姫様!最弱剣士が護衛に付くようです!!

メカ

文字の大きさ
17 / 28

掴めない影

しおりを挟む
「ジャンセ、征伐部隊での出兵、ご苦労であった。」

「父上、まさか、父上から私の元へおいでになられるとは・・・如何されましたか?」

「ジャンセ、其方の武勇を聞きに来たのだ。掛けなさい。どんな事があったか教えて欲しいのだ。」

「はぁ・・・?じぃから急ぎの命と仰せつかり支度を急いだまでです。私は特別何かをした訳では。」

「良いのだ。兵は自分で揃えたのか?」

「あ、いえ。傍付のグラムズに一任しました。彼であれば、短い時間で徴兵できると思い・・・。」

「なるほど、一命を受けたグラムズが兵舎で有志を募ったか。出兵後はどの様に動いたのだ?」

「兵を分散させました。7割の兵士をインプに。残りの3割をジャイアントオーガに充てました。」

「やはり・・・か。う~~む・・・分からなくなってきたぞ・・・。」

「父上?」

ストレイ卿の証言を元に、地図上で魔物や征伐軍の動きを確認した国王。
インプ出現の草原から、ジャイアントオーガ出現の坂道までは馬でも一刻(2時間)はかかる。
草原から王国までも半時(30分)だ。
つまり出兵から一刻半の時間を要さねば、坂道へは辿り着かないのである。
また、同人からの証言で騎兵隊が現場に着いた時には、既に伝令の騎兵は息絶え、同人も危機にあった。
騎兵に騎士という組み合わせであったにせよ、一刻半戦い抜く事ができるだろうか?
いや、無理だ。熟練の騎士が3人係でやっと互角に戦える相手なのだ、圧倒的戦力不足。
それで一刻半は持たないだろう。

この時、国王の疑念は核心に変わった。
今回の一件を裏で操る者が確実に居る。
だが、国王はその真意に辿り着く事ができずに居た。
国王は立ち上がると、再び王室へと戻った。

「マルタン!」

「ここに。」

「晩餐会に参列した各国に対し、書状を届けよ。今回の件は我が国に潜む間者の陰謀であり
現在調査中である。とな。そして、情報の開示などは随時行っていく事も記せよ。」

「分かりました。すぐに手配させましょう。」

数日後、カステロ卿により新たな事実が浮上した。

「急ぎの報告とは?」

「っは、アムスの坂において調査を進めた所、人目に付かぬ脇道に馬数頭と人の足跡を確認。
恐らく、脇道に何者かが潜んでいたのではないかと・・・。」

「ほう。」

「その足跡を辿った所、戦場となった坂道まで続き、我が軍の騎兵隊と合流を果たしている模様です。」

「妙だな。引き続きの調査を頼むぞ。」

「承知しました!」

アムスの坂に拠点となる建物はない。故に人員を配置する必要も無い。
だが、これでストレイ卿の感じた疑念にも納得がいく。
その伏兵はジャイアントオーガが出る事を分かった上で伏兵をしていたのだろう。
そして、頃合いを見て助けに入った。
完全なる自作自演だ。
いよいよもって真意が分からん。本格的に調べなければなるまい。

国王は、更なる証言を求め、今度はグラムズ卿の元へと足を運ぶ。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました

放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。 だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。 「彼女は可哀想なんだ」 「この子を跡取りにする」 そして人前で、平然と言い放つ。 ――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」 その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。 「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

わたくしがお父様に疎まれている?いいえ、目に入れても痛くない程溺愛されております。

織り子
ファンタジー
王国貴族院の卒業記念パーティーの場で、大公家の令嬢ルクレツィア・アーヴェントは王太子エドワードから突然の婚約破棄を告げられる。 父であるアーヴェント大公に疎まれている―― 噂を知った王太子は、彼女を公衆の面前で侮辱する。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

処理中です...