孝へのプレゼンテーション
6月6日。
安土城の奥、執務室として使っている一室で、坂上は腕を組んで唸っていた。
机の上には、未だ白紙の和紙が置かれている。
問題は「味方」だ。
現代の軍事作戦においても、同盟国の協力なしに単独での作戦遂行(ユニラテラル)は困難を極める。ましてや戦国時代、兵数はそのまま発言力に直結する。
現在の明智軍、約1万3千。
対する羽柴秀吉軍、毛利戦線からの帰還兵を合わせれば3万以上。
倍以上の戦力差。ランチェスターの法則を持ち出すまでもなく、正面からぶつかれば「磨耗戦」で負ける。
「殿、細川藤孝(ふじたか)様への書状はまだでございますか?」
側近が焦れたように声をかけた。
細川藤孝。号は幽斎。
光秀の盟友であり、姻戚関係(光秀の娘・ガラシャが藤孝の息子に嫁いでいる)にある。
常識で考えれば、真っ先に味方につくはずの男だ。
だが、坂上は史実を知っている。
彼は味方しない。それどころか、信長への弔意を示すために「剃髪(ていはつ)」し、中立を宣言する。それが周囲の日和見武将たちへのドミノ倒しとなり、明智軍は孤立無援となったのだ。
(藤孝は文化人だ。教養があり、それゆえに鼻が利く。泥舟には絶対に乗らないリアリストだ)
坂上は筆を執った。
史実の光秀は、彼に「情」を訴えた。「我々の仲ではないか」「義は我にあり」と。そして無視された。
ならば、アプローチを変える。
防衛計画部時代、財務省の主計官を説得する時に使った手法。
すなわち、「情熱」ではなく「冷徹な損得勘定(コスト・ベネフィット)」の提示だ。
「……書くぞ。これは恋文ではない。事業計画書だ」
坂上は、和紙に向かってさらさらと筆を走らせた。
崩し字ではなく、楷書で。
情緒など欠片もない、箇条書きの文書を作成していく。
***
翌日。
丹後、田辺城。
細川藤孝は、届いた書状を前に、絶句していた。
「な、なんだこれは……?」
当代きっての文化人である藤孝は、光秀からの書状に、美しい和歌の一つでも添えられていると思っていた。
それが、どうだ。
そこには、見たこともない奇妙な形式で、理路整然と文字が並んでいた。
『現状情勢分析並びに安全保障協力に関する提案』
一、羽柴秀吉について
秀吉ハ「織田家ノ仇討チ」ヲ掲ゲルガ、其ノ実、織田家ノ乗っ取リヲ画策スルモノナリ。彼ガ天下ヲ取レバ、様々ナル大名ハ旧領ヲ安堵サレズ、国替エノ憂き目ニ遭ウハ必定。特ニ、名門ヲ自負スル貴殿ト、成リ上ガリノ秀吉トノ相性ハ最悪ト分析ス。
一、中立ノリスクについて
貴殿ガ「静観」ヲ決メ込ムハ自由ナリ。然レドモ、明智ト羽柴ノ決戦ノ地ハ、貴殿ノ領地ニ程近キ山崎・京方面トナル。ドチラガ勝トウトモ、戦場トナリシ貴殿ノ領土ハ荒廃シ、経済的損失ハ計リ知レズ。
一、明智トノ同盟ノメリット
我ニ加勢セヨトハ言ワズ。タダ「通行許可」ト「後方支援」ヲ求ム。
我ガ軍ハ既ニ安土ノ富ヲ確保シ、勝利ノ暁ニハ、貴殿ニ対シ「丹後一国ノ完全ナル自治権」並ビニ「関税免除特権」ヲ恒久的に保証スルモノナリ。
そして、最後の一文に、藤孝の背筋が凍りついた。
『追伸。
貴殿ガ中立ヲ守ルト言ウナラバ、我ガ軍ハ秀吉トノ決戦ニオイて、貴殿ノ領地(丹後)ヲ「戦略的緩衝地帯(バッファゾーン)」トシテ使用スル。即チ、戦火ハ貴殿ノ城下ヲ焼キ尽クスデあろう。……賢明ナル判断ヲ求ム』
「き、脅しか!? あの穏やかだった光秀殿が……?」
藤孝の手が震える。
これは「お願い」ではない。
「こちらの味方になれば特権を与える。だが、味方にならない(中立を決め込む)なら、お前の領地を戦場にして滅茶苦茶にしてやるぞ」という、強烈な恫喝だ。
しかも、その論理には隙がない。
秀吉が勝てば、外様の細川家は冷遇されるかもしれない。
