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EP 47
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爆炎の後と甘い褒美
ズズズン……と、地鳴りのような余韻を残して、爆風が収まった。
勇太が恐る恐る顔を上げると、そこには直径50メートル近いクレーターだけが残されていた。
ヒュドラの巨体も、再生する肉片も、全てが原子レベルで消滅していた。
(やった……のか?)
静寂の中、半透明のボードが勇太の視界に浮かぶ。
【強敵:三つ首の毒蛇(トライ・ヒュドラ)を撃破! 10,000 P】
【『霧降りの谷』完全攻略! 5,000 P】
【仲間との連携ボーナス! 2,000 P】
【合計 17,000 P 加算。現在 32,455 P です】
【ランクアップ! 『建築・拠点作成』カテゴリが解放されました】
「さんまん……にせん……」
震えるほどのポイントだ。これなら、この異世界に「家」を建てることすらできる。
「やったー! ユウタさん、勝ちましたよ!」
キャルルが煤(すす)だらけの顔で飛びついてくる。
イグニスも大の字に寝転がりながら、ガッツポーズをした。
「へっ……ざまあみろトカゲ野郎。俺たちの勝ちだ」
だが、リーシャだけはぐったりとして動かない。
勇太はすぐさま彼女を抱き上げ、停車していたノマド号へと運んだ。
「みんな、車に入って! ここじゃ空気が悪い!」
重厚なドアを閉めると、そこは別世界だった。
静寂。適温に保たれた空気。ふかふかのソファ。
勇太はリーシャをソファベッドに寝かせ、濡れタオルで彼女の顔の汚れを優しく拭った。
「……ん……」
リーシャの長い睫毛が震え、碧色の瞳がゆっくりと開く。
「……ユウタ? ……ここは?」
「ノマド号の中だよ。……勝ったよ、リーシャ。君のおかげだ」
勇太が微笑むと、リーシャは安堵のため息をつき、とろんとした目で勇太を見上げた。
「そう……良かった。……ねえ、ユウタ」
「ん?」
「私、魔力を使い果たして……指一本動かせないの。……私の寝顔を見て、何か『悪さ』しなかった?」
「えっ!?」
勇太が狼狽えると、リーシャは悪戯っぽく口元を緩めた。
「ふふ、冗談よ。……でも、私の『勇者様』になら、少しなら……されても良かったかもね」
「り、リーシャさん……!?」
勇太の顔が爆発しそうになった、その時。
「むーーーっ!! ズルいですリーシャさん! 抜け駆け禁止ですよっ!」
シャワールームから出てきたキャルル(さっぱりした姿)が、頬を膨らませて飛び込んできた。
「ユウタさんはみんなのモノです! 私だって看病したいです!」
「あらキャルル。私は重傷人よ? 優しくして貰う権利があるわ」
「むむむ……! じゃあ私は反対側からくっつきます!」
右にエルフ、左に兎人。
高級ソファの上で繰り広げられるハーレム展開に、勇太は嬉しい悲鳴を上げた。
「……ケッ、やってらんねえな」
そんな甘い空気を、シャワー上がりのイグニスがぶち壊した。彼は冷蔵庫からコーラを取り出し、プシュッと開ける。
「それより腹減ったぞユウタ! ヒュドラの肉も吹き飛んじまったし、今日の晩飯はなんだ? あの肉がゴロゴロ入った赤いスープ……『ボルシチ』だっけか? あれ頼むぜ!」
「あはは……。色気より食い気だね、イグニスは」
勇太は苦笑しながらキッチンに立った。
外は荒野だが、ここには最高の食材と設備がある。
圧力鍋で牛肉と野菜を煮込み、特製のボルシチと、炊きたての白米。
湯気が立ち上る食卓を、四人で囲む。
「「「いただきます!」」」
「うめぇぇぇ! 体に染みるぜぇ!」
「美味しいですぅ……!」
笑顔が溢れる。
食事を終える頃には、ノマド号は霧の谷を抜け、峠の頂上に差し掛かっていた。
「みんな、見て」
勇太がカーテンを開ける。
そこには、息を呑むような絶景が広がっていた。
晴れ渡った空。
眼下に広がる、宝石のように輝く**「青い海」**。
そして、海岸線に沿って広がる白亜の街並み――交易都市「アルトリア」。
「海だ……! おっきい!」
キャルルが窓に張り付く。
「ついに着いたな。あそこなら、もっと美味いモンがあるはずだ」
イグニスが舌なめずりをする。
「行きましょう。新しい冒険が、私たちを待っているわ」
リーシャが勇太の手を握る。
「ああ、行こう!」
勇太はアクセルを踏み込んだ。
ノマド号は軽快なエンジン音と共に、坂道を駆け下りていく。
ポイントは3万越え。仲間との絆は最高潮。
ルナキャロット村を出た彼らの物語は、舞台を海辺の都市へと移し、さらに加速していくのだった。
ズズズン……と、地鳴りのような余韻を残して、爆風が収まった。
勇太が恐る恐る顔を上げると、そこには直径50メートル近いクレーターだけが残されていた。
ヒュドラの巨体も、再生する肉片も、全てが原子レベルで消滅していた。
(やった……のか?)
