霊媒師、代行します。

メカ

文字の大きさ
5 / 23

「溝:灯谷」

しおりを挟む
・・・・・これは良くない。

あれから数日、鈴守との間に出来た溝は埋まらない。

こんな時はいつも「良くない事」が起きる。

これまでの経験則で唯一、俺が判別できるもの。
「何かが起こるサイン」

それが「何」であるかは分からないし、「どこで起きるか」も分からない。

だが、確実に言えるのは
まるで追い打ちでも掛けるように、何かが降って湧いてくる。

そうやって、二進も三進もいかなくなった奴を何人か見たことがある。

人との関わりで、気をつけねばならないのは
「何かの力が働いているのか?」と思うような唖然とするような流れの時だ。

ごく自然な運びではなく、ある日から異次元にでも迷い込んだかの様な
そんな変わり様の時は気を付けるべきだ。
・・・その感じ方は間違っていない。
「何か」が「干渉」してきている。

そして、今回の事も・・・。

そもそも、鈴守からの一方的な行動で
俺は最初から乗り気じゃなかった。
例えそれが、俺の事を思った行動であったとしても
最終的にはぐちゃぐちゃだった。

こういう場合はどうにかしようと、もがけば逆効果になる。

事が動いたのは3時限目の体育だ。

秋に行われるマラソン大会に向け、校外のコースを走るというものだった。
女子が校門からスタートし、男子は校庭を二周してからのスタートとなる。

後に分かったことだが、その際
鈴守は途中で貧血を起こし倒れ、保健室に運ばれていた。

4限の授業に彼女がいなかったことで、ようやくその事実が分かったのだ。

昼休み。
何時もの踊り場は静寂そものもだった。

「・・・鈴守。」

気が付けば、俺は鈴守が休んでいる保健室にいた。

青白い顔のまま、横になっている彼女の首には
何者かの手形がくっきりと残っていた。

「・・・せ、先生。これって?」

「ん?何?」

「この首のって・・・。」

「首?彼女の首がどうかしたの?・・・何も無いけど・・・。」

そうか。
やはりそうなのか。
恐らく、鈴守には「何か」が憑いてしまった。
その結果が「今」である。

走っている最中、ずっと「この手形」に苦しめられていたに違いない。
そして、その途中「酸欠気味」になり倒れたのだろう。

「ごめんなさい、見間違いでした・・・そろそろ授業なんで戻ります。」

「そうね、この調子だと5限の授業も無理そうね。担当の先生によろしくね。」

「はい。」




思い当たる節は、一つしかない。
だが・・・俺一人で大丈夫だろうか?
現状の生活を考えると「あの人」に声をかける事すら憚れる。
白い目で見られやしないか?

考え出したらキリがない。

5限以降の授業は、まったく集中力がなかった・・・。

そして、帰りのHR直後。
俺は急いで教室を出た・・・。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】

絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。 下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。 ※全話オリジナル作品です。

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

【1分読書】意味が分かると怖いおとぎばなし

響ぴあの
ホラー
【1分読書】 意味が分かるとこわいおとぎ話。 意外な事実や知らなかった裏話。 浦島太郎は神になった。桃太郎の闇。本当に怖いかちかち山。かぐや姫は宇宙人。白雪姫の王子の誤算。舌切りすずめは三角関係の話。早く人間になりたい人魚姫。本当は怖い眠り姫、シンデレラ、さるかに合戦、はなさかじいさん、犬の呪いなどなど面白い雑学と創作短編をお楽しみください。 どこから読んでも大丈夫です。1話完結ショートショート。

それなりに怖い話。

只野誠
ホラー
これは創作です。 実際に起きた出来事はございません。創作です。事実ではございません。創作です創作です創作です。 本当に、実際に起きた話ではございません。 なので、安心して読むことができます。 オムニバス形式なので、どの章から読んでも問題ありません。 不定期に章を追加していきます。 2026/2/5:『かれー』の章を追加。2026/2/12の朝頃より公開開始予定。 2026/2/4:『あくむ』の章を追加。2026/2/11の朝頃より公開開始予定。 2026/2/3:『つりいと』の章を追加。2026/2/10の朝頃より公開開始予定。 2026/2/2:『おばあちゃん』の章を追加。2026/2/9の朝頃より公開開始予定。 2026/2/1:『かんしかめら』の章を追加。2026/2/8の朝頃より公開開始予定。 2026/1/31:『うしろ』の章を追加。2026/2/7の朝頃より公開開始予定。 2026/1/30:『かお』の章を追加。2026/2/6の朝頃より公開開始予定。 ※こちらの作品は、小説家になろう、カクヨム、アルファポリスで同時に掲載しています。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

処理中です...