しかし、今の光秀は「勝たせるなら、破格の条件(自治権とカネ)を出す」と言っている。
藤孝は、剃髪するために用意していたカミソリを見つめ、そしてそれを静かに置いた。
「……光秀殿は、変わった。信長公を殺し、修羅になられたか」
藤孝は汗を拭い、家臣を呼んだ。
「出陣の準備をせよ」
「は? 殿、どちらに味方なさるので?」
「……光秀殿だ。ただし、軍は動かさぬ。旗幟(きし)を鮮明にし、兵糧を送る。それと、息子と嫁(ガラシャ)を安土へ送れ。人質ではない、『同盟の証』としてな」
藤孝は、送られてきた書状を丁寧に畳んだ。
その紙の端には、不思議な甘い香りが染み付いていた。
(※坂上が書く前にキャンディを触った手で紙を押さえたため)
「甘く、苦い……。食えぬ男になられたものよ」
***
安土城、執務室。
「殿! 細川様より早馬! 『兵糧米千石を供出、ならびに後方支援を約束する』とのこと! 剃髪は取りやめたそうでございます!」
吉報を持ってきた秀満が、信じられないという顔で叫んだ。
坂上は、冷めた麦湯を啜りながら、小さく頷いた。
「よし。これで西側の脅威レベルが下がった。背後を突かれる心配はなくなったな」
「ま、誠ですか!? あの慎重居士の幽斎殿が、こうもあっさりと……殿、一体どんな文を書かれたのですか? 泣き落としですか?」
秀満が興味津々で聞いてくる。
坂上は口の端を吊り上げた。
「いや。……ただの『地政学的リスクの説明』だよ」
これで、「政治」と「兵站」は整った。
いよいよ、本番だ。
坂上は立ち上がり、壁に掛けられた地図の「山崎」を睨みつけた。
「秀満。工兵隊(普請係)を呼べ。……天王山の麓に、秀吉軍を歓迎する『ステージ』を作るぞ」
坂上の瞳に、技術屋(エンジニア)としての冷たい情熱が宿る。
歴史に残る野戦築城が、今始まろうとしていた。
6月6日。
安土城の奥、執務室として使っている一室で、坂上は腕を組んで唸っていた。
机の上には、未だ白紙の和紙が置かれている。
問題は「味方」だ。
現代の軍事作戦においても、同盟国の協力なしに単独での作戦遂行(ユニラテラル)は困難を極める。ましてや戦国時代、兵数はそのまま発言力に直結する。
現在の明智軍、約1万3千。
対する羽柴秀吉軍、毛利戦線からの帰還兵を合わせれば3万以上。
倍以上の戦力差。ランチェスターの法則を持ち出すまでもなく、正面からぶつかれば「磨耗戦」で負ける。
「殿、細川藤孝(ふじたか)様への書状はまだでございますか?」
側近が焦れたように声をかけた。
細川藤孝。号は幽斎。
光秀の盟友であり、姻戚関係(光秀の娘・ガラシャが藤孝の息子に嫁いでいる)にある。
常識で考えれば、真っ先に味方につくはずの男だ。
だが、坂上は史実を知っている。
彼は味方しない。それどころか、信長への弔意を示すために「剃髪(ていはつ)」し、中立を宣言する。それが周囲の日和見武将たちへのドミノ倒しとなり、明智軍は孤立無援となったのだ。
(藤孝は文化人だ。教養があり、それゆえに鼻が利く。泥舟には絶対に乗らないリアリストだ)
坂上は筆を執った。
史実の光秀は、彼に「情」を訴えた。「我々の仲ではないか」「義は我にあり」と。そして無視された。
ならば、アプローチを変える。
防衛計画部時代、財務省の主計官を説得する時に使った手法。
すなわち、「情熱」ではなく「冷徹な損得勘定(コスト・ベネフィット)」の提示だ。
「……書くぞ。これは恋文ではない。事業計画書だ」
坂上は、和紙に向かってさらさらと筆を走らせた。
崩し字ではなく、楷書で。
情緒など欠片もない、箇条書きの文書を作成していく。
***
翌日。
丹後、田辺城。
細川藤孝は、届いた書状を前に、絶句していた。
