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26話 亡者アマリリス
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金髪の少女は、アマリリスと名乗った。どうやら、この屋敷が幽霊屋敷と言われる所以は彼女のせいらしい。
そうなのである。
アマリリスは、シャルロットとソレイユには見た。それも普通に。と言うのは、幽霊だから透けているとか、足がないとかそう言うのはなく、普通にそこに人がいるように見えているのである。
ところが、ルークには見えないのである。
或いは後の話にはなるが、次の日にリュンヌにアマリリスを見せたところ、彼女にはその姿が見えなかった。
逆に、エレナにはアマリリスの事が見えるのである。
この事をシャルロットはアマリリスに尋ねた。
するとアマリリスはこう言うのであった。
「気に入らない」
と。
即ち、アマリリスの用事のある相手には自分の姿も声も聞かせる。けれども、そうでない相手にはそのどちらも現さないと言うことのようである。
幽霊と言うのは、そう言うものである。
とりあえずシャルロットは、ソレイユとルークとアマリリスを連れてリビングにやってきた。
深夜。
リビング。
リュンヌとエレナは来なかった。昨日の宴会で飲んだ酒で泥酔しているのだろう。
シャルロットとソレイユとルーク、それに加えてアマリリスは緊急会議をする事にした。
アマリリスは、金切り声を上げた。
「ここは、私の家よ! あなた達を上げるつもりはないわ」
と。
シャルロットは、宥めるように言った。
「ごめんね。でも、出ていくつもりもないの。ここに住むことを許してくれる?」
「絶対に許さない!」
アマリリスは、そっぽを向いた。
ソレイユは、シャルロットに問う。
「なあ、こいつをシャルロットの力で何とか出来ないのか?」
「出来ないわ。私の力に死んだ人の魂を救う力はないわ」
そうなのである。
聖女の力は、幽霊には何の効果もない。
これはよく誤解されがちなのだけれども、大聖女――ミュゲ・ジプソフィルも含めた聖女、あるいはそれに準ずる力を持つものは、超常的な力を持つ。それは魔素に対しての効果が主であって、死者を救う力は到底持ち合わせていないのである。
確かに、大怪我や大病を治す事が出来る。それはあくまで生きている人間に対してである。
生きてる人に対しては聖女の力など関係なく、説得して人が歩むべき道を指し示す事も出来る。しかしながら、聖女の力は死者には無用の力なのである。
死者に対しては、ただ拝み祈る事しか出来ない。
当然、祈ったとて死者が救われるわけでもない。
しかし、シャルロットには秘策があった。
幽霊は、生前の強い執着があるが故にこの時に留まっている。
即ち、迷っている。
従って、その執着がなくなったならば逝くべきところに行くわけなのである。
なので、シャルロットはアマリリスの執着の原因を追求した。
「アマリリスは、なんでここに留まっているの?」
「それは……」
アマリリスは語る。
自らの生い立ちを。
しかし、ルークにはアマリリスの姿も声も聞こえないので、終始ポカンとしていた。
そうなのである。
アマリリスは、シャルロットとソレイユには見た。それも普通に。と言うのは、幽霊だから透けているとか、足がないとかそう言うのはなく、普通にそこに人がいるように見えているのである。
ところが、ルークには見えないのである。
或いは後の話にはなるが、次の日にリュンヌにアマリリスを見せたところ、彼女にはその姿が見えなかった。
逆に、エレナにはアマリリスの事が見えるのである。
この事をシャルロットはアマリリスに尋ねた。
するとアマリリスはこう言うのであった。
「気に入らない」
と。
即ち、アマリリスの用事のある相手には自分の姿も声も聞かせる。けれども、そうでない相手にはそのどちらも現さないと言うことのようである。
幽霊と言うのは、そう言うものである。
とりあえずシャルロットは、ソレイユとルークとアマリリスを連れてリビングにやってきた。
深夜。
リビング。
リュンヌとエレナは来なかった。昨日の宴会で飲んだ酒で泥酔しているのだろう。
シャルロットとソレイユとルーク、それに加えてアマリリスは緊急会議をする事にした。
アマリリスは、金切り声を上げた。
「ここは、私の家よ! あなた達を上げるつもりはないわ」
と。
シャルロットは、宥めるように言った。
「ごめんね。でも、出ていくつもりもないの。ここに住むことを許してくれる?」
「絶対に許さない!」
アマリリスは、そっぽを向いた。
ソレイユは、シャルロットに問う。
「なあ、こいつをシャルロットの力で何とか出来ないのか?」
「出来ないわ。私の力に死んだ人の魂を救う力はないわ」
そうなのである。
聖女の力は、幽霊には何の効果もない。
これはよく誤解されがちなのだけれども、大聖女――ミュゲ・ジプソフィルも含めた聖女、あるいはそれに準ずる力を持つものは、超常的な力を持つ。それは魔素に対しての効果が主であって、死者を救う力は到底持ち合わせていないのである。
確かに、大怪我や大病を治す事が出来る。それはあくまで生きている人間に対してである。
生きてる人に対しては聖女の力など関係なく、説得して人が歩むべき道を指し示す事も出来る。しかしながら、聖女の力は死者には無用の力なのである。
死者に対しては、ただ拝み祈る事しか出来ない。
当然、祈ったとて死者が救われるわけでもない。
しかし、シャルロットには秘策があった。
幽霊は、生前の強い執着があるが故にこの時に留まっている。
即ち、迷っている。
従って、その執着がなくなったならば逝くべきところに行くわけなのである。
なので、シャルロットはアマリリスの執着の原因を追求した。
「アマリリスは、なんでここに留まっているの?」
「それは……」
アマリリスは語る。
自らの生い立ちを。
しかし、ルークにはアマリリスの姿も声も聞こえないので、終始ポカンとしていた。
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