静寂の中、半透明のボードが勇太の視界に浮かぶ。
【強敵:三つ首の毒蛇(トライ・ヒュドラ)を撃破! 10,000 P】
【『霧降りの谷』完全攻略! 5,000 P】
【仲間との連携ボーナス! 2,000 P】
【合計 17,000 P 加算。現在 32,455 P です】
【ランクアップ! 『建築・拠点作成』カテゴリが解放されました】
「さんまん……にせん……」
震えるほどのポイントだ。これなら、この異世界に「家」を建てることすらできる。
「やったー! ユウタさん、勝ちましたよ!」
キャルルが煤(すす)だらけの顔で飛びついてくる。
イグニスも大の字に寝転がりながら、ガッツポーズをした。
「へっ……ざまあみろトカゲ野郎。俺たちの勝ちだ」
だが、リーシャだけはぐったりとして動かない。
勇太はすぐさま彼女を抱き上げ、停車していたノマド号へと運んだ。
「みんな、車に入って! ここじゃ空気が悪い!」
重厚なドアを閉めると、そこは別世界だった。
静寂。適温に保たれた空気。ふかふかのソファ。
勇太はリーシャをソファベッドに寝かせ、濡れタオルで彼女の顔の汚れを優しく拭った。
「……ん……」
リーシャの長い睫毛が震え、碧色の瞳がゆっくりと開く。
「……ユウタ? ……ここは?」
「ノマド号の中だよ。……勝ったよ、リーシャ。君のおかげだ」
勇太が微笑むと、リーシャは安堵のため息をつき、とろんとした目で勇太を見上げた。
「そう……良かった。……ねえ、ユウタ」
「ん?」
「私、魔力を使い果たして……指一本動かせないの。……私の寝顔を見て、何か『悪さ』しなかった?」
「えっ!?」
勇太が狼狽えると、リーシャは悪戯っぽく口元を緩めた。
「ふふ、冗談よ。……でも、私の『勇者様』になら、少しなら……されても良かったかもね」
「り、リーシャさん……!?」
勇太の顔が爆発しそうになった、その時。
「むーーーっ!! ズルいですリーシャさん! 抜け駆け禁止ですよっ!」
シャワールームから出てきたキャルル(さっぱりした姿)が、頬を膨らませて飛び込んできた。
「ユウタさんはみんなのモノです! 私だって看病したいです!」
「あらキャルル。私は重傷人よ? 優しくして貰う権利があるわ」
「むむむ……! じゃあ私は反対側からくっつきます!」
右にエルフ、左に兎人。
高級ソファの上で繰り広げられるハーレム展開に、勇太は嬉しい悲鳴を上げた。
「……ケッ、やってらんねえな」
そんな甘い空気を、シャワー上がりのイグニスがぶち壊した。彼は冷蔵庫からコーラを取り出し、プシュッと開ける。
「それより腹減ったぞユウタ! ヒュドラの肉も吹き飛んじまったし、今日の晩飯はなんだ? あの肉がゴロゴロ入った赤いスープ……『ボルシチ』だっけか? あれ頼むぜ!」
「あはは……。色気より食い気だね、イグニスは」
勇太は苦笑しながらキッチンに立った。
外は荒野だが、ここには最高の食材と設備がある。
圧力鍋で牛肉と野菜を煮込み、特製のボルシチと、炊きたての白米。
湯気が立ち上る食卓を、四人で囲む。
「「「いただきます!」」」
「うめぇぇぇ! 体に染みるぜぇ!」
「美味しいですぅ……!」
笑顔が溢れる。
食事を終える頃には、ノマド号は霧の谷を抜け、峠の頂上に差し掛かっていた。
「みんな、見て」
勇太がカーテンを開ける。
そこには、息を呑むような絶景が広がっていた。
晴れ渡った空。
眼下に広がる、宝石のように輝く**「青い海」**。
そして、海岸線に沿って広がる白亜の街並み――交易都市「アルトリア」。
「海だ……! おっきい!」
キャルルが窓に張り付く。
「ついに着いたな。あそこなら、もっと美味いモンがあるはずだ」
イグニスが舌なめずりをする。
「行きましょう。新しい冒険が、私たちを待っているわ」
リーシャが勇太の手を握る。
「ああ、行こう!」
勇太はアクセルを踏み込んだ。
ノマド号は軽快なエンジン音と共に、坂道を駆け下りていく。
ポイントは3万越え。仲間との絆は最高潮。
ルナキャロット村を出た彼らの物語は、舞台を海辺の都市へと移し、さらに加速していくのだった。
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