「な、なんだこれは……?」
当代きっての文化人である藤孝は、光秀からの書状に、美しい和歌の一つでも添えられていると思っていた。
それが、どうだ。
そこには、見たこともない奇妙な形式で、理路整然と文字が並んでいた。
『現状情勢分析並びに安全保障協力に関する提案』
一、羽柴秀吉について
秀吉ハ「織田家ノ仇討チ」ヲ掲ゲルガ、其ノ実、織田家ノ乗っ取リヲ画策スルモノナリ。彼ガ天下ヲ取レバ、様々ナル大名ハ旧領ヲ安堵サレズ、国替エノ憂き目ニ遭ウハ必定。特ニ、名門ヲ自負スル貴殿ト、成リ上ガリノ秀吉トノ相性ハ最悪ト分析ス。
一、中立ノリスクについて
貴殿ガ「静観」ヲ決メ込ムハ自由ナリ。然レドモ、明智ト羽柴ノ決戦ノ地ハ、貴殿ノ領地ニ程近キ山崎・京方面トナル。ドチラガ勝トウトモ、戦場トナリシ貴殿ノ領土ハ荒廃シ、経済的損失ハ計リ知レズ。
一、明智トノ同盟ノメリット
我ニ加勢セヨトハ言ワズ。タダ「通行許可」ト「後方支援」ヲ求ム。
我ガ軍ハ既ニ安土ノ富ヲ確保シ、勝利ノ暁ニハ、貴殿ニ対シ「丹後一国ノ完全ナル自治権」並ビニ「関税免除特権」ヲ恒久的に保証スルモノナリ。
そして、最後の一文に、藤孝の背筋が凍りついた。
『追伸。
貴殿ガ中立ヲ守ルト言ウナラバ、我ガ軍ハ秀吉トノ決戦ニオイて、貴殿ノ領地(丹後)ヲ「戦略的緩衝地帯(バッファゾーン)」トシテ使用スル。即チ、戦火ハ貴殿ノ城下ヲ焼キ尽クスデあろう。……賢明ナル判断ヲ求ム』
「き、脅しか!? あの穏やかだった光秀殿が……?」
藤孝の手が震える。
これは「お願い」ではない。
「こちらの味方になれば特権を与える。だが、味方にならない(中立を決め込む)なら、お前の領地を戦場にして滅茶苦茶にしてやるぞ」という、強烈な恫喝だ。
しかも、その論理には隙がない。
秀吉が勝てば、外様の細川家は冷遇されるかもしれない。
しかし、今の光秀は「勝たせるなら、破格の条件(自治権とカネ)を出す」と言っている。
藤孝は、剃髪するために用意していたカミソリを見つめ、そしてそれを静かに置いた。
「……光秀殿は、変わった。信長公を殺し、修羅になられたか」
藤孝は汗を拭い、家臣を呼んだ。
「出陣の準備をせよ」
「は? 殿、どちらに味方なさるので?」
「……光秀殿だ。ただし、軍は動かさぬ。旗幟(きし)を鮮明にし、兵糧を送る。それと、息子と嫁(ガラシャ)を安土へ送れ。人質ではない、『同盟の証』としてな」
藤孝は、送られてきた書状を丁寧に畳んだ。
その紙の端には、不思議な甘い香りが染み付いていた。
(※坂上が書く前にキャンディを触った手で紙を押さえたため)
「甘く、苦い……。食えぬ男になられたものよ」
***
安土城、執務室。
「殿! 細川様より早馬! 『兵糧米千石を供出、ならびに後方支援を約束する』とのこと! 剃髪は取りやめたそうでございます!」
吉報を持ってきた秀満が、信じられないという顔で叫んだ。
坂上は、冷めた麦湯を啜りながら、小さく頷いた。
「よし。これで西側の脅威レベルが下がった。背後を突かれる心配はなくなったな」
「ま、誠ですか!? あの慎重居士の幽斎殿が、こうもあっさりと……殿、一体どんな文を書かれたのですか? 泣き落としですか?」
秀満が興味津々で聞いてくる。
坂上は口の端を吊り上げた。
「いや。……ただの『地政学的リスクの説明』だよ」
これで、「政治」と「兵站」は整った。
いよいよ、本番だ。
坂上は立ち上がり、壁に掛けられた地図の「山崎」を睨みつけた。
「秀満。工兵隊(普請係)を呼べ。……天王山の麓に、秀吉軍を歓迎する『ステージ』を作るぞ」
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